今回は昨日書いた、村上春樹さんの書評について
少し書き加えておきたいと思う。

一晩経って読み直したら、完全にアンチな内容で、
悪意みたいなのも感じられかねない内容だったので
ことわっておきたいのだが、私は彼の大ファンです。
彼のファンであるからこそ、彼の著書は全部読んでいるし、
あそこまで書いてしまったのです。

つまり期待して読んだからこそ、がっかりしたし、
何でこうなってしまったのだろう?と思い
あそこまで過激な批判をしてしまったのです。
好きじゃない作家の下らない作品だったら
書く事すらしないです。
『ああ下らなかったな』と、それまでです。

この点については以前のレビューにも書いたのだが
いちいちレビューを読まれない方も多いのでは?
と思いこのような事を書いてみたのです。
言い訳と言えば言い訳だが、言葉足らずだったと
反省してます。
村上春樹さん及びファンの方へ、すいませんでした。

もっとも村上春樹さん自身の目に触れる可能性は皆無だが、
仮に読んだと仮定した場合、彼は単純に面白がると
思います。恐らく彼のコアなファンの方なら同意して
頂けると思うが、彼のエッセイなんかを読んでいると、
比較的冷静に自分の作品を見ていて、また読者の反応に
対してもある種第三者的に見ているきらいがあります。

特に印象的だったのは、『ノルウェーの森』の大ヒット
に対して、本人自身疑問に思ったり、単純に驚いた
といった内容の事を書かれていました。

また、彼自身様々な作家や作品に対して言及しています。
私とは比べられない程たくさんの作品を読んでおられる
だろうから、私が書く事自体おこがましいのだが、
概ね彼の書評に対しては賛同します。
むしろ私なんかでは気付かない言葉の裏側について
書かれており、さすがと思う事が多々あります。

そもそものところ、私がアメリカ人作家を読むきっかけ
となったのは彼が多くのアメリカ人作家の作品を
翻訳していたり、エッセイなどで取り上げていたからです。

何だか今回は昨日書いた内容とはうってかわって、
彼に対する良い部分ばかりを取り上げて、何かあったのか?
あるいは、私自身の矛盾すら感じかねない内容だが、
まったくもって何も無いし、矛盾もしていない。と思う(笑)

昨日の内容に関しては、あくまであの作品単体に
対しての私の意見であると最初に述べている訳だし、
彼自身に関しては以前のレビューである程度、
はっきりとした意見を示しているからである。

ただそれでもこんな風に書いているのは、誤解を与えかねない
過激な内容であったなと、自身読み返して思ったからである。

下らない事を、だらだらと書き並べて全く面白味の無い
文章になってしまったが、ネットならではの匿名性に隠れた
無責任な発言に対しては私自身激しく反対しているだけに、
公平性をきちんと保っておきたいと思い、このような事を
書いてみたのである。

もちろんどう思うかはあなた次第である。
いつも音楽の事ばかり書いているので、
たまには他の事も書いてみようかなと思います。

以前に本の事を書きましたが、久し振りに村上春樹さんの作品を
読んだので、それについて書いてみたいと思います。
以前のレビューはこちら


読んだのは『アフターダーク』です。
結論から言うと、アウトです。
ってここで早くも他のサイトに飛ばされちゃいそうですが、
もう少しお付き合い下さい。

ええと、彼の作品は前作の『海辺のカフカ』まで全て読んでいたのですが、これがあまりにも下らなかったのでずっと読んでいなかったんです。
しかし一時はかなり愛読した作家なので、やはり気になって手に取りました。

この作品に限らず、彼の作品については賛否両論、
あるいは色んな意見があるかと思います。
ちなみにここに書かれているのはあくまで私の感想なので悪しからず。

『海辺のカフカ』も正直かなりがっかりした作品でした。
以前のブログにも書きましたが、私の中では彼のピークは
初期の3部作の『羊をめぐる冒険』です。
この作品は彼の最大の武器である美しい文章、スリリングな展開等、
初期の作品ながら、彼の集大成と呼べる傑作です。

しかしどうでしょう?
『海辺のカフカ』もさることながら『アフターダーク』も『は?』の一言です。
もう少し深く突っ込んで書くと、主題、あるいはその作品で彼が
何を言いたいのかが全くもって分からないのです。

この作品は『世界の終わりとハードボイルド・ワールドランド』や
『ねじまき鳥クロニクル』同様、物語は二つの視点から構成され、
それらが同時進行しながら進んでいきます。

↑の2つの作品では百歩譲って、その2部構成はある程度作品において
効果を発揮したと言えるでしょう。
しかしこの作品では、全くもって意味を持っていません。
逆に話の進行上、無意味に重なってくるので必要無いと思います。

姉の部屋の描写は何の意味を持つのでしょうか?
そしてキーパーソンと思われた仮面の男の存在理由は?

