皆さん、こんにちは。もう3月で、年度末です。当院の患者さんも引っ越しやら、入学やら移動の季節です。皆さんはいかがですか?
さて、今回の院長ブログは、治療終了の患者さんのご報告です。
初診時年齢24歳の女性で、凸凹を気にされ来院されました。
初診時のお口の中です。凸凹が前歯部に認められています。また左の下の第一大臼歯が虫歯で抜歯されて、ブリッジが入っていました。
お顔写真に関しては、笑顔の時の上顎の歯が後方にある部位が、暗い空隙に見えて気になります。横顔のバランスは問題ないと思います。
パノラマ写真です。左下の前から6番目の第一大臼歯は無くて、ブリッジがありました。
横顔のレントゲン写真では、下顎骨が軽度前方に位置している事がわかりましたが、前歯の傾斜度に大きな問題は認められませんでした。
治療方針は、ブリッジを切断していただき、上顎は右側の第一小臼歯を、左側は第二小臼歯を抜歯、下顎は右下の第二小臼歯を抜歯して、ブラケットを用いて治療を行う事としました。
まず上顎の横から装置をつけていきました。
4カ月後に下顎にも横から装置をつけていきました。
治療開始から1年経過時点です。
スペースがかなり小さくなってきています。
治療開始から2年経過時点です。
前歯部にも装置がついています。右上2番目の歯が後方にあり、下の歯との垂直的重なりが多くて、前に出すためには、一度上方へ移動しなければならず、ループを曲げたワイヤーを調整しながら、頑張っている所です。
治療開始から3年経過時点です。
何とか前に出すことができて、細部の詰めの段階です。
その後3カ月して終了となりました。動的治療期間3年3カ月でした。治療前後の写真を並べます。
正面と横のお口の写真です。上下の正中線も一致して、凸凹も改善しました。
咬み合わせの面です。抜歯スペースやブリッジだった部位のスペースも上手く閉鎖出来ました。
これは術後のみですが、適切に内外側的に配置できました。
正面のお顔の写真です。笑顔で見えていた暗い部分も改善しました。
斜めと横の顔写真です。もともとバランスが良好でしたので、治療後も維持されていました。
パノラマレントゲン写真です。根吸収なども見られていません。
横顔のレントゲンです。前歯の位置は大きな変化が無く、軟組織のプロファイルも良好な状態が維持されました。
治療終了おめでとうございます。右上の2番目の歯を前に出すのに手間取り、予定よりも長くかかってしまいました。しかし、ブリッジ部分の欠損部も綺麗に閉鎖でき、凸凹も治ってばっちりの咬合です。これからなじんできて、益々咬み合わせが良くなっていきます。しっかり咬んで過ごしてください。リテーナーも忘れずにご使用ください。お疲れ様でした。
3月になると、まだまだ寒いものの春の気配を感じます。しかし、ニュースからはウクライナの戦争や、トルコ地震の悲惨な状況が聞こえてきます。世界の助けが必要です。日々、皆が頑張って助け合ってよりよい社会、世界を作っていかなければいけません。私達もできることを頑張りたいですね。それでは、今回の院長ブログはこれまでです。皆さま、お元気にお過ごしください。
●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。
●今回の総費用:69万円(治療期間3年3か月)
●治療における一般的なリスクについて
治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。
●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。