ニュージーランド人の彼と、来年(2023年)日本に移住することを決意してからのドタバタを記録しています。

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ありがとうございます おねがい

 

 

市役所とメールのキャッチボールを無事に終え、ホッと一息。
市役所の方の迅速かつ丁寧な対応のおかげで、ニュージーランドに住みながら日本方式の結婚をする際に必要な書類と費用を把握することができました。
早速、必要な書類の一つである、彼の出生証明書を申請。
ウキウキした気分で週末を迎えました。


土曜日の昼2時頃まで公文教室でのお仕事がある私。
いつも通り、「今から帰るね~」というメッセージを彼に送ろうとしたら、彼から長文のメッセージが。
私が仕事中に、お母さんと電話で話したらしく、その内容を詳しく書いたものでした。

 

忘れる前に書いておくね。
今日の午後に、おばあちゃんがハミルトン(私たちが住んでいる町)に来るんだって。
実家に晩ご飯食べに行くの、明日か月曜日か、どっちがいいか決めてほしい、って母さんが言ってた。
それと、おばあちゃん、俺たちにビーチで結婚してほしいんだって。
(おばあちゃんが住んでいる家は綺麗なビーチのすぐ真横です。)
ウェディングドレスや指輪交換とか、ちゃんとした結婚式を挙げてほしいらしい。
おばあちゃんの友人に式を執行できる人がいるらしくて、無料でやってくれるってさ。
(つまり、本来なら式執行人に払う手数料$90(約7,300円)をサービスしてくれるということ。)
日本方式で結婚するから、正式な結婚式はやらないけど、数独と話して考えてみる、って母さんには言っておいた。
他にもなんかあったかもしれないけど、とりあえず仕事が終わったら話そう。

 
サムネイル

 

ガーン

 

彼からのメッセージを読んだ時は、まさにこんな顔。
急いで家に帰ると、私ほどではありませんでしたが、彼もちょっと難しい顔をしていました。

「あんた達が結婚式を見届けられる唯一の希望だったのに~!悲しいガーン」と彼のお母さんに言われた時は、笑い流せたのですが。
89歳の彼のおばあちゃんのご要望となると、私も彼もアタフタ。

勘違いしてほしくないのですが、彼のおばあちゃんは優しくて素敵な人。
彼の母方のおばあちゃんで、89歳になった今もとっても元気。
過去にバレエの先生をやってたことがあり、今は太極拳の先生をやっています。
孫である彼のことはもちろん、私のこともとても可愛がってくれています。

初めて会ったのは5年前。
私のことをなぜかとても気に入ってくれて、「数独は本当いい子よね!あんた、こんないい子と出会えて幸せ者だよ。彼女のことを大事にしなさいね。」と彼に言っていたほど。
その時は照れくさい気持ちでいっぱいでしたが、後から「おばあちゃんの言う通りだぞ~ニヤリ」とニヤニヤしながら彼をからかったのはここだけの話です。

おばあちゃんは、私たちの町から車で6時間ほどかかる町に住んでいるので、1年に数回しか会えませんが、会うたびにとても嬉しそうにしてくれます。
親しみやすく、私も気兼ねなく話せるほど良い関係が出来ているので、怖いおばあちゃんというわけでは決してありません。


では、なぜ彼も私もおばあちゃんからの要望にアタフタしたのか?
私たちだけかもしれませんが、祖父母からのお願いって断りにくくありませんか。
親からの場合、とぼけてスルーできそうなことも(いや、するな)、おじいちゃんおばあちゃんからだと圧が違いますよね。

また、私の祖父母は父方も母方も亡くなってしまっているため、まだ元気でいる彼のおばあちゃんを大切にしたい、という気持ちもあると思います。
仲が良いからこそ、大事に思うからこそ、おばあちゃんのリクエストは厄介(おい!)なんです。

さて、歩きながら作戦会議(?)をしよう!と彼と二人で散歩することにしました。

 

  • なぜ、ニュージーランド方式ではなく、日本方式で結婚するのか
  • 結婚式を挙げたくないのはなぜか
  • 結婚式もどきのイベントをしてもいいけど、どのくらいの規模のものならいいか

などなど、歩きながら彼とじっくり話し合いました。

 

