FISワールドカップ・ルカ大会のデュアルモーグル決勝で、遠藤尚選手がカナダのフィリップ・マーキー選手に敗れた理由がよくわからないので、引き続き考えています。あくまで推測ですが、テレビ画面で見るかぎり、以下のことが理由ではないかと考えられます。
FIS FREESTYLE SKIING JUDGING HANDBOOK
6204.3.2 Form
Priorities to judge form and position of the jumps in mogul skiing are set as
follows:
First Quality (Form, Landing)
NOTE: Air in moguls will be judged until the competitor is in
full control.
Second Air (Height and Distance)
Third Spontaneity. (Speed check, etc.)
Spontaneity is the ability of the competitor to maintain the
rhythm of turns prior to the jump, including the initiation for
take-off.
これはFISフリースタイルスキー・ジャッジングハンドブック(ルールブック)のうち、エアのフォーム点(完成度)の採点基準を述べた部分です。
エアの完成度は次の3点で評価されます。
(1)質(姿勢、着地)
注:モーグルのエアは競技者が完全にコントロールするまでで採点される。
(2)エア(高さと距離)
(3)自発性(スピードチェックなど)
注:自発性とは、競技者がテイクオフ動作の開始を含めジャンプの前にターンのリズムを維持する能力である。
テレビ画面で見るかぎりですが、(1)と(2)についてはマーキー選手と遠藤選手は、どちらも着地の乱れがなく、互角のように見えました。問題は(3)の自発性で、ジャンプの前のターンのリズムです。遠藤選手は第1エアの前の最後のターンがスキーを「ハ」の字に開いたプルークボーゲンになっていました。第2エアの前のターンはスキーは開いていませんが、スピードコントロールをするために横滑りになりました。マーキー選手は第2エアしか見えませんが、最後までカービングターンで滑っています。最後のターンでスキーが雪面から離れていますが、ターンのリズムはカービングのままで変わりません。遠藤選手の場合は、最後の1ターンもしくは2ターンで、ターンのリズムが変わっているのです。これが2人のエアジャッジが2人ともマーキー選手3票、遠藤選手2票と、マーキー選手に軍配を上げた理由ではないかと思います。
もし、この推測が当たっているなら、ワールドカップのジャッジというのは本当に細かいところまでよく見ているものだと思います。ただ、遠藤選手がエアに入る前のターンは、スライドになっていることがあり、素人目にもターンのコントロールが不十分に映ることがあります。FISジャッジも覚えてしまっているのかもしれません。
速く滑るためにはミドルセクションのスピードを上げなければなりませんが、第2エアの直前でスライドによって減速すると、ルール上、エアの評価が低くなります。世界最高レベルの戦いでは、すべてが完璧でなければならないようです。厳しいですね。ターン点とスピード点の合計ではトップに立った遠藤選手の次なる戦いに期待したいと思います。
FIS FREESTYLE SKIING JUDGING HANDBOOK
6204.3.2 Form
Priorities to judge form and position of the jumps in mogul skiing are set as
follows:
First Quality (Form, Landing)
NOTE: Air in moguls will be judged until the competitor is in
full control.
Second Air (Height and Distance)
Third Spontaneity. (Speed check, etc.)
Spontaneity is the ability of the competitor to maintain the
rhythm of turns prior to the jump, including the initiation for
take-off.
これはFISフリースタイルスキー・ジャッジングハンドブック(ルールブック)のうち、エアのフォーム点(完成度)の採点基準を述べた部分です。
エアの完成度は次の3点で評価されます。
(1)質(姿勢、着地)
注:モーグルのエアは競技者が完全にコントロールするまでで採点される。
(2)エア(高さと距離)
(3)自発性(スピードチェックなど)
注:自発性とは、競技者がテイクオフ動作の開始を含めジャンプの前にターンのリズムを維持する能力である。
テレビ画面で見るかぎりですが、(1)と(2)についてはマーキー選手と遠藤選手は、どちらも着地の乱れがなく、互角のように見えました。問題は(3)の自発性で、ジャンプの前のターンのリズムです。遠藤選手は第1エアの前の最後のターンがスキーを「ハ」の字に開いたプルークボーゲンになっていました。第2エアの前のターンはスキーは開いていませんが、スピードコントロールをするために横滑りになりました。マーキー選手は第2エアしか見えませんが、最後までカービングターンで滑っています。最後のターンでスキーが雪面から離れていますが、ターンのリズムはカービングのままで変わりません。遠藤選手の場合は、最後の1ターンもしくは2ターンで、ターンのリズムが変わっているのです。これが2人のエアジャッジが2人ともマーキー選手3票、遠藤選手2票と、マーキー選手に軍配を上げた理由ではないかと思います。
もし、この推測が当たっているなら、ワールドカップのジャッジというのは本当に細かいところまでよく見ているものだと思います。ただ、遠藤選手がエアに入る前のターンは、スライドになっていることがあり、素人目にもターンのコントロールが不十分に映ることがあります。FISジャッジも覚えてしまっているのかもしれません。
速く滑るためにはミドルセクションのスピードを上げなければなりませんが、第2エアの直前でスライドによって減速すると、ルール上、エアの評価が低くなります。世界最高レベルの戦いでは、すべてが完璧でなければならないようです。厳しいですね。ターン点とスピード点の合計ではトップに立った遠藤選手の次なる戦いに期待したいと思います。