結論からいうと、甘えではないと私は思っています。

脳内ホルモンや消化管ホルモンも上手に働いていないというような物理的原因はコレまでに書いてきたので、今日は心理的な面から書いてみます。


18年続いた私の摂食障害のうち、こんな風に思う時期がありました。

病気が治ったら今みたいに心配してもらえないかもしれない
 
人と同じように学校いって勉強しないといけない
 
人と同じように仕事も頑張んなくちゃいけない
 
それができる自信が無いから、病気でなくなるのが怖い、社会に出て行くのが怖い。
 
こんな風に思う自分を甘えだとかワガママだって思っていました。




でも、いろんな人に出会い、色んな人に目をむけていくうちに、実はそれって全く逆だったんだなって思うようになったんです。


私の周りには、生き生きと生活を楽しんでいて,いいナーって思う人がいたんだけど、 みんな当時の私みたいに必要以上に自分に厳しくしない人たちだったの。



嫌な事はできるだけ避けて通ろう、好きな事は追いかけたい、っていう生き方してる。


勉強なんてびっくりするほどやらなかった人たちだし、仕事だって転々とした時期も何年もあったり、仕事より他のコトに重きをおいた人生送ってた時期もあったり。


趣味も仕事も本当に嫌になったら我慢することない、嫌なら辞めれば~っていうの。 





それまでの私は、ココで辞めたら甘えかな、もう少し我慢すれば状況変わるかなって思い続けて結局ずーっと自分に無理させっぱなしだったのだけど、


その人たちはそんな風に我慢してる時間、一度きりの人生なのにもったいないよっていってた。



そういう考え方を、忍耐が美徳という価値観に縛られてた当時の私は甘えだって思いこんでたんだけど、実際にそういう人たちをみてたら、そうじゃない、私の思い込みだったんだ
 
ってきづくときがきた。
 

私はそんな風に自分を押し殺し、自分に厳しく(というかもはや自分への虐待)生きてきたから、本当に自分が好きな事とか得意な事がわからなくなっちゃったのかな、



って思うようになった。 



なんかね、


毎日学校や会社に行くのが嫌だ、
友達や上司に気を使いながらやるのは嫌だ、
楽しくもない学校や仕事で毎日を送るのは苦しい

ってそう思う人が

その他のどんなストレスにも弱いかっていうと、どうもそうじゃないみたいなんだよね。  



会社員とか学校とかは生きるのが辛くなるほどストレスになる人でも、そういう自分に素直に生きてると、好きなことや得意なことが自然に見つかってきて、
 
 
(こんな事やってもしょうーがないとか頭で否定しないから)

自分で会社やお店はじめちゃったり、
フリーとして働くことに決めて
無理なく頑張れることがみつかってきたり。




確かに会社員みたいに保障はないし、落ち着くまでは仕事量も多くなることもあるし、会社員とはちがう苦労はでてくるけど、基本的にいつも自分で心地よいコトを追求してやってることだから、さほど苦しいわけでもなく乗り越えられちゃうんだって。



さっき書いた、私がいいナーって思ってた頑張らない人たちも、みんな最後には自分に合ったやり方みつけてキラキラしてた。




ビジネス大成功させちゃった人、小さいながらも好きな事を仕事にしてお店始めちゃった人、結婚して子育てしながらできる範囲で好きな事を仕事して楽しんでる人、



形はそれぞれだけど、自分でこうしたいと思った目標を達成してるからみんな生き生きしてたよ。



ほんと、仕事だって学校だって、どーしても疲れたり体調悪い日は適当に休むような人たちだし、どうしても遊びたい時にはウソも方便っていってサボって遊んだりもしてたけど、だからこそ心を立て直してうまくやってたりするの。



そうやって上手く手を抜いてるから、心がへたばらず頑張れるってこともあるのかもしれないなあって思った。 



甘えちゃだめだって頑張りつづけて、結局ぼろぼろになってつぶれちゃった私なんかよりよっぽどいい人生送ってるじゃん、って気づいた。


そういう人たちを見てるうちに、私も別に人生ずっと頑張り続けなきゃいけないわけじゃないのかなって思うようになったんだ。


勉強したかったらすればいいし、したくなかったら勉強以外の何かを探したっていいのかな、
 

仕事がどーしても嫌なら、まずどうしたら解決できるのか考えたり誰かに相談してみることは大切だけど、それでもダメなら新しく嫌じゃない仕事を探したり自分にあった働き方のスタイルを見つけてもいいのかもしれない、、


って。



決めたことを止めるなんて自分に甘いと思ってたけど、そういう考え方で自分をいじめるのはやめて、嫌な事はなるべく回避して、自分の心地よいと思えるコトを追求してみよう

・・・・・・って思うようになった。


すぐに自分をいじめる考え方をやめられたわけじゃないけど、こうでなきゃ駄目!っていう厳しい価値観で自分を縛るのやめたら、人にとっては苦しい事でも私にとっては特に苦しくないと感じることも沢山にはほんとうに世の中にあって、別に私が弱いわけではないんだな、って思えるコトが沢山あったよ。



それに、そういう風に気持ちを楽にもってからのほうが、いろんなことが上手くいくようになった。


趣味でも仕事でも、本当に無理って思ったら辞めればいいしって考えてみたら色んなことに挑戦できた。

完璧にやらなきゃ、頑張らなきゃ、って思ってる時は、色々考えすぎて、何もはじめることできなかったけど。 
 
 

