歴史の鍵穴:ナスカ地上絵の意味 古代の精神世界や社会を反映=専門編集委員・佐々木泰造
 月1回連載の「歴史の鍵穴」ではここ1年間ほど、自説を展開してきましたが、今月は南米ペルーの世界遺産で、「世界8番目の不思議」とも言われるナスカの地上絵についての坂井正人・山形大学人文学部教授(ナスカ研究所副所長)の研究を紹介しました。
 地上絵の大部分を占める直線が描かれた理由についての坂井さんの仮説は、古代日本の精神世界を考究するうえでも参考になるように思います。
 兵庫県のハチ北スキー場で開かれたSAJ(全日本スキー連盟)公認のモーグル大会2日目の8日、ぼくが出場したB級公認大会は好天の下で開催されました。前日の雨が上がって、霧も晴れましたが、ぼくの滑りはさんざんの雨模様でした。第1エアにたどり着くまでにラインを外してしまい、なんとか第1エアは飛んだものの、着地の後でスキーが外れてDNF(Did Not Finish途中棄権)の屈辱を味わいました。

 朝のうちこそ霧がかかっていましたが、公式練習が始まるころには、時折、青空ものぞく絶好のコンディションでした。公認大会でスーパーモーグルコースのスタート台から見る眺めは絶景です。残念ながらスタート台に立てるのは選手だけですが、この景色をモーグルをしない人とも共有したいと思うほど感動的です。

 天気が悪かった前日の公式練習では斜度を感じなかったのですが、晴れたこの日はなぜか急斜面に見えて、少し恐怖感を覚えました。しかも、全然、体が動きません。公式練習は2本だけにしておこうと決めていたのに、あまりにもリズムが合わないので、結局、制限時間いっぱい使って、4本も滑ってしまいました。

 何をチェックしていたかと言うと、スタートの入り方と第1エアの着地後のターンへの入り方、それからミドルの中盤のこぶのピッチ変化です。前日はこぶが浅かったのですが、この日は気温が上がったこともあり、1本ごとに掘れて、どんどん深くなっていきました。深いこぶを滑るのがモーグルなんですが、ぼくは深いこぶが苦手です。全然、タイミングが合いません。

 スタートは52番です。B級大会では出走順が遅くなるほど、こぶが深くなる傾向があります。ターンの後半でテールに体重を乗せている時間が長い選手がA級大会よりも多いので、テールが当たる部分がどんどんと沈んでいくのです。それが進行すると、こぶの受けの部分(手前側)が上を向いて、いわゆる「受けこぶ」になります。こうなると、テールが溝にはまってしまい、スキーのトップが真横を向いたり、上を向いたりして、ターンがしづらくなります。

 テールでこぶの裏側をこすって、スキーが回りすぎてしまわないようにするテクニックもあるようですが、ぼくはそういう練習ができていません。

 ぼくがいつも練習しているのは、こぶの向こう側に体を出して、スキーのトップでこぶの裏側(ゴールから見える側)をとらえるターンです。ブーツはお尻の下ではなく、お尻の後ろにあって、スキーが船のスクリューのように体の後ろで旋回しているイメージです。急斜面の深いこぶでできるかどうかはわかりませんが、そんなターンがしたいと思っています。

 そのためには、スタートでうまくドロップインできるかどうかが勝負です。こぶの向こう側に体を持って行かなければなりません。しかし、急斜面の深く掘れたこぶでは、どうしても恐怖心が先に立ってしまい、体を前に出すことができません。大切な大会本番なのに万一、ラインを外してしまったら、第1エアまでたどり着くことさえできなくなる、という気持ちが邪魔をするのです。

 この日のスタートはいつにもまして緊張しました。だいたい緊張しすぎるのは、自信がないからです。うまくいきそうにないから緊張します。不安が緊張を生み、その通り、不安は現実のものとなります。

 スタートのコールがかかりました。チームメートと出場している他の選手は、スタートでにぎやかな声援を受けます。ぼくは大津スキークラブからの単独出場。いつものことですが、ぼくがスタートするときには会場を静寂が支配します。「大津スキークラブ・佐々木泰造選手、スタンバイ」。しーん。

 ところが、この日は「ガンバ」と大きな一声。スタート脇に立っていたコース係長の「アニキ」(モーグル界では有名人です)でした。ありがとうございますと心の中でつぶやきながら、「アニキ」に向かって会釈しました。

