本日の読売新聞日曜版特集の[名言巡礼]に、以下の言葉が紹介されていました。

男はんちゅう男はんは、みんなあてらの敵や、憎い憎い敵や!
 
映画「祇園の姉妹」の中の、祇園の舞妓さん扮する山田五十鈴さんのせりふです。野心家で若く美しい舞妓が発した言葉です。

当時は、家族の重圧で、生活のために舞妓になった女性が多かったようです。
 
新聞では、耐える強いおんなとの紹介として引用されていました。監督溝口健二は、映画で水商売の女性を多く描きましたが、溝口健二自身に、、実際に家のために水商売になった姉がいたそうで、そうした姉を不幸と感じながらも、生き抜く力を描き、厳しい社会批判の思いがあったのでしょう。
実際に、祇園の女性たちの生の声を聞きながら、映画の構想をねったそうです。
 
祇園は、今でも日本最高の花街です。当時も今も、祇園の舞妓は、美しい姿かたちと、こぼれるようなやさしい笑顔で、男性たちを魅了し続けました。そして、愛はお金で計算されました。しかし、実は、祇園の芸妓舞妓は、こんな本音を吐露していたようです。
 
女性の笑顔を信じ、お金をつぎ込む男性たちには、ぎょっとする言葉かもしれません。
 
今も昔も、「女は怖い」ということになるのでしょうが、実は、こうした言葉を発することのできる女性ば、神経症になる資質は低いという気がします。
 
ヒステリー症状が起きても、特別に精神分析医にかかる必要はなさそうです。本音の言葉で、気持ちをごまかさない女性たちは、厳しい環境でも、なんらかのプライドを回復して生きていけるでしょう。
 
当時(1930年台)の世の中は、周りの女性も等しく幸せとは程遠く、他人も自分も幸せでなければ、自分を慰め、女性の葛藤はうすれるでしょう。

一方、フロイドの患者の上流婦人たちは、多彩なヒステリーを生じていて、長い時間をかけて、特別な精神分析が必要だったようです。患者たちは、自尊心を裏切られたり、立場を否定されたり、能力以上を要求されて果たせなかったりとか、毎日に苦しい状況をかかえていたのでしょう。
 
フロイドの治療が、どの位の率で治療効果をあげたのか、よくわかっていないようです。彼は、症例数をあげて、成果を示すという近代的医学の手法は用いていないようです。
診療した患者のうち、どの治療法で、どの位の割合で治療効果があがり、無効果や悪化はどの位か?などはわかりません。近代医学の客観的な評価はありませんでした。

しかし、フロイドは、1人の患者を丁寧に精神分析し、症例報告しました。
 
フロイドの精神分析によると、成人後の精神障害は、幼児期の性的幻想の持続によるものと断定されました。そして、それを分析して、治療効果をあげる手法でした。そして、幼児期の性的幻想だけが、病気の根幹があるとするフロイド説は、後世のフロイド批判を大きくしました。
 
フロイドに限らず、自らの治療経験を通じて、何か思いこんだら絶対に正しいとどんどん思いこんでしまう、臨床の医師がしばしばはまりやすい危険性です。臨床にたずさわる医師が、自らの学説から独特な治療に走り、社会問題化することは、今も新聞をにぎあわせる材料です。
 
フロイドは、人の落ち込み(うつ)の程度を、悲哀とメランコリーとに分けました。

日本語でメランコリーというと、物思いに沈むという感じの詩的な印象を受けますが、フロイドの言及するメランコリーとは、重度の落ち込み(うつ状態)であったようです。何もやる気がしなくなる。周囲に興味がなくなる。喜びがなくなるなどがあり、現代の精神科医にとっても、手ごわく、治療すべき状態です。
 
こうした自己嫌悪に陥る原因についても、フロイドはいろいろ解析しました。

フロイドは、メランコリーに陥る原因を、「自分はだめな人間!」だと思う自己否定があるとし、自我が否定された状態としました。フロイドは、超自我という言葉を用いて、普段は意識しないが、実は隠れてもっている気持ちを登場させました。
 
そして、自我をがまんすればするほど、超自我は、自分自身に向けられると説明しました。他人に対する攻撃性を抑えれば抑えるほど、その攻撃性が自分自身に向けられると説明したのです。
 
そして、その説明の根拠として、フロイド理論である幼児期の口唇期が登場します。人は、口唇期に満足できないと、そこに戻って固着するとのことです。
 
口唇期とは、観念的で理解しにくい言葉ですが、何かを失った、あるいは奪われたりした場合に、うつにはまっていく気質には、その人自身に、頼りになるものが残っていないことと説明されています。そうした人は、重度なメランコリーになると、フロイドは言っています。
 
つまり、メランコリーとは、その人が、幼児期(口唇期)に満足な口唇的要求が満たされない生い立ちをもっていると、後になって、重要な何らかを失った時に示す精神症状と定義されます。
 
