croton tiglinum   ハズ   ② | SUNNY GARDEN

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ESTUDIO EL HOMEOSUTASU.

VAMOS A MIRAR Mi JARDIN.

前回、9月の国際セミナーで、バレリオ先生に教えていただいたCroton tiglinum について書きました。

 

驚いたことに、10月末に参加したダイナミス・スクールでもジェレミー先生がこのレメディを取り上げられたのです。

 

ダイナミス・スクールは、ジェレミー先生が世界各国でホメオパシー・スクールを卒業した人向けに開いている学校です。

学校といっても、どこかに学び舎があるわけではありません。

「私の行くところが学び舎」であると、ジェレミー先生は、言われます。

世界中で、ジェレミー・シェアに学びたい生徒たちが集まるところ。

学校は、年間12日間、3年間の授業が行われ、カリキュラムの終了と共に終わります。

いかにも、ユダヤ人らしい。

国際的で、魅力と実力をもった、圧倒的な存在感。

 

日本でのダイナミス・スクールは、京都で開催され、3年目を迎えました。

3年目に入って世界中がコロナの渦に飲み込まれ、今回は、オンラインの授業になってしまいました。

 

 

Crot-t.は、それほど使うことが多くないレメディですが、コロナには、よく使ったというそうです。

 

同じレメディを立て続けに、違ったお二人の先生から、違った視点で学ぶことが出来た不思議、そして幸運に驚いています。

 

 

 

ジェレミーは、現代医学は「名詞」、ホメオパシーは「動詞」だといいます。

「名詞」はStatic 静的で、「動詞」はDynamic 動的。

 

今、病院で行われている通常医療は、「血圧」「血糖値」「過敏性腸症候群」「アトピー性皮膚炎」など「名詞」の表現が多い。

どれも、症状を抑え、標準値にコントロールするということを目指す治療です。

 

一方、ホメオパシーでは、病気は生命力の乱れと考えます。

乱れは「感覚」と「機能」の乱れとして表現されます。

ですから必要なのは、「どのように感じるか?」「どのように、機能が乱れているか?」という情報。

 

今回のCroton tigurinum の授業は、ジェームス・タイラー・ケントのマテリアメディカを「動詞」の視点から見ていきました。

 

 

レメディの原料の「ハズ」から作った油を皮膚に塗ると、炎症を起こします。小水疱とのう胞ができ、赤くなり痛みます。

 

このレメディのプルビングを長期にわたり行うと、発疹のように外側にでる症状とリウマチ、咳、腸のように内側にでる症状が交互に現れるそうです。

 

もっとも重要な症状は「腸の症状」です。小児コレラに有用。

子供がコレラで腹部が膨らむ。

こういった子に母乳をあげるといっぺんに噴出するような下痢を起こします。

何かが、充満。

そして狭いところから噴出。

 

咳も、コロナでよく使ったそうです。

夜に悪化する。横たわれない。十分深く息が吸えない。肺を広げることができない。

ジェレミーの経験したコロナは、呼吸器の症状が中心ですが、肺がいっぱいで出せないというのが特徴的だったそうです。

内側がいっぱいで、出せない。

大きな力で出さないといけない。

 

ルストクスと並ぶ、皮膚のレメディでもあります。

激しい痒み、灼熱間、赤い皮膚。発疹、水ほう、水ぶくれ。

 

目の炎症のレメディです。

化膿性眼炎、目の周りの小水疱ほうや膿疱。

特徴的なのは、目が後ろに糸で引っ張られるような感覚があるということです。

 

乳腺縁のレメディでもあります。

お乳が充満して、痛い。

授乳時の乳頭から背中にかけての痛み。

ここにも、乳首を糸で後ろに引っ張られるような感覚がみられます。

 

このレメディを「名詞」で見てしまうと。

・皮膚炎のレメディ。

・下痢のレメディ。

・目のレメディ。

・乳腺炎のレメディ

・咳のレメディ。

ということになります。

 

でも、それでは、Crot-t.にたどり着けません。

動的なところに目を向ける必要があります。

内側が、いっぱい、いっぱいにつまって、細いところから噴出する。

「糸」で後ろに引っ張られる感覚。

こういった表現が、ホメオパシーでは解決の鍵となるのです。

 

マテリアメディカは、症状の羅列で、読むのは退屈です。

でも、ジェレミー・シェアはいいます。

レメディの「暗号」を読む解くことが大切だ。

それが読めたとき、無味乾燥なマテリアメディカは生き生きと、命のあるものとして私たちの目の前に広がってくる。

 

すばらしいけれど、私の場合、自力ではまだまだ難しいです。

道は、はるかなり・・・・。