こういう学校現場もあったよ・校則編〜翌年以降の生徒と先生 | 赤ちゃんから思春期の子育てまでトータルで応援する元保健室の先生のブログ

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● こういう学校現場もあったよ・校則編〜翌年以降の生徒と先生

こんにちは。三浦真弓です。

学校で仕事をしていたときの、

「こんな学校現場があったよ」をお届けしています。

今回は、校則を変更したときのことについて書いています。

*こういう学校現場もあったよ・校則編
*こういう学校現場もあったよ・校則編〜教師側の考え
*こういう学校現場もあったよ・校則編〜生徒の意見編
*こういう学校現場もあったよ・校則編〜教師の意見交換編
*こういう学校現場もあったよ・校則編〜卒業する3年生も大事にしよう
*こういう学校現場もあったよ・校則編〜1年目の結論

学生帽なし、「中学生らしい」髪型や、

制服の中に着る服を自分で考えようというように、校則が変わりました。

すると、新年度の生徒会役員選挙に

「来年は、今ある〇〇という校則を、

●●というように変えて行きたいと思います!」

と、選挙公約する生徒が、現れるようになりました。



出て来たのは

「通学用に決まっている真っ白い運動靴を、

これを変えたいと思います。

真っ白い靴を探す方が、大変ですよね。
どのような靴がふさわしいか、一緒に考えましょう」

「女子のセーラーの下に、中学生らしい服を、

寒い日は来ても良いことになりました。

でも、まだ、寒いですよね。体操服を下に着ていると、襟元から見えます。
それなら、防寒用の服も、襟元から見えても良いと思いませんか」

「サブバッグに入らない荷物のときもあるので、

自由なバックを使いたいと思います」

などです。

どれも、生徒から出てくる意見としては、本当に「ごもっとも!」

選挙にあたり、生徒たちも、

どのような校則が変わると、

自分にとって嬉しいのか?ということを頭に入れながら、

投票していたようです。

やる気満々な、生徒たちが、生徒会役員になりました。

教師側としても、

「どうしてダメなんですか?」

と言われたとき、

どのように、生徒が納得できる答えが言えるのか。
生徒指導部会を中心に、よくよく考えていました。

真顔「今、靴を変えようという意見が、

生徒の方で話題になっていますけど、

全くの自由に!という意見も、出てきますかね?」

無気力「どうでしょうねぇ」

ニコニコ「通学に適していて、体育の授業もできるという条件はつけたいですね」

知らんぷり「体育の授業で、運動場では、陸上、サッカー、体育祭は確実にします。

なので、ハイカットはダメということにしましょうか」

にっこり「じゃあ、もし、体育の授業の時は、

適した靴に履き替えるという生徒が出て来たら、

通学にハイカットはOKにします?」

えー「保護者はなんというんだろうね。なんでも、OKにしたら。。。」

靴に関しては、このような内容を中心に、

教師側もいろいろな意見を出して、

生徒からどのような意見が出るのかな?と、

やや、楽しみに待っていました。

セーラー服の下に着る防寒着については、

無気力「セーラーと同じ紺色なら、襟元から見えていても、全然おかしくないと思う」
真顔「ですよねー」
にっこり「ハイネックはどうしましょうかね」
ニコニコ「生徒は、どうしたいと言ってくるんでしょうね」

と、こちらも生徒からの意見が来るのを、楽しみに待っていました。



結果は、自分たちの希望の校則になるかもしれない!と言っても、

生徒たちも無茶な(大人から見たら)意見を出すことはありませんでした。

通学の靴については

「白がベースのひも靴で、ハイカットではないもの」

ということになりました。

ハイカットを履きたいという意見も出ていましたが、
 

「制服には似合わないような気がする。」
「体育の授業用に、他の靴を用意するのがめんどくさい&もったいない。」


ということで、生徒側から、生徒総会などで正式な希望は出ませんでした。

また、白がベースとしたことで、

今までの靴でも良いし、

何色のラインが入っていても良いから、探しやすくなったようです。

実際に、昇降口には、いろいろな靴が並ぶようになりました。

女子の、セーラー服の下の防寒着。

白、紺、黒、茶(ベージュ)などの、

制服から見えていても違和感がない色のものなら、

タートルネックもOKということになりました。

本当に、生徒たちに考えさせても、

そんなに、突拍子もない意見は、出て来ませんでした。

学級で話し合っている段階では、出ていたかもしれません。

でも

「中学生らしいとは?」

「あーしたい、こうしたいと言っても、

買ってくれるのは親だから、

金額的にも可能な範囲にした方が良いのでは」

ということを、本当によく考えていたなと思います。

教師側も、生徒から出て来る

「今までと違う意見」を言いくるめてやろう!ではなくて。

どんな意見を、どんな風に出して来るんだろうねぇ〜と、

楽しみに待つよう、そのような先生方ばかりでした。

生徒手帳の「学校の決まり」のページは、

毎年のように書き換えられて言ったのを、思い出します。

その後、高校へ進学した生徒も、

時々、中学校によってくれて、

この校則を変えて言った時の話をすることがありました。

 右こういう学校現場もあったよ・校則編〜卒業生から