俺はゼレンスキーだ!

(By 玉城デニー沖縄県知事:5月25日「ゼレンスキーです。冗談です。」発言より)

 

ということは…。

その意図する暗示は何か。

沖縄はウクライナだ?

日本はロシアだ??

岸田はプーチンだ???

玉城デニー知事は、沖縄独立党の一員(あるいは親派)ってこと?

でも、沖縄は日本の一部ではないという趣旨の発言をたびたび繰り返しながら、首里城焼失直後に、真っ先に首相官邸に駆け込んで、緊急援助を申し入れたのは玉城デニー知事ですよね。

コロナ対策で政府に感謝しつつ、喉元過ぎれば「(僕)ゼレンスキーです」と冗談で言うのか。

依存しながら、脅す。それも、悪びれないと言うか、ほとんど無意識に、そうできてしまう。これは、いただけない。

では、玉城デニー知事の応援する伊波洋一さんは、どうなんだろう?

一月以上遅れての反応ですが、選挙が近づくと、遅ればせながら、考えてしまいます。

 

2022年の参院選が6月22日に公示されました。7月10日の投開票日まで18日間の選挙戦が幕を開けました。

参院選では、沖縄県は、県全体が選挙区となります。改選議席は1名です。

沖縄選挙区での立候補者は5名です。そのうち、幸福実現党、参政党、NHK党の候補者は泡沫候補と言えるでしょう。

 

よって、今回の参院選沖縄選挙区は、社民・共産・社大など、〝辺野古基地建設を許さない〟「オール沖縄」の革新勢力が推す現職参議院議員の伊波洋一氏(70歳)と、総務省出身で、自民党公認、公明党推薦という保守の新人候補、古謝玄太氏(38歳)との、事実上の一騎打ちと見られています。

 

 

 

◎伊波洋一氏は、1952年、沖縄県宜野湾市の生まれで、琉球大学理工学部卒、1974年、宜野湾市役所就職、1996年、宜野湾市役所を退職し、沖縄県議会議員選挙に出馬して当選、2000年にも再選しました。その後、2003年には、県会議員を辞職し、宜野湾市長選に出馬して当選、2007年にも再選しました。

伊波洋一氏は、宜野湾市長として、全国で初めて、中学生以下の入院費の無料化を実現しました。

その後、2010年に、伊波洋一氏は、宜野湾市長を辞し、沖縄県知事選に立候補しましたが、自民公認の現職仲井真弘多氏に4万票の大差で敗北しました。

さらに、2012年には、自民公認の佐喜真淳氏と宜野湾市長選を戦いましたが、900票の僅差で敗れました。

2016年には、初めて参議院選に立候補し、得票率57.8%で自民党公認の現職島尻安伊子氏を下して初当選しました。その時の公約の一つに、「沖縄の最低賃金を時給1500円に上げる」というものがありましたが、実現はされませんでした。

参議院の会派「沖縄の風」幹事長。

今回は、2回目の当選を目指して立候補しています。

キャッチフレーズは、「(日本政府に)戦争を2度とさせない!」「平和な沖縄を守る!」など。

 

◎古謝玄太氏は、1983年沖縄那覇市の生まれで、首里石嶺町で育ちました。石嶺小・中学校から、野球部で活動したいがために、野球部のない公立の開邦高校でなく、野球部のある私立の昭和薬科高校に進学しました。その後、野球部での練習に明け暮れながら、化学にも興味を持ち、高三の時に、全国高校化学グランプリで金賞を受賞しました。

現役で東京大学薬学部に合格し、大学時代には、東京大学沖縄県人会をつくり、初代会長に就任しました。その後、大学院在学中に、研究者になるか、政治家になるか、迷っていたようですが、その迷いにけりをつけ、大学院を中退し、2008年(24歳)に総務省に入り、総務官僚から政治家への道を志しました。

県出身者が官僚の道に進んだのは、非常に珍しいことのようです。

古謝玄太氏は、総務省から内閣官房長官付、長崎県への出向、復興庁参事官補佐を経て、2020年(36歳)総務省を退職し、民間のNTTデータ経営研究所に入社しました。

そして、今回、初の参院選当選を目指して、沖縄選挙区から立候補しています。

キャッチフレーズは「老若男女が笑顔でいられる沖縄をつくる」「沖縄振興の即戦力」など。

 

 

 

今回の参院選の二人の候補者は、さまざまな意味において、極めて対照的です。

 

◯まず、第一に年齢です。

伊波洋一氏は70歳、古謝玄太氏は38歳、その年齢差は32歳です。

伊波洋一氏の強みは、県内での政治家としてのキャリアによる知名度と信頼であり、一方で、古謝玄太氏の強みは、中央官僚の経験を活かした実務能力、そして、若さとフレッシュな魅力です。

 

◯二人の候補者の対照的な点、第二にキャリアです。

▶︎伊波洋一氏は、琉球大学理工学部卒業後、宜野湾市役所、沖縄県会議員、宜野湾市長を務めてきました。参議院議員に当選するまでの伊波洋一氏のキャリアは、すべて沖縄県内で経験・実績を積んできたものです。

県内の事情を熟知した「土着の政治家」であるということです。

そして、伊波洋一氏は『自分は県民に育てていただいた。県民には、自分たちの〝洋一〟だと思ってもらいたい。私自身としては、これからも、沖縄の声を、国政の場に届け、沖縄の思いを国に訴えていきたい』と述べています。