 3本あるうち右端のラインを選択しました。スタート台から見ると、こぶの合わせ目をつないだラインが第1エア台の右端につながっています。ここを滑ればいいものを、何を思ったのか、スタートがうまくいきそうにないという不安のせいなのか、こぶの合わせ目から右に30cmほどずれたところからスタートしてしまいました。その結果、スキーが左に右にと大きく横に振られ、4ターン目くらいに、こぶが横を向いて落ち込んでいるところで、スキーが横を向いてしまい、ラインの外に飛び出してしまいました。ゲームオーバです。

 ターン点はなくなりましたが、気を取り直し、ジャンプターンで元のラインに戻って、第1エアは飛ぶことができました。小さなエアでしたが、一番簡単なスプレッドイーグルを入れて着地も成功。まっすぐターンに入ろうとしましたが、目を皿のようにして見つめても、こぶのラインが見えません。

 どこに入っていけばいいのか。みんながランディングの後、横滑りで減速したときに削られた雪がたまっていたようです。いわゆる「クジラこぶ」。クジラが横向きに寝そべっているように見えるので、こう言うのでしょう。クジラの背中に乗り上げて、左に大きくそれてしまい、あわてて右の本来のラインに戻ろうとしたところで、クジラの背中にたまっていたぐさぐさの雪のかたまりにスキーのトップが引っかかって片方のスキーが外れてしまいました。ここでDNFです。DNFは新聞記事などでは「途中棄権」と書かれますが、レースをそれ以上続けることが認められないので、事実上の「失格」です。コース脇のネットをまたいで越えて、コース外を横滑りで下りました。ぼくはDNFを何回となくやらかしていますが、本当に悔しくて、自分のふがいなさに嫌になります。

 昨年の大会でも、第1エアの下で同じ失敗をしましたが、一応、第2エアも飛んでゴールまで滑りました。今回は第1エアまでまともに滑ることができず、第1エアを飛んだだけで終わってしまい、恥ずかしい結果になりました。

 予選の残りの選手と、決勝の選手が同じラインをどう滑るかを見ていたのですが、第1エアの着地後、ためらうことなくスキーを真横に向けてランディングバーンを横滑りし、横滑りが終わってほとんど止まったところで、大回りでいったんコントロールゲートの外まで出てから引き返して、ミドルセクションに入っていました。

 うーん。そこまでしないとミドルのラインに入れないんですね。公式練習のときよりも、ランディングバーンがどんどんえぐれて、クジラこぶが大きく成長していたようです。決勝に残る選手は、そんな状況でも、なんとかしてそこをクリアしているんですね。

 モーグルを始めたころにレッスンで「最初のこぶは乗り越えてください」と教わったことを思い出しました。ハチ北のような急斜面では、「弾かれてラインを外して暴走したらどうするんだ」という思いがあるので、慎重になって下を見てしまいますが、そうすると、かえってクジラこぶしか見えず、ラインを見失ってしまうということになるのかもしれません。急斜面だからこそ、クジラこぶなど目もくれず、まっすぐ前を見て、第2エアに向かってまっしぐらに滑れば、あるいはうまくいくのでしょうか。

 ほとんど妄想に近いと思いますが、大会を反省しつつそんなことを考えています。春の軟らかい雪で、急斜面にわざとクジラこぶをつくり、乗り越えてラインに入る練習してみようと思います。

 「SAJ(全日本スキー連盟)B級公認2015ハチ北CUPモーグル大会」に出場するため、兵庫県のハチ北スキー場に来ています。今シーズン初めての大会出場です。

 7日(土)がA級大会、8日(日)がB級大会です。ぼくが出場するのはB級大会。7日のA級大会終了後に公式練習があり、8日が本番です。予定では7日午後2時から公式練習でした。午後1時半ごろ会場に到着すると、濃霧のために進行が遅れていたA級大会の決勝が始まるところでした。

 昨年のハチ北の大会は快晴に恵まれましたが、どちらかというと異例で、今回のように濃霧が立ち込めることがよくあります。ハチ北に限らず、暖かくなり始めるこの時期は、雨が降ったり、霧が出たりと、気象条件が悪くなりがちです。天気が悪いと気分が盛り上がりませんが、ハチ北の大会は毎年、素晴らしいコースで滑らせてもらえるので、出場するのが楽しみな大会の一つです。

 中断をはさみながらA級大会は男女とも決勝まで成立しました。本来はスーパーファイナルまでやる予定だったのですが、時間切れ。中断しているときに、最近、アベノETCで一緒にトランポリンの練習をするようになった公認大会新人選手と話したり、大阪ウォータージャンプO-airでよく一緒になるジュニア選手、国体があった2009シーズン以来6年ぶりに再会したA級選手らとあいさつしたりしていました。

