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阿波踊り伝説は、私が作っ…ちゃイカン!

 たぶん、ここに書いても仕方がないとは思いますが…。

 無料配布の阿波踊り情報誌『AwaDama(あわだま/阿波踊り魂)』7月号で、私が担当したコラム記事に校正モレがありました。
 読点…つまり「、」が意味無く入っているところがあります。文字データで入稿して、レイアウトされたものをチェックしたのは私なので、私の校正モレです。幸い、大問題になるほどのミスではありませんが…。


 怖いですね。


 今回程度のケアレスミスならともかく、もし私が根本的に間違ったことを書いたら「阿波踊りの新たな都市伝説」が生まれてしまう可能性があります。

 私の担当は、「阿波踊り関係者でもほとんど興味を持たないようなテーマを、無理矢理調べて紹介する」というコーナーです。編集部内でも内容についてチェック出来るスタッフはいません。
 読者の方から「これは違うで」とご指摘をいただければ訂正記事を出すなどのフォローも出来ますが、誰も興味を持っていないテーマなので、恐らくツッコミは無いのではないかと思います。

studio7の映像実験室-あわだま7月号


 『AwaDama(あわだま/阿波踊り魂)』も創刊から6年目を迎え、編集長や(私以外の)編集部員の尽力で信頼に足るメディアとしてのポジションを築いています。
 従って「『AwaDama』に書いてあったで」「ほれやったら間違いないやろ」…ってな感じで受け止められる可能性が高い…。

 以前、徳島の“別の印刷媒体”とネタがかぶった時に、我々の取材の方がきっちりしていたため、“別の印刷媒体”よりも正確な情報提供が出来たこともありますから、取材や資料の精査は相当しっかりしていると自負はしています。

 が、取材相手の記憶違いとか、資料によって内容がまちまちだったりすることもあります。私の解釈に誤解がある可能性もゼロではありません。
 

 次回、8月号に私が提案した企画も、ヤバいです。
 徳島在住の編集長に「…ほなこと、徳島でも知ってる人間はほとんどいません」と言わしめたテーマです。
 徳島の人たちが空気のように肌で感じていることでも、我々県外人にとっては調べないとわからなかったりすることが多々あります。今度の企画もその類なんでしょうね。

 私が勝手な阿波踊り伝説を作らないように、またまた資料の山に囲まれて記事を書きます。
 なので、若干の誤植やタイプミスは見逃してくださいっ!
 
 …救いは、上記のように「誰も興味を持たないテーマ」なので、私が書いた記事を読む人も少ないのではないかと…。ダメかな…。

 

ウルトラマンな物語

  『ヱヴァンゲリヲン・破』の情報が断片的に入ってきます。

 みんな、ネタバレには気を遣ってくれていますが、か~な~り~“ウルトラ”らしいことはわかりました。

 庵野監督と言えば、もちろんダイコン・フィルムの『帰ってきたウルトラマン』(1983年)です。

studio7の映像実験室-ダイコンフィルムのパンフ


 総監督:庵野秀明
 脚本・設定:岡田斗司夫
 特技監督:赤井孝美


 私は確か、千代田公会堂で観たような気がします。

 ご存知の方はご存知のように、庵野監督が「素顔(メガネ付き)で」ウルトラマンを演じています。
 身体は、ウインドブレーカーに帰ってきたウルトラマンの模様を塗ってカラータイマーを付けただけ。下半身はGパン。

 それ以外は、相当普通の(←誉めてます)“ウルトラマンな物語”ですし、ミニチュアや特撮も非常に凝っていて良く出来ています。
 まあ、パロディっちゃパロディで、実際「庵野ウルトラマン」登場のシーンには驚きとともに爆笑しました。

studio7の映像実験室-ダイコンフィルムのパンフから庵野監督


 が、後々に後輩から指摘されて気づいたんですが…。

 この作品、ウルトラマンそのものへの(愛を込めた…たぶん…)挑戦状だったんです。

 上記のように、ウルトラマンというキャラクター以外はものすごくちゃんとしています。
 つまり「世界観や周辺環境をしっかり設定してやれば、ヒーローの姿がどんなであっても“ウルトラマンな物語”になる」という…。