基本的には、辺野古基地建設反対の声を国政の場で政府に訴えることを、自身の最大の使命として考えていらっしゃるのだと思います。

▶︎一方で、古謝玄太氏は、東京大学大学院中退後、総務官僚として中央でキャリアを積んできました。そして、民間のNTTデータ研究所を経て、今回、参院選に立候補するわけですが、中央の官僚経験者が沖縄県内の選挙で当選して議員(政治家)になった人は、これまでにいないのだそうです。それだけ、県出身者の官僚がいないということでもあります。

もし、古謝玄太氏が当選すると、県内初の中央の官僚経験者の国会議員ということになります。

そして、古謝玄太氏は「広い視野に立って現実を見つめ、沖縄にとって何が正しい道なのか、見極めるとともに、豊富な人脈を用いて、沖縄のためになる政策を実現していきたい」と述べています。

キャッチフレーズの一つに「沖縄県を日本一の県にする!」というものがあります。

 

◯3つ目の大きな相違点は、政治的な立ち位置の違いです。

▶︎伊波洋一氏は、社民・共産・社大など「オール沖縄」勢力が推す革新の候補で、辺野古基地建設反対の立場です。アメリカ軍基地の存在そのものに否定的な態度を表明しており、「基地のない平和な沖縄」の実現を目指しています。

伊波洋一氏の主張は、アメリカ軍基地があることで、アメリカの引き起こす戦争に、沖縄が巻き込まれるというものです。

▶︎古謝玄太氏は、自民公認、公明推薦の保守の候補で、辺野古基地建設容認の立場です。辺野古への移転によって、普天間基地の返還をスムーズに行うことが重要と主張しています。自民党の候補者が「容認」を公約に明記して国政選挙を戦うのは初めてのことです。

古謝玄太氏の主張は、アメリカ軍基地を含めて、アメリカとの強固な軍事同盟が、近隣諸国に対して抑止力となっているというものです。

 

◯4つ目の相違点は、経済政策の違いです。

▶︎伊波洋一氏は、左派リベラル的な弱者救済の貧困対策を中心に据えた経済政策をとってきました。宜野湾市長としては中学生までの入院費の無償化を実現し、参議院議員としても最低賃金の引き上げ(時給1500円)を公約としてきました。(今回の選挙では、最低時給1000円以上を公約にしています。ただ、野党共闘の共通公約としては維持されているため、共産、社民、立憲は、今回も最低時給1500円を主張しています。)

さらに、保育・児童教育、学校給食、子ども医療の無償化を公約としています。

消費税率は5%への引き下げを主張しています。

▶︎古謝玄太氏は、沖縄のベンチャー企業向けの研修事業を企画運営したり、多くの若手起業家と交流したりしながら、情報通信基盤の充実など、行政が産業の振興を支えるすべを考えてきたようです。総務省・民間企業での経験をもとに、実践力をアピールし、沖縄の経済的自立を目指したいと述べています。

さらに、国立大学への薬学部新設、北部基幹病院の早期整備を公約としています。

消費税率は現状維持の立場です。

 

◯5つ目は、安全保障についてのスタンスの違いです。

▶︎伊波洋一氏は、自衛隊があれば、米軍基地は要らないという立場です。また、自衛隊の増強にも反対していて、日本の軍拡はアジアの軍事的緊張を高めると主張します。そして、憲法9条に「武力による威嚇をしない」とあるように、軍事力で周辺国を威嚇するのでなく、対話による友好関係の樹立が重要だと主張します。したがって、県内の自衛隊の整備増強にもすべて反対しています。

憲法9条改正には反対の立場です。

▶︎古謝玄太氏は、日本を守るためには、自衛隊だけでなく、日米同盟も必要という立場です。沖縄の基地負担軽減は大切だが、国の安全保障を揺るがせるわけにはいかないと主張します。ロシア・ウクライナ戦争を見ても、対話も確かに重要ではあるが、同時に、現実的な安全保障政策の必要性を痛感すると述べています。

憲法9条改正には賛成の立場です。

 

 

 

さて、県民は、どちらの候補を選ぶのでしょうか?

県内の左派系メディア二紙は、いずれも、辺野古基地建設反対、及び反米・反基地の立場と心情に共感的であるため、政治的・思想的に中立とは言い難い面があります。県内のメディア報道は、伊波洋一氏に有利に働く傾向があるということです。

そういうことを考慮して、ここでは敢えて完全に中立の立場で、公平な視点から記事をあげてみました。

皆さんが、選挙で候補者を選ぶ参考にしていただければ幸いです。

 

ジャーニーは、1973年にサンフランシスコで結成されたアメリカン・ハード・プログレの代表的なバンドの一つです。

この時期、1970年代から80年代にかけて、興隆した同じジャンルのバンドとしては、TOTO、フォリナー、スティックス、ボストンなどがあり、これらのバンドは国際的に人気を博していました。ジャーニーは、それらのアメリカン・ハード・プログレ・バンドの中で、商業的に最も成功したバンドです。

ジャーニーの成功の要因は、3人の類まれなミュージシャンの才能が、うまく噛み合ったことによります。

初期のジャーニーは、ギタリストのニール・ショーン(1954年生)の超絶テクニックがメインのインストゥルメンタルの楽曲が中心のプログレッシブ・ロック・バンドだったようです。