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彼の実家での晩ご飯にお呼ばれになった月曜日。
おばあちゃんは、彼のご両親の家に泊まっていたので、おばあちゃんとの緊張の対面の時です(大袈裟)。
少しドキドキしながら家に入ると、「久しぶり~」とハグしてくれました。

コーヒー・紅茶を飲みながら、お互いの近況報告。
おばあちゃんは相変わらず元気そうで、太極拳はもちろんのこと、コミュニティの中でいろいろ忙しくしているようです。
彼と私が日本に移住する話になり、「寂しくなるわ~」と彼のお母さんとおばあちゃん。

が。

結婚・結婚式の話は一切出ず。

そのまま、晩ご飯の支度が始まりました。
自由人な彼のお父さんは庭でガサガサと何か忙しそう。
彼、彼のお母さん、甥っ子二人は台所で晩ご飯のステーキを焼いたり、マッシュポテトを作ったり。
賑やかな台所は、若干、船頭多くして船山に上るという状態でしたが、楽しそうな声が聞こえてきます。
私はおばあちゃんとラウンジでまったりしながら、おしゃべりを続けます。
といっても、私は基本聞き役。
おしゃべりが大好きなおばあちゃん、コミュニティ内で活発に行動していることもあり、話題は尽きません。
ニュージーランドの北島の先端のほうの町は、私たちが住んでいる町であるハミルトンとは雰囲気も違うようで、興味深い話ばかり。

そうこうしているうちに、晩ご飯が完成。
「僕たちが作ったんだよ~!」と甥っ子二人がマッシュポテトを誇らしげに運んできました。
8歳と10歳なんて、まだまだ可愛いお年頃。
中学生・高校生ぐらいの年齢になったら、口きいてくれなくなるのかな~、なんて思いながら。

デザートは、The Cheesecake Shopというチーズケーキ屋さんのチーズケーキ。
去年のクリスマスにも利用したお店です。
(チーズケーキはこんな感じ。)

 

 

「おぉ、豪華!」と思っていたら、彼のお母さんに包丁を渡され、

「はい、ケーキ入刀!二人で包丁を持つのよ!指差し
「あ、写真、写真!おばあちゃん

 

と目をキラキラさせながら、スマホのカメラをこちらに向ける彼のお母さんとおばあちゃん。

「え~、いいよ~」と照れる彼と私でしたが、お母さんとおばあちゃんの熱意に負け、二人でケーキ入刀しました。

嬉しそうに写真を撮る彼のお母さんとおばあちゃん。
「もっと大きく切って!」「早く~!」とケーキが食べたくて仕方ない甥っ子二人。
晩ご飯を食べ終えたら、また庭へ消えた自由人のお父さん。

写真撮影も終わり、ケーキを食べ始めると同時に、「改めて一家にようこそ ニコニコ」と彼のお母さんが言ってくれました。
ケーキに貪りつく甥っ子達を指しながら「この子たちもとっても喜んでるのよ」と。
おばあちゃんも「数独は素敵だもの!(She's GORGEOUS!)」ともったいないぐらいの褒め言葉をくれました。

その後、甥っ子達の就寝時間までカードゲームで盛り上がり、結婚式のけの字も出ないまま、夜が終わりました。

数日後、おばあちゃんが自分の家に戻る前に、彼と二人でもう一度顔を出しましたが、その際も結婚式の話は出ず。
ちょっと拍子抜け。

後から気付きましたが、私たちの方から「結婚することになったよ」って言った方が良かったのかなぁ、と。
でも、私たちが結婚することは彼のお母さんを通してすでに知っていたし、ケーキ入刀もしたし…。
まぁ、後悔先に立たず。
優しいおばあちゃんのことだから、ああしてほしい、こうしてほしいと彼のお母さんには言いつつも、結局は彼と私二人の思ったようにすればいい、と思ってくれてるのかな。

さて、必要以上にアタフタしましたが…。
盛大な結婚式を要求されることもなく、ただただ楽しい時間を彼の家族と過ごすことができました。

結果的に、彼のおばあちゃんを説得する必要はありませんでしたが、散歩しながら、彼と真剣に話し合ったおかげで、お互いの今の気持ちが再確認できた気がしました。
終わり良ければ総て良し、かな。