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創作意欲の波

 ムラッ気が多いというか、「今はこの趣味」みたいな不定期的な波があります。
 
 また、何かを作る…絵を描いたり映像を作ったり立体を作ったり文章を書いたり…ことが面白くてしょうがない時期と、ひたすら受け身…無目的に本を読んだり映画を観たり…に徹する時期とがあります。
 発信の時期と受信の時期と言いますか…。

 どうも、今は後者のようです。

 まあ、その時期だからこの年齢で学校で学ぼうと決意したのかもしれません。

 漠然と「何か作りたい」という気持ちはありますが、実作業に向かうモチベーションが足らないようです。
 そういう意味で、先日の“お絵描き”はけっこうしんどかったです。
 レポートを書こうとしても、結局参考資料に読み耽ってしまうのもそのためかもしれません。

 今日…あ、もう昨日ですが、『オタク論2!』(唐沢俊一×岡田斗司夫 創出版)を買って読んでました。

studio7の映像実験室-オタク論2!


 あと、ガノタでもないのに『燃え上がれ! ガンネタ選手権』(ガンダムエース編 角川書店)なんて~のも…。
 いや、これはガノタの後輩から、お台場に建設中の1/1ガンダムの写メが送られてきたもんで、つい。

studio7の映像実験室-お台場のガンダム
(c)yankoh

 この受信オンリーの状態というのも、これはこれで楽しい時間です。
 微妙なところにアンテナが反応する自分自身というのも面白いですし。

 とは言え、学校も美術系ですし、しかも通信制なので自分から積極的にレポートだの実制作課題などを進めないと「学ぶ」ことが出来ません。
 また、今月と来月は阿波踊りのフリーペーパーの記者としても頑張らねばなりません。

 何とか発信状態に持って行かないと…。
 単なる趣味の状態なら良いのですが、「学業」であったり「半分仕事」であったりするわけですから、「いや~、今は受信の時期なんで何も出来ませんわ、わはは」なんて言ってられません。

 モチベーションを高める一つの方法は、他の人が何か作っている現場に触れることです。
 ん~『手塚治虫 創作の秘密』のビデオでも観るか…って、また受信じゃんか…。

ピクサーと手塚治虫

 え~…。

 結局、学校のレポート…今月の〆切には間に合わないことが確定しました。来月の〆切に回します。

 だったらもっとじっくり取り組もうと、よせばいいのにまた部屋中のアニメーション関連資料を漁ってしまいました。

 あった、あった。

 今度は書籍ではなく、映像資料です。

 まずは『ピクサー・ショート・フィルム&ピクサー・ストーリー』。このDisc2の『ピクサー・ストーリー』(88分)に、CGアニメに関する証言や事実が沢山収められています。

studio7の映像実験室-ピクサー・ストーリー


 そしてもう一枚。『OSAMU TEZUKA フィルムは生きている/手塚治虫伝マンガ篇』です。

studio7の映像実験室-フィルムは生きている

 この映像を監督した片山雅博さんからサインをいただきました…って、ミーハーだなあ…。

studio7の映像実験室-片山雅博さんサイン

 このDVDでは、『フィルムは生きている』(40分)に加えて特典映像の『手塚治虫ロングインタビュー』(93分)が貴重な資料となります。


 88分+40分+93分=221分…3時間41分を一気鑑賞しました。


ジョン・ラセター率いるピクサーは『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』を作ったスタジオですから、当然彼らにとってコンピュータは3DCGアニメーションを作る画期的なツールです。

 一方で、手塚先生は(少なくともインタビューが収録された1986年当時は)コンピュータを使ったアニメーションには否定的です。


 アニメーションに対する情熱はピクサーも手塚先生も非常に強く、その点では共通点もあります。また、新しいことにどんどん挑戦していく態度も同じでしょう。
 しかし、アニメーションとの向き合い方については180度異なるという印象でした。
 もちろん、アメリカ人と日本人という文化の違いもあるでしょうし、戦争体験の有無など歩んできた人生の違いもあると思います。

 が、それ以上に何かが違うような気がします。
 
 「共同作業で作品を作る」ピクサーと、「個人の作家の脳みそから作品を作る」手塚治虫との違いでしょうか。
 どちらも実際にアニメーションを作る作業はスタッフワークとなるわけですが、ピクサーは「共同作業から生まれる意外性」を重要視しています。手塚先生は「共同作業の難しさ」を語っています。

 う~ん、これはこれでレポートのテーマとしては面白いかもしれません。

 って、本当に資料に翻弄されてますね。


 到達点をきちんと想定しないで、やみくもに読んだり観たりしているだけだと迷宮に入り込むことだけは学習しました。困ったもんだ。

資料におぼれる

 その昔、『西遊記』と実在の玄奘を重ねた壮大な漫画を描こうとしたことがあります。
 で、あっちこっち回って資料を漁りました。NHK教育テレビでやっていた西遊記の通信添削まで受けました。

