選挙中にデマを流すマスメディアなぞ(怒) | 偕楽園血圧日記

選挙中にデマを流すマスメディアなぞ(怒)

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 最終議席はN国党、全議席が確定

 比例代表の最終議席は「NHKから国民を守る党」で、参院選は全議席が確定。選挙区も含めた改選議席の内訳は自民57、公明14、立民17、国民6、共産7、維新10、社民1、れいわ2、N国党1、無所属9となった。
 共同通信 7/22(月) 4:08

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 と、いうことで参院選の結果が確定したようだ。

 いつも思うのだが、どうしてマスメディアはこういうところでデンブレ的な「改選議席数がいくつで当選がいくつで」を一覧表にした「わかりやすい」記事を書かないのだろう。
 なんだか「わかりにくくしておきたい」という意図があるようにしか思えないのだが。やたらと連呼されるようになった「憲法改正勢力がどうの」とかあたりなどと絡めて。

 だが、

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 自民「1人区」10敗 安倍・菅氏がテコ入れしたのに

 参院選で与野党が総力を挙げた全国に32ある改選数1の「1人区」で、安倍晋三首相と菅義偉官房長官がテコ入れを図った選挙区では自民党候補が軒並み苦杯をなめた。岸田文雄政調会長率いる岸田派現職も計4人が落選。「ポスト安倍」候補としての先行きに暗雲が忍び寄る結果となった。

 首相は22日午後、自民党本部で開いた記者会見で胸を張った。
「衆院も合わせれば(自民党総裁に返り咲いた2012年以来)6回連続、国政選挙で国民の皆さまから強い支持を頂くことができました」
 確かに与党は改選議席の過半数を確保したが、首相周辺からは「素直に喜べる感じではない」との声が漏れる。
自民党内で「5敗程度」との予測もあった1人区で、前回参院選の11敗と同程度の10敗を喫したためだ。小選挙区制の衆院選でも野党が候補者を一本化すれば、激戦は必至。自民党内からも苦戦した東北を念頭に、「構造的な問題がないのか検証したほうがいい」との指摘が出>ている。
(中略)
 両氏のどちらかが入った13の1人区の結果は、4勝9敗。うち、首相が2度も足を踏み入れた8選挙区は2勝6敗だった。菅氏は22日の記者会見で、1人区での敗北について問われると、「僅差(きんさ)の選挙区があったが、個々の選挙区の結果についてコメントは控えたい」と述べるにとどめた。
 朝日新聞デジタル 7/23(火) 7:00

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 朝日新聞がこんな「負け惜しみ」記事を書いたところで、結果を見れば「与党大勝」なのは間違いない。嫌みったらしく書いている自身の記事の中でも「前回参院選の11敗と同程度の10敗」と「実は負け数が減っているという事実を書いてしまっているし(苦笑)。


 振り返ってみると、今度の選挙ではこういった「メディアの劣化」が今までに増して目立ったともいえる。
 そういうメディアの流す「嘘」も。

 例えば、選挙期間中の18日に地方紙が書いたこの記事。

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 官僚が忖度、ゆがむ政策 人事権握る官邸に萎縮…苦言封印 安倍政権6年半


(表、西日本新聞より。忖度が疑われる主な問題)

 安倍政権の発足から6年半がたち、霞が関の官僚が政権の意向を忖度(そんたく)する動きが強まっている。苦言を呈すれば左遷され、従順なら厚遇される‐。人事権を一手に握る首相官邸の思惑を先取りし、口をつぐんだり功を焦ったりする官僚たち。安倍政権の「政治主導」は政権基盤強化の一方で、政策のゆがみも生み出しつつある。
「本当はもっと強く反対すべきだったのだが…」。厚生労働省のある官僚は悔恨の念を口にする。
 厚労省の毎月勤労統計で、昨年1月以降の賃金伸び率が異常に上振れした問題。上振れの主因となった作成手法の変更は、首相秘書官や麻生太郎副総理兼財務相の「問題提起」を受ける形で実行された。
 厚労省は、上振れを事前に認識していたにもかかわらず、十分な説明をしないまま異常値を公表。メディアや世論の誤信を招いた。賃金の実勢が見えない状況は今も続き、専門家からは「統計が破壊された」と批判を浴びている。
 作成手法の変更は省内に異論もあったというが、厚労省や総務省統計委員会が官邸に疑義を呈した形跡はない。ある厚労官僚は「官邸から『問題提起』があれば、みんな震え上がる。反対なんてできっこない」と自嘲気味に語る。
  ◆    ◆
 政権への忖度が疑われるのは「統計破壊」にとどまらない。厚労省の裁量労働制を巡る不適切データ提供、海外派遣された陸上自衛隊の日報に関するずさんな文書管理、財務省の森友学園問題の決裁文書改ざん、加計(かけ)学園の獣医学部新設問題‐。いずれも安倍政権下で起きた不祥事だ。
 指摘されるのは、安倍政権が2014年に内閣人事局を発足させ、首相官邸が中央省庁の幹部人事を一手に握った影響。国土交通省のある幹部は「今の人事はとにかく官邸の力が強い」と明かし、菅義偉官房長官の意向に反すれば「飛ばされるか辞めさせられる可能性がある」と畏怖する。
(中略)
 政治の過度な介入で、官僚が萎縮し矜恃(きょうじ)まで失ってはいないか‐。強まり続ける忖度の空気に、政官の力関係のゆがみが透ける。
 西日本新聞 7/18(木) 10:17