しかし、1977年に、ボーカリストのスティーブ・ペリー(1949年生)が加入してからは、伸びのある高音を生かしたボーカル・パートを中心に組み立てられたメロディアスな楽曲が魅力のポップなハードロック・バンドに劇的に変化していきます。この翌1978年に発表されたのが、ジャーニー初のダブル・プラチナ・ディスクを獲得した4thアルバム「インフィニティ」でした。

さらに1980年に、キーボードのジョナサン・ケイン(1950年生)が加わると、彼の作曲の才能によって、キャッチーでメロディアスな楽曲で編成されたメガヒット・アルバム、そして、ポップで美しい代表曲の数々が生まれることになったのです。

ニールの職人技のギターに、スティーブの雄大で透明感のあるボーカルが加わり、さらに、ジョナサンのキーボードが繊細で耽美的なメロディーを奏で、この三者の融合から素晴らしい音楽が生まれました。

こうして、翌1981年には、全世界で1000万枚を売り上げた最大のヒット・アルバムである名盤「エスケイプ」が、さらに1983年には、800万枚売り上げた、もう一つの傑作アルバム「フロンティアーズ」がリリースされ、ジャーニーは、アメリカを代表するロック・バンドになりました。

発売当時は、ジャーニーを商業ロック、産業ロックと揶揄する批評家が多く、評価が恐ろしく低かったのですが、プログレッシブ・ロックに夢を見過ぎというか、音楽を思い込みと思想で語ることの愚かしさが、現れていた気もします。

ジャーニーの曲は、発売から40年後の今聴いても、古さを感じさせません。

ここでは、1978〜86年のジャーニー全盛期に発表された中からベスト12曲を、私の独断と偏見によって選びました。曲順は、発表年時順によります。

 

①ホイール・イン・ザ・スカイ(Wheel in the sky)

作詞作曲 ダイアン・バロリー/ニール・ショーン/ロバート・フライシュマン

◯アルバム「インフィニティ(1978年/4th/全米21位)」初収録。

◯シングル(1978年/全米57位)

このアルバムは、ジャーニーにとって初のプラチナ・ディスクとなったヒット・アルバムで、中でも、この曲は、ジャーニー初のヒット曲となったシングル曲です。

1年の大半をツアーに費やす彼ら自身の切実な思いを歌った歌です。

スティーブ・ペリーのボーカルの良さが際立つ佳曲です。

「冬がまた来る。一年か、あるいはそれ以上、家に帰っていない。彼女が、もう少しだけ、待っていてくれるといいんだが。長い夏の午後に手紙を書いた。泥ではなく、銀でできた手紙さ。この埃っぽい道を、旅してはいるけれど。大空の下で、車輪はまわり続ける。明日はどこにいるのかも、俺はわからない。大空の下で、車輪はまわり続けるのさ。」

Winter is here again oh lord,
Haven't been home in a year or more
I hope she holds on a little longer
Sent a letter on a long summer day
Made of silver, not of clay
I've been runnin' down this dusty road
Wheel in the sky keeps on turnin'
I don't know where I'll be tomorrow
Wheel in the sky keeps on turnin'

 

②ドント・ストップ・ビリーヴィン(Don't Stop Believing)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1981年/全米9位)

1980年代のアメリカン・ハード・ロックを代表する名盤「エスケイプ」の一曲目に配された名曲。ジョナサン・ケインのキーボードが印象的な、ミディアム・テンポのバラード。テーマは〝愛〟ではなく、生きること。

私の感覚では、ジャーニーというバンドの代名詞的な曲と考えています。

2004年に、日産エルグランドのCMソングとして流れていたこともありました。

「孤独な世界で生きている小さな田舎町の少女が、どこかへ行こうと、あてもなく真夜中の汽車に乗った。サウスデトロイトのスラム街で生まれ育った都会の少年が、どこかへ行こうと、あてもなく真夜中の汽車に飛び乗った。ワインと安物の香水の匂い、タバコの煙りに満ちた部屋で歌うシンガーは、笑顔ひとつのために、誰かと夜を分かち合う。そんな日が、いつまでも繰り返される。大通りのあちらこちらで、見知らぬ人たちが待ち合わせている。彼らの影が、何かを求めて夜をさまよっている。通りの街灯の下、心を震わせる何かを求めて生きる人々が、夜、どこかに隠れながら、流離っているんだ。」

Just a small town girl

Livin' in a lonely world.

She took the midnight train goin' anywhere.

Just a city boy

Born and raised in south Detroit.

He took the midnight train goin' anywhere.

A singer in a smoky room

A smell of wine and cheap perfume

For a smile they can share the night.

It goes on and on, and on, and on.

Strangers waiting

Up and down the boulevard.

Their shadows searching in the night.

Streetlights, people

Living just to find emotion

Hiding somewhere in the night.

 

③クライング・ナウ(who's Crying Now)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1981年/全米4位)

この曲も、ジョナサン・ケインのキーボードが美しい、メロディアスでミステリアスなミディアム・テンポ・バラードの名曲。でも、単純なラブ・ソングではなく、〝愛って何?〟という思索がテーマの歌です。

「それは、ずっとひとつのミステリーだった。それでも、まだ、人は答えを見つけようとする。なぜ、良きものが、これほどひどく、人を傷つけ得るのだろうか? 一方通行の道に囚われて、ほろ苦い思いを味わう。それでも、愛は、とにかく、絶えることはないのだ。火を注がれて、燃え上がる愛がある。欲望に火をつけられて、苛まれる心がある。誰が、今、泣いているのだろうか。二つの心が、互いに惹かれあい、愛に向かって走り始める。孤独なのは、どっちなんだ? 今、誰が泣いているんだろう。」

It's been a mystery.