 凄い。

 
 これを前向きに受け止めれば、「ウルトラマンってこういうものなんだよ、こうやって作るんだよ」というメッセージとも言えます。…相当前向きにならないとアレですが(笑)

 
 庵野秀明監督、新作で「本家ウルトラマン」を作ってくれないかな…ヱヴァでウルトラしてるくらいなら…。
  

展覧会見聞記 その3 だまし絵に挑戦

  『奇想の王国 だまし絵展』で私を仰天させてくれたパトリック・ヒューズの『水の都』という作品。
 怪しいくらいにあっちこっちから眺めまわしました。その時点で「自分でも作ってみたい」という想いが湧いていたからです。

 もう一度、図録の写真をご覧ください。

studio7の映像実験室-図録より『水の都』

 水の中に並び立つ建物です。

 現物を見ると、本当に不思議な“現象”が目に飛び込んできます。
 パトリック・ヒューズはこの技法を『リヴァースペクティブ reverspective』と呼んでいるようです。これ以外にも様々なテーマでこのシリーズを作っているとのこと。
 展覧会の物販コーナーでレプリカ(?)が販売されていましたが、240,000円…。

 作品を観た瞬間から実験する気満々でしたので、買いません(…買えません…)。

 とにかく実験結果を早く見たいので、極めて単純な絵にしました。
 単に、水上にレンガ(段違いに重ねることすらしませんでした)みたいな物で作られた四角い物体を配置しただけです。

 もう一度言います。
 「水上にレンガみたいな物で作られた四角い物体」。
 とにかく、そういう先入観で動画をご覧ください。…工作も絵も稚拙なので、そう思って観ていただかないと効果が出ませんので(笑)

 また、例によって横長のハイビジョンで撮影したんですが、左右が詰まって縦長になってしまっています。





 …どうでしょう?
 「妙な遠近感」を感じていただけますでしょうか?
 感じていただけなかった場合は、もう一度上記の先入観をしっかり叩き込んでご覧になって下さい。


 『リヴァースペクティブ reverspective』というのは、リヴァース(reverse)=反転と、パースペクティブ(perspective)=遠近法という言葉を合わせた造語です。


 以下、実験プロセス…というか、単なる工作プロセスです。

 まず、設計図兼下書きをAdobe Illustratorで作りました。

studio7の映像実験室-下書き

 恐らく、パトリック・ヒューズは緻密な計算と試行錯誤で、最も効果的な角度や大きさを作っているのでしょう。
 私は経験がありませんし、理論的なこともわかりませんから適当にやりました。

 この図を、Adobe Photoshopに読み込んで着色します。

studio7の映像実験室-着色

 これをA4サイズでプリントアウトして、輪郭で切り出し、テープで貼り合わせます。

studio7の映像実験室-裏側

 裏側です。

 まず、完成品を真正面から見ると…。

 studio7の映像実験室-真正面

 …図録の絵とよく似た構図のものが出来上がりました。
 一見、平面に見えますが、裏側の写真でおわかりのとおり立体作品です。

 形状がわかる角度で完成品を見ると…。

studio7の映像実験室-完成品

 …こんなです。

 つまり、一番手前に見える部分(この場合、四角い物体の突き出した角)は一番奥に描かれ、一番遠くに見える部分(この場合、物体と物体の間の水平線の部分)が一番手前に描かれているんです。

 私の工作だと、両眼で見ると錯覚を起こしてくれません。片方の目をつぶって見ると何とか…。
 大きさのせいなのか、凹凸の角度のせいなのか、工作がテキトーなせいなのかはわかりません。


 凹凸を逆にした錯視のトリック・アートというのがあるのは知っていました。
 確か、ディズニーランドのホーンテッドマンションにも凹凸が逆(人の顔を型取りしたときの雌型みたいなヤツ)の彫刻を使ったトリックがあったように記憶しています…ずいぶん行ってないので定かではありませんが。それだけでも不思議な錯覚を起こすんですが、パトリック・ヒューズさんはこれに遠近法を組み合わせることで一層不思議な錯覚を見せてくれました。


