メン・アット・ワーク、U2、ラッシュの名曲集です。

この三つのグループの共通点のひとつは、1980年代に人気のピークにあり、活動の全盛期であった、あるいはグループの音楽的発展段階の一つのピークにあったということです。

二つ目の共通点として、この3つのグループは、歌詞に、政治的・哲学的・内省的なテーマの曲が多いことがあります。逆に、普通の恋愛テーマの曲などは、ほとんどないのです。

もう一つは、3バンドとも、ロックのメインストリームである米英の出身ではなく、その周辺国出身のバンドであること(ただし、英語圏)、そして、それぞれの国において、国民的なグループとしての強い存在感を持っている(いた?)ことです。

 それでは、この3つのバンドについて、順に多少の説明をしておきましょう。

 

まずはメン・アット・ワーク(Men at Work)から。

メン・アット・ワークは、オーストラリアのロックバンドで、ボーカルでリーダーのコリン・ヘイを中心に1979年に結成され、1981年に1stアルバム「ワーク・ソングス(Business as Usual )」をオーストラリア国内でリリースしました。アルバムが好評だったため、1982年に世界発売されるやいなや、瞬く間に世界的なムーブメントを巻き起こし、英米含めて世界各地で、この1stアルバムはチャート1位を記録しました。次いで翌1983年にリリースされた2ndアルバム「カーゴ(Cargo)」も、全米3位・全英8位を記録しました。

ボーカルとサウンドは、ポリスを庶民的にした感じで、センスがありながら親近感と気安さを感じさせるものでした。皮肉の効いた歌詞が、独特の世界観を持っていて、ハスキーなボーカルも個性的で、ほかにはない魅力にあふれていました。この時期、全世界を虜にしていたと言っても過言ではないでしょう。

しかし、それ以降、バンドの人気は下降線をたどり、1985年に活動を停止し、1996年に再結成されるも、2002年には再び解散してしまいました。

ここでは、世界的によく聴かれていた1st ・2ndの2枚のアルバムに焦点を当てて、名曲を紹介させていただきます。

 

次にU2についてです。

U2は、アイルランドの国民的なロックバンドで、1980年に結成されました。そして、1983年の3rdアルバム「WAR(闘)」が、初の全英1位を記録、全米でも12位を記録し、全世界でトータル1100万枚のセールスを記録しました。アイルランド人としてのアイデンティティと政治的問題意識を表現した、このアルバムの世界的なヒットによって、バンドは人気を確立しました。

当時、アイルランド国旗をはためかせながら歌う姿が鮮烈で印象的でした。

その後、1987年に、最高傑作と名高い5thアルバム「ヨシュア・トゥリー(Joshua Tree)」が、英米含めて世界各地で1位を獲得し、2500万枚のセールスを記録しました。

このアルバムが、U2の音楽の一つの完成形を表しています。エッジのギター、アダムのベース、ラリーのドラムスが繰り出す独特の硬質なロック・サウンドと、ボーカルのボノの美声が唯一無二の音楽を創り上げているのです。

この時期が、バンドの人気のピークでしたが、それ以降も、1990年代、2000年代まで、U2の世界的な人気は衰えず、現在に至るまで、オリジナル・メンバーのまま、旺盛に活動を続けています。

今や、押しも押されぬ、ロックの大御所、世界のスーパー・バンドです。

ここでは、1980年代におけるバンドの代表作3rd・5thの2枚のアルバムに焦点を当てて、名曲を紹介させていただきます。

 

最後にラッシュ(Rush)です。

ラッシュは、カナダのロックバンドで、1968年に結成され、1974年にデビューしました。その後、1980年リリースされた7thアルバム「パーマネント・ウェイブス」が初の全米4位・全英3位を記録し、さらに翌1981年の8thアルバム「ムービング・ピクチャーズ」は全米3位・全英3位を記録して、ラッシュの全アルバム中で、最も売れたアルバムとなりました。ここまでのラッシュは、タイトでヘビーな演奏をする、超絶テクニックのスリーピース・ロックバンドでした。特に、ドラムスのニール・パートは、ロック史上最高のドラマーとも言われます。

ところが、この直後、ラッシュのサウンドは、劇的に変化します。突然、シンセサイザーのサウンドを全面にフィーチャーした1980年代風の曲作りを始めたのです。

こうして、9th「シグナルズ(Signals1982)」10th「グレイス・アンダー・プレッシャー(Grace Under Pressure 1984)」11th「パワー・ウインドウズ(Power Windows 1985)」という3つの傑作アルバムをリリースし、安定した人気を誇りました。

その後、ラッシュの音は、再び原点に回帰し、エレクトリックな音は影を潜めます。そして、オリジナル・メンバーのまま、ドラムスのニールの腱鞘炎が悪化して演奏が不可能になった2015年まで、旺盛な活動が続けられました。(※ニールは2020年に脳腫瘍で67歳で亡くなっています。)

U2と並ぶ、伝説のバンドと言えるでしょう。ただ、日本での知名度は、海外と比べて、非常に低いのです。

ここでは、日本での人気が頂点にあった第3(4?)期と呼ばれるエレクトリック・サウンド全開の9th・10th・11thの3枚のアルバムに焦点を当てて、おすすめの曲を紹介させていただきます。

 

 

では、主に1980年代に発表された上記3つのグループの曲から、16曲を紹介します。

選曲は独断と偏見によります。曲順は、グループごとに、発表年次順に準じます。また、同一アルバム内の曲は、アルバム内の曲順に準じます。

 

 

〈メン・アット・ワーク〉

①ノックは夜中に(Who Can It Be Now?)

作詞作曲 コリン・ヘイ

◯アルバム「ワーク・ソングス(Business as Usual)1982年/1st/全米1位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1982年/2nd/全米1位・全英45位)

初の全米1位を記録したヒット曲。神経症的な独特のユーモアが効いた歌詞が印象的な作品です。

「誰がドアを叩いているんだ? 行っちまえ、この辺りをうろつくな。もう夜遅いってわからないのか? 俺はとても疲れているし、気分も良くない。俺は、一人でいたいんだ。近寄るな、俺の部屋に踏み入るな。お前は外をうろついていりゃいいんだ。入ってくるな、俺は、急いで隠れるぞ。今頃、誰だ。誰がいるんだ。ドアを叩いているのは誰だ? 音を立てずに、つま先立ちで床の上を歩く。もし、物音が聞こえたら、奴は一日中、ドアを叩き続けるだろう。俺は閉じ込められて、ここに居続けなきゃならなくなる。俺は誰も傷つけたことはないし、ひとりでいるだけだ。俺の精神状態に問題は何もない。子供の頃から一緒の友だちと、ここにいるのが好きなんだ。ほら、彼らがやってきた。いつものお馴染みの感覚が、また、やってくる。」

Who can it be knocking at my door?
Go 'way, don't come 'round here no more
Can't you see that it's late at night?
I'm very tired and I'm not feeling right

All I wish is to be alone
Stay away, don't you invade my home
Best off if you hang outside
Don't come in, I'll only run and hide

Who can it be now?
Who can it be now?

Who can it be knocking at my door?
Make no sound, tip-toe across the floor
If he hears, he'll knock all day
I'll be trapped and here I'll have to stay

I've done no harm, I keep to myself
There's nothing wrong with my state of mental health
I like it here with my childhood friend
Here they come, those feelings again

 

②ダウン・アンダー(Down Under)

作詞作曲 コリン・ヘイ/ロン・ストライカート

◯アルバム「ワーク・ソングス(Business as Usual)1982年/1st/全米1位・全英1位」初収録。

◯シングル(1982年/3rd/全米1位・全英1位)

英米はじめ世界各国で1位を記録した最大のヒット曲。バンドの代表作と言える楽曲。

Down Underは、赤道を越えた向こう側(南半球)、英国から見て地球の反対側(オーストラリア・ニュージーランド)を指します。

「ヒッピーのルートをオーバーヒートしたフォルクスワーゲンのミニバンで辿る旅。マリファナに浸かっている頭。俺は奇妙な女に出会った。女は俺を苛立たせた。それでも、女は俺を泊めてくれ、朝食を食わせてくれた。そして、女は言った。あんた、オーストラリアから来たの? 女が魅力的で、男が略奪する国だね。雷の音が聞こえないのかい? 早く逃げな、身の安全を確保したほうがいい。ブリュッセルで、男からパンを買った。身長193㎝で、筋肉の塊のような男だった。俺は言った。俺の国の言葉を話せるかい? 彼は、ただ笑って、俺にベジマイトサンドイッチをくれた。そして、こう言った。俺もオーストラリアから来たんだ。ビールが美味くて、男が略奪する国さ。雷の音が聞こえないか? 早く逃げたほうがいい。避難しろ。」

Travelling in a fried-out Kombi on a hippie trail, 
head full of zombie
I met a strange lady, she made me nervous
She took me in and gave me breakfast
And she said:

"Do you come from a land down under
Where women glow and men plunder
Can't you hear, can't you hear the thunder
You better run, you better take cover."

Buying bread from a man in Brussels
He was six foot four and full of muscle
I said, "Do you speak-a my language?"
He just smiled and gave me a Vegemite sandwich
And he said:
"I come from a land down under
Where beer does flow and men chunder
Can't you hear, can't you hear the thunder
You better run, you better take cover."