 A級大会終了後、B級大会のコースインスペクション(下見)。雨でバーンが緩み、重い雪がたまっているので、しっかり踏まないと足を取られそうです。コースインスペクションではターンしてはいけないので、横滑りでずるずると下りていきます。今回は外向傾姿勢をとって、ポジションを前にした横滑りをしてみました。今まではコースインスペクションの横滑りでポジションを後ろにしたまま、本番も同じポジションで滑っていました。今回は、コースインスペクションの横滑りを本番のポジションの予行演習にしようと考えたのです。

 公式練習は短縮されて20分間だけ。つまり1本だけです。あまり疲れたくないので、今のぼくにはちょうど好都合でした。ハチ北のコースは第1エアまでが急で、第1エアの着地で苦労しますが、そこさえクリアできれば、ミドルはなんとか滑れます。とにかくスタートでポジションを前にすること、第1エアの着地で横に行かないようにすることです。

 それができなくて、今までいつも第1エアの着地で横に飛び出したり、転んだりしていました。フォールラインから大きく外れてしまうと、その時点でゲームオーバーです。ぼくが自分で急斜面にエア台を作って練習するようになった理由の一つは、ハチ北の第1エアをクリアしたいということでした。

 今日の公式練習では、第1エアまでのスピードを抑えすぎたためまともにジャンプできませんでしたが、ポジションを前に保ったままエア台を乗り越え、ランディングバーンをクリアしてターンに入ることができました。このポジションでジャンプすればなんとか着地できそうです。

 午後5時半からTCM(チーム・キャプテンズ・ミーティング)があり、コースプロフィールが発表になりました。前日のA級大会と全く同じで、コース全長220m、平均斜度30.6度、最大斜度36度。

 まじですか。平均斜度が30度を超える大会ってめったにないですよ。昨年まではコース全長が200mあるなしで、平均斜度は28度かせいぜい29度だったように思います。今年は雪が多かったので、スタート位置が高くなったようですね。一番急な部分が増えたということのようです。

 そんなに斜度があるように感じなかったのは雪が軟らかかったせいでしょうか。それともポジションを前にして滑る練習をしたせいでしょうか。ミドルは斜度がほとんどなくて、水平なところを滑っているように感じました。

 ここんところ膝やら腰やら動きにくくなって、あちこちきしんでいるようです。さきほど体を触ってみたところ、あちこちに癒着が起きていました。最近、軟部組織リリース(通称・カワハギ)もストレッチもしていなかったので、体が固まってしまったようです。これからもう一度、軟部組織リリースをして、体が動きやすくして明日の本番に臨みます。
明日の朝の公式練習は1時間ありますので、頑張れば4本くらい滑れそうですが、疲れないよう、2本くらいにしておこうと思います。スタート順は61人中52番と遅めです。たぶん、こぶが深くなり、第1エアのランディングにくじらこぶができているでしょう。ポジションを前にすることと、左右交互にしっかりと踏むことが大切なように思います。
 白馬八方尾根スキー場での3日間の練習の最終日の1日(日)は、快晴だった前日と打って変わって、間断なく雪が降り続く悪天候でした。しかも、気温が高く、終日、濃霧が立ち込めていました。足元の雪面の状況がよくわからないほど視界が悪く、こぶの中でのスピードを出してのターン練習はできませんでした。こういう天候の日は、ハイクアップしてのエア練習にもってこいですが、残念ながらエア台さえもよく見えませんでした。

 とりあえず、朝のうちにエア台に降り積もった雪をのけて、形を整え直して、早めに昼食休憩をとり、霧の中でゆっくりと滑りました。幸いゲレンデには前日の混雑がうそのようにほとんど人がいなかったので、風が出て一瞬、霧が晴れたすきには、いつものようにエアと前後のターン練習をしました。

 今の練習の課題は、ターン、エアのポジションを前にすることと、股関節を動かすことです。いずれも夏場に大阪ウォータージャンプO-airのブラシでフリクションプログラムに従って練習したことです。

 おさらいですが、フリクションプログラムとは、子供向けの「パンダルマンスキースクール」で導入されているスキー指導法(特許)で、スキーが滑りにくいゴムマットやプラスチックブラシの上で、ポジションを前にした滑走姿勢を身に着け、段階的にフリクション(摩擦)を減らしていって、ポジションを前にして雪面を滑れるようにします。子供に限らず、上級基礎スキーヤーがポジションを矯正するためのトレーニングとしても取り入れているそうです。