 稚拙な絵と工作による私の実験作品では、本家が持つ不思議さは十分に伝えられません。

 是非、実物を見に行ってください

 
 『奇想の王国 だまし絵展』、渋谷では8月16日までで、8月26日~11月3日は兵庫県立美術館で開催されます。
 この『水の都』という作品そのものは、パトリック・ヒューズ自身が所蔵しているそうですので、イギリスに立ち寄った時には是非(笑)。

 この展覧会で唯一残念だったと感じるのは、今年亡くなった福田繁雄さんの作品が1点しか無かったこと…。正直言って「福田繁雄さんには、もっともっと凄い作品が沢山あるのに…」と思ってしまいました。


 前の記事で「心地よく騙される」のが楽しいと書きました。
 手品にしてもだまし絵にしても、優れた作品を見ると(騙されたにもかかわらず)笑いがこみ上げてきます。
 優れていない作品だと、いかにトリックや技術が凄くても「ただ不思議なだけ」…場合によっては不気味だったり後味が悪かったりします。
 その分かれ目の一つに、演人や作者自身に遊び心があるかどうかということがあるように思います。

 「この不思議さを一緒に楽しみたい」

 そういう雰囲気を感じさせてくれる作品が大好きです。

展覧会見聞記 その2「奇想の王国〜だまし絵展」

 6月26日、六本木の森アーツセンターギャラリーで『ウルトラマンのスーパーカブ』を観てから、今度は渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムに向かいました。

studio7の映像実験室-だまし絵展

 『奇想の王国~だまし絵展』
 私はこういう、錯覚とかトリックアートとか、そういうのが大好きです。

 …正直言ってしまうと、普通の展覧会などへはほとんど足を運びません。
 どうにもその、「芸術」とか「アート」という括りが苦手なんです。
 好きか好きじゃないか、というだけの鑑賞眼しか持ってないし。

 だまし絵の類は芸術的であるかどうかとは無関係に、面白いかどうかというところで楽しめるので好きなんです。
 手品や特撮や推理小説と同じように「気持ちよく騙される」というのが楽しいんですね。

 展示作品については「是非ご覧下さい」と言うしかありません。
 だまし「絵」と言いつつ、立体作品もあります。


 もともと嫌いじゃ無いので、本などで何度も観た作品もありましたが、理屈抜きで「本物の迫力」というのはありますね。
 また、特にだまし絵の場合、飾られている空間を含めて錯覚が生まれるものもあります。
 もちろん、立体作品はあっちこっちから眺めては驚くという体験が出来るのは本物だけです。

 

 で。

 仰天した作品が二つありました。両方とも立体作品です。


 ひとつはアニッシュ・カプーアという人が作った『虚空No.3』というもの。
 それは直径約120cmの単なる半球です。それが濃い青で塗ってあるだけです。

studio7の映像実験室-図録より『虚空No.3』

 しかし、真正面…半球の切り口の側…から見ると、半球の奥行きは消えて「真っ黒な空間がそこにある」かのように見えるんです。いや~、説明しづらいなあ。

 平面のだまし絵のパターンの一つは、「平面なのに立体に見せかける」というものです。
 しかし、この『虚空No.3』は、「立体なのに“無”に見せかける」とでも言いますか。発想がぶっとんでます。


 そしてもうひとつの作品はパトリック・ヒューズの『水の都』です。
 錯覚の原理としてはよく知られたものなんですが、びっくりしました。
 あ、「原理」などと書きましたが、私にはちゃんと理屈の説明は出来ません。
 とにかく、凹凸を反転させることで生まれる錯視に遠近法の錯覚を合わせた発想と言いますか…。

studio7の映像実験室-図録より『水の都』

 図録の写真を観ても「何?これ?」ですよね。

 これも説明がしづらい作品です。図録の解説には「鑑賞者が左右に動くやいなや、形容しがたい収縮を示す」とありますが、収縮と言うよりは“あり得ない遠近感”が表れるんです。

 上記のように、ちゃんとした理屈はわかりませんが、原理はわかります。
 ええい、自分で作ってしまえ!