愛する者の死や、失恋などが、喪失です。もともと、その人は、性格的に受動的、依存的であり、自らの能力を疑問視しています。ここを解決しないと、メランコリーが治らないと考えたようです。
 
うつ状態で、「私は役立たずだ!生きている資格がない」と思う人は、その人の超自我が、「お前は役立たずだ!私(自我)を裏切ったな!」と、超自我が自我を責めます。こうしたどつぼにはまる状態がメランコリーであるとのことです。
 
フロイドの精神分析の以後、医系の精神科学と、文系の心理学にわかれていきました。人の心を理解しようとする試みは、いろいろな学派をつくりながら進歩していきました。
昨日のブログの続きです。
 
フロイドの時代のヒステリー症状の典型例は、意識を失う、倒れる、四肢の麻痺(手足が動かなくなる)・手足の振え・情緒不安定・知覚障害・運動障害(失立失歩)・不安感・対人恐怖・強迫観念などでした。
 
今の感覚なら、意識を失うなどは、相当に強いヒステリー症状かと思います。脳神経学的な異常がなくても、脳が、「お前は立てなくなる!、動けなくなる!」と指令を出すのですから、実際に体はそうした状態に陥ります。
 
パニック障害に似ている症状かと思いますが、当時のヒステリー症状は、現代人ではめずらしい程の激しい症状だったでしょうし、周りの人にこのまま死んでしまうのではないかとの脅威を感じさせるようなものであったと思われます。
 
当時は、髄膜炎、脳炎、ポリオなどの感染症などもあって、脳や神経の症状は、診断手段がなく、人々は恐れたと思います。そして、意識がなくなる、倒れるなどの症状は、診断が無いまま亡くなる人も多い時代でした。
 
当時、脳神経学の知識も進んできていて、神経細胞が消えてしまうこと、働かなくなる病気があることは知られていました。今に言う変性疾患としての神経難病です。しかし、こうした病気は、死亡後、解剖などをして病理学の医師らが診断することのできる病気でした。生前に診断がつくことは無かったと思います。
 
現在も治療法のない難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の存在は、19世紀にシャルコーという医師により発見されていました。これは、脊髄神経細胞が消えていき、体が動かせなくなり、呼吸ができなくなり死亡します。脊髄の神経細胞が消え、神経軸の束も消えていきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AD%8B%E8%90%8E%E7%B8%AE%E6%80%A7%E5%81%B4%E7%B4%A2%E7%A1%AC%E5%8C%96%E7%97%87
 
こうして実際に神経細胞や軸策が消えていく病気ではなく、似ているようで似ていない病気がヒステリー症状でした。体が全く効かなくなってしまうような症状が、心の問題だけで起きてきます。
 
筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、証拠が示せる病気を器質的疾患と呼びます。多くは、元に戻ることのできない病気であり、医学の進歩により明らかにできた病気です。
 
一方、神経細胞は働けても、体が動かないと感じてしまうような病気は、機能性疾患と呼ばれます。
 
人の脳は、どのような身体症状を起こすことも可能です。呼吸や脈を早くしたり、脳が歩けないと体に命令すれば、体は動かなくできます。心の葛藤からくる病気は、他人に知らせたいと望む部分があります。
 
体の症状を出すことで、救われる状況になることもあります。しかし、しばしば、神経内科医は、解剖学で説明できるマヒの状態ではない、つまり、患者さんが編み出したマヒであることを、読み取ります。現代なら、テレビなどの本物でないマヒ症状を見ることがあります。
 
フロイドの理論が、年齢により変化していったことは、彼が臨床医であったことを考えると当然でした。
 
この頃、医学理論も進みましたし、科学的に明らかにされた新事実を軸に、彼の理論が変化していきました。また、一人の患者を何十年にもわたって観察できれば、その臨床経験は、新たな理論を生み出すソースともなったでしょう。
 
彼は、涅槃論理というのをもっていましたが、有機体としての動物の究極の望ましい姿を指すものでした。その状態とは、あらゆる緊張を解き放って、安定した状態になっていることのようです。涅槃状態では、過去の葛藤や感情に悩まされることがないそうです。フロイド批判の中には、彼の涅槃論にも及びます。
 
「葛藤がない状態では、人でないのでは?」との批判が学者から起きています。フロイドの理論に批判が多いのは、むしろ、それだけ、人々の注目を浴びたということだったのでしょう。
 
フロイドのクリニックに来る人は、今の精神科治療より、強い症状をかかえ、かつ生活には困窮していなかった人たちでした。しかし、裕福であるが故に、わがままであり、心のコントロールが破綻し、多彩な症状を出していました。
 
