線路沿いの道 -5ページ目

手紙

叔父に手紙を書いた。

残念ながら、俺一人の力で問題解決ができないことが分かったので

援助を申し入れることにしたのだ。


援助、と云ってもアテになるかどうかは分からない。

他力本願などしたくない。

したくないが…自力で解決できない問題に

どう対処して良いのか、見当もつかない。


手紙を出すべきか出さないべきか

ずっと考えている。


そうやってまた、不眠の夜を重ねていく。

鍋焼きうどん

土鍋に汁をつくり、野菜を入れ、うどんを煮込む。

どうということのない鍋焼きうどんを、俺たちはよく食べた。


野菜とうどんはみほが買って帰って来るので

俺は鍋の用意と台所の片付けなどをして待つ。

うどんが出来上がるまで、みほは部屋の掃除などをして、

いよいよテーブルに鍋を移す。


いただきます。

そう云って、うどん用に置いてある割り箸を使い

鍋焼きうどんを食べる。


野菜のほかに、鶏肉、それにみほの実家からもらった餅などが

うどんの具材になっている。

もうすぐ寒くなって、いよいよ鍋の季節になる。


みほは今夜、なにを食べただろう。

連鎖

ある問題がある。

大きな問題だ。

必死の思いで、全身全霊を振り絞ったつもりで

やっとのことでそれをクリアする。


クリアして、いつもの毎日に戻ろうとすると

さらに面倒な問題がつきつけられる。


そういう連鎖に、俺は耐えられなくなった。

負けたのだ。


今、負けた、と書くことに躊躇があった。

それほど俺は、弱いのだな。


自分を卑下するな、と良く他人に云っていたものだが

卑下でなかった場合、どうなのだろう。


生きることがこれほど泥沼だと知っていたなら

夢見たり、もがいたりしなかったのに。

だけど今、生きている以上仕方がない。


どこまでももがき続けるしか、ないのだろう。