 ぼくたちモーグルスキーヤーにとってもポジションを前にすることは必須です。しかし、いきなり急斜面の固いこぶを滑りながら「ポジションを前に」「股関節を動かせ」と言っても無理というものですね。摩擦抵抗の大きいゴムマットやブラシを使って、基本の姿勢や動作を身に着けた方が結局、近道です。夏場に緩斜面のブラシの上で練習したのと同じ動作を雪面でやっています。

 ポジションを前にして、股関節を動かすことを意識してターン練習をしていると、ワールドカップの映像を見ていても、「この選手はポジションが後ろだ」「斜度が変わったところでポジションが遅れた」「股関節の動きが悪い」「腰が回っている」などと、自分が意識している練習していることが気になります。

 視界が悪いときにはスピードを出しようがないので、基本の動きを確認しながらゆっくり丁寧に滑ることになり、かえって好都合な面もあります。
 2日目は好天に恵まれました。ゲレンデは前夜まで降り続いた軟らかい雪に覆われて、絶好のコンディションでした。2月は人が多いですね。前夜のナイトトレーニングの疲れを引きずって朝寝坊し、遅れてスキー場に行ったら、リフトに近い駐車場がどこも満車で、普段は使っていない遠くの駐車場からシャトルバスでリフトまで運んでもらいました。

 トレーニングゲレンデもパウダー狙いのスキーヤーや家族連れやらでいっぱいです。前日に作ったエア台の雪をかき出して、エア練習をしていましたが、人が多くなってきて、勝手にエア台に入る人も出てきたので、エア台をクローズしました。いつもの急斜面に作れば誰も飛ぶ人はいないのですが、緩斜面と急斜面の中間に作ったので、「いっちょチャレンジしてみようか」という人が出てくるようです。飛べそうなところにちょうどいいエア台があるのに、飛ぶなという方が無理ですから、エア練習するのは諦めました。エア練習するなら、エア台のところに張り付いて、ハイクアップで練習するしかないですね。シーズン真っただ中の休日は、ターン練習とつなげてのエア練習には向かないようです。

 というわけで、エア台はポールで×点してクローズし、エア台の前後をまっすぐに滑る練習をしました。エア台の前の緩斜面はふんわりした雪が固まっておらず、スキーが埋もれて転びやすいバーン状況です。エア台の下の急斜面は、スキーヤーが入り込んで、だんだんと不規則なこぶが成長してきました。

 自然こぶをまっすぐに滑る練習をしていると、自分のターンの悪い癖がよくわかります。右回りから左回りに切り換えるときに外足の右スキーを振ってしまうことがあります。カービング動作でスキーが旋回するのではなく、自分でスキーを横に向けてしまうのです。右の外足に乗っている時間が長くなりすぎて左外足(右回り)への切り換えが遅れることもよくあります。逆に、左外足は踏みが浅くて、スキーが十分に旋回しないことがあります。

 これは右利きのスキーヤーによくみられる現象のようで、自然こぶもそのような形になっていることが多いようです。こぶの形に合わせて滑ってしまうと、左回りのときのこぶの溝が横を向いていて、右外足が長くなり、スキーが左方向に行き過ぎてしまいます。不規則な自然こぶの中で、フォールライン(ゴールへの最短直線)から外れないよう、ターン弧が左右均等になるように意識して練習しました。

 最終日の3月1日(日)は第2エアの場所に目印のポールを立てようと思います。第2エアに向けてミドルセクションを一直線に滑る練習をします。目標がないと、どうしても下を見てしまいます。昔は「3こぶ先を見るように」と言いましたが、それでは近すぎます。スタートからのファースト(トップ)セクションでは第1エアを見て、ミドルセクションでは第2エアを見るようにします。田植えもそうですが、近くを見ると蛇行します。真っすぐ滑るには遠くを見なければなりません。
 1カ月ぶりのスキーをしに白馬八方尾根スキー場に来ています。27日(金)~3月1日(日)の予定です。
 初日の今日27日はまたもトラブル続きでした。

 スキー場の駐車場に着いたのが午後2時前。もうほとんど時間がありません。一番リフトに近い駐車場(無料)にとめようとしたのですが、下地がぼこぼこのところに新雪がかぶさっていて、スタックしてしまいました。自分が動けないだけならいいですが、この場所に車があると、他の人の車が出られません。焦りました。が、ターン練習のために自家製ショートポールを積んでいることを思い出し、タイヤの前後にショートポールを敷いて、無事脱出することができました。2駆の場合、4輪スタッドレスだからと安心せずに、こんなときのためにチェーンを積んでおくべきですね。ない場合、タイヤの前後に板や角材を敷いても効果があると思います。

