ちかちか広告を避けるために、改行してあります。
思春期は、心の成長過程の真っただ中です。
この時期はうつが起きやすい時期です。特に思春期うつは、女子に多く、HPA(視床下部・下垂体・副腎)のホルモンの活性化に伴って、体内ホルモン環境の影響が考えられています。
先進国では、思春期は、アルコール依存、薬物依存などの危険が高まる時期です。特に、欧米先進国では、アルコール依存は、女子でおきやすいとのことです。こうした先進国化は、日本でも進むものと思われますので、欧米の傾向をしっかり把握しておきたいです。
男女を問わず、思春期は、現実と理想のギャップに悩む時期でありますが、思春期うつは、小児期のうつの延長として起きてくるわけではなく、女子では、思春期に新たに起きてくるうつがめだつようです。
だれでも、体の不調を外の原因に転嫁したい気持ちはあります。
しかし、多くの人は、何とか踏ん張って、多様な価値観をさがして、気持ちを持ちあげている日常であると思います。こうした脳の働きには、性ホルモンの影響があります。
女性の場合は、ホルモン周期に伴い、月経前症候群とか、月経頭痛などがあります。月経が体調を不調にするとした情報により、さらに月経に伴う苦痛や症状が高まることがあります。しかし、一方で、月経の影響だからと、気にしないように心を切り替える力も起きることにもなります。
うつの機序のひとつとして、HPA(視床下部・下垂体・副腎)のホルモンの関与が、考えられています。
以前のこのブログ(10月14日)で、女子は、二次性徴の乳房の大きさに伴って、うつの発症の増加があるとの紹介をしました。性ホルモンは、うつを起こしやすくする可能性があります。女性特有の不安を感じやすい脳がつくられる過程に、女性ホルモンが関与するということなのでしょう。
本日は、下垂体の大きさが、うつの症状を関連するとのオーストラリアからの論文を紹介します。
Psychoneuroendocrinology. 2012 ;37(7):881-91.
思春期は、抑うつ症状の発症との関連があると考えられます。 同年齢の仲間たちより下垂体の早熟した子どもでは、思春期が早期に発来し、うつ状態が起きやすくなります。下垂体ホルモンの増加により思春期のタイミングが早いと、青春期の抑うつ症状が早まりますが、その神経生物学的メカニズム機序は明白でありません。
この研究では、平均12.7歳155人(72人は女性)の若年男子、女子において、思春期のタイミングと、抑うつ症状の関係について調べました。
2.5年間の観察では、男女共、下垂体容積の底面の大きさに関連して、思春期の発来が早めのタイミングとなり、同時にうつ症状の増加と関連しました。下垂体ホルモンが増加すると、その影響で、環境からうけるストレスへ反応が高まることになり、抑うつ症状の進行に関連するだろうと推定されます。
思春期うつの早期発見のためにも、今後、下垂体成熟とうつ発症の因果関係に関する精度の高い研究が必要です。PMID: 22071452