 

③オーバーキル(Overkill)

作詞作曲 コリン・ヘイ

◯アルバム「カーゴ(Cargo)1983年/2nd/全米3位・全英8位」初収録。

◯シングル(1983年/6th/全米3位・全英21位)

メン・アット・ワークの曲の中で、私が一番好きな曲です。

不眠症の男が、夜な夜な街をうろつき、幽霊を見るのですが、ついつい、その男に〝ベトナム帰還兵〟の暗示を感じてしまいます。Overkillを、〝考え過ぎ〟と〝過剰殺戮〟の両方の意味で聴くことができます。作者のコリン・ヘイは、そういうことを考えて作った歌ではないようですが。

「眠れない。あまりにも深く、言外の意味を探り過ぎて、おそらく、複雑に考え過ぎているんだ。特に、夜には、状況が心配になる。大丈夫だとわかっているんだ。たぶん、ただの妄想なのさ。日毎に、それは現れる。夜毎に、俺の心臓の鼓動は、恐怖によって脈打つ。幽霊が現れては、消えていく。シーツを被ってひとりでいても、激しい憤りが湧いてくる。通りをうろつく時間だ。絶望の匂いがする。少なくとも、灯りはかなりある。代わり映えはしないけれど。考え過ぎ(※過剰殺戮)のせいで、夜は台無しになる。日毎に、それは現れるんだ。夜毎に、俺のハートは不安から激しく脈打つ。幽霊が現れては消えていく。次の1日がやってくる。眠れない。あまりにも深く、言外の意味を探り過ぎて、おそらく、複雑に考え過ぎているんだ。とりわけ夜には、状況が心配になる。考え過ぎ(※過剰殺戮)だって、わかっているんだ。日毎にそれは現れる。夜毎に、俺の心臓の鼓動は恐怖を示す。亡霊が現れては消えていく。」

I can't get to sleep
I think about the implications
Of diving in too deep and possibly the complications

Especially at night I worry over situations
I know will be alright
Perhaps it's just imagination
Day after day it reappears

Night after night my heartbeat shows the fear

Ghosts appear and fade away…

Alone between the sheets
Only brings exasperation
It's time to walk the streets
Smell the desperation

At least there's pretty lights and though there's little variation
It nullifies the night from overkill
Day after day it reappears
Night after night my heartbeat shows the fear
Ghosts appear and fade away…

Come back another day

I can't get to sleep
I think about the implications
Of diving in too deep and possibly the complications

Especially at night I worry over situation
I know I realize it's just overkill

Day after day it reappears
Night after night my heartbeat shows the fear

Ghosts appear and fade away…

 

④イッツ・ア・ミステイク(It's a Mistake)

作詞作曲 コリン・ヘイ

◯アルバム「カーゴ(Cargo)1983年/2nd/全米3位・全英8位」初収録。

◯シングル(1983年/7th/全米6位・全英33位)

最後の全米10位以内を記録した楽曲。これも、間違いで起こる核戦争をテーマとした、ブラック・ユーモアとアイロニーに満ちた名曲です。

「防空施設から飛び降りろ、逃げるんだ。少年兵たちは、銃を構えている。教えてください、将軍。戦争(パーティー・タイム)が始まるんですか? もしそうなら、俺たち、全員参加ですか? 俺たちが何も知らないと思うなよ。俺たちが何もしていないなんて思うな。俺たちの動きがとろいなんて考えるなよ。泣いたって無駄さ。今更、間違いだ、なんて言ってもダメさ。笑い声もすっかり消えた。そして、少年兵たちは、皆、楽しみを終えた。今は、物音ひとつしない。言うべきこともあまりない。彼らは、悪い奴らを逃走させたんだから。謝る必要なんてないのさ。奴の方が先に銃を抜いたんだ、なんて言い訳する必要もない。奴らは行って、ロニー爺さんを捕まえた。そして、こう言ったのは、彼だけってわけじゃない。間違いだったんだ。ほんの手違いだ。ちょっとしたミスだ。」

Jump down the shelters to get away
The boys are cockin' up their guns
Tell us general, is it party time?
If it is can we all come
Don't think that we don't know
Don't think that we're not trying
Don't think we move too slow
It's no use after crying
Saying
It's a mistake, it's a mistake

After the laughter as died away
And all the boys have had their fun
No surface noise now, not much to say
They've got the bad guys on the run
Don't try to say you're sorry
Don't say he drew his gun
They've gone and grabbed old Ronnie
He's not the only one saying
It's a mistake, it's a mistake
It's a mistake, it's a mistake

 

〈U2〉

⑤ニュー・イヤーズ・デイ(New Years Day)

作詞作曲 U2

◯アルバム「WAR 1983年/3rd/全米12位・全英1位」初収録。

◯シングル(1983年/9th/全米53位・全英10位)

名盤「WAR」を代表する名曲。U2初の全英10位ヒット曲。硬質なキーボードの音が印象的な名曲。実は、日本でも、よくラジオや有線でかかっていました。当時、聴いていた多くの日本人にとって、U2の代名詞的な曲だと思います。

ポーランドの自由を求める政治的運動〝連帯〟への共感、同時にアイルランドへの愛国心がテーマとなっています。

「すべてが静まり返った新年の元日。真っ白の雪で覆われた世界が動き出す。僕は君と一緒にいたい、夜も昼も。この新年の元日も、何も変わらない。僕は、もう一度、君と共にいるようになるだろう。血のように赤い空の下、白と黒の群衆が集う。(警官の前で)腕を組んで連帯を示す、選ばれた少数の人々。新聞は、この衝突が事実だと伝えている。僕らは打ち勝つことができる。たとえ、二つの立場に引き裂かれようとも、僕らは一つになれるんだ。僕は、もう一度、始めよう。たぶん、その時が来たんだ。おそらく、今夜…。」

All is quiet on New Year's Day

A world in white gets underway

I want to be with you

Be with you night and day

Nothing changes on New Year's Day

On New Year's Day

I will be with you again

I will be with you again

Under a blood red sky

A crowd has gathered in black and white

Arms entwined, the chosen few

The newspapers says, says

Say it's true it's true...

And we can break through

Though torn in two

We can be one

I...I will begin again

I...I will begin again

Oh...maybe the time is right

Oh...maybe tonight...

 

⑥ブラディ・サンデー(Sunday Bloody Sunday)

作詞作曲 U2

◯アルバム「WAR 1983年/3rd/全米12位・全英1位」初収録。

◯シングル(1983年/11th)

北アイルランド紛争の「血の日曜日」事件(1972)を題材にした名曲。

1972年の「血の日曜日事件」は、北アイルランドで2つ起こっています。

北アイルランドのイギリスからの自立とアイルランドへの併合を求める北アイルランド紛争(1960年代後半〜1998年)のさなか、1972年1月、北アイルランド第二の都市ロンドンデリーで、デモ行進中の市民が、イギリス軍に銃撃され、14人が死亡、13人が負傷したのがひとつ。さらに同年7月、北アイルランドの首府ベルファストで、IRAが80分間に20発の爆弾を爆破させる連続爆破テロ事件を起こし、イギリス軍兵士2名を含む9名が死亡、130人が負傷しました。これが二つ目です。

ボノは、このうち前者の事件について歌っています。とは言え、どちらでも、あまり違いはないようにも思えます。

歌詞にあるように、報復に次ぐ報復。そこには勝者はいません。

「今日のニュースが信じられない。その映像を見ないように目を閉じることも、ニュースを頭から消し去ることもできない。僕たちは、いつまで、この歌を歌い続けなきゃならないんだ? 今夜こそ、僕らは一つになれる。子供たちの足元に散乱する割れたガラス瓶。通りの袋小路に散乱する死体。でも、僕は、戦いを呼びかける声に従うことはないだろう。それは、僕を怒らせ、僕を追い詰める。血にまみれた日曜日。さあ、行こう! そして、戦闘が始まった。多くの命が失われた。でも、教えてくれ。誰が勝者となったんだ? 僕らの心の中に塹壕が掘られた。そして、母親たち、子どもたち、兄弟たち、姉妹たちが引き裂かれた。血ぬられた日曜日に。」

I can’t believe the news today
Oh, I can’t close my eyes and make it go away
How long, how long must we sing this song?
How long? How long?
'Cause tonight, we can be as one
Tonight

Broken bottles under children’s feet
Bodies strewn across the dead end street
But I won’t heed the battle call
It puts my back up
Puts my back up against the wall

Sunday, Bloody Sunday

Alright, let’s go!

And the battle’s just begun
There’s many lost, but tell me, who has won?
The trench is dug within our hearts
And mothers, children, brothers, sisters
Torn apart

Sunday, Bloody Sunday

 

⑦約束の地(Where the Streets Have No Name)

作詞作曲 ボノ/U2

◯アルバム「ヨシュア・ツリー(The Joshua Tree) 1987年/5th/全米1位・全英1位」初収録。

◯シングル(1987年/17th/全米13位・全英4位)

名盤「ヨシュア・ツリー」の一曲目にして、このアルバムからの3rdシングル。アルバムの代名詞的な曲であり、グループの代表曲の一つ。

「ヨシュア・ツリー」は、アルバム・タイトルからしてそうですが、非常に宗教的な曲が多いアルバムです。この曲も、とても宗教的な印象の強い曲です。

「僕は逃げて隠れたい。僕を閉じ込めている、この壁を打ち壊したい。手を伸ばして、その炎に触れたい。名前のない通りで。太陽の光を顔に感じたい。僕は、砂塵雲が跡形もなく消え去るのを見る。僕は、毒性雨から避難したいんだ。名前のない通りで。僕らは、まだ構築しつつある愛を燃やし尽くそうとしている。愛を燃やし尽くすんだ。そして、僕がそこへ行くとき、あなたとともにそこへ行く。それが僕にできるすべて。」

I wanna run, I want to hide
I wanna tear down the walls that hold me inside
I wanna reach out and touch the flame
Where the streets have no name

I wanna feel sunlight on my face
I see the dust-cloud disappear without a trace
I wanna take shelter from the poison rain
Where the streets have no name

We’re still building and burning down love
Burning down love
And when I go there
I go there with you
It’s all I can do

 

⑧終わりなき旅(I Still Haven't Found What I'm Looking For)

作詞作曲 ボノ/U2

◯アルバム「ヨシュア・ツリー(The Joshua Tree) 1987年/5th/全米1位・全英1位」初収録。

◯シングル(1987年/16th/全米1位・全英6位)

「ヨシュア・ツリー」の二曲目にして、このアルバムからの2nd シングル。U2の二番目にして最後の全米1位を記録したヒット曲。とても宗教的な歌詞の曲で、ここで使われているyou は、主イエスを指しています。

「俺は、最も高い山々に登り、原野を走り抜けた。ただ、あなたのそばにあるために。俺は走り、這い、これらの都市の城壁をよじのぼった。ただ、あなたのそばにあるために。けれども、俺は、まだ、探しているものを見つけていない。俺は、蜂蜜のような唇にくちづけた。彼女の指先に癒しを感じながら。それは炎のように燃えた。この燃えさかる欲望が。俺は天使の舌で話し、悪魔の手を握った。それは暖かい夜だったが、俺は石のように冷えていた。しかし、まだ、俺は、探しているものを見つけていない。俺は、神の王国がやってくることを信じている。その時、すべての血と肌の色が、一つに混ざる。だが、俺は、まだ走っている。あなたはくびきを解き放ち、鎖を緩めてくださる。俺の恥辱の十字架を背負ってくださる。そうとも、あなたは、俺が信じていることをご存知だ。だが、それでも、まだ、俺は探しているものを、見つけていないんだ。」

I have climbed the highest mountains
I have run through the fields
Only to be with you
Only to be with you

I have run, I have crawled
I have scaled these city walls
These city walls
Only to be with you