  
 てなわけで、次回はだまし絵に挑戦した記録(?)です。
 あ、実際にはもう試作品は完成しています。家族に見せたら「目が回る」と言っていたので一応成功したんじゃないかと思っています。

 この作法に著作権があるのかどうかわかりませんが、「原理の実験」ということでどうかひとつ…。

展覧会見聞記 その1「ウルトラマンのスーパーカブ」

 展覧会をハシゴしてきました。あ、もちろん私は学生ですので学割です(^^)b 
 チケット購入時に「何だよ、このオヤジは」と思われるスキを作らないために、「学割、使えますか?」と訊くと同時に学生証を提示するという高度な技を使いました。けっこう緊張しました。

 さて。

 まずは六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリー で開催されている『Love Cub 50』という展覧会と言うか展示会と言うか…。

 ホンダのスーパーカブが50周年&累計台数6000万台を超えたことを記念するプロジェクトで、約60人のアーティストやタレントなどがデザインしたスーパーカブが並んでいます。

 その“参加したアーティストやタレントなど”のうちの一人がウルトラマン…。コラボ参加者の名前の欄に、ちゃんと「ウルトラマン」と書いてありますから。職業(または所属)のところが「円谷プロ」という表記になってます。

 単なるバイクの展示会ならバシバシ写真撮影が出来るんでしょうが、「アート」なので場内撮影禁止…。

studio7の映像実験室-ウルトラマンカブ
▲オフィシャル ガイドブック

 ネットの紹介記事などでも「ウルトラマンのスーパーカブ」を見ることが出来ます。

 
 正直、ウルトラマンだけを目当てにわざわざ行くような展覧会ではありません。

 多少なりともバイクやスーパーカブに興味があるとか、著名人のデザインに関心があるのなら行って損は無いと思いますが。
 また、他の様々な色のカブの中にあって、銀&赤の塗装だけで「ウルトラマンとしての存在感」を放っている様子を見て感動したいという方も観に行く価値はあるでしょう。


 また、色々な人が“デザインした”と言っても、ほとんどペイントだけです。
 所ジョージさんのだけはしっかりと「カスタム」になってましたけど。


 正直言って「ふ~ん…」以上の反応なんぞ示しようがないものがほとんどでした。

 アートだとか自己表現だとかを意識し過ぎるとろくでもないデザインにしかならないという見本みたいなのも何台かありましたし。
 逆に、ありきたりのビッグスクーターのカスタムペイントみたいなデザインもけっこう見られました。
 う~ん、そう考えると確かにさじ加減は難しいかも…。


 そんな中に、「これなら乗れる!純粋にカッコいい!」と思ったものも何台かあります。
 所ジョージさんのとか、“チョイ悪オヤジ”のイコンとも言うべきジローラモさんのとか。←この二人を挙げるのは、ちょっと悔しいですが(何でだっ!)
 本田技術研究所という、思いっきり「本家」が出してたヤツも良かったな。


 そして、ウルトラマンカブも「乗れる」一台だったと思います。

 決して凝ったデザインではありません。展示されていた中では最もシンプルと言えるくらいのペイントです。
 でも、一目「あ、ウルトラマン」とわかる意匠なんです。
 ライン取りは“ウルトラマンとは異なれどウルトラマン的なるもの”になっています。
 …流星マークがあるのは変ですけどね。科学特捜隊の配備車両みたいになっちゃいますから…科学特捜隊の装備だったらさらにシンプルなライン取りになるでしょうけどね~。

studio7の映像実験室-流星マーク

 付けるならやっぱりカラータイマーでしょうか。 法定速度をオーバーすると赤く点滅するとか。

 …って、このニュース写真 、ウルトラマン本人のカラータイマーも隠れてるし…。


 なお、このプロジェクト展は7月5日まで森アーツセンターギャラリーで開催、その後7月11日~20日まではみやこめっせ京都市勧業館(岡崎公園内)に場所を移すとのことですが、他でも開催される予定があるようです。

 展示車両のほとんどは2009年大晦日に特設Webサイトで販売される模様。
 販売の収益金や入場料&ガイドブックの売り上げによる収益はユニセフに寄付されるそうです。
 
 …誰か知り合いがウルトラマンカブ、買わないかな…などと思いながら六本木から乃木坂まで歩き、地下鉄で次の展覧会に向かいました。