But still they try to see.

Why something good can hurt so bad.

Caught on a one-way street.

The taste of bittersweet.

Love will survive somehow, some way.

One love feeds the fire.

One heart burns desire.

I wonder who's cryin' now.

Two hearts born to run. 

Who’ll be the lonely one?

I wonder who’s crying now.

 

④時の流れに(Still They Ride)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1982年/全米19位)

アルバム「エスケイプ」A面ラストを締めるスロー・バラードの名曲。スティーブ・ペリーの圧倒的な歌唱力とニール・ショーンの超絶ギター・テクニックに痺れます。

ただ、スティーブ・ペリーの書いた詞が、非常に感覚的で、日本語に翻訳しにくいのです。

「ジェシーは、メインストリートの灯りのもと、夜中、ゆっくりと車を走らせる。この古い街も変わっていく。今はまだ、誰も彼の名を知らない。でも、時は巡り、彼はまだ走り続ける。信号は、荒々しく絶え間なく走る連中を、夜中、従わせている。それでも、彼らは、走り続ける。タイヤから火を噴きながら。彼らは夜を支配する。彼らは走り続ける。強いものが生き残るんだ。稲妻を追いかけて、ぐるぐる回り続ける。呪文に縛られて。この回転木馬から、降りることは難しい。まわり続ける。ぐるぐると、いつまでも。」

Jesse rides through the night under the Main Street light.
Riding' slow ...
This old town ain't the same.
Now nobody knows his name.
Times have changed, still he rides.
Traffic lights keeping time leading the wild and restless through the night.
Still they ride, on wheels of fire.
They rule the night.
Still they ride, the strong will survive.
Chasing thunder
Spinning 'round, in a spell
It's hard to leave this carousel
'Round and 'round
And 'round and 'round

 

⑤マザー、ファザー(Mother, Father)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

歌詞が印象的なバラードの佳曲。あまり有名な曲ではないのですが、意味の深い歌で、とても好きです。この曲から、アルバム・ラストのオープン・アームズへの流れは絶妙で、最大のハイライトです。

「彼女は母親の顔をして、うつろな瞳で1人座っている。彼女はどこで間違えたのだろうか? 争いの時は過ぎた。神よ、この壊れた家庭を救いたまえ。母さん、父さん、姉さん、戻ってきて。やり直そう、もう一度、信じよう。僕が、母さん、父さんのために生きていることを知らないの? 僕は、家族の〝七番目の息子〟なんだ。神の光が、この家族を照らしている。今こそ、神を信頼して欲しいんだ。信じて欲しい。夢を叶えようと彼は努力した。そして、誇りを踏みにじられ、お酒に溺れて、人生を台無しにしようとしている。ガラスの割れた写真立ての中の一枚の写真。こんな風に終わるべきじゃないんだ。苦い涙と傷ついた年月を通して、僕らの血の絆は強かった。あの日々について、言いたいことは尽きないよね。それでも、今、ここから、目を逸らさないで。」

She sits alone, an empty stare.

A mother's face she wears.

Where did she go wrong?

The fight is gone.

Lord help this broken home.

Hey, mother, father, sister.

Hey, come back, tryin', believein'.

Hey, mother, father, dreamer.

Don't you know that I'm alive for you?

I'm your seventh son.

And when lightin' strikes the family,

Have faith, believe.

With dreams he tried, oh, lost his pride.
He drinks his life away.
One photograph, oh, in broken glass.
It should not end this way.
Through bitter tears and wounded years, 

Those ties of blood were strong.
So much to say, those yesterdays.
So now don't you turn away.

 

⑥翼をひろげて(Open Arms)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1982年/全米2位)

アルバム「エスケイプ」のラストを締めるラブ・バラードの傑作。ジャーニー最大のシングル・ヒット曲です。ジョナサン・ケイン作の不朽の名曲。スティーブ・ペリーの歌唱が素晴らしい。

この曲は、1995年に、マライア・キャリーによってカバーされ、名盤として知られるアルバム「デイドリーム」から3枚目のシングルとしてリリースされ、全英4位を記録しました。

日本では、ジャーニーのオリジナルが、2004年に映画「海猿」の主題歌として流れていたそうです。

「暗闇の中、君の隣で横になっていると、僕の鼓動と重なる君の鼓動を感じるんだ。優しくキミがささやく。あなたはとても誠実な人、と。僕達の愛は、なんて盲目だったんだろう。僕らはともに船を帆走させたけど、難破して、別れ別れになって、漂流していたんだ。そして、今、君は、僕の隣にいる。そう、僕は、両手を広げて、君のもとへと帰ってきたんだ。隠していることなんて何もない。僕の言葉を信じて欲しい。だから、僕は、両手を広げて、ここにいる。僕にとって、君の愛がどれほど大切か、君にわかって欲しい。だから、心を開いて。君なしでひとりで生きているならば、この空っぽの家は、なんて冷たいのだろう。君を抱きしめたかった。そばにいて欲しかった。どれほど、君に帰ってきて欲しかったか。そして、今、君は帰ってきて、夜は昼へと変わった。君にそばにいて欲しい。」