心の葛藤から起きてくる症状は、どんなに症状が強くても、治療者と信頼関係が築ければ、回復可能な病気でした。
 
フロイドは、長い時間をかけて治療をしていたようです。そうした診療を通じて、患者さんたちは、何らかの満足感をつかみ、治療効果につながったと思われます。
 
当時の患者さんも、人間関係がうまくいかないとか、環境に満足できないなどの、現代人と類似した問題を抱えていました。周りから受け入れられていないと感じる不安・不満は、いつの時代でも人の心を悩ませるものです。
 
治療者(医師)が、患者さんの心を理解し、患者さんが、受け入れられている、認められていると感じ始めると、治療効果につながります。フロイドは、長期にわたり優しく根も込めて、見守っていたようです。そして、その経験と成果を、膨大な著作につなげました。
 
当時の精神分析は、長い時間、医師と話しができる環境があったのでしょう。長い治療を通じて、患者さんは、自己洞察力を高め、悩みの元を自然に忘れるスキルを身につけ、あるいは克服していけたのでしょう。
 
悩みは、部分だけを無くそう、無くそうと考えても、あせる気持ちにとらわれている限り、つきまとわれてしまうものです。脳内にあせる回路が広がります。
 
しかし、精神科的治療はいつもうまくいくとは限りません。脳の変性的な要素が加わり、神経細胞が消えていく場合もあると思います。治療者(医師やカウンセラー)との交流を通じて、患者さんが、望ましい方向に向かったものの、一方で、新たな治療への依存が生じてしまうことがあります。
 
フロイドは、患者さんに対して、精神分析を終わらせることの難しさを言っています。カウンセリング、精神科治療や投薬をどの時点でやめるのかは、今も精神科領域の難題であろうと思います。
 
神経細胞は、お互いに活性化と抑制のバランスがとれていることが正常で、そのために膨大な神経軸が機能しています。薬や精神科治療が脳神経興奮のバランスを保つ足場を提供していた場合は、その足をはずすための判断は、むずかしいものになりそうです。
 
 
 
 
 
危険なメソッドとタイトルされた映画が上映中です。フロイドとユングの関係を描いている映画ですが、美しい女性患者がでてきて、その恋愛関係が描かれているようです。映画を通じて、当時の精神分析の手法に触れることができそうなので、期待が持てます。女性が見ると、男性の視点で作られた映画と感じるかもしれませんが、もろもろ分析することは意味がありそうです。

フロイドとユングは、心理学や哲学の学者とは異なり、実際に患者を診て、彼らに効果的な治療効果をあげるために、病気の科学的分析を試みました。

患者の心を、理論立てて分析し、医師たちが科学として,、議論できるように工夫していました。

フロイドとユングの時代には、脳外科が発達し、脳の医学知識が進みつつありましたが、人の心を科学として説明できる証拠がつかめませんでした。

現代でも、やっとfMRIなどの画像診断や、脳の生理学の進歩により、人の心の機能の解明は、始まったばかりです。

フロイドとユングが生きた当時の社会では、精神科医にかかることのできる患者というのは、有産階級のみでした。精神科を開業していたフロイドのクリニックには、上流婦人のヒステリーや強迫神経症が多かったようです。

当時の上流女性は、身分や自尊心が心のささえであっても、がまん、不安、不満は多かったと思いますし、身分にこだわり、本音と建前のギャップにいつも悩まされていたと想像されます。

そして、女性の心が病んでも、その事実は隠されていたと思います。そしていよいよ、悩める女性がメンタルに追い詰められて、外にはっきりと異常行動としてでてくるようになると、精神病院に行くようになったのでしょう。この映画でも、女性患者が泣き叫びながら、精神病院に力づくで連れてこられるシーンがあるようです。

女性が表面をとりつくろい、がまんする限り、病気と見なされず、早くに治療するということは許されなかったでしょう。

治療者(医者)が「何か苦しいですか?」「脅迫的と感じる事は何ですか?」などと、直接、聞いても答えない女性たちを相手にしていた状況で、精神分析という治療手段が必要でした。

こうした社会背景の違いに由来する人の病気の違いは、病気を理解する糸口になります。フロイドとユングの時代にあり、今の時代にない病気、その逆に、今の時代に多い病気は?などを考える時、人は何に悩むのかを知るヒントがあります。そして治療の歴史は、次の時代の治療の選択に貢献します。

フロイドは、患者さんの生い立ちを詳しく分析し、特に性的経験が第一(唯一)にしたので、フロイド批判はこれに集中しています。しかし、患者さんの過去の経験を披露してもらうことは、現代でも、精神科治療の基本です。

精神分析は、治療者(医師)と患者さんが、お互いに受け入れられていると言う信頼関係が基本となり、患者さんの考え方や価値観を、治療者(医師)は知り、受け入れます。

患者さんは自らの過去を語る過程で、医師への信頼が増していきますが、医師は、患者の話しを聞きながら、患者さんが望ましい方向へものを考えられるようにと注意を払います。