何にも解決、あるいは明かされないまま作品は突然終わります。
全然別のもので例えるならば、エヴァンゲリオンに似ています。
要は、含みを持たせながらも何の答えを持たずに急に、
そして勝手に終わるんです。

これってかなりタチの悪いやり方だと思います。
読者にイメージだけを膨らまさせて、実は何のオチも無い。
そしてそのオチが作品の中に含まれていて、それを読み取れない
読者の読解力が低いのであって、作品自体は明確な答えを提示していると。

これを読んだ後、色んなサイトで書評なるものを読みました。
どれも似たような意見ばかりで、ちゃんちゃらおかしいです。
作品の意図を見付けようと必死になっています。
あの村上春樹の作品なんだから悪い訳が無い。
それなら何とか良い点を見付け、それを評価しようとやっきになってます。
何故、著名な作家だから駄作である訳がない、と作品を疑わないんでしょうか?
本来作品と作者は独立していて、作品の出来が全てなはずです。
作品が駄目なら、いくら優れた作家であろうと駄目なものは駄目なんです。
ここに日本人特有の弱さがうかがえる気がする。
長いものには巻かれろ的な俗っぽい発想。

海外は甘くないですよ。
いくら有名な人物であっても、作品そのものにフォーカスをしぼって、
その作品の出来によってその作者が認められるといった具合です。
だから結果が全てのシビアな世界だと思います。

何だか思いついた事をダラダラと書いてしまいましたが、
個人的には『アフターダーク』は予想を遥に超える駄作でした。
もし出来れば、彼と対談したいと思っています。
多分彼の得意なロジックに簡単にまかれると思うけど。

しつこいようですが、これはあくまで私の意見感想です。
もしこの内容、あるいは作品についてのご意見ご感想を
頂けると幸いです。
前回Autechreをご紹介しましたが、
今回も引き続きAutechreをご紹介します。

何と言うか、こうやって紹介する為に
そのアーティストや作品を聴き直すんだけど、
聴いていた当時には気付かなかった新しい発見が
毎回あって、誰かの為にと思って書いているブログが
結果的に自分の為になってしまっていると気付きます。

ちなみに最近何を聴いているかと言うと、Jazzです。
特に50年代~80年代に掛けての黄金期のJazzを聴いてます。

この頃の作品って、音に対して恐ろしい程の試行錯誤、
実験が繰り返され、全てのアーティストが競って誰よりも
いち早く新しい音を見つけ生み出そうとアプローチし、
結果として革新的な音楽理論が次々と構築され、
音楽の可能性や表現力は飛躍的に向上した。

ってAutechreの回にふさわしくない内容と思われるが
実は意図的にこんな事を取り上げてみたのである。
と言うのも、90年代初頭、まだTechnoがクラブで踊る為の
音楽として扱われていた時に、リスナーをダンスフロアから
再び部屋に、あるいは聴く為の音楽として変えようと、
新しいアプローチをしたのが、他でもないこのAutechreなのである。

つまり、↑で挙げた多くのJazzミュージシャンが
そうであったように、Autechreも新しい音楽の開拓に
大きく貢献したアーティストといえよう。
もっとも、ある音楽雑誌のインタビューに、
『そんなつもりはない。俺達はフロアで流れる音楽を作っているんだ』
と答えたAutechreの真意は分かりかねるが、結果として
彼らのアプローチはTechnoのもう一つの側面、
聴く為の音楽として大きく影響を与えたのは言うまでも無い。

さて、今回ご紹介するアルバムはそんな聴く為のTechnoへの
Autechreからの答えである作品『LP5』である。

誰でも分かる洋楽入門-lp5

オススメの曲は
『777』


『Rae』


『Fold4,Wrap5』


『Under Boac』



前回と今回紹介した作品はいずれもwarpあるいはTechnoが
変わる以前の作品である。
この後リリースされた作品でTechnoは新しい姿を見せる。
生産性、あるいは消費社会への決別である。

次回はそんな分岐点とも言える作品を紹介しようと思う。

ではでは。
前回はSquarepusherをご紹介しましたが、
今回は同じレーベルwarpの重鎮、Autechre
を紹介したいと思います。

AutechreはTechno編1~4で紹介した、
Aphex TwinSquarepusherらと共に
Techno界の異端レーベルwarpの黄金期を
支えた3大アーティストだと思います。
(LFOを入れたら4大ですが…)

彼(二人組みですが)も新しいリズムの発掘等、
Technoの可能性を追求した訳ですが、
↑の二人と大きく違うのは、空間表現の豊かさです。

そもそものところ、Technoって打ち込みなので
どうしても無機質な感じに聴こえがちで、
Technoを嫌う人の理由の大半は、
『プログラムされたものなので感動が無い』等の声が多い。

面白いのはこのAutechreはまさにその無機質な音なのである。
意図的なのかは分からないが、その打ち込み特有の無機質な
部分を上手く利用し、生楽器では絶対に表現できない
音楽を文字通り具現化している。