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 この記事。

 おいおい。嘘を書いてはいけないな。
 勤労統計の手法変更は「首相秘書官や麻生太郎副総理兼財務相の『問題提起』を受ける形で実行された」ものではない。(2019/01/12の記事、正すべきは「公務員世界の掟」だ)で引用した朝日新聞の記事にもあるように、2004年からのサンプル不正を糊塗するために、「ここで手法を変えてしまおう」と考えた厚労省側が言い出したこと。そして、この時に「手法変更で今までのデータとの整合性はとれるのか?」と官邸側が問うたのが「問題提起」である。(2019/02/17の記事、「『不正』を正すことを『不正』というのだから恐れ入る(怒)」参照)
 西日本新聞の記事は、事実関係がまったく反対になっているのだ。これはもう「フェイクニュース」どころか「捏造記事」といってもいいのではないのか。

 この記事には「モリカケ」等に触れた表も付けられているが、(2018/03/26の記事、「数学が嫌いだから文系」には時系列も理解できないのか?)で書いたように、総理夫人の名誉校長の話と土地取引の話は時系列的に関係がない。というか、取り引きの方が「先」である。関係調書の破棄は大変なことだが、これについても、そもそも総理夫人の名は「産経の記事に載っていた」と「『「いい土地ですからなんたら」と明恵氏が言っていた』と籠池氏が言っていた」という二点だけ。(2018年03月15日の記事、「『報道』と名乗って流されるデマほど悪質なものはない」参照)
「加計問題」は、国家戦略特区という「総理が口出しするものではない会議」の話であるということを無視してイチャモンが付けられているものであるし、塚田氏の「忖度発言」に至っては問題にするのも馬鹿らしい「揚げ足取り」でしかない。(ちなみに、今回の選挙で塚田氏は落選したという。この程度の冗談しか言えない人間が落ちるのはいいことだが、その替わりが立民系というのでは……)

 こういう「嘘といちゃもんと印象操作」で世間の意識を騙そうとメディアがする、それも選挙期間中にというのは、悪質な行為ではないのだろうか。
 この「嘘」を信じて、「政治を歪める安倍許さん」という意識で投票した人はどれぐらいいるだろう。


 これは大手メディアではないが、

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 安倍首相の答弁動画「富裕層の税金を上げるなんて馬鹿げた政策」→誤り 編集され拡散、740万再生に

 安倍首相が「富裕層の税金を上げるなんて馬鹿げた政策」と答弁した、という内容のタイトルと字幕がついた動画が、参院選を前に拡散している。再生回数は740万回を超えている。結論から言うと、この動画は大きく編集されており、内容としては誤りといえる。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】

 動画のもととなったのは、6月10日の国会論戦だ。BuzzFeed Newsでは、この日の議事録と動画を比較して検証し、この動画のファクトチェックを実施した。
 動画には「安倍首相『富裕層の税金を上げるなんて馬鹿げた政策』」というタイトルがつけられている。
 動画のやりとりを見ると、共産党の小池晃書記局長が、年金財源として大企業に中小企業なみの法人税負担を求め、所得税の最高税率をあげるべきだと提案する。次の瞬間、安倍首相が「それはまったく馬鹿げた政策」と一蹴している。
 しかし、この日の参議院決算委員会の議事録(この記事の末尾に関係部分を全文掲載)をみると、この2人の発言の間には省略されている部分があり、動画が編集されていることが分かる。
 議事録では、安倍首相はまず、年金財源として大企業や富裕層への増税を行うという小池書記局長の提案に対し、「信憑性がない」「日本の経済自体が相当のダメージを受ける」「マイナス成長になるかもしれない」と否定的な発言をしている。
 そのうえで、年金の増減幅を物価や賃金上昇率などで変えるマクロ経済スライドを「やめるべき」という提案への回答に移り、以下のように述べている。
「それをやめてしまうというのは極めて無責任であり、また、将来世代の皆さんにとってこれは不安をかき立てるものになるわけでありまして、それは全く馬鹿げたこれは政策なんだろうと、こう言わざるを得ない。間違った政策だと思いますよ、それは」