治療の目的は、神経的症状の軽減や除去ですが、その作業が難しいのですから、まず、患者さん自身が自分の症状を理解する方向へ導きます。

フロイドとユングは、心を科学で説明しようとした先人たちです。

現代の医師は、治療薬の種類が増え、選択肢は増えましたが、患者さんと医師が、お互いに言葉を交わすことの重要性は、今も同じです。同時に、患者さんは、医師が治療を選択する際に、有用となる情報を提供するのが必要です。

現代は、心のトラブルが、科学の視点で語られようになりました。脳細胞(ニューロン)の連携性の失調・抑制・過反応とか、アポトーシスとか、脳内伝達物質の枯渇とかの事実が示され、不十分ではあるものの、心の病気を起こす証拠物質が証明できるようになったのです。

こうした科学的証拠は、漠然と不安に悩む心には、救いとなります。「さらに、悪くなったらどうしよう!」と、人々は、実際の症状以上に悩むことが多いからです。
磁気共鳴撮影装置などにより、脳の活性化を血流の変化として、とらえられるようになりました。
 
人が何かを感じる時は、脳の血流が増えて活性化されています。脳神経の活性化は、電気刺激が、神経線維を伝わって、脳内に情報が届くのですが、その時の神経線維は、酸素や糖を消費します。そうした神経線維の酸素濃度変化を、MRIがとらえているのです。
 
なぜなら、生体の細胞が働く時には、酸素と糖は、必須の材料となっています。
 
ニューロンの電位差は、ナトリウムやカリウムが細胞内に出入りして生じますが、そうした変化が起きるためにも、酸素や糖が使われています。
 
私たちが、見たり(視覚)、聞いたり(聴覚)、臭いを感じたり(臭覚)とした外部からの刺激に対し、その情報を意味あるものとして考えるのは、大脳皮質の役割です。そして、そうした脳内の情報連携を結ぶのが神経線維です。
 
しかし、人間には、外から聴覚の刺激が入らずにもかかわらず、聞こえているように感じてしまう [幻聴] という現象が起きます。幻聴は、統合失調症の診断基準として大事な要素となっています。

幻聴の時には、外から聴覚刺激がなくても、聴覚野が活性化していることについては、1999年のネーチャーで、すでにトピックスとして、とりあげられています。Published online 22 April 1999 | Nature | doi:10.1038/news990422-7

その後も、世界的にこの分野の研究が進んでいるようですが、今回は、2004年のスイスの論文を紹介します。
Arch Gen Psychiatry. 2004 ;61(7):658-68. PMID: 15237078
 
幻聴の原因は、まだ議論が多いところです。聴覚領域から入ってきた音や言語を理解する時、脳内神経伝達の乱れや機能不全が、幻聴の病因に関与すると想定されています。
 
方法:
1.5Tの磁気共鳴撮影装置にて、シルビアン亀裂をカバーして12枚の5mmのスライスを得ました。幻聴のある患者さん13人、幻聴のない患者さん13人、そして、13人の健康な対照被験者で、聴覚関連野における脳内線維束の微細な方向性について調べました。
 
結果:
幻聴のある人では、無い人と比べて、側頭横の弓状束部分や前脳梁の部分で、方向性が高いという結果でした。(弓状束とは、側頭-頭頂連結部( temporoparietal junction) の後部と脳の前頭皮質を結ぶ神経経路です)。
つまり、幻聴のある人では、無い人と比べて、特に、左の脳半球の繊維束の活性化に差がみられました。
 
幻聴のある人では、白質の神経線維が共依存的に活性化し、外からの刺激と、内なる言葉(幻聴)との区別を難しくするのではないかと考えられます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
前回ブログでは、思春期の女子におきてくる性ホルモンの増加に伴って、心の不安定が増してくることを紹介しました。
 
この時期は、心が安定するための脳内ネットワークを築いていく過程で、大事な時と思われます。以前のブログでも、思春期には、抑制性のニューロンが形成され、過度の神経細胞の興奮がさけられるようになるとの話をしました。
 
統合失調症は、思春期の男児で発症しやすいのですが、性ホルモンが増加してくる思春期に、彼らの心は、どのような影響を受けるのでしょうか?
 
