18年間で17回事故 861人死亡
韓国で起きたチェジュ航空機事故は、179人死亡(2人生存)という
最悪の事態となった。
これまでの報道によると、空港は鳥に注意するよう警報を発信、
その直後に事故機が「着陸態勢に入ったが、鳥と衝突して離着陸を支える
ランディングギアが作動せず、車輪が出なかった」とされている。
これに対して、航空専門家や海外メディアからは、
「車輪は着陸態勢に入る前に出すのが手順」という指摘や、
胴体着陸の速度が速すぎるとの見方が出ている。
果たしてバードストライクが事故の原因だったのか、フライトレコーダーの解析が
待たれる。
一方で、事故機のB737-800型機に対する安全性を指摘する意見も出ている。
B737型機は1967年から製造が始まり、改良を重ねて、最新型のMAXの
2019年の生産終了まで11000機が生産され、ほぼ全ての航空会社で導入運行
されてきた。
今回の事故を伝えたNYタイムズは、
「737-800型機は2006年から2022年まで16回の事故を起こし、
682人が死亡、今回17度目の事故で計861人が死亡した」と報じた。
2007年8月、チャイナエアラインの同型機が那覇空港へ着陸直後に炎上、
地上係員数名が負傷したが、乗客乗員は奇跡的に全員無事だった。
原因はボルトの脱落による燃料漏れだった。
B737型の最新モデルのMAXでも設計上のミスから墜落事故が相次ぎ、
2019年から全世界で運用が停止された。
ボーイング社は経営が行き詰まり、設計を見直したことから2020年後半から
国毎に運用が再開された。
御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機もボーイング社の製造で、
過去の事故の修理が不十分だったため、隔壁の亀裂を起こしたと結論づけられた。
亡くなられた韓国とタイの乗客と乗員の方々に哀悼の意を捧げると共に、
救助された2名の乗員の1日も早い回復を祈念します。