But I still haven’t found what I’m looking for

I have kissed honey lips
Felt the healing in her finger tips
It burned like fire
This burning desire
I have spoke with the tongue of angels
I have held the hand of a devil
It was warm in the night
I was cold as a stone

But I still haven’t found what I’m looking for

I believe in the Kingdom Come
Then all the colours will bleed into one
Bleed into one
But yes, I’m still running

You broke the bonds
And you loosed the chains
Carried the cross of my shame
Oh my shame, you know I believe it

But I still haven’t found what I’m looking for

 

⑨ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー(With or Without You)

作詞作曲 ボノ/U2

◯アルバム「ヨシュア・ツリー(The Joshua Tree) 1987年/5th/全米1位・全英1位」初収録。

◯シングル(1987年/15th/全米1位・全英4位)

「ヨシュア・ツリー」の三曲目にして、このアルバムからのファースト・シングル。U2初の全米1位を記録した大ヒット曲。このバンドの曲としては珍しく純粋かつストレート(?)なラブ・バラード。

「君の瞳の中に石が見える。君のそばには茨がうねっているのが見える。僕は君を待つだろう。巧妙な策略か運命の悪戯か。針の筵の上で彼女は僕を待たせる。そして、僕は君なしで待つ。君がいてもいなくても。嵐をくぐり抜けて、僕たちは岸に着く。君は、すべてを惜しみなく与えてくれるけど、それでも僕の飢えと渇きはおさまらない。そして、僕は君を待っている。君がいてもいなくても、僕は生きていけない。」

See the stone set in your eyes
See the thorn twist in your side
I’ll wait for you
Sleight of hand and twist of fate
On a bed of nails she makes me wait
And I wait without you

With or without you

With or without you

Through the storm, we reach the shore
You give it all but I want more
And I’m waiting for you

With or without you
With or without you, ah-ah
I can’t live with or without you

 

〈ラッシュ〉

⑩サブディビジョンズ(Subdivisions)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「シグナルズ(Signals)1982年/9th/全米10位・全英3位」初収録。

◯シングル(1982年/21st/全米105位・全英53位)

9thアルバムの一曲目で、このアルバムを代表する佳曲。重厚なシンセサイザーと、ラッシュらしい転調するリズム、複雑なベースライン、ニールの哲学的な歌詞、サビで聴かせるアレックスのギター、いくぶん抑えられたゲディーのボーカル、これが、このアルバム「シグナルズ」の魅力です。これでもか、とばかりに、惜しげもなく、ドラマチックなプレイが、繰り広げられます。

歌詞は、人間を差別し、不適合者を排除していく都市の機能に拘られた人々の悲劇を歌っています。

「幾何学的な秩序のある都市の縁から無秩序に広がる乱雑な世界。輝かしい都市の灯りとはるかに遠く広がる灯りのない未知の世界の間にある隔絶された境界線。ここ(都市)で成長することは、とても一方的で偏っているように思える。すべて与えられた意見、大量生産工場(教育区域)で、あらかじめ定められ、孤立させられ、細分化された未来。ここでは夢見る者や孤独な不適合者はどこにも居場所がない。高校の教室で、ショッピングモールで、人々は再分化される。適合者か廃棄処分か。地下のバーで、クルマの後部座席で、再分化される。合格か廃棄処分か。どんな逃避も、この不愉快な真実を見ないで済ますのには役立つかもしれない。だが、事実を言うなら、この都市の境界線の向こう側(郊外)には、若者のやむことのない夢をなだめるだけの魅力はないのだ。」

Sprawling on the fringes of the city in geometric order
An insulated border in between the bright lights
And the far unlit unknown
Growing up it all seems so one-sided
Opinions all provided
The future pre-decided
Detached and subdivided
In the mass production zone
Nowhere is the dreamer or the misfit so alone

Subdivisions
In the high school halls
In the shopping malls
Conform or be cast out
Subdivisions
In the basement bars
In the backs of cars
Be cool or be cast out

Any escape might help to smooth the unattractive truth
But the suburbs have no charms to soothe
The restless dreams of youth

 

⑪アフターイメージ(Afterimage)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「グレイス・アンダー・プレッシャー(Grace Under Pressure)1984年/10th/全米10位・全英5位」初収録。

◯シングル(1982年/26th)

この10thアルバムを象徴する、緊張感と冷たさ、鋭い痛みと哀しみが同居する名曲です。

友人の死がテーマとなっています。

「突然、君は逝ってしまった。この生命の世界から彼岸へと。君自身が存在した痕跡だけを残して。僕は思い出す。霧深い夜明けに、僕らがどんなふうに話し、一緒にお酒を飲んでいたかを。僕はその声を聞く。僕らは、夏の濡れた芝生の上を、水辺へと走った。僕はその足跡を見る。僕は思い出す。君が生きていた時、君がそうだったように、今も感じるんだ。君の声を、君の気配を、君の息づかいを、感じるんだ。君がまだ生きているように、君の存在を感じるんだ。」

Suddenly, you were gone
From all the lives
You left your mark upon
I remember 
How we talked and drank
Into the misty dawn
I hear the voices
We ran by the water
On the wet summer lawn
I see the footprints
I remember
I feel the way you would
I feel the way you would
I feel, I feel the way you would

 

⑫レッド・セクターA(Red Sector A)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「グレイス・アンダー・プレッシャー(Grace Under Pressure)1984年/10th/全米10位・全英5位」初収録。

◯シングル(1982年/25th)

近未来(遠未来?)の人類滅亡の危機というSF的な絶望的シチュエーションをテーマとした曲。アレンジも未来的で、冷たくドラマチックな曲想を感じます。

「僕らにできることは、生き残ることだけ。僕らにできることは、ただ生き延びることだけだ。薄汚れた灰色の不規則な列。骸骨たちが、足を引きずって歩いている。叫ぶ警備兵たちと煙を吐く銃が、不運な者たちを倒していく。」

「収容所の門のところで銃声が聞こえる。解放者がいるのか? 僕は希望を持つべきなのか、恐怖するべきなのか? 父さんや兄さんのためには、もう、手遅れだ。でも、母さんが立ち上がるのを助けなければいけない。僕らは地上で生き残った最後の人間なのか? 生き残っている人類は、僕らだけなのか?」

All that we can do is just survive
All that we can do to help ourselves is stay alive
All that we can do is just survive
All that we can do to help ourselves is stay alive
Ragged lines of ragged grey
Skeletons, they shuffle away
Shouting guards and smoking guns
Will cut down the unlucky ones

I hear the sound of gunfire at the prison gate
Are the liberators here?
Do I hope or do I fear?
For my father and my brother, it's too late
But I must help my mother stand up straight
Are we the last ones left alive?
Are we the only human beings to survive?
Are we the last ones left alive?
Are we the only human beings to survive?

 

⑬ビトゥイーン・ザ・ホイールズ(Between the Wheels)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「グレイス・アンダー・プレッシャー(Grace Under Pressure)1984年/10th/全米10位・全英5位」初収録。

アルバムのラストを締める、重苦しさと軽やかさ、相反する感覚を交互に表現した、忘れ難いイメージを残す佳曲。一方で、ニール・パートの歌詞は、ひたすら深刻で苦悩と絶望に満ちています。

「僕らは、のっぴきならない板挟みに陥って進退極まる苦境を生きている。時代の狭間で、ゴールデンアワーの番組のブラウン管の光を浴びながら、この時代に、僕らは二つの戦争の狭間の時を生きている。現実を生きてはいるが、これまで良い時代を過ごしてきて、今では、その良かった昨日に、しがみついている。スピードを出している君のクルマの車輪に、今、まさに轢かれようとしているウサギが、轢かれる直前に、どんなふうに感じるか、わかるかい? フロントガラスに向かって飛んでくる蠅のように、鮮烈なイメージが、瞬く間に通り過ぎてゆく。致命的な登山で凍りついていく遭難者がそうであるように、運命の車輪は、君を置き去りにして先へ回転していく。その車輪が君を引きずり回す。そして、君を切り裂く。」

To live between a rock and a hard place
In between time-
Cruising in prime time-
Soaking up the cathode rays
To live between the wars in our time-
Living in real time-
Holding the good time-
Holding on to yesaterdays...
You know how that rabbit feels going under your speeding wheels
Bright images flashing by like windshields towards a fly
Frozen in the fatal climb-
But the wheels of time-
Just pass you by...
Wheels can take you around
Wheels can cut you down

 

⑭ビッグ・マネー(The Big Money)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「パワー・ウィンドウズ(Power Windows)1985年/11th/全米10位・全英9位」初収録。

◯シングル(1986年/27th/全米45位・全英46位)

11thアルバムの一曲目で、ファースト・シングル・カットされた、アルバムの代名詞的な勢いのある曲。ヘヴィーかつハードで、パワーと疾走感があり、重厚でありながら爽快感もあります。

この11thアルバムの特徴でもありますが、ゲディー・リーの神業ベースが、弾けて、跳ね回って、強烈な印象です。

「ビッグマネーが世界をまわる。ビッグマネーは地下にも巡る。ビッグマネーは並外れた声をあげる。ビッグマネーはまったく音を立てない。ビッグマネーは100万の糸を引っ張る。ビッグマネーは賞賛を得る。ビッグマネーは巨大な網を織る。ビッグマネーはハエを引き寄せる。時には人々を振り回す。時には人の足をすくう。時には人を激昂させる。時にはその怒りをとめる。それは力と栄光そのものだ。それは楽園の中に戦争を引き起こすものだ。そして、一か八かのシンデレラ・ストーリーを創り出すのだ。」

Big money goes around the world
Big money underground
Big money got a mighty voice
Big money make no sound
Big money pull a million strings
Big money hold the prize
Big money weave a mighty web
Big money draw the flies
Sometimes pushing people around
Sometimes pulling out the rug
Sometimes pushing all the buttons
Sometimes pulling out the plug
It's the power and the glory
It's a war in paradise
A cinderella story
On a tumble of the dice

 

⑮マラソン(Marathon)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「パワー・ウィンドウズ(Power Windows)1985年/11th/全米10位・全英9位」初収録。

◯シングル(1986年/30th)

このアルバムのイメージを象徴するような明るく弾けている元気な曲。数あるラッシュの曲の中でも、もっとも明るいポジティブな曲の一つではないでしょうか。

It's not how fast you can go
The force goes into the flow
If you pick up the beat
You can forget about the heat
More than just survival
More than just a flash
More than just a dotted line
More than just a dash
It's a test of ultimate will
The heartbreak climb uphill
Got to pick up the pace
If you want to stay in the race
More than just blind ambition
More than just simple greed
More than just a finish line
Must feed this burning need
In the long run