思春期のタイミングは、初潮と初回射精の始まりをもって判断することが多いですが、思春期発来のタイミングとメンタルトラブルが関連することは、かなり以前からわかっていました。
 
1994年に発表された論文でも、カリフォルニアの思春期女子で、思春期が早い早熟女子は、より早く飲酒や喫煙を始めてしまうとの発表がありました。

12.2歳より手前で思春期発来した(早熟)女子では、最初の飲酒年齢は、12.5歳となり、遅く思春期が発来した仲間の女子より、0.7歳、初回飲酒が早くなりました。飲酒量が中等度まで増える時期は、早熟女子は、13.7歳で、遅く思春期が発来した仲間の女子より、0.9歳早くなりました。早熟女児の喫煙は、12.8歳で、遅い思春期発来の女子より0.6年、喫煙が早くなりました。Arch Pediatr Adolesc Med. 1994;148:789-95.  PMID: 8044254
 
米国では、早く思春期が発来した女子は、ストレスへの感受性が増すためか、飲酒、喫煙の時期が早いようです。不安を感じやすい女性の心が強まるからでしょう。
 
次の論文は、うつ、非行、薬物依存、麻薬依存などが、思春期発来時期と関係するかについての、フィンランドからの最近の報告です。J Youth Adolesc. 2011;40:1288-301.

フィンランドの青春期男女2,070人の観察研究です(平均年齢15.5年、56.4%は女性)。彼らに、薬物使用、アルコール、喫煙、大麻使用に関連するいくつかの質問をしました。思春期発来のタイミングにおける標準年齢は12-13歳であり、14歳以後の発来であれば、思春期遅延と判断し、11歳以前であれば、早熟と判断して、彼らを、正常、遅延、早熟の3分類しました。
 
思春期発来のタイミング時期と、薬物使用や問題行動の関連を調査しました。彼らのうつ症状の発症、怠慢、非行、攻撃性、親との関係を調べました。
 
結果は、男子で、思春期発来時期と、薬物や問題行動との間に関連がみられ、両者の関連は、その男児が17歳の時点まで続いていました。
 
一方、女子の間で、15歳の時点で、思春期発来の早期タイミングは、薬物使用や問題行動と関連しましたが、両者の関連は、その後は続きませんでした。
 
男子では、早期に思春期が来てしまうと、思春期以後にも問題となる行動が多くなりますが、女子で、青春期以後には、早熟の影響は薄れていました。PMID: 21533658
 
 
 
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思春期は、心の成長過程の真っただ中です。
 
この時期はうつが起きやすい時期です。特に思春期うつは、女子に多く、HPA(視床下部・下垂体・副腎)のホルモンの活性化に伴って、体内ホルモン環境の影響が考えられています。
 
先進国では、思春期は、アルコール依存、薬物依存などの危険が高まる時期です。特に、欧米先進国では、アルコール依存は、女子でおきやすいとのことです。こうした先進国化は、日本でも進むものと思われますので、欧米の傾向をしっかり把握しておきたいです。
 
男女を問わず、思春期は、現実と理想のギャップに悩む時期でありますが、思春期うつは、小児期のうつの延長として起きてくるわけではなく、女子では、思春期に新たに起きてくるうつがめだつようです。
 
だれでも、体の不調を外の原因に転嫁したい気持ちはあります。
しかし、多くの人は、何とか踏ん張って、多様な価値観をさがして、気持ちを持ちあげている日常であると思います。こうした脳の働きには、性ホルモンの影響があります。
 
女性の場合は、ホルモン周期に伴い、月経前症候群とか、月経頭痛などがあります。月経が体調を不調にするとした情報により、さらに月経に伴う苦痛や症状が高まることがあります。しかし、一方で、月経の影響だからと、気にしないように心を切り替える力も起きることにもなります。
 
うつの機序のひとつとして、HPA(視床下部・下垂体・副腎)のホルモンの関与が、考えられています。

以前のこのブログ(10月14日)で、女子は、二次性徴の乳房の大きさに伴って、うつの発症の増加があるとの紹介をしました。性ホルモンは、うつを起こしやすくする可能性があります。女性特有の不安を感じやすい脳がつくられる過程に、女性ホルモンが関与するということなのでしょう。
 
本日は、下垂体の大きさが、うつの症状を関連するとのオーストラリアからの論文を紹介します。
 
Psychoneuroendocrinology. 2012 ;37(7):881-91.

思春期は、抑うつ症状の発症との関連があると考えられます。 同年齢の仲間たちより下垂体の早熟した子どもでは、思春期が早期に発来し、うつ状態が起きやすくなります。下垂体ホルモンの増加により思春期のタイミングが早いと、青春期の抑うつ症状が早まりますが、その神経生物学的メカニズム機序は明白でありません。
 
この研究では、平均12.7歳155人(72人は女性)の若年男子、女子において、思春期のタイミングと、抑うつ症状の関係について調べました。

2.5年間の観察では、男女共、下垂体容積の底面の大きさに関連して、思春期の発来が早めのタイミングとなり、同時にうつ症状の増加と関連しました。下垂体ホルモンが増加すると、その影響で、環境からうけるストレスへ反応が高まることになり、抑うつ症状の進行に関連するだろうと推定されます。
 
思春期うつの早期発見のためにも、今後、下垂体成熟とうつ発症の因果関係に関する精度の高い研究が必要です。PMID: 22071452
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食物アレルギーがあって、除去食をしていた子どもたちが、学童になった時の、体重や身長は、食物アレルギーの無い子どもに比べて、どうなのでしょうか?