Lying beside you here in the dark
Feeling your heart beat with mine.
Softly you whisper you're so sincere.
How could our love be so blind.
We sailed on together.
We drifted apart.
And here you are by my side.
So now I come to you with open arms.
Nothing to hide, belive what I say.
So here I am with open arms.
Hoping you'll see what your love means to me.
Open arms.
Living without you, living alone
This empty house seems so cold.
Wanting to hold you, wanting you near
How much I wanted you home.
But now that you've come back.
Turned night into day
I need you to stay

 

⑦セパレイト・ウェイズ(Separate Ways)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米8位)

前作のシンプルな音作りから打って変わって、重厚なシンセサイザー・サウンドに彩られるアルバム「フロンティアーズ」の一曲目に配され、ファースト・シングル・カットされた佳曲。よくTVなどでもかかりますし、この曲をジャーニーの代表曲と考えている人もけっこういます。

ただ、歌詞の意味を考えると、この別れの曲が、ワールド・ベースボール・クラシックのTBSのテーマ曲として、2000年代、ずっとテレビで流れているのは、かなり、奇妙な感じはします。

「僕らは、離れた別々の世界にいる。2人の心も遠く離れてしまった。眠られぬ夜には、大地が失われてしまったように感じる。僕は君を求めて、手を伸ばし続ける。それが失われてしまったという、この絶望的な感覚さえも、君の心を変えることはできないんだ。僕たちが、この大きな潮の流れを乗り切って生き残るために、諦めずに努力し続けなければ、愛は引き裂かれてしまう。いつか、愛は、君の心を縛っている鎖を引きちぎって、君は解き放たれていることに気づくだろう。僕らが、どんなふうに触れ合い、そして、別れることになったのか、君に思い出させる夜もあるだろう。たとえ、彼が君を傷つけることがあっても、真実の愛は、君を見捨てない。僕らが、別れ別れになってしまった今でも、僕は、まだ、君を愛している。わかるだろう? 困惑と苦痛に苛まれた悩みの日々、思えば、僕らのした約束は、すべて空しく散った。君が、どうしても行くというのなら、僕は、君に愛を贈るよ。君は決してひとりじゃない。僕がいつでも想っていることを忘れないで。君が恋しいよ。」

Here we stand worlds apart, hearts broken in two, two, two.
Sleepless nights losing ground, I'm reaching for you, you, you.
Feeling that it's gone can't change your mind.
If we can't go on to survive the tide, love divides.
Someday love will find you break those chains that bind you.

one night will remind you how we touched and went our separate ways.
If he ever hurts you, true love won't desert you.
You know I still love you though we touched and went our separate ways.

Troubled times
Caught between confusions and pain, pain, pain
Distant eyes
Promises we made were in vain, in vain, in vain.
If you must go I wish you love.
You'll never walk alone.
Take care my love.
Miss you love.

 

⑧マイ・ラブ(Send Her My Love)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米23位)

この時期のジャーニーらしいメロディアスでドラマティックなミディアム・テンポのラブ・バラードの名曲。重厚でSF的な近未来感のあるサウンドでありながら、あくまでもその旋律は官能的で美しい。私的には、アルバム「フロンティアーズ」を代表する曲だと思っています。

「最後に彼女の顔を見てから、ずいぶん経った。君は、彼女が元気だったと言うけど、僕は、悲しいカフェでの別れを今でも思い出すんだ。彼女の泣き顔を見ると、とても胸が痛む。僕は、さよならを言いたくなかった。彼女に僕の愛を届けて欲しい。思い出は消えない、と。彼女に僕の愛を伝えて。薔薇は決して色褪せない、と。彼女に僕の愛を届けて。同じホテルの同じ古びた部屋。僕は、また旅の途上にいる。彼女には、僕が与えられる以上のものが必要だった。僕らの愛は偽りではなかった。それはわかっているんだ。壊れた心はいつでも癒せるから。僕の愛を届けておくれ。思い出は消えないから。僕の愛を届けて。薔薇は決して色褪せない。僕の愛よ届け。」

It’s been so long since I’ve seen her face.

You say she’s doing fine.

I still recall a sad cafe.

How it hurt so bad to see her cry.

I didn’t want to say good-bye.

Send her my love, memories remain.

Send her my love, roses never fade.

Send her my love.

The same hotel, the same old room,

I’m on the road again.

She needed so much more than I could give.
We knew our love could not pretend.
Broken hearts can always mend.

Send her my love, memories remain.
Send her my love, roses never fade.
Send her my love.

 

⑨愛の終わりに(After the Fall)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米23位)

ウエストコースト風のコーラスが爽やかで、ギターの旋律も印象的で耳に残る、ポップでキャッチーな佳曲。

「そう、愛は終わったんだ。もう、僕は続けられない。愛は終わった。僕が言いたいのは、手遅れだってことさ。あまりにも長く待ちすぎたんだ。君に話すべきだった。あの時、僕が知ってさえいたら。初めから素直に君に話すべきだったのに。でも、言葉はうまく出てこなかった。だから、心から正直に、君に話そう。君にそう見せていたよりも、僕にとって、君は大切な存在だったんだ。君は、ともかく、踏みとどまっていてくれていたのに。君の優しさと気遣いのすべてが、今は、ただ懐かしいよ。けれども、生まれつき頑固でわがままな男は、自分で最善と信じるやり方で、精一杯、説得しようとするだけだ。バレンタインの贈り物もしたことなかったね。買い物をする時間がなかったんだ。仕事があったから。あの愛が忘れられない。胸の痛みが呼び覚まされる。愛は終わったと気付かされる。聖人であれ、罪人であれ、なりふり構わず、恋をする。その愛が終わった後に、何が残るというんだ。何も残りはしない。」

So now love is gone.
I can't go on, love is gone.
I want to say 
Now it's just too late
Waited far too long

Should have told you then I knew
Should have told you right from the start
But the words didn't come out right.
So I'll tell you straight from my heart.

