※前回までのストーリー
・エピソードゼロ→ ★
・『ブレイクタイム』→ ★
・『お付き合い編』→①
今日もこちらにお越し下さり、
本当にうれしいです!
少しでも楽しんで頂けますように。
『お付き合い編』その2。
*
だんだんとお付き合いも深まると、
少しずつ不安も出てくるもの。
毎日連絡を取ったり、
会っている時も、
すごく幸せだし、出来る限り一緒にいたい。
でも、
出会う前あたりからちょうどお芝居でも上り調子だった時期。
今努力を少しでも怠ると、
その波を逃す事も感じていました。
そして、やっと自立出来た自分の心が、
また依存に戻ってしまうんじゃないかっていう不安も出てきました。
その時の手帳に、
‘依存するのもさせるのも、いつか関係がゆがんでしまう。
一人でも立っていられる同士が一緒にいて、
見返りを求めないでしてあげたい事をする。
そんな関係がいいのだと思う。‘
と書いてあって。(今は何言ってんだろ、と思います(笑))
この頃はそんな小難しい事を考えて、
自分を律していないと、
またすぐ前の自分に戻ってしまいそうで怖かったんだと思います。
そして、私が忙しい事に何も文句も言わず、
家に来た時は1週間分のご飯を作って冷凍してくれたりした彼。
(平気と言いながらも少し無理をしているような感じはありました。)
繊細な所もある彼は、本当は不安定な部分をもっと出したいんじゃないか、
そう思いながらも、
この時期は彼の優しさに甘えてしまっていました。
何も心配も不満もない、という状態は、
彼に無理をさせているんじゃないかと、
心配でもあったんです。
ある日、ずっと合鍵がほしいな、と言っていた彼が、
勝手に私の家の鍵からスペアキーを作ってきました。
私はびっくりして。
でもやっぱり私が不安にさせているのかもしれない、
と自分が普段彼の気持ちを全部は聞けていない事も感じていたので、
怒りはしなかったけど、
‘合鍵はちゃんと私の手から渡したいんだ。‘
と一度は返してもらいました。
そんな事からも、
彼は普通の人よりも何か、不安や心配が強いのかな、
と感じていました。
毎日の連絡の中でも、
朝雨が降っていると落ち込んだ様なLINE。
そんな事で?と思いながらも、
彼はそう感じるんだな、と。
そんな彼を安心させたい、と思いつつ、
やっぱり私は毎月ある本番に追われてしまっていました。
つづく