 ゲレンデ到着は午後3時前。いつものトレーニングバーンは、深くて大きなこぶが凍り、その上に新雪が20~30cm積もっていて、難しいコンディションでした。しかも雪が振り続いていて視界が悪く、慎重に滑らないとバランスを崩してしまいます。

 エア台は緩斜面と急斜面の変わり目に造りました。アイスバーンの上に乗っている雪を削って積み上げたら、40分ほどでなんとか形になりました。じゃあ、リフト終了まで、飛んで、滑ってを繰り返して、キッカーを固めようと、リフトで循環しました。リフト終了時間を確認したところ16時20分ということだったので、もう1本いけると滑っていたら、こぶの深みにスキーのトップがはまってしまい、雪の中での前方宙返りになりました。こぶのへこんだところが新雪で埋もれていて、わからなかったのです。いつもスキーのトップを押さえつけることを意識して滑っているのがあだになりました。予定より時間をとられてしまい、急いでリフト乗り場へ。16時17分到着。しかし、リフト乗り場は終了しています。

 「すいません、先ほど、リフト終了は16時20分と聞いたのですが」
 「申し訳ありません。間違えて別のリフトの終了時間をお伝えしていました」

 ええっ、エア台のところにリュックサックを置いたままなんですけど。雪がどんどん降り続いています。リュックを放置して帰ったら、雪に埋もれてどこにあるかわからなくなってしまうでしょう。

 しかし、ゲレンデに人が残っていないかをチェックする最終パトロールが上がってしまったので、その後に客をリフトに乗せることはルール上、できないそうです。でも大丈夫。リフト係の人が連絡して、パトロールの人が持って下りてきてくれました。やれやれ。もう少し、早くリフト乗り場に向かっていればなんでもなかったこと。何事もぎりぎりではなく、時間に余裕を持って行動しなければなりませんね。

 早めの夕食後、いつものようにナイトスキーで緩斜面のフラット練習。GS(大回転)用の板で大回り、モーグル板で小回りの練習をしました。バーンが固くていい練習になります。

 天気が荒れ模様ですが、明日は本格的にエア練習をします。

歴史の鍵穴:小山田遺跡の巨大石溝 斉明天皇孫の殯の場か=専門編集委員・佐々木泰造
毎日新聞 2015年02月19日 東京夕刊


先月、公開されて、舒明天皇の改葬前の墓か、蘇我蝦夷の墓かと話題になった奈良県明日香村の小山田遺跡について考えてみました。古墳とすれば石舞台古墳を上回る規模なので、石舞台並みの巨大な石室があったはずですが、墳丘の痕跡も石室の痕跡も残っていないのは不思議です。そもそも古墳ではなかったのではないかというところから考え直してみました。独自の説です。

 24日(土)、25日(日)と、今年初めてのスキーに白馬八方尾根スキー場に行ってきました。年賀状には「夏場にトレーニングや京都府綾部市の実家での農作業で鍛えた成果を1月からの全日本スキー連盟公認大会で発揮するつもりです」と書いたのですが、仕事やら家の用事やらでスキーに行けませんでした。17日に新潟県の松之山温泉スキー場であった公認大会に申し込んでいましたが、欠場しました。年末の28日以来、ほぼ1カ月ぶりのスキーです。

 2日間とも好天に恵まれました。特に24日は快晴。エア練習をするのがもったいないような天気でしたが、いつものトレーニング用ゲレンデにエア台を作りました。ただし、今回は緩斜面です。前回はいつものように30度くらいの急斜面にエア台をつくって、作成に時間はかかるは、かっくん台になって飛びにくいはで大失敗でした。その経験を踏まえ、2日間だけの今回は、ゲレンデ上部の緩斜面を選びました。

 大会のコースにはいろんな斜度変化のパターンがあります。ぼくが出場するB級公認大会のコースは大きく分けて次の2通りです。

(1)スタートから第1エアまでのトップ(ファースト)セクションが急で、第1エアの後のミドルセクションが緩くなる。

(2)トップセクションが緩くて、第1エアの着地の後、ミドルセクションが急になる。

 このほかにも、ワールドカップでは、カルガリー大会のように

(3)ミドルセクションの後半から急になって、第2エアの手前で落ち込む。

といったパターンもあります。

 コースが難しいかどうかは、全体が急斜面か緩斜面かだけでなく、途中の斜度変化にもよります。特に第1エアの着地の後など、加速しやすいところでは、斜度が変わっていると、ポジションが遅れて、弾かれやすくなります。「緩」から「急」に変わるところが難しいのは言うまでもありませんが、逆に「急」から「緩」に変わるところでも、体が起こされて、後傾になってしまいがちです。

