ソリューションのおぼえがき -219ページ目

ソリューションのおぼえがき

中小企業を応援するために、経営者と共に元気に戦っています!


正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

選択回避の理論とは、「豊富な選択肢は、むしろ判断しずらくなる」ということを理論化した法則です。

ショッピングモールで自転車を買おうとした際、

A:7種類の自転車を取り揃えている


B:20種類の自転車を取り揃えている


この場合、どちらの方が売り上げが良いと考えますか?


又、お客さんとしては、どちらのお店で買い物をした方が満足度の高い買い物ができると考えますか?




実験によれば、購入率はAの方が約10倍高く、買い物後の顧客の満足度もAの方が高かったそうです。



この理論が発表される前までは、サービスを提供する側としては、より多くの選択肢を用意し、お客さんによりマッチしたサービスを提供しようとする方が良い結果をもたらすのでは?と考えられてきました。


情報が多すぎると選びきれない。

必然的に購入する必要がない。

そのようなときの購買行動として、選択を回避する傾向があるのだということを理解するべきなのでしょう。

行動経済学の中でプロスペクト理論という考え方があります。


「得をする時と損をする時で価値の感じ方が異なる」ということを体系化した理論です。


宝くじをあなたが引くとして、例えば、以下の2つのパターンのくじが選べるとします。


A:もれなく¥10000が当たるくじ。

B:50%の確立で¥20000が当たるが、残り50%の確立で¥0のくじ。

この場合、あなたはどちらを選ぶと考えますか?









実験によれば60%の人がAを選んだそうです。


では、次の場合はどうでしょうか?


A:もれなく¥10000を罰金として取られるくじ。

B:50%の確立で¥20000を罰金として取られるが、50%の確立で免除されるくじ。

この場合、Aを選んだ人の割合は30%にまで落ち、Bを選ぶ人が70%までに昇ったそうです。


このくじによる実験は、確率論の結果で見た場合、どの選択肢を選んでも、金銭的価値としては¥10000であるはずですね。


でも、最初の実験の場合は得られる金銭が少なくても良いからより堅実性の高い選択肢を選び、

2番目の実験の場合は、堅実性の低い選択肢を選んでリスクを回避しようとする意思が現れます。


つまり、同じ額でも自分の「利益」と「損失」では「損失」の方がより強く印象に残り、それを回避しようとする行動をとる事を示しています。


これを行動経済学では「損失回避性」と言うそうです。


又、同額であっても損失の方をより強く感じる事に変わりは無くとも、損失・利益共に額が大きくなればなるほどその感覚が鈍ってくる事も実験によって分かっています。


これを「感応度逓減性」と言うそうです。


プロスペクト理論とは、「価値関数(損失回避性)」と、大きい額になるにつれ感覚が麻痺してくる事をあらわす「確立加重関数(感応度逓減性)」からなり、人間が利益や損失を伴う選択肢でどのような意思決定をするか、損失と利得をどのように評価をするのかを解説する理論なんです。


損失回避性は既に解説したとおりですが、感応度逓減性を現実的な分かりやすい例で説明すると、

AショップではTVが¥10000で売られている

Bショップは、15分ほど先の1つ隣の駅にあるものの、TVが¥6000で売られている


この場合、かなりの確立でBショップへ行くと思います


AショップではPCが¥250000で売られている

Bショップは、15分ほど先の1つ隣の駅にあるものの、PCが¥246000で売られている


この場合、わざわざBショップへ行きますか? という事になります。

経営者の方が組織運営をしていく上で大切なことは、「判断基準」の策定だと考えています。


判断基準をつくるということは、仕組みを作るということになります。
ここを幹部と一体となって、策定していくことは組織運営にとってたいへん重要です。


①マネジメントサイクルの構築

決算書が会社の通信簿であると考えるなら、期首に掲げた目標達成に向けて、全社員の総力を結集させねばならなりません。

したがって、管理会計の構築をベースに数値目標を部門・個人レベルにまで落とし込み、定量評価基準を構築することが先決です。

②コミュニケーションパイプの構築

経営の最終決裁は企業の代表者であるが、社長一人が全てを決裁することは、スピードこそあれ、幹部自身の判断能力の低下につながります。

改善提案を自ら起案し、その決裁を受けたり、メンバーからの提案を、過去の経験を活かし決裁することで互いに訓練する必要があります。


③評価や分配制度の構築

「どういう人材像がわが社にとって望ましいのか?」といった評価基準を、考課者である幹部全員が持たなければなりません。

評価項目および評価基準の設定は勿論のこと、単なる考課点数のつけ方を学ぶのではなく、部下の行動観察から得られる事象をどのように評価するかといった評価基準づくりも視野に入れた考課者訓練を実施することが必要です。
 