年少時期の食物除去をしていた子どもにおいて、食物除去がその後の学童期の体格へ及ぼす長期的影響について、京都の小児科研究チームからの報告です。Allergol Int. 2010 59:369-74. PMID: 20864793

アレルギー反応を避けるために、卵、ミルクまたは小麦を除去していた子どもが、学童期になった時の体型を調査しました。11,473人の子供のデータが得られました。 乳児期に除去食をしていた子どもの数は、491人、そうでない子どもは10982人でした。

結果:食物除去をしていた子どもでは、除去食をしない子どもとくらべて、体重は有意に少ない結果となりました(P = 0.01).。 3歳までに、除去食をやめた子どもに限定した場合は、学童期の体重と身長の低下への影響が少なく、有意差にはなりませんでした。

3歳まで、二つ以上の食品、あるいは、ミルクを避けた子どもたちは、そうでない子どもと比べて、低い身長となりました(P = 0.02と0.04)。

除去食品別に、特に体重と関連する食品はありませんでした。

3歳までに除去食をやめた子どもでは、除去食をしない子どもとくらべて、肥満にはなりにくいことが観察されました。

食物除去をしていた子どもでは、肥満(P = 0.01)や、低体重(P = 0.58)にはなりにくく、標準体型の範囲の中に入る子どもが多くなっていました。

食物除去をしていた子どもは、学童期に肥満になることは少なくなり、標準範囲に入りましたが、ミルク除去食では、身長に影響が出ました。ミルクから接取できるカルシウムが不足する可能性が考えられました。

6歳になっても除去食をしているこどもたちは、ファーストフーズを食べる回数が少なくなっていました。食物除去を続けている家庭は、健康的な食事を心がけていると推定されました。PMID: 20864793
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過去のブログでは、PTSD、社会不安、統合失調症での、脳機能の失調に関する論文を紹介してきました。このブログの“メンタル”の項目をクリックいただき、過去ブログを、ご参照ください。
 
脳の失調は、神経細胞と他の脳細胞との電気的交流の失調により起こります。
 
脳神経細胞は、自らの神経突起を四方八方に突き出し、他の細胞と交流しており、1個の脳神経細胞が持つ突起は、それぞれ何十万という数に達します。周りの神経細胞と密に連絡を取り合います。
 
今回の話題は、脳の扁桃体です。“メンタル”の項目に書かれた過去ブログに、扁桃体の図などを紹介しています。
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扁桃体は、サブエリアである LB (laterobasal)、CM (centromedial)、 SF (superficial) に分けられますが、扁桃体に住み着く神経細胞には、複数の大脳皮質にいる神経細胞から伸びた突起がからみあって、相互に密に連絡しあっています。つまり、扁桃体は、高等脳である皮質の支配をうけています。
 
現代の医学では、多くのタイプのメンタルトラブルは、複数に分布する神経細胞間の連絡が失調して起こると、説明されています。
 
人は誰でも、意識的、無意識的であるかを問わず、日常、心に決めたことを、行動に移しています。脳に入った情報(視覚、聴覚、臭覚など)を整理して、大事だと思うことをピックアップし、成果を想定し、実行に移します。言い方を変えれば、毎日の行動は、心(脳)がやろうと思ったことを実行した結果です。
 
行動を決める時、強い意思を持ち、努力して行動を進める日もあれば、日常的な流れの中で、淡々とこなす時もあります。

人が考えを決める時には、前頭部の前頭前野(prefrontal area)で決定が大事で、この脳皮質で決定したことが、最終的に実行に移されるために、前頭前野は、執行領域(エグゼプティブ)と表現されています。会社重役室がものを決める立場であることと、同じ意味のエグゼプティブです。つまり、外部から前頭前野に入ってくる要望に答えて、決定し実行する支配的な立場にいます。
 
この作業がスムーズに行えなくなる時、人はメンタルな病気になったと感じます。ちょうど、会社であれば、重役会議で大事なことが決まらない状態となり、個々の社員は、問題山積の現場で判断できず、会社として機能しない状態です。
 
連携失調であるメンタルトラブルは、不愉快で不快な症状を起こします。脳への情報入手経路が破たんして、脳に情報が集まらず、脳が指令を出せず、考えがまとまらない状況となります。たとえば、統合失調症でみられる幻聴などは、実際の聴覚刺激が無いにもかかわらず、脳の聴覚領域や、言語処理領域などで、神経細胞の興奮がおきてしまうらしいのです。こうした様子は、fMRIなどでも、観察できるといいます。
 
脳内ネットワークの電気サーキットがうまく廻らない結果、神経細胞が異常に興奮したり、逆に興奮が途絶えたりしてしまいます。神経細胞を興奮させようとしても、電気的活動が起こらなくなります。こうした脳神経細胞の連絡不全の結果は、人の考えや行動に、病気の症状として表われてきます。
 
