昨日の中秋の名月朝のニュースで雲の合間から見れたらいいでしょうと言われましたが、我が家のベランダからもバッチリ綺麗に見えました。ニュースでは(どこのお城か忘れましたが)お城の後ろにお月さまが控えてとても美しい風景が放送されていました。たくさんのギャラリーがスマホを手に見学されていました。皆さん素晴らしい写真を撮ってらっしゃいました
コロナ感染者数も少し減ってきていますが、規制が緩くなって大丈夫なんでしょうか?5回目のワクチン接種あるのかなぁ
ブログネタが何もなく、細々と続けています。今月読んだ本のアップです
38)森沢明夫著『青森ドロップキッカーズ』
森沢明夫さん青森三部作の第2作目。
青森を舞台に、カーリングというスポーツを通じて、それぞれの境遇に立ち向かいながら前を向いて進んでいく爽やかな物語。
カーリングの精神は①カーラーは、不当に勝つなら、むしろ負けを選ぶ。②カーラーは、ルールを違反したとき、自ら申告する。③カーラーは、思いやりを持ち、常に高潔である。
いいですね!この精神!世の中の人すべてこうなら何のいざこざも起こらないですね!
苗場宏海(なえばひろみ)、いじめられっ子の中学3年生。沢井柚香(さわいゆうか)、金メダルを狙うカーリング選手。宏海が学校で配られた「カーリング体験」に応募し、会場で指導者の柚香と出会う。宏海はカーリングに魅せられ、のめり込んでいく。そして、宏海、柚香、宏海の幼友達雄大、柚香の妹陽香で「青森ドロップキッカーズ」という凸凹チームを結成。ナント楽しいチームなんだろうか。気持ちがほこほこしてくる。
そして宏海と雄大はカーリングの強豪高校に合格。高校日本一まであと一歩!そこで起こったことは?
人生そんなうまくはいかないけれど、感動は日本一。
“爽快でしみじみ泣ける青春カーリング小説”その通り
森沢明夫さんは船橋出身。とても嬉しい
39)赤川次郎著『東京零年』
毎夏発行される新潮社・角川書店・集英社の文庫本カタログ。これを手にするのを楽しみにしています。面白そうな本ピックアップし、図書館の読みたい本に登録。予約の多い本とそうでない本が一目でわかり、予約の多い本はすぐ予約をかけ辛抱強く順番を待ちます。そして待ちの無い本は読みたいとき予約すると直ぐに借りられます。
こうして待ちの無くなった時に借りたのがこの本。
余りの分厚さに「うっ」となったのですが、案外スムーズに読むことができました。面白かったです。
反戦集会の代表者永沢浩介の長女、永沢亜紀。検察官トップの生田目重治の長男、生田目健司。
2人の出会いと父親同士の関係。公権力が動くとどんなことでも可能となりまた不可能にもなるという怖ろしい現実を知らしめられながら、亜紀と健司は愛を育む。
現実はどうかなど考えず物語の世界だけを楽しみ、話の展開や読みやすさにさすがに赤川次郎さんと思いながら読み終えました。
40)原田ひ香著『三千円の使いかた』
御厨美帆が中学生の時に聞いた祖母の言葉“人は三千円の使い方で人生が決まるよ”で始まる物語。
現在24歳OL美帆、美帆の祖母73歳の琴子(夫死亡の未亡人)、美帆の姉井戸真帆、真帆・美帆の母智子、それに琴子の園芸友達小森安生、美帆の恋人翔平の7人がお金の使いかたについての物語を紡ぎます。
自分の参考にはならないが、それぞれの価値観で紡がれるお金の話が面白かった。
節約ヨシ!年齢にとらわれず仕事で稼ぐのヨシ!お金に頓着しないヨシ!金融商品に気を掛けてコツコツ貯めるのヨシ!人間投資もヨシ!
いろんなお金の使いかたアリですね。
41)藤岡陽子著『金の角持つ子どもたち』
私が中学受験に抱いていた思いを覆してくれた作品。素晴らしかった。
努力することの大切さ素晴らしさををあたらめて再認識することができ、登場人物にすっかり魅せられてしまった。
小6の俊介と母菜月そして塾講師加地の3人。第1章菜月、第2章俊介、第3章加地が中心となって物語が紡がれていく。
俊介が中学受験をしたいと言い出すところから話が始まり、応援しようと仕事を始める菜月。塾で苦戦しながら奮闘する俊介。俊介の心の闇を知り受験の大切さを教える加地。
育った家庭のため高校中退の菜月は、保母資格を獲得するため高卒認定からチャレンジする。
妹の先天性難聴は自分の所為だと苦しんでいる俊介は、科学部がある国立の中学校に行きたいと希望する。
できなかったことができるようになる。知らなかったことを知る。そんな頑張る子供は頭に金の角が生えるという加地。
この3人が織りなす物語に未来を切り開く努力の大切さを思いっきり知らされ、感動さらに感動させられた
「子どもには成長しようとする本能が備わっている。」(by加地)
42)小池真理子著『神よ憐れみたまえ』
学校行事で箱根に合宿中に両親を惨殺された百々子12歳~62歳の激動の人生模様を描き出す。
序章と終章に分けられている。
序章では1963年(昭和38年)~1975年(昭和50年)の物語。両親が殺害され、両親を亡くした百々子が家政婦のたづの家で生活し、たづに愛され大事にされ、家族とも仲良く楽しく生活している様子が描かれる。その後惨事のあった家が建て替えされ祖父母が住むようになり百々子もそこに移り住む。百々子は大學を卒業しピアノ教師や結婚式場のピアノ演奏者として自立する。
母の父違いの弟が百々子を労り親切にするが、その弟の本性が明らかになった時・・・
終章は父母殺しの犯人を知った百々子の心情や、結婚しその後離婚し函館に移住し穏やかな生活の中で若年性認知症を発症する百々子が描かれる。
序章が9割、終章が1割で構成されていた。
長い長い序章の最後に、百々子の親殺しの犯人が自殺し、百々子がそれを知るという展開。これがすごく残念に思えた。
ミステリー小説ではないにしても、犯人には警察官に逮捕され、ちゃんと罪を認め罪を償ってほしいと思った。自殺なんてやり切れないよ
“圧巻の一代記”と新聞の評者は書いていたが、私は面白く読めたが感動には至らなかったな。
43)宇山佳佑著『ひまわりは恋の形』
著者の宇山佳佑さん!あなたはどれだけの恋の形を生み出してくれるのでしょうか?またまた泣かされてしまった
若い恋人の物語にこの歳になっても泣いてしまったよ
就職活動に失敗続きの葵井日向(あおいひなた)がスマホアプリで見つけた「桜の花びらを集める」バイト。そのバイトが縁で知り合った雪野雫(ゆきのしずく)。
日向は雫に一目惚れ。しかし雫は1年でたった7日間しか起きていられない病に侵されていた。睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが異常分泌され止まらなく病気。紫外線を浴びないことが要求される病気。それでも日向と雫は愛を育む。
雫の好きな花はひまわりひまわりの花言葉は渡す本数で変わっていく。1本は「一目惚れ」、3本は「愛の告白」、7本は「秘かな愛」、11本は「最愛」、99本は「ずっと一緒にいよう」。そして108本は「結婚しよう」。
病を持っている雫を愛し続ける日向。しかし病を持ったのは雫だけではなかった。この展開、すごいわ!涙なくして読み進めることができなかった。
ただただ悲しくてもう涙が溢れてくる。
でも気持ちは温かくなる。誰かを思う愛の物語。涙って流すと心が温かくなるように思う・・・・・