 

⑯ミドルタウン・ドリームズ(Middletown Dreams)

作詞 ニール・パート 作曲 アレックス・ライフソン/ゲディー・リー

◯アルバム「パワー・ウィンドウズ(Power Windows)1985年/11th/全米10位・全英9位」初収録。

シングル・カットされませんでしたが、このアルバムで、一番好きな曲です。メロディアスで、ドラマチックで、美しい曲です。しかしながら、その歌詞の内容は、ミドルタウン(地方都市)の少し憂鬱な現実を描いたものです。

「オフィスのドアは早々と閉まり、隠されていた酒のボトルが取り出された。セールスマンは窓のブラインドを降ろしに行った。ちょっとトロい動作で、ちょっとでっぷりした風体で。けれども、彼は、依然として、出世街道を諦めてはいない。いつだって、今もなお。とは言え、今日のような退屈な日が続くと、どんな男の耐えられる限界をも越えるだろう。その都市の中央部を貫いて夢は流れていく。人々の生命力(炎)を喰らい、夢は欲望を運ぶ。そして、鬱屈したあなたの心を奮い起こさせる。夢は、この街から出て行く人々を運ぶ。5月初めの草原を、少年は親友と歩いている。二人は黙って歩いている。ひとりは親密な気持ちで、ひとりは心を彷徨わせて。そう、彼は、ひとり、ギターを抱えてバスに乗るつもりだ。輝く流れ星のように、天上を駆けて輝くために。中年のマドンナは、隣人と電話している。日々、季節は過ぎゆき、彼女の人生を寂しく置き去りにする。けれども、彼女は、ある晴れた午後に、そのドアを出て行く。地方都市の孤独な屋根裏部屋から出て、大都市を飾る輝く存在となるために。独身の人であれば、できるならば、ここではない、どこか遠く良い所へ行きたいと考えるのは、理解できないことではない。たとえ、この小さなご近所での暮らしが、悪くないものであっても。彼らは地方都市で夢を見る。」

The office door closed early
The hidden bottle came out
The salesman turned to close the blinds
A little slow now, a little stout
But he's still heading down those tracks
Any day now for sure
Another day as drab as today is more than a man can endure
Dreams flow across the heartland
Feeding on the fires
Dreams transport desires
Drive you when you're down
Dreams transport the ones who need to get out of town
The boy walks with his best friend through the fields of early May
They walk awhile in silence
One close, one far away
He'd be climbing on that bus just him and his guitar
To blaze across the heavens like a brilliant shooting star
The middle-aged madonna calls her neighbour on the phone
Day by day the seasons pass and leave her life alone
But she'll go walking out that door on some bright afternoon
To go and paint big cities from a lonely attic room

It's understood By every single person
Who'd be elsewhere if they could so far so good
And life's not unpleasant in their little neighborhood

They dream in Middletown

 

1980年代前半に大活躍したプログレ・ハードのポップ・ロック・グループの代表4バンドの名曲集です。

その特徴は、アルバムは、めちゃくちゃ売れたのですが、批評家の評価は極端に低く、「産業ロック」と揶揄され、マニアからは相当馬鹿にされていたことです。歌詞が、歌謡曲的で、身近な恋愛のテーマが中心なので、より政治的・哲学的な重いテーマを好む人たちからは、軽薄と考えられていた面もあります。

その一方で、その演奏力・アレンジ・サウンドのクオリティーの高さは非凡なものがあり、ボーカルにも歌心があるので、当時、洋楽をそれほど聴かない人でも、よく耳にするほど、一般に広く聴かれ、とても人気がありました。さらに、その楽曲は、世界中で永く愛され、2000年代になっても、コマーシャルや番組テーマとして取り上げられ、リバイバルで話題になるなど、時代を超えて支持され続けているのです。

 

 

まずはエイジア(ASIA)から。

エイジアは、イングランド出身のロック・バンドで、1970年代に活躍したプログレッシブ・ロックの大御所グループ、キング・クリムゾン(ボーカル・ベース担当のジョン・ウェットン)、イエス(ギター担当のスティーブ・ハウ/キーボード担当のジェフ・ダウンズ)、EL &P (ドラムス担当のカール・パーマー)のメンバーだった4人が、1981年に結成した、プログレ界のスーパー・グループです。

しかし、どちらかというとリーダー的なプレイヤーではなく、補助的なメンバーばかりが集まっている感じではあります。(※キング・クリムゾンのリーダーはロバート・フリップ、イエスの中心メンバーはジョン・アンダーソンとクリス・スクワイア、ELPのリーダーはキース・エマーソンでした。)

こうして4人の縁の下の力持ち的な職人たちが集まって制作された1stアルバム「詠時感〜時へのロマン(Asia)」は、1982年にリリースされるや否や、爆発的に売れ、全世界で1500万枚のセールスを達成し、加えてビルボード年間アルバムチャートの全米1位を記録しました。まさに、怪物アルバムです。

しかし、その後、エイジアの人気は急速に尻すぼみになり、1983年リリースの2ndアルバム「アルファ」と1985年リリースの3rdアルバム「アストラ」は、日本以外ではセールス的にまったく振るわず、事実上の解散状態になりました。

日本では、3rdアルバムまで、なぜか根強く人気が持続していましたが、その後は、完全に活動停止状態になってしまい、日本でもエイジアは、あまり聴かれなくなりました。

1989年に再結成された後は、現在まで細々と活動が続けられていますが、バンドの全盛期は、やはり、1980年代前半だったと言えるでしょう。

 

次にフォリナー(Foreigner)です。

フォリナーは、イングランド出身のギタリストであるミック・ジョーンズとイングランド系アメリカ人ボーカリストのルー・グラムを中心に、1976年に、ニューヨークで結成されたアメリカン・プログレ・ハードを代表するロック・バンドです。

1977年にリリースされた1stアルバムは、売上400万枚のヒットを記録し、その後、2nd、3rdアルバムともに、安定したセールスを記録しました。

さらに1981年発表の4thアルバム「4」は全世界で1500万枚以上売り上げる大ヒットとなり、翌1982年度のビルボード年間アルバムチャートでは全米3位を記録しました。これが人気の頂点でした。

その後、1984年リリースの5thアルバム「プロヴォカトゥール」とシングル「アイ・ウォナ・ノウ」のNo1ヒットもありましたが、徐々にバンドの人気は緩やかな下降線を辿り、1990年代以降は人気が低迷します。

それでも、2000年代の再ブームなどもあって、現在に至るまで、バンドの活動は続けられているようです。

 

続いてTOTO(トト)の説明に入ります。

TOTOは、アメリカ出身のロック・バンドで、1978年に、ロサンゼルスの腕利きスタジオ・セッション・ミュージシャンを集めて結成されました。中心メンバーは、超売れっ子ドラマーのジェフ・ポーカロ、ギタリストのスティーブ・ルカサー、キーボード奏者のデヴィッド・ペイチ、シンセサイザー奏者のスティーブ・ポーカロなど。

卓越した演奏力とアレンジ力で、1980年代前半のポップ・ロック・サウンドをリードしました。そのサウンドは、今聴いても、まったく古さを感じさせません。

そして、フォリナーの重く暗い〈陰〉の音に対して、明るい〈陽〉の音のTOTOというイメージがあります。

TOTOの人気を決定づけたのは、1982年にリリースされた4thアルバム「聖なる剣(TOTO Ⅳ)」でした。この傑作アルバムは、全世界で1200万枚を売り上げ、この年のグラミー賞で、「アルバム・オブ・ジ・イヤー」など6部門を受賞しました。

この「TOTO Ⅳ 聖なる剣」がヒットしていた1982年を頂点に、1980年代前半には、シカゴなど、TOTO 的なサウンドの音楽が、大ヒットして、ちまたにあふれていました。まさに、時代をリードしていました。

その後、1980年代後半に入ると、人気は徐々に下降していきましたが、現在に至るまで、グループは断続的に活動を続けています。

 

最後にスティクス(Styx)です。

スティクスは、アメリカ出身のロック・バンドで、1963年にシカゴで結成された「ザ・トレイドウンズ」が前身です。1970年に「スティクス」に改名され、1972年に1stアルバムがリリースされました。その後、徐々に人気は上昇し、1981年、10thアルバム「パラダイス・シアター(Paradise Theatre)」が、初の全米1位を記録しました。このアルバムは、同年のビルボード年間アルバムチャートでも全米6位を記録しています。

この時(1981年)が、日本も含めて、バンドの人気のピークでした。

その後、人気は急速に衰えていき、活動は停滞していきますが、現在もバンドは活動中です。

 

 

上記4つのバンドの共通点は、1981・1982年が、人気と活動の頂点であったこと、代表作となるアルバムが、この2年間の内にリリースされていること、そして、現在もグループの音楽活動が続いていることです。これは、ジャーニー含めて、当時活躍した、ほとんどすべてのプログレ・ポップ・ロック・バンドに当てはまる特徴でもあります。

その理由としては、この時期、どのバンドも、リリースした楽曲が普遍的な名曲揃いであること、サウンド・アレンジ・プレイが、卓越した非凡な域にあり、もはや、これ以上は望めない頂点に達していたことがあると思われます。加えて、スタジオでの録音技術が、技術的な頂点に達しており、臨場感あふれる音を、レコードで再現できるようになっていたことも挙げられるでしょう。

これら4バンドの当時の名曲を、独断と偏見によって15曲、選曲し推薦します。曲順は、バンドごとに発表年時順です。同一アルバム内では、アルバム内の曲順に準じます。

 

 

〈エイジア〉

①ヒート・オブ・ザ・モーメント(Heat of the Moment)

作詞作曲 ジェフ・ダウンズ/ジョン・ウェットン

◯アルバム「詠時感〜時へのロマン(1982年/1st/全米1位・全英11位・日本15位)」初収録。

◯シングル(1982年/1st/全米4位・全英46位)

エイジアの1stアルバムにして最高傑作である名盤「詠時感〜時へのロマン」の一曲目であると同時に、記念すべき1stシングルでもあります。全米4位を記録した最大のヒット曲であり、エイジアの代表曲でもあります。

I never meant to be so bad to you
One thing I said that I would never do
A look from you 
and I would fall from grace
And that would wipe the smile
right from my face

Do you remember when we used to dance?
And incidents arose from circumstance
One thing lead to another we were young
And we would scream together songs unsung
It was the heat of the moment
Telling me what my heart meant
The heat of the moment 
showed in your eyes

 

②時へのロマン(Only Time Will Tell)

作詞作曲 ジェフ・ダウンズ/ジョン・ウェットン

◯アルバム「詠時感〜時へのロマン(1982年/1st/全米1位・全英11位・日本15位)」初収録。

◯シングル(1982年/2nd/全米17位・全英54位)

宇宙的なイメージのイントロが印象的なミディアム・テンポ・バラードの佳曲。

You're leaving now 
It's in your eyes 
There's no disguising it 
It really comes as no surprise to find that you planned it all along 
I see it now 
Becomes so clear 
Your insincerity 
And me all starry-eyed 
You'd think that I would have known by now 
Now, sure as the sun will cross the sky 
The lie is over 
Lost, like the tears that used to tide me over 
Only time will tell 
One thing is sure 
That time will tell 
Only time will tell 
If you were wrong 
The brightest ring around the moon 
Will darken when I die

 

③ワン・ステップ・クローサー(One Step Closer)

作詞作曲 スティーブ・ハウ/ジョン・ウェットン

◯アルバム「詠時感〜時へのロマン(1982年/1st/全米1位・全英11位・日本15位)」初収録。

アルバムからシングル・カットはされませんでしたが、プログレ的なぶっ飛んだアレンジが印象的な佳曲。

Loneliness, a constant friend and lover I know well.