You meant more to me than I let you see.
You held on somehow.
All your tenderness and your sweet caress
I miss you now.

But a headstrong stubborn man only works it out the best he can.
Valentines he never sent
There's not enough time
He's a working man

Can't stop falling
heartaches calling
Finds you after the fall

Saints or sinners take no prisoners
What's left after you fall? 
No not much, no

 

⑩時への誓い(Faithfully)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米12位)

アルバム中で、最も美しいラブ・バラードの名曲。

「ハイウェイは、白夜の彼方へと向かっている。車輪はまわり続ける。僕は君のことを思い続けている。今夜は、電話の向こうにいる君に愛を語りかけながら、落ち着かない心を抱えて、ひとり眠りにつく。旅の途上で、家族をつくるものじゃないと人は言うけど、君と僕とは、まさにそういう感じだ。それに、ミュージシャンと恋に落ちるなんて、そうそうあることじゃないってね。でも、君にそばにいて欲しい。僕は、永遠に君のものだから。誓うよ。僕は、この世界の中心で、サーカスの生活を続けている。僕らはみんな、僕らを笑わせてくれるピエロが必要なんだ。僕には、いつでも次のショーが待っている。自分がどこにいるのかもわからなくなる。君がいなければ、道に迷ってしまうよ。離れていることは、この愛を困難にしている。2人の見知らぬ他人同士が、再び恋に落ちることを学ぶんだ。僕は、君を再発見する喜びを得る。君にそばにいて欲しい。僕は永遠に君のものだから。誓うよ。」

Highway run into the midnight sun.

Wheels go round and round.

You're on my mind.

Restless hearts sleep alone tonight

Sending all my love along the wire.

They say that the road ain't no place to start a family,

Right down the line it's been you and me.

And loving a music man ain't always what it's supposed to be.

Oh, girl, you stand by me.

I'm forever yours,

Faithfully.

Circus life under the big top world.

We all need the clowns to make us smile.

Through space and time

Always another show.

Wondering where I am.

I'm lost without you.

And being apart ain't easy on this love affair.

Two strangers learn to fall in love again.

I get the joy of rediscovering you.

Oh, girl, you stand by me.

I'm forever yours,

Faithfully.

 

⑪限りなき世界(Edge of the Blade)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー/ニール・ショーン

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

シングルカットはされませんでしたが、ニール・ショーンのギター旋律による強烈無比の前奏がしびれるほどカッコいい、疾走感にあふれる、ハードかつドラマチックな佳曲。

「君は、これまで、一生懸命努力してきた。でも、今回は、やり過ぎたね。君の行動はパーフェクトだ。あらゆる点で、パーフェクトだよ。周りの人みんなから、噂を聞かされたよ。契約の束と弁護士たち、それに下町のシャンパン。君は、僕に、何をさせたいんだ? 僕は、これまでずっと、僕を刺激し続ける君に対してフェアにやってきた。やはり、結局のところ、僕らの関係は、もう終わったんだ。それでも、君は、さらなる困難を求める。でも、それは、物事があるべきさまであるに過ぎない。君は、その力の虜になる。青い魔法の迷路。今、その関係性の輪は、いつも君の心を掴んで離さない激しい怒りと渇望によって壊された。君が剣の刃を間違って握っていないか、よく確かめたほうがいい。もし、それが鋭利なら、よく切れるなら、その切れ味を楽しんでくれ。」

You've been trying very hard

Now this time you've gone too far

Your performance perfect

In every way perfect!

I hear rumors all around.

Contracts and lawyers and champagne downtown.

Tell me what you think you want me to do.

I've been always fair with you turning on me.

After all we've been through.

You want trouble then that's just the way it will be.

You're caught up in the power.

A blue magical maze.

Now the circle is broken in a spellbinding rage.

Better see if you're holding the wrong edge of the blade.

If it's sharp, if it cuts,

Enjoy yourself.

 

⑫トゥ・ユアセルフ(Be Good to Yourself)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー/ニール・ショーン

◯アルバム「Rased on Radio〜時を駆けて(1986年/9th/全米4位・全英22位)」初収録。

◯シングル(1986年/全米9位)

このアルバム全体のコンセプトが、西海岸でラジオから流れると気持ちいい、ビーチボーイズのようなイカした曲を集めたアルバムをつくることでした。日本で言うと、山下達郎さん的なサウンドでしょうか。

この曲は、このアルバムのコンセプトを体現した代表曲です。あくまでもポップで爽やかな、ウェストコースト・サウンド風の佳曲。疾走感が、REOスピードワゴンっぽいです。

「どうあっても勝利を得られない状況に直面して、過負荷に耐えきれず、自制心を見失いそうになっているんだ。肩と肩がふれあうほど密集して、押し合いへし合いになって。僕は、もう自分のボクシング・グローブを壁に掛けて、長い休暇に入る準備ができているんだ。他の誰もそうしてくれない時には、自分自身のことを気にかけなきゃ。もっと自分の状態に気を配るんだ。高所で綱渡りをしながら、十字砲火に見舞われるような生活。もっと自分自身に気を使うんだ。君が、もうこれ以上与えられないというのに、それでも全部よこせと要求する連中には、ノーと言うべきなんだ。僕の気を狂わせる騒音のスイッチは切ろう。後悔しないで過去を振り返れるように。許すことは、忘れることなのさ。新しく何かを始めるためには、ほんの少し、楽な気持ちが欲しいのさ。」

Running out of self-control 

Getting close to an overload up against a no win situation.