 ぼくはエアの着地の後のターンへの入りがスムーズにできないので、何年もこの練習ばかりしています。自分でエア台を作って練習しているのも、この課題を克服するのが大きな目的です。

 エアの着地時のポジションが悪いと、スムーズにターンに入れず、その後の斜度変化に対応することもできません。着地時のポジションをよくするには、いいポジションでエア台に進入しなければなりません。いいポジションでエア台に入ることができれば、キッカーをしっかりと踏むことができて、いいポジションで踏み切ることができます。いいポジションでテイクオフすれば、空中動作が乱れることがなく、いいポジションを保ったまま着地することができます。このように突き詰めていくと、エア練習は基本的には、エア台への進入の練習が最も重要であるということになります。エア台への進入を失敗すると、後々までその影響を引きずってしまうことになるからです。

 今回、エア台を作成した場所より手前は不整地の緩斜面。エア台の後は少しだけ緩斜面があって、その後、急斜面になります。急斜面は深くて大きな自然こぶが張り付いています。エア台までの緩斜面でポジションを前にしたターンを練習し、そのポジションを保ったままジャンプして、着地の後、ポジションが前のままにして、緩斜面から急斜面への斜度変化に対応できるよう意識してターンを練習しました。全体の長さは250mくらいあるので、1本通すとけっこう疲れます。

 とにかくポジションを前に前にということを意識しながら、ターンとエア台への進入を練習しているうち、カービングのリズムを保ったままエア台に入り、着地の後もカービングでミドルセクションのターンに入っていくということがわかってきました。

 エア台の手前でスピードコントロールをするために最後の2ターンほどはスキーを少し横向きにしてスライドするということをよくしますが、これだと着地の後も2ターンほどスライドしてターンに入らなければならなくなります。不思議なことですが、エア台に進入するときのポジション、ターンのリズムが、エアの着地の後にもそっくり再現されるのです。

 カービングのターンのリズムとポジションを保ったままでエアを飛び、着地する。これを心がけて練習していたのですが、今回もエア台を直しているときに訪問客がありました。年配の男性です。

 「ちょっとお尋ねします。こぶを越えた後、次のこぶまでの間に、脚を伸ばしていますか、それとも、脚を曲げたままですか」

 ぼくが滑っているところをご覧になっていたのでしょうか。

 モーグルを始めてしばらくは、自然こぶを滑るとき、こぶを越えたら深くなっているところで次のこぶに向けて脚を伸ばし、こぶの上でしゃがんで、また次のこぶに向けて脚を伸ばすというようにしていましたが、最近はそんな滑り方はしていません。

 「スキーのトップでこぶの腹をとらえるようにしています」

 こぶの腹という表現がわかりにくかったようで、男性はジグザグの線を描いて、

 「こぶの腹というのは、どこのことですか」

 ジグザグの線で言えば、線と線の間の部分がこぶの腹ですね。こぶの裏側と言った方ば、わかりやすかったのかもしれません。

 「ここがスキーヤーが立てるところとしたら、その下のところです。そこにスキーのトップを押しつけるようにして滑るように練習しています」

 「ということは、スキーをまっすぐにこぶに向けて、先落としするということですか」

 それだと直滑降になりますよね。

 「それで滑れる人はいないと思いますよ。体を下に向けたまま、ここにこう力を加えて、体を下に落としていくと、スキーのトップが押さえつけられて、スキーが自然に回ります」

 と言いながら、さっきから練習しているカービングターンをフラットなところで実演しました。
 
 「ほほう、なるほど。何か大会に出ておられるのですか」

 「一応、モーグルの大会に出てます。なかなかうまく滑れないですけどね」

 「失礼ですが、おいくつですか」

 「57です」

 「じゃあ、私よりだいぶ若いですね。私は72です」

 え、まじですか。ぼくもたいがい年がいっていると思っていましたが、上には上がおられるものですね。

 「どうもありがとうございました」

と言いながら、深くて、大きくなった急斜面のこぶをこともなげに滑って行きました。
 
 後からぼくも全速力で下りましたが、追いつけなかったので、けっこうな速さです。恐るべし。

 ぼくの将来像として、60歳くらいでモーグルも終了かなという漠然としたイメージが一つありますが、この男性の後ろ姿を見ていると、もっともっとできるのではないかという気がしてきました。

 2月もあまり練習できないかもしれませんが、3月の大会には出たいと思っています。
 もう日が変わってしまいましたが、年末スキー最終日の28日(日)は最高の日和でした。前夜から放射冷却で冷え込み、ナイトスキーはマイナス9度、朝はマイナス15度。雲一つない青空の下、「朝イチリーゼン」に乗り込みました。前日の教訓から早めに出たつもりでしたが、午前8時35分に山頂に着いたときには時既に遅し。ゲレンデは大勢のスキーヤーが滑り込んで、ピステンの跡は消えてしまっていました。