Clouded rooms, the iron bars that surround me.

Trying hard to catch your eye.

Just once did you see 

Knowing from this moment, if you did, we could be...

One step closer 

Closer than we see 

One step closer 

Much closer than before 

 

④オープン・ユア・アイズ(Open Your Eyes)

作詞作曲 ジェフ・ダウンズ/ジョン・ウェットン

◯アルバム「アルファ(1983年/2nd/全米6位・全英5位・日本4位)」初収録。

2ndアルバム「アルファ」のラストを締める曲。これもシングル化されませんでしたが、このアルバム中では、もっとも好きな曲です。

What are you doing here in the western world?

Another situation yeah you are different girl.

You have lived your life dreaming you were someone else.

Succeeding 's believing in yourself.

Open your eyes 

And see the world that stands before you now.

Open your eyes 

And see the world that stands in front of you.

 

⑤ゴー(Go)

作詞作曲 ジェフ・ダウンズ/ジョン・ウェットン

◯アルバム「アストラ(1985年/3rd/全米67位・全英68位・日本15位)」初収録。

◯シングル(1985年/6th/全米46位)

3rdアルバム「アストラ」からのファースト・シングルカットで、エイジア最後のビルボード50位以内ランクイン曲。当時、日本では、エイジアの人気がまだあって、この曲も、結構ラジオから流れていました。

Dig for victory, go for gold
I don't wanna die before I get old
And I wonder where I'm going to
There's some way out, there's some way through
But I'm lost, I'm lost, I'm down again
My direction is changing, which way,
Which way can I go...
Get up and go
You start me up, you slow me down
No one can deny you get around
When you're hot, you're cold, you're in between
Asking myself what does it mean?
And I walk that tightrope, you should know
I'm losing my balance, maybe,
Maybe I should go...
Get up and go

 

〈フォリナー〉

⑥つめたいお前(Cold As Ice)

作詞作曲 ミック・ジョーンズ/ルー・グラム

◯アルバム「フォリナー(1977年/1st/全米4位)」初収録。

◯シングル(1977年/2nd/全米6位・全英24位)

ファースト・アルバムからのセカンド・シングル・カット。この曲はもはや、古典ロックのスタンダード・ナンバーです。

You're as cold as ice
You're willing to sacrifice our love
You never take advice
Someday you'll pay the price, I know

I've seen it before
It happens all the time
Closing the door
You leave the world behind
You're digging for gold
Yet throwing away
A fortune in feelings
But someday you'll pay

 

⑦ガール・ライク・ユー(Waiting for a Girl Like You)

作詞作曲 ミック・ジョーンズ/ルー・グラム

◯アルバム「4(1981年/4th/全米1位・全英5位)」初収録。

◯シングル(1981年/13th/全米2位・全英8位)

フォリナーの代表的な名盤「4」からの大ヒット曲。これも、フォリナーの代表曲の一つ。

So long
I've been looking too hard, 
I've waiting too long
Sometimes I don't know what I will find
I only know it's a matter of time
When you love someone
When you love someone

It feels so right, so warm and true
I need to know if you feel it too

Maybe I'm wrong
Won't you tell me if I'm coming on too strong
This heart of mine has been hurt before
This time I want be be sure・・・

I've been waiting for a girl like you to come into my life
I've been waiting for a girl like you
A love that will survive

I've been waiting for someone new to make me feel alive
Yeah, waiting for a girl like you to come into my life

 

⑧アージェント(Urgent)

作詞作曲 ミック・ジョーンズ

◯アルバム「4(1981年/4th/全米1位・全英5位)」初収録。

◯シングル(1981年/13th/全米4位・全英45位)

「4」からのファースト・シングル・カット。これも、よく知られている曲です。

You're not shy, you get around
You wanna fly, don't want your feet on the ground
You stay up, you won't come down
You wanna live, you wanna move to the sound

Got fire in your veins, burnin' hot, 
but you don't feel the pain
Your desire is insane, 
you can't stop until you do it again

But sometimes I wonder as I look in your eyes
That maybe you're thinking of some other guy
But I know, yes I know, 
how to treat you right
That's why you call me in the middle of the night

You say it's urgent, so urgent, so-oh-oh urgent...
Just you wait and see,
how urgent, my love can be, it's urgent...

 

⑨イエスタデイ(That was Yesterday)

作詞作曲 ミック・ジョーンズ/ルー・グラム

◯アルバム「プロヴォカトゥール(1984年/5th/全米4位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1985年/13th/全米12位・全英28位)

ミディアム・テンポ・バラードの佳曲。私にとっては、フォリナーの曲の中で、一番好きな曲です。

I thought I knew you well

But all this time I could never tell

I let you get away

Haunts me every night and every day

You were the only one

The only friend that I counted on

How could I watch you walk away

I'd give anything to have you here today

But now I stand alone with my pride

And dream that you're still by my side

But that was yesterday

I had the world in my hands

But it's not the end of my world

Just a slight change of plans

That was yesterday

But today life goes on

No more hiding in yesterday

Because yesterday's gone

 

⑩アイ・ウォナ・ノウ(I Want to Know What Love is)

作詞作曲 ミック・ジョーンズ

◯アルバム「プロヴォカトゥール(1984年/5th/全米4位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1985年/12th/全米1位・全英1位)

フォリナー唯一のビルボード全米1位を記録した最大のヒット曲。

I gotta take a little time
A little time to think things over
I better read between the lines
In case I need it when I'm older
Now this mountain I must climb
Feels like a world upon my shoulders
And through the clouds
 I see love shine
It keeps me warm as life grows colder

In my life 
there's been heartache and pain
I don't know if I can face it again
Can't stop now, 
I've traveled so far
To change this lonely life

I wanna know what love is
I want you to show me
I wanna feel what love is
I know you can show me
Aaaah woah-oh-ooh

 

〈TOTO〉

⑪99

作詞作曲 スティーブ・ルカサー

◯アルバム「ハイドラ(1979年/2nd/全米37位)初収録。

◯シングル(1979年/4th/全米26位)

キーボードの伴奏が印象的なAORのスタンダード・ナンバー。

99 
I've been waiting so long 
Oh 99 
Where did we go wrong 
Oh 99 
I love you 
I keep breaking your heart 
Oh 99 
How can we be apart 
Oh 99 
I love you 

I never thought it would happen 
I feel quite the same 
I don't want to hurt you anymore 
I never knew it would work out 
No one to blame 
You know i love you 99

 

⑫ロザーナ(Rosanna)

作詞作曲 デヴィッド・ペイチ

◯アルバム「TOTO Ⅳ聖なる剣(1982年/4th/全米4位・全英4位)」初収録。

◯シングル(1982年/8th/全米2位・全英12位)

リード・ボーカルは、スティーブ・ルカサーとボビー・キンボール。

ジェフ・ポーカロの鋭いキレのよいドラムスとサックスが印象的なミディアム・テンポのバラード。

All I wanna do when I wake up in the morning is see you eyes 
Rosanna, Rosanna 
I never thought that a girl like you could ever care for me, 
Rosanna 

All I wanna do in the middle of the evening is hold you tight 
Rosanna, Rosanna 
I didn't know you were looking for more than I could ever be 

Not quite a year since she went away, 
Rosanna yeah 
Now she's gone and I have to say 

Meet you all the way, meet you all the way, 
Rosanna
Meet you all the way, meet you all the way, 
Rosanna

 

⑬ホールド・ユー・バック(I Won't Hold You Back)

作詞作曲 スティーブ・ルカサー

◯アルバム「TOTO Ⅳ聖なる剣(1982年/4th/全米4位・全英4位)」初収録。

◯シングル(1983年/11th/全米10位・全英37位)

リード・ボーカルをスティーブ・ルカサーが務めるスロー・バラード。ルカサーによる間奏のギターソロが美しい。

If I had another chance tonight
I'd try to tell you 
that the things we had were right
Time can erase the love we shared
But it gives me time to realize 
just how much you cared

Now you're gone, I'm really not the same,
I guess I have myself to blame
Time can erase the things we said
But it gives me time to realize 
that you're the one instead

You know I won't hold you back now
The love we had just can't be found 
You know I can't hold you back now

 

⑭アフリカ(Africa)

作詞作曲 デヴィッド・ペイチ/ジェフ・ポーカロ

◯アルバム「TOTO Ⅳ聖なる剣(1982年/4th/全米4位・全英4位)」初収録。

◯シングル(1982年/9th/全米1位・全英3位)

TOTO唯一のビルボード全米1位を記録した、TOTO最大のヒット曲。傑作アルバム「聖なる剣」の締めふさわしい名曲。現在でもよくラジオから流れる80sスタンダード・ナンバーです。

リード・ボーカルは、デヴィッド・ペイチとボビー・キンボール。

作者のジェフ・ポーカロが、レイ・ブラッドベリの処女短編集「刺青の男」の中の「草原」という短編小説を読んで、強い刺激を受けて書いた曲だ、ということです。

I hear the drums echoing tonight
But she hears only whispers of some quiet conversation
She's coming in twelve-thirty flight
Her moonlit wings reflect the stars that guide me toward salvation

I stopped an old man along the way
Hoping to find some old forgotten words or ancient melodies
He turned to me as if to say,
"Hurry, boy, it's waiting there for you."