 党首討論でも言及が
 また、6月19日の党首討論で、共産党の志位和夫委員長は、こう発言した。
「先日の参院決算委員会で、我が党の小池晃議員がマクロ経済スライドはやめるべきだと求めたのに対し、総理は、年金は給付と負担のバランスで成り立っている、やめてしまうというのは無責任で馬鹿げた政策と言いました」
「しかし、今でさえ老後の生活を支えられない貧しい年金を、マクロ経済スライドを続けて更に貧しい年金にしてしまうことこそ、私は無責任で馬鹿げた政策と言わなければなりません」
 一方、安倍首相はこう述べた。
「共産党の主張は、マクロ経済スライドを廃止して、その上で、なおかつ将来の受給者の給付が減らないようにする上においては、これは7兆円の財源が必要でございます。皆さんはその財源がある、こうおっしゃっています。7兆円というのは巨大な財源であります。巨大な財源があるというのは、これはかつて聞いたことがあるような話でございますが、それはそう簡単には出てこないわけでございます」
「マクロ経済スライドをやめてしまうという考え方は、もう一度申し上げますが、これは馬鹿げた案だと思います」
 こうしたやりとりから、
動画にある「馬鹿げた政策」という首相の言葉は、「マクロ経済スライドをやめるべき」という提案に対して掛かっていると読み取るのが自然だ
(中略)
 この動画は6月10日にTwitterにアップされ、拡散した。
 さらに
共産党の機関紙「しんぶん赤旗」、東京新聞(ウェブ掲載なし)や日刊ゲンダイなども、動画のことを取り上げた
 選挙が近づいた7月には、まとめサイト「情報速報ドットコム」や共産党の公式アカウントなどが改めて動画を複数回にわたって紹介したことで、再び広がりを見せた。
 7月だけでも250万ほど再生回数が伸びており、累計再生回数は740万回(7月19日現在)を超えるほどの勢いだ。
 Twitterには、この動画の検証動画もアップされているが、再生回数は10万回(同日現在)で、その勢いは元の動画に及んでいない。
 また、「安倍首相が富裕層への増税は馬鹿げた政策だと言っている」という言説も同時に広がり、拡散している。
 BuzzFeed Newsは動画をアップしたアカウントに取材を申し込んでいるが、7月19日現在、返答はない。
(後略)
 BuzzFeed Japan 7/19(金) 11:16

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 こんな「捏造動画」が出回ったともいう。しかも共産党まで加担して

 普段政権叩きに熱心なバズフィードが、珍しくこの「安倍を落とす動画」をフェイク認定しているが、それほどこれは悪質だと判断されているということでもある。
 こういうことがまかり通ってしまうような社会では、正常な民主主義は維持できない。
「民主主義のなんたら」を謳い軽減税率を受けることになる新聞がそれに似たことをやってしまうというのは、到底許されることではないのだ。


 本日の光。

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 幻想の虹、滝に浮かぶ…27日は花火とコラボ


(写真、読売新聞オンラインより。LED照明の試験点灯で7色に染まった錦秋湖大滝(16日午後7時30分、西和賀町で)=藤吉恭子氏撮影)

 岩手県西和賀町の錦秋湖大滝(湯田貯砂ダム)で16日夜、ライトアップの試験点灯が行われ、幅65メートル、高さ17・5メートルの滝が7色の光に包まれて幻想的に浮かび上がった。
 点灯は27、28日の「サマーLIGHTフェスティバル」に向けて行われた。前年までは国土交通省湯田ダム管理支所の職員が工事用投光器に色セロハンをかぶせて光を当てていたが、今年は西和賀町が発光ダイオード(LED)照明17台を購入して設置。毎秒35トンの勢いで流れ落ちる水を、鮮やかな光で染めた。
 両日のライトアップは午後6時半~9時に行われる。フェスティバルは川尻総合公園で午前11時~午後8時に行われ、昼間は魚釣りの体験イベントなどもある。27日午後7時45分からは花火が打ち上げられる。問い合わせは湯田ダム管理支所(0197・74・2011)へ。
 読売新聞オンライン 7/18(木) 18:26

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 きれいだなぁ。
 滝……というか水路のようになっているおかげで虹っぽさが出ていて面白い。
(2013/10/24の記事、「反対のための反対」はもういらない!)で取り上げた袋田の滝のライトアップとはまた違た「整然とした美しさ」があるな。

 そういえばその袋田の滝のライトアップ、その後どうなっているのだろう?
(2015/11/04の記事、日本に「思想教化教育」はいらない)では「話を聞かなくなった」と書いたが……。