 気づいたら、漫画は完成せず、単なる西遊記ヲタクが一人完成していました。


 さて、『アニメーション論』のレポートです。

 今回は課題の中から「手作業によるアニメーション制作」と「コンピュータによるアニメーション制作」を比較考証してアニメーションの多様性を述べるというものを選びました。
 前の記事で書いたように、参考文献となる本などを買ったり借りたりするのは大変なので、手持ちの資料で何とかなりそうなテーマにしたという、イージーなチョイスです。

 
 上記『西遊記』関係や特撮の関係は書棚にコーナーが出来ていますが、アニメーション関係の本は漫画論と一緒に並んでいたり、新書のエリアに混ざっていたり、お絵描きやCGの参考書類に入り込んでいたりするもんで、探すのが大変…。

 とりあえずレポートのテーマに合いそうなヤツを発掘し、数日前から読み始めました。

 …読むのはいいんですが。

 本の内容に引き込まれてしまい、もう止められません。雑誌類なんか、レポートと全然関係無いところも熟読しちゃってます。


studio7の映像実験室-参考資料?


 うああああああああ。

 資料におぼれてます。
 
 と言うより、資料を資料として読む能力に欠けているらしく、結局フツーに読んでしまうんですね…。

 そもそも、たかだか3,200字のレポートですから、そんなに広範&深い内容は書けません。

 
 …『参考文献』の記載だけで3,200字を埋めるか(笑)

 今月の〆切には間に合わないな、こりゃ(毎月10日必着)。

アニメの資料

 今、学校に出すレポートに取り組んでいます。
 
 私が選んだ課題は『アニメーション論』。

 第一課題と第二課題があって、その第一課題を片付けようとしているところ…。
 テーマは“アニメーションの多様性”というテーマで3,200字程度にまとめろ、という内容です。

 ん~、よく考えたら、アニメーションは専門外でした。
 レポートを書くたびに資料を買っていたら財布が持ちませんし、図書館へ行くのも面倒なので(オーイ)、何とか手持ちの資料で何とかしたいところです。

 アニメ(“アニメーション”ではなく、あくまで“アニメ”)に関しては何冊か新書で持っている本があります。
 また、手塚治虫先生などアニメーションに深く関わった漫画家に関する本もあります。

 …弱い、かな。

 
 学校の科目案内を見ると、「参考文献・URL」として18冊の本と4つのサイトが紹介されています。いずれもけっこうマニアックだったり専門的だったりします。
 その中には、『THE ART OF 劇場アニメ70年史』(アニメージュ編集部編 徳間書店1993年)などという国会図書館とか大宅壮一文庫に行くか、中古を高価で買うかしない限り読めないような本も含まれています(今、Amazonで調べたら14,000円以上…)。

 それって何か、ズルい。


 なので、私もズルい資料を引っ張り出すことにします。


studio7の映像実験室-TVアニメの世界

 『月刊マンガ少年 臨時増刊 TVアニメの世界』(朝日ソノラマ 1977)

 わはは、ざま~みろ、『アニメージュ』が創刊される前の本だぞ。



studio7の映像実験室-チェコ手紙&チェコ日記01

 『チェコ手紙&チェコ日記』(日本大学文理学部心理学科 横田正夫研究室 2005)
 
 人形アニメーション作家の川本喜八郎先生が、チェコでトルンカに師事していた時の手紙と日記を収めた本で、非売品だっ! しかも川本先生から直接いただいたもので、サインも貰っちゃった本だっ!

studio7の映像実験室-チェコ手紙&チェコ日記02



 DVD『セル・アニメーションの制作工程の記録』(財団法人デジタルコンテンツ協会 2002)

studio7の映像実験室-セルアニメの制作工程
 
 どこでどう使うつもりで作ったのか知らないが、これも非売品だっ!
 プロダクションI.G.が作った究極のセルアニメ『人狼』を例にしてその匠の技が紹介されてるぞ!
 中古とかじゃなくて、合法的に新品を入手したものだっ!


 満足です。

 …って、資料自慢をしてても一向にレポートは仕上がりませんし、そもそも自慢の資料がレポートのテーマに合うのかどうか…。

 
 とにかく、今一度レポートに向かうことにします。

パロディの鑑(かがみ)

 映像に限らず、パロディ作品の最大級の栄誉は「オリジナルを作った人からの賛辞を得る」ことだろうと思います。

 まず自慢だけしておきますと、我々がこの3月に完成させた作品はまさにその栄誉に輝きました。
 いや、まあ、“賛辞”とまでいかなくても面白がって観て下さったし、色々アドバイスもいただいたということで…私はそれだけでも天にも昇る気持ちでしたから。