It's gonna take a lot to drag me away from you
There's nothing that a hundred men or more could ever do
I bless the rains down in Africa
Gonna take some time to do the things we never had

 

〈スティクス〉

⑮ザ・ベスト・オブ・タイムス(The Best of Times)

作詞作曲 デニス・デ・ヤング

◯アルバム「パラダイス・シアター(1981年/10th/全米1位・全英8位)初収録。

◯シングル(1981年/19th/全米3位・全英42位)

コンセプト・アルバムである「パラダイス・シアター」のテーマ曲にしてファースト・シングル。当時は、ラジオから、この曲が、よく流れていました。

キーボードによるイントロと歌い出しのメロディーが美しい印象的なバラード。デニス・デ・ヤングの若々しいボーカルが、とても心地良い。

Tonight's the night we'll make history, honey, you and I 

Cause I'll take any risk to tie back the hands of time 

And stay with you here tonight 

I know you feel these are the worst of times I do believe it's true 

When people lock their doors and hide inside 

Rumor has it it's the end of Paradise 

But I know if the world just passed us by 

Baby, I know I wouldn't have to cry 

The best of times are when I'm alone with you 

Some rain some shine, we'll make this a world for two 

Our memories of yesterday will last a lifetime

We'll take the best, forget the rest, and someday we'll find 

These are the best of times, these are the best of times

REOスピードワゴンは、1967年に中西部のイリノイ州で結成され、1971年にデビューしたロック・バンドです。何度かメンバー・チェンジを繰り返しながら、バンド活動を続けていましたが、なかなかメジャーになることはありませんでした。

年に300回のコンサートをこなすツアー・バンドとして全米をまわり続けること、苦節10年、彼らが、初めて商業的に成功したアルバムは、1980年にリリースされた9枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム「禁じられた夜(Hi Infidelity)」でした。この傑作アルバムは、翌1981年に、全米で最も売り上げたロック・アルバムとなり、最終的には1000万枚以上のセールスを記録することになりました。

ちなみに、1981年のビルボード年間アルバム・ランキングは、1位がREOスピードワゴンの「禁じられた夜(Hi Infidelity)」で、2位はジョン&ヨーコの「ダブル・ファンタジー」でした。暗殺されたジョンの遺作よりも、スピードワゴンの方が売れていたのは驚きです。

加えて言うと、1981年度ビルボード年間アルバムチャートの4位は、この年のグラミー賞史上初の5部門独占したクリストファー・クロスのロングセラー・ファースト・アルバム「南から来た男」、さらに年間6位は、スティクス初のチャートNo.1アルバムとなった「パラダイス・シアター」でした。そして、年間10位はブルース・スプリングスティーンの名盤「リバー」という錚々たる顔ぶれです。

スピードワゴンは、その後、1982年の10thアルバム「グッド・トラブル」、1984年の11thアルバム「ホイールズ・アー・ターニン」と立て続けにヒットを飛ばし、1980年代前半に、バンドの黄金期を築きました。

このバンドの特色は、ライブで鍛えられた卓越した演奏力に裏打ちされたロック・サウンドと、キャッチーでメロディアスで勢いのある明るい楽曲の数々にあります。

ヴォーカルのケヴィン・クローニンの美しいハイトーン・ヴォイスと、ギターのゲイリー・リッチラスのハードでメロディアスな音色、キーボードのニール・ドーティのリリカルで疾走感のあるプレイが、うねりのある独特のサウンドを作り出します。

一曲一曲の魅力は「禁じられた夜」が頂点ですが、アルバム全体のサウンドの完成度と躍動感という点では、私見ではありますが、「グッド・トラブル」の方が上だと思います。そして、「ホイールズ・アー・ターニン」は、両者の特徴をミックスした感じのバランスのとれたアルバムです。

1990年台以降は、人気が衰えますが、それでも、同時代のバンドであるジャーニーのように、なんだかんだとメンバー交代を繰り返しながら、現在も活動を続けているようです。

ここでは、上記した全盛期の3枚のアルバムから、代表曲10曲を紹介します。

選曲は、私の独断と偏見によります。曲順は、発表年時順、及びアルバムでの曲順に準じています。

 

①ドント・レット・ヒム・ゴー(Don't Let Him Go)

作詞作曲 ケヴィン・クローニン

◯アルバム「禁じられた夜(1980年/9th/全米1位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1981年/21th/全米24位)

REOスピードワゴン最大のヒット・アルバム「禁じられた夜」のオープニングを飾る名曲。このバンドのアップテンポで激しいロック調の曲の中では代表曲と言えるでしょう。

「そう、君は彼のことは全部わかっていると思っている。彼は、ちょっと拗ねて見せただけで、女の子の心を蕩けさせる、甘い言葉の得意なモテ男なのさ。彼は、女性が夢見る恋人そのものなんだ。ああ、そうともさ。彼は山ほどお金を持っていて、友だちもたくさんいる。女たちをその気にさせといて、メルセデス・ベンツで走り去るのさ。彼は両端に火のついた長い蝋燭を持っている、ホットな絶倫男さ。でも、彼を行かせちゃいけない。彼に大人になるチャンスを与えるんだ。気を鎮めて、慎重にな。そして、彼を逃がさないことさ。」

So you think that you′ve got him all figured out.

He's a sweet talking stud who can melt a girl′s heart with his pout.

He's the kind of lover that the ladies dream about.

Whoo, yes he is.

He's got plenty of cash, he′s got plenty of friends.

He drives women wild, then he drives off in a Mercedes-Benz.

He′s got a long wick with a flame at both ends.

He's hot.

But don′t let him go.

Just give him a chance to grow.

Take it easy, take it slow.

And don't let him go.

Don′t let him go.

 

②キープ・オン・ラビング・ユー(Keep on Loving You)

作詞作曲 ケヴィン・クローニン

◯アルバム「禁じられた夜(1980年/9th/全米1位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1980年/17th/全米1位・全英7位)

名作「禁じられた夜」からファースト・シングル・カットされたパワー・バラードの名曲。バンド初のビルボード1位を記録した大ヒット・シングル。

REOスピードワゴンの代表曲をどれか一曲選べと言われたら、かなりの確率で、私はこの曲を選ぶでしょう。

You should've seen by the look in my eyes, baby
There was something missing
You should've known by the tone of my voice, maybe
But you didn't listen
You played dead
But you never bled
Instead you lay still in the grass
All coiled up and hissing
And though I know all about those men
Still I don't remember
'Cause it was us, baby, way before them
And we're still together
And I meant, every word I said
When I said that I love you
I meant that I love you forever
And I'm gonna keep on loving you
'Cause it's the only thing I wanna do
I don't wanna sleep
I just wanna keep on loving you

 

③フォロー・マイ・ハート(Follow My Heart)

作詞作曲 ゲイリー・リッチラス/トム・ケリー

◯アルバム「禁じられた夜(1980年/9th/全米1位・全英6位)」初収録。

アルバムからシングル・カットはされていませんが、個人的には、このバンドの曲の中で、最も印象が強く、気に入っている曲です。ドラマチックなメロディーとサウンド、それに歌詞がとても良いです。

I saw you at midnight, in a dream that I had
From nowhere, you stood there, and you seemed so sad
And a vicious decision is drivin' me mad
Should I follow my head, or follow my heart?
You were different, indifferent, unbelievably cool
I approached you, to show you, that I'm nobody's fool
And an error, caused terror, as I sensed your dare
Should I follow my head, or follow my heart?

Should I follow my head, or follow my heart?
You've got the lead, baby I've got a start
Should I follow my head?
Should I follow my heart?
Should I follow my head, or my heart?
Follow my heart

 

④涙のレター(In Your Letter)

作詞作曲 ゲイリー・リッチラス

◯アルバム「禁じられた夜(1980年/9th/全米1位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1980年/22th/全米20位)

この一度聞いたら忘れられないポップでキャッチーなミドルテンポの人気曲は、日本では非常に良くラジオでかかっていた曲です。多くの日本人にとって、スピードワゴンと言えば、この曲を思い浮かべるということもあるかと思います。

In your letter you said you didn't love me
You said you're gonna leave me
But you could've said it better
Oh in your letter, you said you couldn't face me
You said you could replace me
But you could've said it better
You could've left him only
For an evening let him be lonely
But you hid behind your poison pen and his pride
You could've told him something
And proved to me you don't love him
But you hid behind your future full of lies
Oh in your letter...

 

⑤テイク・イット・オン・ザ・ラン(Take It on the Run)

作詞作曲 ゲイリー・リッチラス

◯アルバム「禁じられた夜(1980年/9th/全米1位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1981年/18th/全米5位・全英19位)

これもアルバム「禁じられた夜」からの代表的なヒット曲。REOスピードワゴン得意のアコースティックなパワー・バラード。

Heard it from a friend who
Heard it from a friend who
Heard it from another you been messin' around
They say you got a boyfriend
You're out late every weekend
They're talkin' about you and it's bringin' me down 
But I know the neighborhood
And talk is cheaper when the story is good
And the tales grow taller on down the line
But I'm telling you, babe
That I don't think it's true, babe
And even if it is, keep this in mind 
You take it on the run, baby
If that's the way you want it, baby
Then I don't want you around
I don't believe it
Not for a minute
You're under the gun 
So you take it on the run

 

⑥キープ・ザ・ファイア・バーニング(Keep the Fire Burning)

作詞作曲 ケヴィン・クローニン

◯アルバム「グッド・トラブル(1982年/10th/全米7位・全英29位)」初収録。

◯シングル(1982年/23th/全米7位)

アルバム「グッド・トラブル」からのファースト・シングル。アルバムを代表するキャッチーでポップで洗練されたアレンジの楽曲。

Keep the fire burnin′ 

Let it keep us warm 

The world will keep on turnin'

Let it turn you on 

And let us not stop learnin′ 

We can help one another be strong 

Let us never lose our yearnin' 

To keep the fire burnin' all night long 

You′ve been changing so much 

I′m not sure your in touch with what's real 

You just come and you go 

Never letting me know, how you feel 

And I′m livin' here in doubt 

There′s so much to talk about 

I know that we can work it out

 

⑦スウィート・タイム(Sweet Time)

作詞作曲 ケヴィン・クローニン

◯アルバム「グッド・トラブル(1982年/10th/全米7位・全英29位)」初収録。

◯シングル(1982年/26th/全米26位)