\¤\᡼\¸ 4
考えるための脳神経細胞の代表格のひとつは、錐体細胞と呼ばれる細胞で、長い軸策突起や、複雑にからみある樹状突起を、無数ともいえる数で持っています。
 
支配力のある錐体細胞に、他の脳細胞やマイクログリア細胞が密にからみあっています。この密な連携が健全であれば、感情の混乱や不安から、人々は守られます。
 
何らかの理由で、錐体細胞が死んでしまうと、死んだ神経細胞の数に応じて、その脳部位は萎縮してしまいますが、周りの脳部位が代償的に働きだす力が残れば、修復に努めます。しかし、十分に回復できないことがあります。神経細胞の死や減少の影響は、脳内ネットワークの維持に、大きな痛手です。
 
現時点での脳科学のレベルにおける説明では、正常人が、不安を克服できる機序は、扁桃体と前頭前野との間で、活発な電気回路の行き来がみられる成果とされています。
 
人の折れない心は、前頭前野と、側頭部、頭頂部などと、扁桃体との間の電気的交流に支えられています。人としての規範的な行動をとるために、密な神経細胞の連絡網が張られているのです。
 
つまり、平静心は、前頭前野と、側頭部、頭頂部などと、扁桃体との間の電気的交流の成果です。
 
一方、扁桃体と前頭前野との間で、活発な電気回路の行き来が低下してしまえば、不安などの神経症状に悩まされるようになります。
 
扁桃体の錐体細胞は、まわりのマイクログリアからの要望や、皮質の神経細胞による支配を受けており、不安克服には、皮質の神経細胞からの支配が大きいのです。扁桃体と皮質の神経細胞との間で折り合いがつかなくなると、不安の高まりが起きることになります。
 
メンタルトラブルをかかえる脳では、外からの要望に対し、前頭前野の背側部の能力が、処理能力を超えてしまうと想定されます。ここから、他の脳へ指令が出せない状態です。行動を決められない脳は、不安でいたたまれなくなっても、強い焦燥感を消せなくなります。
 
統合失調症では、前頭前野の背側部と、他の部位との交流が、単に途絶えるとかではなく、不規則に交流するといったさらなる調整の乱れがみられるようです。実際に、fMRIなどの脳機能研究などから、前頭前野の背側部が休んでいる様子が観察されるとのことです。
 
統合失調症の病因のひとつとして推定されるのは、人の成長過程における、扁桃体と前頭前野など大脳皮質との連携の失調です。扁桃体や海馬の脳部分と大脳皮質は、連絡しあいながら発育する必要があり、相互の神経ネットワーク構築を助けあいます。
 
扁桃体・海馬の発育が十分である結果、皮質の発達も促されます。相互に促進しうはずのネットワークの構築ミスは、その語のメンタルトラブルとなるリスクとなり、動物では、新生児期に扁桃体の発達が十分でないと、思春期以後に、前頭前野の機能が悪くなる現象が観察されるといいます。
 
PTSDでは、扁桃体での活性化は増強しますが、他の大脳皮質の反応が少ない現象が観察されます。健康人では、恐怖時に、扁桃体が活性化し、同時にACCの背側などの大脳皮質も共に、活性化する様子が観察できますが、PTSDの人では、こうした協調的な脳の活性化が見られず、大脳皮質の低反応の部分が認められたとの研究結果があります。
 
PLoS One. 2012; 7(4): e35925.によると、扁桃体のLB部分と、MC部分(図参照)と、脳皮質との連携に、男女差があると中国での研究が報告しています。扁桃体の興奮は、不安障害の多い女性で多く起こると予想されますが、扁桃体と前頭前野との連携における男女の違いは、脳機能を解明する糸口となります。
 
今後、ますますの研究と、治療成果が期待されます。
赤ちゃんは、生後、半年前後で、離乳食に含まれる異物の蛋白を、うまく栄養源として取り入れることができるようになります。

腸の細胞は、外来の蛋白質を異物とせず、腸内に吸収できるようになるのです。これを、難しい言葉ですが、免疫寛容と呼びます。これは、あかちゃんが成長していく過程で、自然に起きている現象です。
 
人の体の働きの中で、潜在的に起きているしくみの研究は、難しいものです。人は、病気が起きてきて、初めて、健康が維持されるためのしくみの糸口が見つけられます。体を守るしくみである免疫は、複雑なしくみの方が、解明が楽であることが多いです。
 
免疫学も、T細胞、B細胞といった高等生物のみが持つ、高度な免疫から、先に解明されました。原始動物から変化して高等動物に伝わってきた免疫解明は、遅れました。
それでも、多く免疫機能はいまだ、謎のままです。
 