辛いことも、本当に嫌になったら辞めればいやって思ってると、辛いこともさほど辛くかんじなかったりして、いつもなら辞めちゃっていたことも自然に続くこともでてきたよ。



 もちろん、どーしても嫌、と思ったら本当にやめたこと(もの)もあったけど、やめたこと=ダメだった、って自分せめなくなった。
 
 
一度やめたからこそやっぱりやりたいって気持ちになることもあって、私はやっぱりあれが好きなんだなっ改めて自分の気持ちに気付く事ができたのも、収穫だと思ってる。




あの頃やめてしまいたくなるくらい辛かったのは、結果を急ぎすぎたり人と比べたりしてたからだなって分かって、今度は自分のペースでやれるやり方を探そう、ってよりいいやり方を見つけられり、

やめたおかげで、それまで見えてなかった、もっと自分に合うモノややり方が見えてくることもあったよ。



多分、私がいいなーって思ってたあの人たちも、そうやって若い頃から(きっと小さなころから)自然に自分に合うものを選んできたんだろうな。  


*      *          *         *



あとね、病気の今の自分が辛い、できないって思ってたことが、病気が治った自分にとっても同じ位辛いわけじゃなかった


そんなこともたくさんあったよ。 




病気の自分が普通の自分になってしまってる時は、人並みに働くなんて無理って思っちゃったり、または既に病気で心も体もぼろぼろで仕事してた時のコト思い出して


「またあんな苦しい世界に戻るのか、無理だ・・」

と思ってしまう事があるのだと思うのだけど、


あなたが苦しいと感じるのは
あなたが今病気だからだし
あの頃苦しかったのは病気だったから
 
ってこといっぱいあるんだよ。
 


体や心が元気になるにつれて、今辛いことも段々辛くなくなっていくことも沢山あって、
 
 
自分が自分にとってそんなにつらいことは選ばない、を許すから、人にとってはつらくても自分にとっては楽しいとか辛くないことも増えてきて、生きることがラクになる
 
 
そういう両方があるものでした
 



何も今の状態のまま体だけよくなるってわけじゃないし、一時的に体が先によくなっちゃうような時期もあるだろうけど、そういう時は上に書いた事思い出してね。



どうしても辛いとき苦しい時は、テキトーに手を抜いたっていいんです。大きな声じゃ言えないけど、さぼったっていいんです。
 




*      *          *         *


体が先によくなっていくことで、家族に心配してもらえなくなるとか大目にみてもらえなくなるかも、って不安になったら、素直にそう言葉で伝えて甘えてもいいのですよ。つらいときはサボったっていいのです。


わかってほしい気持ちは、一番分かられたくない部分だったりします。



それはただ気付いてほしい止まっていても分からないかもしれない。

言葉を組み立てて説明してあげないと、もっとわかってくれないよ。 

摂食障害で気持ちが不安定になったりキレたりするのは、前に書いた脳内のセロトニンの低下などのカラダの理由もあるけれど、自分が自分の気持ちを言葉でわかるように伝えないから怒りや悲しみが積もり積もってあとで爆発してしまう、ということもあるはずです


辛い時には辛いよって、どうしても言わないでほしいことを言われたらそうじゃないよ、

助けが必要なときは、ここ協力して?って伝えられるようになったら、


痩せていないと優しくしてもらえないとか、病気じゃなくなったら何でも一人でちゃんとやらなきゃなんていう不安はなくなってきます。


超能力者じゃない限り、ちゃんと説明もしないのに、こんな不思議な病気や心の状態を察してしてほしいこと、してほしくないこと、先回りして分かってくれる人なんていないからね。



だから、摂食障害は甘え病なんかじゃないの。


逆に、もっと、人に甘える自分も、他人に甘える自分も、温かく許してあげたらいいんだと思うよ。


それができるようになるにつれて、ヤセや過食や拒食で、一時的な快楽に逃げ込まなくちゃいけないほどのストレスを抱え込まなくてすむようになってくる。 

甘えられるようになるにつれて、普通体型でもいいかな、一時的には太るのもいいかなって少しずつ思えるようになって、次の一歩をふみだす勇気が出たりする。

頭が体重体重ってなってるうちはこういう話信じられないかもしれないけど、ほんとだよ。

できればご家族の方も、そういう本人の苦しみに耳を傾けてあげて欲しいと思います。

 
 
 
 勿論、最後に立ち上がるのは自分の足なわけだけど、人に頼りながらでいいんだってことを忘れないでね。

私も、決して自分ひとりの力で立ち直ったわけじゃないのです。

人の力をかりながら元気になれば、今度は自分が人を支えてあげることだっていくらだってできるよ。

勿論、治ってからだって人に甘えたり甘えられたりしたっていいんです。

私もいまでもそうしてるよ。


だから、いつも甘えさせてくれる人にはありがとうって気持ちでいっぱいなんだ。自然にそんな気持ちがあふれる時ココロはとっても温かいのです。
 


摂食障害は甘え病なんかじゃない。

ダイエットや運動を過剰にやってまう心理にも、我慢はいいこと、我慢できないのは甘えだ、っていう行き過ぎた考え方が根底にあるのも事実ですよね。まあいいや、って思えなくなってしまう。

自分の心や体の欲求は優しく満たしてあげてれば異常な食欲も起こらないし太らないのにね。


ちなみに、ネガティブなニュアンスのある”甘え”という日本語は
日本語特有のもので外国語にはないそうです。



いつも長くなってごめんね。まとまりのない文章だけど、伝えたこと、みんなに伝わるといいな。


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