車内販売の縮小を表にしてみた | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

昨日2021年8月31日で、東武スペーシアの車内販売が完全に打ち切られました。

この10年、車内販売の廃止が、どんどん進んでいます。

観光列車と東海道新幹線くらいしか、本格的な車内販売は実施していない世の中になりつつあります。

そこで、2013年から今まで、車内販売の縮小・廃止は、どの程度進んできたかをまとめることにします。

【注意点】

(1)観光列車は、この一覧から除外しました。(ゆふいんの森、ハイレール1375等)

(2)列車自体の廃止に伴う車内販売の打ち切りは除外しました。(北斗星、スーパー白鳥等)

(3)新型コロナの影響での一時停止は、考慮していません

(4)車内販売を実施する列車が半減しても、最終的に廃止となる年月で表示しました。

 

■JR北海道

JR北海道は、経営の悪化に伴い、車内販売を早期に廃止しました。

2019年2月のスーパー北斗を最後に、車内販売をする列車は消滅しました。

スーパー北斗が2019年2月まで続いていたとはいえ、車内販売を営業している本数がだんだん減って、最後にゼロになったわけです。

宗谷」と「オホーツク」は、5時間以上走りますし、小さい停車駅では食べ物を買えません。ですから、車内販売無しは非常に厳しいです。最低限飲み物の確保をしたうえで乗らないと、脱水状態になりかねません。

 

 

■JR東日本・在来線

JR東日本の在来線は、車内販売が多くの特急で行われていました。

車内販売に理解ある会社で、短区間の房総特急は2014年ごろに消滅したものの、頑張っていました。

ところが、2019年3月のダイヤ改正で、とんでもない決定がなされました。

全列車で弁当・アイスの販売が打ち切られました。(ホットコーヒーも3か月後に打ち切り)

車内販売の魅力と言える「アイス」「弁当」「ホットコーヒー」が、販売されなくなったのです。

車内販売が充実してきたため、飲み物の自動販売機が設置されていないのがJR東日本の特急ですから、一気に不便になってしまいました。

 

 

■JR東日本・新幹線

なすの」「たにがわ」の車内販売は、一部の列車だけでしたが、2015年3月まで続いていました。

特に辛かったのが、「やまびこ」の車内販売打ち切りです。宇都宮~仙台は自由席が空いていますので、「やまびこ」に往復も乗って車内販売を利用しまくったものです。

現在では、「はやぶさ」は東京~新青森間のみ、「こまち」は東京~盛岡のみ、「つばさ」は東京~山形のみ実施です。

ホットコーヒー、弁当、アイスが取り扱い無しの残念な車内販売です。

(正確には「はくたか」は、北陸新幹線開業前は在来線特急)

 

 

■東海道・山陽・九州新幹線

東海道新幹線は、「こだま号」と在来線全部の車内販売を2012年3月までに廃止。

「最も車内販売を軽視した鉄道会社」と当時は言えましたが、それ以降は車内販売を堅持してきました。

特に新型コロナの影響が出ても、車内販売の休止はせずに頑張ってきました。

JR東日本で取り扱わなくなった「弁当」「ホットコーヒー」「アイス」も買えるのはマニアにとっては有難いです。

山陽新幹線も、「弁当」「ホットコーヒー」「アイス」の販売もあり、頑張っているパーサーが多いのですが、新型コロナで乗客が激減したこともあり現在休止中です。ぜひとも復活して欲しいです。

九州新幹線の「さくら」「みずほ」は、2019年で車内販売廃止となりました。
 

 

■JR西日本・在来線

JR西日本の在来線特急は、もともと車内販売実施の列車は少なかったです。

ところが、サンダーバードが7両前後と乗客が多かったのに、2014年9月に廃止となりました。

半年前に発表がありましたので、金沢~福井間を何往復も乗りに行きましたが、利用客は驚くほど少なくなっていました。

2015年3月には、観光客が多い「くろしお」でさえも、車内販売が廃止となりました。

 

 

■JR四国

JR四国は、車内販売は一度打ち切られました。

でも不便だとの声を受けて、20分程度の短区間だけ車内販売のワゴンが乗ることになりました。

「しおかぜ」の丸亀~観音寺間、「南風」の丸亀~琴平間です。

ですが、こちらも利用客が大きく減少して、2019年3月に車内販売を終了しました。

 

 

■JR九州

JR九州は、アテンダントの接客水準が非常に高く、何度も車内販売のために九州に出かけました。

ですが、高速道路の整備が進み高速バスとの競争が激化。株式公開も影響したのか、2015年3月迄に在来線特急の車内販売が終了しました。観光列車の車内販売は、続いています。

 

 

■大手私鉄

ローカル私鉄の一部では、車内販売が行われていますが、大手私鉄もほとんど車内販売が打ち切られました。

今年2021年3月には小田急ロマンスカー、そして昨日8月末には東武スペーシアの車内販売が終了となりました。

(ともに新型コロナで長期停止中で、そのまま打ち切りが決定しました)

小田急と東武は、本数が多くて特急料金が安く、利用しやすいのが魅力だったのですが・・・。

現在続いているのは、近鉄の「しまかぜ」と「青の交響曲」だけです。

 

 

この約7年間で、特急の車内販売の規模は、3分の1に削減された感覚です。

新型コロナで鉄道の利用そのものが減っている状況ですから、この先も不安です。