仕組みが機能してくれば、経営者は社長がすべき判断や決断といった、コンセプトワークに力を注ぐことができるようになってきます。

マネジメントスタイル・・・画一化されたものはありません。


「行動スタイル×適応能力×やる気」で整理してみたいと思います。

まずは、行動スタイル


A:指示的行動・・・「仕事の内容を、どのような方法で、いつまでに行うのかを明確にメンバーに示し、その行動を監督すること」を指します。


B:援助的行動・・・「仕事を進めるにあたり、メンバーの意見を聞き、その行動をサポート、称賛や励ましを与えながら、問題解決や意思決定への参加を促すようにすること」を指します。


そして、適応能力とやる気のレベルに応じて、4つのタイプに分けてみます。


①指示型

適応能力:低 やる気:高

タイプ:適正能力は低いが、情熱とやる気のある人(例えば、新人など)
マネジメント方法:説明、指示、進め方を示す、監督。

※具体的で細かい説明、指示、命令を与え、仕事の達成をきちんと監督、コントロールする。マネジャーが計画や問題解決、意思決定。メンバーはマネジャーに言われたことを確実に実行するだけになります。

②コーチ型

適応能力:中 やる気:中

タイプ:ある程度の適応能力はあるが、限界やマンネリを感じて、自信ややる気を失いかけている発展途上の人(例えば、入社3~5年目の若手)。
マネジメント方法:指示、監督。メンバーの意見を聴き、その努力を認め褒める。

※引き続き説明、指示、命令を行い、仕事の達成を監督するが、メンバー自身の自分の意見やアイデアも出させ耳を傾ける。また、意思決定の一端に参加させるようにして、成長を援助する。双方向のコミュニケーションをとるが、最終決定はマネジャー。

③支援型

適応能力:高 やる気:まちまち

タイプ:適正能力はあるが、自信または意欲がない人
適応能力は十分備えていてあまり指示は必要としないが、自分のアイデアや意思決定について必ずしも自信があるわけではない。
マネジメント方法:承認、自信と意欲を向上させる援助。

※細かい指示はあまり必要ないが、マネジャーは仕事の達成に向かってメンバーの努力を促し、援助し、意思決定に関する責任をメンバーと分かち合う。

④委任型

適応能力:高 やる気:高

タイプ:適正能力・やる気の両方を備えた、いわゆるすぐれた人財。監督したり援助しなくても、自分の頭で積極的に考え自発的に仕事ができる。自信があり、自分で自らを動機づけることができる(援助型との違いは、自信と動機付けがむすびついた“コミットメント”の有無にある)。
マネジメント方法:任せて特殊・例外事項のみ対応。

※マネジャーは意思決定と問題解決の責任をメンバーに任せる。

これで8つのタイプに分類されました。

マネジメントには、どのような状況でも通用する最善のやり方はありません。

人をマネジメントする方法を一つに決めつけてはいけません。


相手によって、また状況によって、あるいは同じ相手でもあっても仕事の内容によって、マネジメントスタイルを使い分ける必要があります。

 

マネジメントのやり方はその相手・状況・内容によって柔軟に変えたほうがいいという考え方です。

アメリカの経営学者ジェームズ・C・コリンズ氏が「ビジョナリー・カンパニー」で企業の凋落5段階について述べています。


第1段階:成功体験から生まれた危機感のなさ

第2段階:規律なき規模の追求

第3段階:リスクと危うさの否定

第4段階:救世主にすがる

第5段階:企業の存在価値の消滅


これをベンチャー企業の趨勢に置き換えてみます。


第1段階…個人事業や前職、小規模商売で儲かった!時代の流れに乗った!

第2段階…儲ければ良いや!急いで出店しよう!同業を買収しよう!新規事業をやってみよう!資金使途もないのに借入しよう!ベンチャーキャピタルから出資を仰ごう!

第3段階…前は儲かっていたので景気が戻れば大丈夫!本業が儲かっているから!あの人を信じる!

第4段階…怪しいブローカーから紹介されると銀行借入できる!学歴が良いから、人脈がありそうだから助けてくれる!あの金融機関は助けてくれる!大手企業との契約があと少しで決まる!       

第5段階…リスケ⇒信用不安⇒民事再生・倒産

ってな感じらしいです。


一般企業に置き換えてみます。


第1段階…自社商品は他社商品より優れていると思いこむ。
第2段階…売上高しか興味がいかない。
第3段階…顧客・マーケット・技術の変化を見ようとしない。
第4段階…誰かが良案・差別化を思いつくと期待している。
第5段階…クライアント・カスタマが離れていく。

皆様の会社ではどうなっていますでしょうか?


年初から、気を引き締めていきたいです。