 山頂からふもとまで2本通して、ウォーミングアップができたところで、スキーをモーグル板に履き替えて再び山頂へ。前日、飛びにくいままになっていたエア台を修正して仕上げる作業に取りかかりました。晴れ渡った空の下、スコップをふるっていると、そこに見知らぬ訪問客がありました。

 実は前日にも訪問客がありました。ハチ北などの公認大会で一緒になった吉田選手と、アベノETCのトランポリン仲間のmimちゃんです。2人とも八方で会うのは初めて。一緒にエア練習をするのかと思いきや、形ができつつあったエア台を見学した後、「連れがはぐれてどこに行ったかわからないので、捜しに行く」と、いずこへともなく消えていきました。

 にこにこしながら「調子はどうですか」と、声をかけてくれたこの日の訪問客は、パトロールの女性隊員でした。

 調子がどうかと言えば、エア台が飛びにくくて絶不調。

「手前が急ですね。体がつぶされそう」
「そう、キッカーで詰まるので、ここの平らな部分をもっと長くしたいんですよ。ランディングも雪を盛って、高くしておかないと膝に悪いですからね」
「急斜面にエア台をつくるのは大変なんですね」
などと話すうち、
「私がお手伝いしましょうか」
 えっ、それはありがたい。スコップ地獄に仏とはこのことです。
「……やっぱり、仕事中だから無理ですね」
 そりゃそうですね。パトロールが仕事をほっぽりだして、個人的なエア練習のために便宜を計っていたら問題ですね。エア練習にしてもポール練習にしても、準備から後片付けまで、いっさいパトロールの手をわずらわせないのが決まりです。
 でも、なんとなく、エアに詳しそうな口ぶりです。
「このくらいにしてそろそろ飛びますね。整備ばかりいくらやってもきりがない」
「飛ぼう、飛ぼう。私も飛びたいな」
「えっ、飛ぶんですか」
 この急斜面のエア台で飛びたいとはただ者ではないですね。
「私、飛び系ですよ。スロープとかハーフパイプとか」
 かっこいい! ソチ五輪でも日本人選手の活躍で注目されたスキー、スノーボードのスロープスタイルやハーフパイプ。
「ぜひ飛んでください」
「でも、このウェアだからしかられちゃう」
 そりゃそうですね。真っ赤なパトロールのウェアでエア練習をしていたら、何を言われることか。残念。
「また、遊びに来ますね」
「来てください。一人じゃ寂しいから」
「おしゃべり相手くらいしかできませんけど」
「それでもいいから来てください」
と、白馬の山並みの中に消えていく後ろ姿に向かって叫びました。
 シェーン、カムバック! 次は替えのウェアも忘れずに。

 寒い時期に作ったエア台は最初は固まらなくて軟らかく、みんなで飛ぶうちに締まっていくものです。こぶと同じですね。

 この日は18本飛びました。前後の緩斜面、急斜面のターン練習も含めてなので、モーグルコースを同じだけ通すくらいの運動量になったことでしょう。

 途中でもう一度、エア台を直して、キッカーを前に出し、少し飛びやすくしましたが、やっぱりエア台の中でお尻が下がってポジションが後ろになっています。その結果、踏み切れないためにずエアが低く、姿勢が不安定になり、着地の後も後傾になって、まともにターンに入れません。

 ターンからエアへの入りにも問題があります。急なアプローチを下る前に、スピードチェックを入れるときにターンのリズムが変わっています。それまでのターンと同じリズムでエア台に入らないといけないのに、エア台の手前で後ろにのけぞって、エアに入るのを嫌がるような姿勢になっています。やっぱり無意識のうちに怖がっているんですね。ウォータージャンプのときのように怖がらずに思い切り飛んでしまえば気持ちよく飛べるはずなんですが、怖がるからかえって不安定になります。もっともっと強く後ろに向けて踏んで、重心を斜め前に出すようにしなければならないようです。

 前日まではふかふか雪で、ほとんどこぶがありませんでしたが、大勢のスキーヤーでにぎわい、さんさんと陽光が降り注いで、こぶが育ってきました。同じゲレンデで、元全日本デュアルモーグルチャンピオンでワールドカップも転戦していた水谷夏女さんがこぶレッスンをしていて、参加者の皆さんが「えぐいこぶだ」などと言いながら楽しそうに滑っていました。上手な人が難しいこぶをいかに滑らかにこなしていくかを間近に見られるだけでも、レッスンを受ける意味がありますね。