Shoulder to shoulder, push and shove.

I'm hanging up my boxing gloves.

I'm ready for a long vacation 

Be good to yourself when nobody else will.

Oh be good to yourself.

You're walking a high wire, caught in a cross fire.

Oh be good to yourself.

When you can't give no more they want it all but you gotta say no.

I'm turning off the noise that makes me crazy.

Lookin' back with no regrets.

To forgive is to forget.

I want a little piece of mind to turn to.

ゲイリー・ムーアは、1952年、北アイルランド最大の都市ベルファストに生まれたアイルランド人です。細坪基佳さんの同期で、スティング、伊勢正三さんの1年後輩、さだまさしさんの1年先輩にあたります。

ゲイリー・ムーアは、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックスなどの影響を受けて、プロギタリストを志し、やがて、独自の抒情的な音色と超絶技巧の早弾きテクニックを持つ天才ギタリストに成長します。

プロとしてのメジャー・デビューは、アイルランドのロック・バンド「スキッド・ロウ」の一員として、1969年(17歳)、自身の作曲したファースト・シングルをフィル・ライノットのボーカルでリリースしたものでした。その後、3枚のアルバムをリリースするも、1971年にスキッド・ロウは解散します。

その後、ゲイリー・ムーア・バンドを結成して、1973年(21歳)にアルバムを発表するも、セールスに恵まれず、バンドは自然解消します。

1974年には、旧友フィル・ライノットに誘われてアイルランドのロック・バンド「シン・リジィ」に加入するも、ほどなく脱退し、同年5月には、ジャズロック・バンド「コロシアムⅡ」を結成して、3枚のアルバムをリリースしますが、まったく売れずに1978年には、これも脱退します。

同年9月(26歳)、初のソロアルバム「バック・オン・ザ・ストリーツ」をリリースし、シングル「パリの散歩道」が小さくヒットします。一方で、シン・リジィに再加入してアルバム制作にも参加しますが、翌1979年、アメリカ・ツアー中に脱退します。

同年9月、シングル「スパニッシュ・ギター」をリリースします。さらに、新バンド「G-Force」を結成し、翌1980年、アルバムをリリースしますが、これも成功せず、バンドは解散します。

1981年は、レコード会社との契約問題がこじれて裁判になり、活動が制限されます。それを解決し、1982年(30歳)に、名盤「Corridors of Power(大いなる野望)」をリリースし、特に、日本での人気が高まりました。

1983年には、Live版「Rockin' Every Night - Live in Japan」が、日本のみでリリースされました。

1984年のアルバム「Victims of the Future」まで、日本での絶大な人気は続きました。この時期のゲイリー・ムーアは、日本では、カリスマ的な希代のギタリストとして、圧倒的な存在感を持っていたのです。ただし、それは、ゲイリー・ムーア本人にとってもっとも大切なブルースの世界ではなく、ハードロックの世界においてだったのです。

とは言え、ゲイリー・ムーアのソロ活動のスタートからハードロック路線全盛期まで(1978〜1985年)、この時期の作品は、私を含めて多くの日本人にとって、特別な意味を持つものでした。

これ以降も、欧州では、ゲイリー・ムーアの人気は、高まっていきますが、日本での人気の全盛期は、80年代前半だと思います。私自身が、リアルタイムで聴いていたのも、この時期でした。

ここでは、この時期、1978〜1985年(26〜33歳)のゲイリー・ムーアの作品から、独断と偏見に基づく選曲で、ベスト12を紹介します。

曲順は、発表年時順によります。

 

 

①パリの散歩道(Parisienne Walkways)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/フィル・ライノット

◯アルバム「バック・オン・ザ・ストリーツ(1978年/2nd/全英70位)」フィル・ライオット・ボーカル・バージョン初収録。

◯シングル(1979年/全英8位)上記フィル・ボーカル・バージョン

◯アルバム「ライブ・アット・ザ・マーキー(1983年/Live版Ⅰ)インストゥルメンタル・バージョン収録。

◯シングル(1993年/Live版Ⅱ)

◯アルバム「ブルース・アライブ(1993年/Live版Ⅱ/全英8位)」収録。

ゲイリー・ムーアの最初のヒット曲。

1983年のLive版インストゥルメンタル・バージョンが、羽生結弦さんのフリーの演技のBGMとして使用され、話題となりました。

「1949年のパリを覚えている。シャンゼリゼ、サン・ミッシェル、そして、年代物のボージョレー・ワイン。そして、パリ生まれの君が、私のものだった、あの日々を思い出す。写真を見返せば、街角のカフェで過ごした夏の日々がそこにある。ああ、あの遠い昔のパリでの日々についてなら、私はいくらでも書き綴ることができるよ。」

I remember Paris in '49.
The Champs Elysee, Saint Michel and old Beaujolais wine.
And I recall that you were mine in those Parisienne days.
Looking back at the photographs 
Those summerdays spent outside corner cafes.
Oh, I could write you paragraphs about my old Parisienne days.