健康のしくみとは、病気にならないと見えてこないです。健康になるための医学や栄養学が、なかなか進歩せず、ガサネタばかりの世の中になっています。
 
人に食物アレルギーという病気が起きてきたことは、人と食とのかかわりあいについて、私たちに多くの示唆を与えることになりました。
 
動物モデルでは、肝臓の働きと、食物アレルギー発症とに関連があるとの結果が示唆されています。
肝臓は多くの蛋白の合成や分解にかかわっていますので、当然、肝臓が悪いと、病気を防ぐための調節因子が不足する可能性が高いです。
 
しかし、人の食物アレルギーでも、肝臓の機能と関連があるかどうかは、まだ、わかっていません。

今回は、こうした関連の有無に注目し、重症な肝疾患があって、肝移植治療をうけた子どもたちにおいて、肝移植前後で、食物アレルギーはどのような影響を受けるかを検討した研究論文のご紹介です。
Pediatr Allergy Immunol. 2012 Oct 11. PMID: 23050587
 
2001–2008年、英国専門医療センターにて、肝移植をうけた0–36カ月の子供たちの、移植手術前後における、食物アレルギー関連の総IgE,特異IgEの推移をみました。
 
血清検査にて、総IgE値、牛乳、卵、ピーナッツに対する特異IgEを検査しました。
 
小児期末期肝不全の程度判定スコア(PELD)を用いて、肝障害の重症度を得点化しました。
 
肝移植の子どもたちとの比較するために、同時期、腎移植を受けた子どもたち70人において、腎移植前後での、血液食物アレルギー反応の変化を検討しました。
 
結果
観察期間の間に、肝移植を受けたには、94人の子供たちですが、そのうちの50人では、手術前後で血液が採取でき、総及び特異IgE等の検査が可能でした。
 
手術を契機に、術前50人中の35人(70%)は、スコア1以上の特異IgEが陽性でしたが、術後は、18(36%)へと減少し、総IgEも低下しました。(p = 0.001)。術前に、10人の子供は、負荷テストを行い、食物アレルギーがあることが確定していました。
 
肝障害の程度を表す末期肝疾患スコア(PELDスコア)を用いて、肝機能障害の程度と、特異IgEの関連をみると、特異IgE陽性群は、術前の肝機能低下スコアが1.52と高く、一方、特異IgE陰性群の子供たちでは、術前の肝機能低下スコア0.77でした、(p = 0.004)。
 
つまり、IgEの高い子どもは、肝機能障害の程度が強い子どもに多かったのです。
 
総IgE濃度は、34/42の(81%)の子どもたちにおいて、術前は高く、移植後に低下しました。
40人の子供たちの両親をインタビューすると、13(33%)の子どもに、実際の食物アレルギーの既往があったと答えていました。

肝移植をした子どもたちは、術前、食物アレルギーが多い(特異IgEが高い)結果でしたが、同様の関連は、腎臓移植した子どもたちでは観察できませんでした。
 
結論
肝臓機能不全の小児は、食物アレルギーになりやすいことがわかりました。肝臓の働きが低下すると、食物に免疫寛容が起きやすくなる(食べ物に反応する)ものと思われます。
カロリー制限は、普通の食事のカロリーを10–40%の減少させることです。
近年、このカロリー制限が、寿命にどのような影響を与えるかが研究されています。
ネズミなどの小動物では、カロリー制限が、寿命を延ばすとのデータが出ています。
 
米国では、ウィスコンシン・ナショナルリサーチセンター(WNPRC)と、メリーランド、ディカーソン、NIH 動物センター(NIA)が、平行して、アカゲザルにおけるカロリー制限の影響を、長期間観察しています。

マウスで見られた現象が、霊長類アカゲザルで、検証できるかについてですが、長期間の観察となりますので、サル同様に、研究者も、自らの寿命がかかることになります。
 
今回は、2012年、ネーチャーに載った寿命とカロりー制限に関しての情報の紹介です。
Nature. 2012 Sep 13;489(7415):318-21 .PMID: 22932268


カロリー制限は、いろいろな動物で多くの慢性疾患の発生を防ぐことが報告されました。 カロリー制限は、免疫機能、協調的運動機能、サルコペニア(筋肉減少)に対して、体の劣化を防ぐ効果を持つ事が、最近報告されました。

しかし、今のところ、私たちNIAにおける、データでは、若年、加齢サルともに、カロリー制限が、寿命を延長させるというデータは示せませんでした。

WNPRC からは、7–14歳の成体アカゲザルにおいて、30%のカロリー制限により、生き残りが長くなったとの報告されています。

長年にわたって、NIAとWNPRCの研究は、カロリー制限の健康への効果の有効性を見出してきました。
 
NIAの研究は、健康への影響、病気と、死亡率を、別個の因子で考えています。私たちは、長寿の霊長類において、カロリー節約が食事成分は、長寿への影響力を持つであろうと予想しています。