 ぼくの方は、ターンにやはりいろいろと問題があることがわかりました。やさしいバーンではそれほど目立たないのですが、不均等なこぶでスピードが上がって動きが忙しくなってきたりすると、右スキーを横に向けて調節しようとする癖が出てしまいます。スキーに体重を乗せて、ぐりいんと自然に回転させるのではなく、足首のあたりを支点にして、くりんと回してずらしてしまうのです。その動きを右だけでして、左はノーコントロールということがあります。そのためか、左のスキーが自発的にではなく左に回されて、左脚の膝から下が左にひねられたようで、帰り際に着替えたときに見たら、膝の周りが少し腫れていて、特に左膝がよく腫れていました。連続するこぶの動きに脚の動きが追従できないと、膝や腰に衝撃が加わって、負荷がかかり、しまいには痛みが生じます。とにかく、ゆっくりでもいいから、雪面の凹凸に合わせた滑らかな滑りができるように練習することが必要です。
 カレンダーよりは1日早く、26日(金)から冬休みに入り、白馬八方尾根スキー場に来ています。28日(日)まで、年末の貴重な時間を使って、ぜいたくなスキー練習をさせてもらいます。

 26日の昼すぎに到着しました。強風で午後から上部リフトが止まったので、下部ゲレンデで自然こぶを滑りました。ゲレンデを移動するときに林道の迂回コースを滑っていたときのことです。脇の林から外国人スノーボーダーが飛び出してきました。なんとか除けたかと思いましたが、ボードがスキーのテール側に当たって、スキーをすくい上げたようです。吹っ飛ばされ、前転して頭から道路下の雪の中に突っ込みました。幸いなことに、お互い、けがも、破損もありませんでしたが、前に誰もいないと思ってスピードを出しすぎてはいけないですね。その外国人ボーダーとは後にもう一度、出会い、笑顔であいさつしました。

 27日は八方名物の「朝イチリーゼン」。GS(大回転)用の板を履いて、朝一番でリーゼンスラロームコースというロングコースをかっ飛ばすのですが、リフトが動き出すのが午前7時半なのに、ゲレンデに着いたのが午前9時半とスタートが遅く、すでにコースには人があふれていたので、抑えぎみに1本通しただけでやめました。コースが荒れていなくて、人があまりいないときじゃないと危険です。いくら自分の技術に自信があっても、前日のように予期しないことが起きないとはかぎりません。

 今回、エア台作成は失敗しました。午前10時半から作業を始め、普通なら1~2時間で終わるところ、午後3時ごろまでかかってしまいました。ワールドカップや公認大会のエア台のように、ランディング部に雪を盛り上げたテーブルトップ形状にしようとしたのですが、手前を掘り過ぎて、アプローチ(キッカーへの進入路)が急になり過ぎてしまいました。いわゆるカックン台です。幅を広げすぎて、よけいなところにも雪を盛ってしまったのも時間がかかった原因です。気温が低いので雪が柔らかくてなかなか締まりません。折り畳み式の水入れ(7リットル)を持参して、水をぶちまけましたが、焼け石に水ならぬ、粉雪に水で、あまり効果がありませんでした。ただし、キッカーごと凍るほどたくさん水をかけてしまうと、つるはしでないと壊せなくなってしまうので要注意です。そんなわけで、エア台は未完成で、飛びにくいままですが、5本ほどは飛びました。

 効率の悪いエア台作成に無駄な時間を費やしながらも、そこそこは滑りましたが、貴重な休みを無駄にはできないと、夜も緩斜面のナイトスキーで、フラットバーンの基礎練習をしました。GSの板でのロングターン、モーグル板でのショートターンです。夏場に大阪ウォータージャンプO-airで練習したフリクション・プログラムのポジショニングを再確認して、ポジションを前にした状態で滑りました。

 というわけで、ダイナミック・ポジショニング・ターンはやめました。久々に聞くこの言葉。完全なカービングターンを志向して、ぼくが独自に考えた技術です。脚の曲げ伸ばしによってポジション(重心の位置)を連続的に変化させ、スキーの回転をコントロールするのですが、ポジションが後ろになる、雪面に対する圧力が弱まる瞬間が生じるなどの問題があり、モーグルのターンとしては不適当であることが判明しました。今後、重心を前方に移動する練習の一つとしてすることはあっても、実用はしないだろうと思います。

 最終日の28日は、エア台を完成させて、ターンからエアへの入りと、エアの着地からターンへの入りを中心に練習する予定です。