※前回までのストーリー

・エピソードゼロ→

・『出会い編』→

・『デート編』→

・『ブレイクタイム』→ 

・『お付き合い編』→



気温が大分下がりましたね。


季節の変わり目、ご自愛ください。


そんな夜、今日も良かったら寄っていってくださいね。



少しディープになってきました。



『お付き合い編』その3



*








ある日のこと、



彼がお泊りに来た朝、



目が覚めると旦那さんは先に目が覚めていて、



こちらを見ていました。




‘おはよー‘



と伝えると、



急に涙を流した彼。




映画とかを一緒に見て、涙もろい事は知っていたけど、



なんで今?!っとびっくりした私。



‘どうしたの?‘



と聞くと、



‘朝起きたら隣にしょうこがいて‘



と。




その時に私はうれしい気持ち、よりも、



彼はどんな人生を送ってきたんだろう、と心配の気持ちがありました。





色々と話をする中で、



昔は相当悪いことをしていたこと。
(この頃はそこまで詳しく教えてくれず。今聞くとここでは書けない様なことばかり。)



今でも街中で喧嘩の仲裁などに入り、収まらなければ殴り合いの喧嘩もすること。
(人情、正義感が強い。時にはそれが行き過ぎてしまうことも。)



彼の口元の傷は、喧嘩でビール瓶の割ったものをぐりぐりされた跡(痛い)



今まで付き合ってきた人達は、本当の意味で好きだったわけではなく、

喧嘩になればすぐに別れてきたこと。 (めんどくさい、と。)



女遊びも一時期激しく、自分の欲が満たされれば‘さっさと帰って‘と暴言(鬼畜)



そんな程度の事は笑い話として聞いていました。

(喧嘩は心配だししないでね、とは言いました。)




紹介してくれた共通の友人からも、



専門学校時代、



彼はクラスの人気者で、ムードメーカー。



元気がない人がいれば、それを見逃さず冗談を言って笑わせたりしていたそう。



そんな彼の、友人でも見たことのない顔。



そんな顔を、仲が深まっていくうちに知っていくことになります。




この頃気になっていたのは、



彼の両親のこと。



‘はやく死んでほしい‘



そう彼は冗談のような、本気のような言い方で言いました。



反抗期みたいなものを、まれに大人になっても引きずる人もいるのかな、と思い、



‘それでも産んで育ててくれた人なんだもん。そんな風に言ってはだめだよ。‘



とその時の私は伝えていました。



それでも実家から連絡があって用事を頼まれるとちゃんと手伝いに帰っていた彼。



彼は母親が40歳の時に産まれた一人っ子だったので、



高齢の両親に何かあった時は、



自分が何とかしないといけない、と思っていることも聞いていました。



だから、素直じゃないだけで、



なんだかんだ優しいな、と思っていました。




そしてもうひとつ、



鬱で入院した事があり、



病院の窓から飛び降りようとして拘束されていた事がある事。



今の彼からは想像がつかなくて、



昔の話として聞いていたので、驚いたし心配にはなりましたが、



そういう事があったのだな、という感じで受け止めていました。




そういう話を聞いても、今ふたりの関係に大きく影響をする事はなく、



今、ここにいる自分達、



で向き合っていきました。



つづく