 さて、前回の記事で「しょーもないパロディ」について書きましたが、本格的に「オリジナルを作った人からの賛辞を得た」という作品を観直しました。

studio7の映像実験室-恋におちたジョージ・ルーカス

 『恋におちたジョージ・ルーカス(George Lucas in Love)』1999
 自主制作映画です。

 タイトルは『恋におちたシェイクスピア』(1998)のパクリですが、内容は学生時代のジョージ・ルーカスを主人公にした9分間の青春コメディです。

 映画の構想を練っていてスランプに陥るジョージ。そこへ様々なインスピレーションを与えてくれる彼女が現れます。
 そして、無事に(作中ではタイトルは出てきませんが間違い無く)『スターウォーズ』の構想を完成させます。

 これだけじゃ「どこがパロディなんだ?」ってな感じですが。

 その舞台となっているのは、実際にジョージ・ルーカスが通っていた南カリフォルニア大学。ルーカスが寄贈した校舎などもしっかり使っています(この映画を作ったメンバーも同大学の映画科などの卒業生)。

 わかりやすいのが、ルーカスをとりまく人々の設定。
 「喉を患って“ゴォ~パ~”という呼吸音を立てる、ガッシリした黒づくめの友人」…もちろん、ダースベイダーです。
 ジョージにインスピレーションをもたらす女性は、パッケージ写真をご覧いただければ一目瞭然、レイア姫と同じヘアスタイルですね。しかも、彼女は学生運動のリーダー(レイアは反乱軍のリーダー)。

 学友達の中にはノッポとチビのコンビ(C3POとR2D2)やら、美女をはべらせている超デブ(ジャバ・ザ・ハット)やら、「この車は学内で一番早いぜ」とうそぶく二枚目(ハン・ソロ)とその車を修理している長髪もじゃもじゃの大男(チューバッカ)がいます。また、ジョージが教えを乞う教授は、巨木の下で怪しいモノを飲みながらわけのわからない講釈を垂れます(ヨーダ)。

 他にもスターウォーズファンなら見逃さないネタがてんこもりで、ここまで来るとジョージと彼女が自転車に乗っているシーンだけでも「あ、スピーダーバイク!」と勝手にこっちが解釈しちゃうという、見事なマジックです。

 設定では、こうした学内の様子から『スターウォーズ』の構想を得たことになっていますが、もちろんそこらへんはフィクションです。

 音楽も「らしい曲」がオリジナルで作られています。解説によれば「『恋におちたシェイクスピア』の『スターウォーズ風』(またはその逆)」らしいのですが、私は『恋におちたシェイクスピア』を観てないので、単に「良く出来たスターウォーズ風の音楽」として聴きました。


 上記のように、これは映画製作を学んだメンバーが作ったもので「sweded」とは異なってちゃんと作品として観ることが出来ます。「面白いパロディ」と「上質な青春コメディ」が「9分」の中にしっかり収まっているんです。
 まあ、だからこそ「本編9分/特典映像20分」なんてDVDまで出ているわけですが、こうして日本でも発売されている大きな理由は、スピルバーグに大受けしたばかりかジョージ・ルーカス本人が「素晴らしい作品だ」と監督あてに手紙を送ったという出来事があったからでしょう。
 その件を監督がプロデューサーに電話で報告したとき、二人は興奮して「叫びっぱなし」だったそうです。
 さもありなん。


 また、極めて戦略的に制作を進めたプロデューサーや監督の手腕も凄いところ…。
 『恋におちたシェイクスピア』(1998)がアカデミー賞を取った直後、『スターウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の公開(1999)の直前というタイミングであっちこっちにコピーを送ったらしいんです。当然、映画業界にはかつての級友たちも大勢いるので、大いに話題になったわけです。


 予算は25,000ドル。
 インタビューの中で、プロデューサーが「結果的に予算は3倍かかった」と語っていますが、この現在の日本円にして250万円という金額が「もとの予算」なのか「3倍かかった結果の予算」なのかわかりません。どっちにしても、特撮も何も無い作品でもこれだけお金がかかるんですね…。
 予算面では、我々アマチュアには全く参考になりません。
 もっとも、河崎実監督が学生時代に撮った『エスパレイザー』は300万円かかったらしいですけど。

 しかし、興味深いのは次の点です。
 この映画を作ろう! と思い立ったのは、監督・プロデューサー・脚本二人…合計四人です。
 これに40人の仲間が協力して映画が完成したと…。

 映画大国のアメリカで、なおかつ映画を専門に学んだ仲間…事実上のプロ…がいるという条件ではありますが、企画が良ければみんなが乗ってくるという好例に思えます。


 我々の場合、「企画」は必ずしも「映画の内容の企画」でなくても良いと思っています。
 それは例えば(我々の前作のように)「○○君の誕生会で流す映像を作る!」というところから入るのもアリだと思うんです。
 

 私は趣味のムラッ気というか揺れ幅が大きいですし、ちゃんとした企画や制作進行は苦手です。
 誰か、企画、立ててください(笑)