そして↑でも書いたが、空間表現が圧倒的に上手い。
音楽をやられてる方ならご理解頂けるかと思うが、
曲を作り上げていく時に、どうしても過剰に音を入れてしまう。
それは、音が足りない空洞なトラックに
恐怖感を抱いてしまうからである。
だからよく素人にありがちなのは、音を詰め込みすぎて、
窮屈な感じになってしまう事である。

その点、Autechreは必要な数だけの音で壮大な音の世界を
築き上げ、その音の世界は誰にも真似する事が出来ない。
あまり私の貧弱な文章で彼の音楽を汚したくは無いが、
例えるなら、建築家の安藤忠雄の代名詞ともいえる、
コンクリートの打放しの質感に似ている。
もし安藤作品の屋内でAutechreの曲を流したら
下手なVJのアートワークよりはるかに栄えると思う。


はい私の悪い癖の長い前置きはここら辺にして、
早速オススメの作品を紹介しよう。
オススメのアルバムは『EP7』
誰でも分かる洋楽入門-ep5

オススメの曲は
『Pir』


↑何でこんなのが出来るんですかね?


次は
『Rpeg』



↑アルバムの冒頭を飾る名曲です。
このイントロの部分で既にAutechreワールドに引き込まれます。


今回はAutechreの丁度分岐点となる作品を
ご紹介しましたが、まだまだオススメがありますので
次回も引き続きAutechreをご紹介します!

ではでは。
はい、今回も前回に引き続き、Squarepusher
紹介したいと思います。

って普通の件で書いてみましたが、実は5ヶ月ぶりの更新なんです。

初めて読まれる方は何にも思わないと思いますが、
以前に読まれてた方は『まだおったんか』ってな感じでしょう。

まあ、昨年末から恐ろしく仕事が忙しくなって
書こうと思いながらも時間が無く、一週間が過ぎ、一ヶ月が過ぎ…
ってな感じで何となくブログから遠ざかっていきました。

さて、しょうもない前置きはここら辺にしておいて
久し振りの更新なんで気合入れて紹介しますよ!

オススメのアルバムは『Go Plastic』です。
誰でも分かる洋楽入門-go plastic

オススメの曲は
『My Red Hot Car』です。



彼のすごさは作品ごとに確実に進化し続ける点です。
確実に確実に果てしない階段を上り続けます。
彼の新作を買い続けて一度も裏切られた事がありません。
これって驚異的な事だと思います。
どんなアーティストでも多かれ少なかれ
駄作を作ってしまうものです。
しかし彼は期待を裏切らない。
むしろその進化のスピードに予想を大きく裏切られる。


さて今回は今までサボった分少しがんばってみます。
もう一枚オススメのアルバムを紹介します。

SquarepusherはいかにもWarpらしい音だと
思ってる人に是非聴いてもらいたい一枚です。
『Music Is Rotted One Note』
誰でも分かる洋楽入門-music is rotted one note

オススメの曲は
『Chunks~Don't Go Plastic』


『My Sound』



あの彼独特の速いブレークビーツではなく、
アシッドジャズすら思わせる異色の作品ではないでしょうか?

これが私が彼を現代のバッハだと思う所以であり、
ある意味、彼の音楽の原点を象徴している作品だと思います。

彼のライブを観に行った時、彼はアーティストであり
同時にミュージシャンなんだと思いました。
彼は自分のプログラミングした音に合わせて
ベースで音を重ね、次々と新しい音を生み出していました。

実際テクノミュージシャンがどういう風に曲を
作っているのかは分かりませんが、
どちらかと言えば、数学的なアプローチに
近い印象を勝手ながら抱いております。

しかし彼は間違いなくコラージュや
Waveデータを研究しているのではなく
純粋に(これが正しい言い方か分からないけど)
音楽を楽しみ、興奮し、その道具としてパソコンを使い、
結果としてテクノというジャンルになったんだと思います。

これの意味する事は、パソコンというのは
あくまで道具であり、楽器なんだと言う事です。
DTMは楽器を必要とせず、より自由に簡単に
曲を作れるんだと勘違いしている糞野郎に
向けてのアンチテーゼです。
これは音楽に限らず映像でも、その他何にでも言える事です。
パソコンは楽器や筆の代わりの道具であり、
あくまで手段に過ぎないという事です。

ネット上に溢れる腐った音楽と、それに群がる
金儲けの企業に対して激しい怒りを覚えます。
それもあって、この作品を紹介してみました。
これが『作品』であり『音楽』なんです。


途中からかなり脱線してしまいましたが、
まあ5ヶ月のブランクがあるという事で許して下さい(笑)

これから少し更新は遅くなるかもしれませんが、
素敵な作品を紹介していきますので、またお立ち寄り下さい。
皆様のお越しを愛猫とお待ちしております!
誰でも分かる洋楽入門-mof


ではでは。