このバンドの得意とするキャッチーでメロディアスな甘いバラード曲。

When I awaken, feelin' no pain 

Visibly shaken, waitin' to touch you again 

My temperature's risin, but I'm fallin' a bit behind 

And that ain't so surprising, were gonna take our own sweet time 

Baby we can take our own sweet time 

And spend it when we want to 'cus it's yours and mine 

Let our love come easy and we find 

We can make it and we'll take our own sweet time 

I know when I hold you, it's a feelin' I can't explain 

But I never told you, I couldn't take it again 

But now I'm ready, I am ready to make you mine 

So I'm holdin steady, and we're gonna take our own sweet time

 

⑧ガール・ウィズ・ザ・ハート・オブ・ゴールド(Girl with the Heart of Gold)

作詞作曲 ブルース・ホール

◯アルバム「グッド・トラブル(1982年/10th/全米7位・全英29位)」初収録。

シングル・カットされてもおかしくない完成度のポップで勢いのある佳曲。

Night and day, day and night
I do my best to do things right
Never meant to ever hurt nobody
And if I should in some small way
Ever rain on your parade
I will make it up to you I promise
Ever since I met that girl
There's no one else in the whole wide world
Said she'd stay and be with me forever
Mysteries have long been told
About the girl with the heart of gold
And you know I think that I have found her

Because every time she looks my way
I lose control, what can I say
She's everything I've ever been after, oh
I found the girl with the heart of gold

 

⑨スティルネス・オブ・ザ・ナイト(Stillness of the Night)

作詞作曲 ゲイリー・リッチラス

◯アルバム「グッド・トラブル(1982年/10th/全米7位・全英29位)」初収録。

◯シングル(1982年/24th/全米19位)

激しく、仄暗い情念を感じさせる、ハード・ロック・ナンバーの佳曲。「禁じられた夜」に比べて、サウンドが洗練されすぎ、明るすぎると、何かと不評なアルバム「グッド・トラブル」ですが、私としては、大好きなアルバムなのです。そして、この曲は、アルバム中でも、存在感のある曲で、大好きな曲の一つです。

Midnight on the hill I heard the thunder fill 

The stillness of the night 

It hit me like a slap, you're never comin' back 

From the stillness of the night 

It was never black or white, neither wrong or right 

Like the shadow of a full moon's light 

I knew we'd lost the track, when I heard the lightning crack 

The stillness of the night

In the stillness of the night 

That's when we'll make it right

We can stop the thunder till the light
In the stillness of the night

I know you think you hear, those voices in your ear 

In the stillness of the night 

But I've tried to make it clear there's nothing left to fear 

Just the stillness of the night 

And if you listen hard you might find the reason for your fright 

Just the wind is high tonight 

And the danger we must face is the anger of this race 

In the stillness of the night

 

⑩涙のフィーリング(Can't Fight This Feeling)

作詞作曲 ケヴィン・クローニン

◯アルバム「ホイールズ・アー・ターニン(1984年/11th/全米7位)」初収録。

◯シングル(1984年/29th/全米1位・全英16位)

このバンドの全シングル中で、全米1位を記録した2曲目にして最後の大ヒット曲。1985年の3月に3週にわたってビルボード1位を記録しました。

推薦曲10曲の中でも、もっとも洗練されたバラードで、曲の完成度は素晴らしく、この曲をREOスピードワゴンの代表曲として推す人も多いかと思います。

Oh I can't fight this feeling any longer
And yet I'm still afraid to let it flow
What started out as friendship, has grown stronger
I only wish I had the strength to let it show
I tell myself that I can't hold out forever
I said there is no reason for my fear
Cause I feel so secure when we're together
You give my life direction
You make everything so clear
And even as I wander
I'm keeping you in sight
You're a candle in the window
On a cold, dark winter's night
And I'm getting closer than I ever thought I might
And I can't fight this feeling anymore
I've forgotten what I started fighting for
It's time to bring this ship into the shore
And throw away the oars, forever
Cause I can't fight this feeling anymore
I've forgotten what I started fighting for
And if I have to crawl upon the floor
Come crashing through your door
Baby, I can't fight this feeling anymore

 

安倍晋三元首相は、奈良県で参議院の応援演説中に、後ろから拳銃で2発打たれ、心肺停止の状態です。狙撃した41歳の男は、現行犯逮捕されました。

安倍さんは、2発目の発砲後に倒れたという証言があり、1発目のおよそ2秒後、犯人に2発目を撃たせてしまったことが問題であることは明らかです。1発目が外れた直後、安倍さんを無防備なまま、2秒間放置してしまったガードの問題も感じます。その場には、SP1名と複数の警官がいたということですが。

犯人は、元海上自衛官とは言っても、21〜24歳まで、3年間、任期付きで働いていただけで、17年前に退職しています。本人の思想的背景とは、あまり関係がないでしょう。銃は、鉄パイプで自作した手製の銃と見られます。

事件の背景は、まだよくわかっていません。けれども、安倍さんの正しい考え方が、国民の大多数の間に浸透しつつあることを恐れている、少数の思想的に極端に偏った勢力に影響を受けての犯行ではないか、と思われます。

実際、安倍さんが銃弾で倒れたことを喜ぶ人々もいます。そして、「安倍は戦争をしたがっている!」「安倍は人殺しだ!」「安倍はヒットラーだ!」「安倍を殺すことは正義だ!」と信じる狂った勢力が、この国には確かに、一定数、存在するのです。しかも、メディアは、これまで、そうした間違った思想・風潮の蔓延を、放置してきました。

今回の犯行が、我が国のそのような状況において、知らず知らずのうちに、偏向思想にどっぷり浸かった狂信者か虚無的なテロリストが犯した凶行であることは、おそらく間違いないのではないか、と私は考えます。

ところが、肝心のメディアに、その反省の色がまったく見られない。それどころか、左派リベラルの連中などは、この状況を喜んでいる。こうなって当然と思っている。

 

このような、有力な保守政治家に対するテロリズム(暗殺事件)は、この国では、長い間、なかったことです。この国での首相経験者の暗殺は、類い稀な経済センスの持ち主であった高橋是清が殺された「2・26」事件(1936年)以来、86年ぶりです。

「ついに、この日本でも、このような忌わしい凶行が行われてしまった」という無力感と怒りと悲しみを感じます。

参議院選挙直前に起こされた、この凶行は、民主主義に対する挑戦でもあります。

今日の菅義偉元首相の沖縄訪問にも、何らかの影響があるようです。また、少なくとも、自民党、日本維新の会では、今日一日、日本全国、マイクを持っての演説は取りやめとなりました。

これもテロの影響です。

しかし…。

 

民主主義がテロに屈することがあってはならない!

 

私たち国民は、真実から目を逸らしてはなりません。

テロを許すな!

 

なんとか、助かって欲しい。

世耕さんも言っていますが、この国はまだ安倍さんを必要としている。

なんとか、なんとか、助かって欲しい。

 

たった今安倍さんの死亡が病院で確認されたと、メディアの報道がありました。

享年67歳。あと10年は、この国のために活躍できたでしょう。

本当に残念です。無念です。まだまだ、これから、という時に…。(7月8日17:53)

 

 

 

日本の歴代総理大臣としては稀有の資質である、バランスのとれた柔軟な外交感覚と確固としてブレない良識ある外交戦略を持ち、何よりもこの国の国家像として、明確なビジョンを持ち得た、偉大なリーダーが、この世をさりました。

この国は、大事な立派な大きな柱を、突然の理不尽な凶行によって失いました。

この訃報に際して、世界中から、心のこもった弔電やメッセージが届き、ツイッターにコメントが挙げられているようです。

 

●トランプ前アメリカ大統領

「世界にとって最悪の知らせだ。安倍氏がいかに偉大なリーダーだったかは、歴史が教えてくれるだろう。彼のような人物はもう二度と現れないだろう。平和と自由、かけがえのない日米の絆の擁護者だった。彼の暗殺は悲痛な残虐行為であり、全世界にとって計り知れない損失だ。この惑星から偉大な人物を奪った犯罪者が迅速に、かつ大きな代償を支払うことを望む。」

 

●エリザベス女王

「突然の痛ましい訃報に、私と家族は深く悲しんでいる。彼の日本への愛情と、英国とさらに緊密な絆を築きたいと願う気持ちは明白だった。この困難な時期に当たり、ご遺族と日本の方々に最も深い同情とお悔やみをお伝えしたい。」

 

●プーチン大統領

「安倍晋三氏の死に際し、深いお悔やみを申し上げます。犯罪者の手は長きにわたり日本政府を率い、両国間の関係発展に多くを成し遂げた、優れた政治家の命を絶ちました。」「安倍氏は卓越した政治家で、露日関係の発展に多くの軌跡を残した。シンゾウとは定期的に連絡を取り合い、彼の輝かしくプロフェッショナルな資質は常に発揮されていた。この素晴らしい人物の記憶は彼を知る人全ての心に永遠に残るだろう。」

 

●ジョンソン英首相

「信じられないほど悲しい知らせだ。不透明な時代に発揮された彼の指導力は、多くの人に記憶されるだろう。私の思いは彼の家族、友人、そして日本国民と共にある。イギリスはこの暗く悲しい時にあなた方に寄り添っている。」

 

●モディ印首相

「親愛なる友人が悲惨な死を遂げ、言葉にできないほどショックを受け、悲しい。今日はインド全体が日本とともに彼の死を悼んでいる。世界の偉大な政治家で、傑出したリーダーであり、世界と日本をよりよい場所にするために人生をささげた。(5月に日米豪印の「Quad」首脳会談で来日した際も、安倍氏と東京都内で会談しており、)彼はいつものように機知に富み、洞察力があった。あれが彼と会う最後の機会になるとは思いもしなかった。」

 

●蔡英文台湾総統

「安倍晋三元首相のご逝去の報に接し、言葉にならないほどのショックを受けています。台湾国民も深い悲しみの中にいます。安倍先生とはまた台湾でお目にかかれると信じていました。しかし、許し難い暴挙によって尊い命が奪われてしまいました。安倍先生は生前、台湾に実に多くのご支援とご配慮をくださいました。私たちはこのことを決して忘れません。先生は天国でもきっと、インド太平洋地域の民主主義を見守ってくださると信じています。心からのご冥福をお祈りします。」

 

●アーダーン首相(ニュージーランド)

「日本の安倍晋三元総理が集会で銃撃された後に死亡したというニュースを見て、本当にショックを受けています。彼は常に集中していて思慮深く、また、寛大でした。最初の二国間会談の後、公式写真の撮影を待っていた際、安倍元総理が、私の猫が死んだことを『残念に思う』と言ってくれたことを覚えています。日本の総理大臣を最も長く務めた安倍元総理、その喪失感を多くの人々が深く感じることでしょう。」

 

●N・P・パトルシェフ(ロシア安全保障会議書記)

「われわれは、安倍晋三元日本首相の早すぎる死去に関連して、深いお悔やみの言葉を述べる。安倍氏は常に、輝かしく、また権威ある日本の政治家の一人であり、自国や国外において当然の敬意を受けてきた。われわれは彼を、ロシアとの関係の発展のために多くのことを行い、両国民間の相互理解の顕著な改善の実現を心から願い、課された目標の達成のために労力、時間や自身の健康を惜しまなかった、優れた政治家として記憶にとどめるだろう。われわれは、安倍氏の近親者や全ての日本国民とともに、この喪失の悲しみを共有している。」

 

 

 メディアも、飽きもせず、銃撃のシーンを繰り返し垂れ流すより、この国民及び世界の喪失感に向き合って欲しいです。

安倍さんは、2009年のプライムニュースで、反町さんに「反町さんが銃で武装した外国だとして、私が日本だとすると、私は、反町さんの撃つ弾を撃ち落とすことしかできず、撃ち返すことができない」と、日本の自衛隊の現状では、国を守ることができないことを説明していました。

まさに、そうした日本の危機管理能力の低さが、今回、安倍さん自身の命を奪うことになりました。

私たちは、その事実を直視しなければなりません。

私たちは、自らの命を守る意志を持たなければならない。」

それが、安倍さんの遺言でしょう。

 

それと同時に、私たちは「誰が安倍さんを殺したのか?」について、よくよく考えなければなりません。

犯人は、現代の主要な問題の一つである「壊れた家庭」の子どもでした。父を自殺で喪い、祖父を喪い、兄を小児癌で喪い、母親は宗教に1億円献金して家族を崩壊させ、今もなお献金を続けている。失うものは、もうなかったのかもしれません。

母親が宗教にのめり込んで、自己破産したからと言って、山上徹也が、教団と関係があると信じて安倍さんを付け狙ったのは、やはり、「安倍さんは悪者」というネット上の風潮に、山上の判断が左右されたことは間違いないと思われるからです。

山上の母親が入信していた統一教会では、以前は自民党に票を売るということが横行していました。その親玉が、安倍晋三とでも思ったのでしょうか。いずれにしても、「安倍は悪の温床の親玉」というネット言論の風潮が、孤独な犯人の絶望に病んだ頭に影響を与え、見当違いの間違った行動に駆り立てることになった、という疑惑は否定できないでしょう。

だからこそ、「安倍は悪」「安倍は人殺し」「殺されても仕方がない」という理不尽でロクでもない風潮をつくった連中を許してはならないのです。

妄想で他者を断罪するのは間違いであると気づかせることが大切です。それが、ひいては私たち自身の命を守ることにつながるからです。

 

左翼のみなさん。

あなたたちの呪詛が、安倍さんを殺したのです。

けれども、その呪詛は、いずれあなたたちに返ってくるでしょう。

「人を呪わば…」と言うではありませんか。

 

菅義偉前総理は、沖縄への応援演説に行くため、羽田へ向かってクルマに乗っている時に、「撃たれた!」と聞いたそうです。それで、その日の自民党の選挙活動は中止となり、そのまま、急遽、行く先を変更して、奈良行きの新幹線に乗ったのだとか。

プライムニュースで、司会の反町さんに「その時どういう気持ちで奈良へ向かったのですか?」と訊かれ、菅さんは言っていました。「胸を撃たれたと聞いたので、もしもということがある…、同じ空気を吸いたいと思って…、寂しがり屋だから、そばにいてやりたいと…。」

それを聞いて、反町さんが、涙を流していました。

6月22日の公示から、7月10日の選挙当日まで、18日間の選挙戦のうち、最初の週末(土日)6月25・26日の2日間を、菅義偉元首相は、古謝玄太さんと共に、沖縄本島をまわり、応援演説することに、まるまる費やしました。土曜の夜、沖縄で一泊したわけです。

これは、古謝玄太さんが、菅さんが内閣官房長官だった時に、総務省の一員として、内閣官房付で仕事をしていた縁があり、玄太さんの人となりを知っていることから、特に力を入れて応援しているとのことです。

中央官僚出身の国会議員が、沖縄で初めて誕生するかもしれないということで、自民党本部の力の入れようも尋常ではありません。

6月24日(金)には、金子恭之総務大臣と渡辺博道元復興大臣が応援に来ていました。古謝玄太さんが、総務省出身で、復興庁参事官補佐をしていた縁で、応援にいらしたようです。

明日27日(月)は、参議院幹事長の世耕弘成氏が応援に来ます。さらに、茂木敏充自民党幹事長は、公示前の19日(日)に続いて、明後日28日(火)にも、再び応援に来沖します。以降、29日(水)には小泉進次郎氏、30日(木)には小渕優子氏(自民党組織運動本部長)が応援に来ます。

岸田文雄首相も、7月1日(金)に沖縄入りする予定です。首相の選挙応援での沖縄入りは、2013年の参院選以来だそうです。また、岸田首相が欧州から帰国後、最初に応援演説に立つのが宜野湾市だそうです。

 

↑名護十字路(6月25日17:00)

 

↑嘉手納マリーナ(米軍保養施設:県民の民間利用自由)(6月22日15:00)

附属施設のレストラン「シーサイド」で昼食をとった後、テラスから撮影。

米軍との共生もまた、沖縄の魅力の一つだと思うのですが、そう正直に言うと、選挙では勝てないのでしょうか?

 

↑北谷町商工会ホール(6月27日19:00)

参議院幹事長世耕弘成さんの応援演説です。10年前、古謝玄太さんは、世耕さんが内閣官房副長官だった時の直接の部下だったそうです。

 

↑中城村南上原サンエー駐車場前交差点(6月28日15:40)

市民手作りの応援字幕の下で、右から茂木敏充自民党幹事長、古謝玄太さん、衆議院議員宮崎政久さん。

明日6月29日は、14:30から浦添市組踊公園で小泉進次郎さんが応援演説です。

 

↑浦添組踊公園(6月29日14:40)小泉進次郎さんと古謝玄太さん。

宮古島の「古謝そば」には、お父さんの小泉純一郎さんも、食べにきたことがあるのだそうです。

 

↑宜野湾コンベンションシティー前(7月3日15:10)右から夜回り先生水谷修さん、くぼたてつやさん、古謝玄太さんの奥さま。この直後、大雨になりましたが、その中で、水谷さんの熱い応援演説が続けられました。翌4日も、水谷修さんは、くぼたさん、玄太さんと一緒に、朝から本島をまわるということです。

また、この日(3日)は、たまたま宮古島を訪れていた現役レスラー大仁田厚さん(64歳)が、古謝玄太選挙事務所へ激励に顔を見せられるということもあったようです。

 

※7月2日(土)の林芳正外務大臣の久米島入りは台風のせいで中止になりましたが、台風の中でも、玄太さんは精力的に県内を回っています。そして、台風が明ける7月4日(月)には、小野寺五典元防衛大臣、西村康稔元経済再生担当大臣の沖縄本島入りが決まっています。

7月4日17:00から、西村さんは、マックスバリュー八重瀬店前で、小野寺さんは、同時刻に、玄太さんと一緒に汀良交差点にて街頭演説会を行います。2人の閣僚経験者が、同じ候補者のために、同時刻に別々の場所で、応援演説を行うというのは、国政選挙史上でも前代未聞ではないでしょうか。

↑7月4日(月)、小禄駅前のイオン那覇店前に、19:00〜、水谷修さんと小野寺五典さんが、この日最後の応援演説をしています。

 

7月5日(火)には、二階俊博元幹事長が、浦添てだこホールに応援演説にいらっしゃるそうです。

さらに、7月7日(木)には、河野太郎さんが来るそうです。

加えて、7月8日(金)には、17:30〜パレットくもじ前に、菅義偉元総理が、再びいらして、演説会及び写真撮影会が行われます!

 

7月8日、安倍晋三元首相が、奈良県で、狙撃により死亡。

その日の菅義偉元総理の演説会と撮影会は中止となりましたが、翌7月9日、選挙活動の最終日に、茂木敏充自民党幹事長が選挙戦中、再度、沖縄に応援演説にいらっしゃいました。

7月9日(土)那覇市サンエー・メインプレイス及び県立博物館・美術館前で、選挙戦の打ち上げ式。左から演説中の茂木敏充自民党幹事長、佐喜真淳県知事選候補者、西銘恒三郎衆議院議員、古謝玄太さん、奥さん、SP2名。

 

7月10日(日)投票日。

午後4:00現在、沖縄県は、当日投票率が全国最下位で18%。最高は山形県の27%。全国平均は23%。

午後7:30現在、全国平均投票率は27%。最高は山形県の32%、沖縄県は最低の石川県に次いで22%。

午後8:30現在、全国的には、自民大勝の情勢が色濃く出ていますが、沖縄だけが、自民公認の古謝玄太さんと共産・社民・社大らが推す伊波洋一さんの大接戦となっています。

午後10:16現在、開票率は20%。出口調査では、NHKが伊波洋一氏有利を、ANNが古謝玄太氏有利を伝えています。出口調査で優勢が割れるとは、それだけ接戦ということなのでしょう。

午後11:16現在、開票率は65%。集計票数は逆転に次ぐ逆転で、心臓に悪い。

午後11:38現在、開票率は97.5%。集計票数は2500票差で追いかける展開。

午前0:00現在、伊波洋一氏に当確。開票率は98.7%、票差はわずか4300票。

午前0:30現在、開票率は99.3%で、票差は3000票。ここまでもつれるとは…。

参政党の22000票がなければ、十分、玄太さんの勝利もあり得た。いや、まず、間違いなく勝利していただろう。参政党によって保守の票が割れてしまった。残念なことだ。

 

最後まで、よく戦ったが、あと一歩、及ばなかった。

その一歩とは何なのか。

何が足りなかったのか、しっかり分析して、次に活かして欲しい。

もっとも、既にデジタル投票が実施されていれば、絶対に玄太くんの勝ちだったはず。若者が、もう少し、選挙に行っていれば、玄太くんの楽勝であった。

伊波陣営は、「基地反対の民意が出た」とか言っているが、投票率が50%で、票差は2800票、有権者の1/4の意志が示されただけで、これの何が『沖縄の民意』か?

 

それにしても、安倍さんの訃報の直後で、全国的には自民の大勝であるのに、沖縄だけは共産・社民の勝利に終わるとは、この島は、いったい何なのだ?

情けないわ!