 

②スパニッシュ・ギター(Spanish Guitar)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/フィル・ライノット

◯シングル(1979年/ゲイリー・ボーカル・バージョンとインストゥルメンタル・バージョン収録。)

哀愁に満ちた初期の名曲。私は、パリの散歩道より、この曲の方が、個人的にはより好きです。ボーカル・バージョンとインストゥルメンタル・バージョンのどちらも良いです。

「私が、ここに座って、星空の下で、スパニッシュ・ギターを弾く時、時は、飛び過ぎていく。私が弾く、どの音も、スペインの記憶と結びついている。その調べは、私を再び、その記憶へと連れ戻す。私が、ここに座って、私の古いスパニッシュ・ギターを弾く時、私の弾くすべての音が、帆を膨らませ、あのスペイン娘のもとへと、私を連れて行く。ああ、彼女は、遥かに遠い。私が、ここに座って、星空の下で弾く時、その調べは、時を運び去り、私をスペインの休日へと誘うのだ。」

As I sit here and play my Spanish guitar underneath the stars,
It passes the time away.
Each note I play Is a memory of Spain.
The melodies they take me back there again.
So as I sit here and play on my old Spanish guitar,
Each note I play just sails away
And it brings me closer to that Spanish senorita.
Oh, she's so far away.
As I sit here and play underneath the stars,
It passes the time away and brings me closer to my Spanish holiday.

 

③サンセット(Sunset)

作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「Tilt サンダーストーム(1981年/コージー・パウエル)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

1982年に飛行機事故で他界したギタリスト、ランディ・ローズへ捧ぐとして演奏されたLive版が、圧倒的に良いです。

ゲイリー・ムーアのインストゥルメンタルの代表曲。私見では、ゲイリー・ムーアの曲の中で、もっとも美しい曲です。これほど美しいギター旋律は他にないと思っています。インストゥルメンタルのナンバーでは一番好きです。

 

④ドント・テイク・ミー・フォー・ア・ルーザー(Don't Take Me for a Loser)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

個人的には、この曲こそが、ゲイリー・ムーアの代表曲です。40年、何度聴いても、聴き飽きることのない曲。

「俺は、かつては、誰にでも簡単に騙されるような、ナイーブで愚鈍な人間だった。だが、そんな屈辱の日々にはおさらばだ。ハンドルを切って走り出す時が来たんだ。俺はかつて、誰でも容易く欺ける、間抜け野郎だった。だが、今は、俺も、ゲームのやり方を学んだ。そして、俺の目は、いつでも、ズルや策略を見逃さない。以前の俺は、お前の嘘を、すっかり信じ込んで、黙って聴いているような愚か者だった。だが、そんな時期は、もう過ぎた。今度は、お前が捕まる番だ。なぜなら、今度は、俺は、もう何も見逃さないからだ。俺を負け犬と思うな。なぜなら、俺が勝つからだ。馬鹿にするなよ。また、お前を失うような馬鹿な真似はしない。」

Baby
I used to be the kind anyone could burn.
But now I've left those days behind.
And it's time for the wheel to turn.
Baby
I used to be so easy to take for a ride.
But now I've learned to play the game.
And my eyes are always open wide.
I was the one who would listen to you
When you handed me all of your lies.
But those days have gone.
And it's time you caught on
'Cause this time nothin's gonna get by.
Don't take me for a loser.
Don't take me for a loser
'Cause I'm gonna win.
Don't take me for a fool, baby.
'Cause it would take a fool to lose you again.
 

⑤オールウェイズ・ゴナ・ラヴ・ユー(Always Gonna Love You)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

ゲイリー・ムーアの曲の中で、私が一番好きなラブ・バラードです。間奏のギターソロが痺れます。

「彼女の瞳を見つめる時と同じではない。そこに魔法はない。そして、僕が君の瞳を見つめる時、僕らが何を分かち合えるのか、理解できるんだ。もし愛が永遠なら、僕は、いつまでも君を愛するだろう。僕らの愛を忘れることがあるとは、僕には思えない。」

It's not the same when I look in her eyes.
The magic's not there.
And when I look I realise what we could have shared.
I'm always gonna love you
If loving means forever.
I'm always gonna want you.
I don't think I could ever just forget the love we had.
 

⑥ウィッシング・ウェル(Wishing Well)

作詞作曲 ポール・ロジャース/ポール・コゾフ&etc

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

ゲイリー・ボーカル。

1973年にリリースされたブリティッシュ・ロック・バンド「Free」のラスト・アルバム「Heartbreaker」に収められている名曲のカバー。

「帽子を脱いで、靴も脱げよ。俺は、君がどこにも行かないことを知っている。君のブルースを歌いながら、街をさまようがいいさ。俺は、君がどこにも行かないことを知っているんだ。君は、いつでも、僕のよい友だちだ。だけど、君はいつも、僕にさよならを言おうとするよね。そして、君が満足できるのは、願い井戸に足を突っ込んでいる時だけなのさ。」

Take off your hat, kick off your shoes.
I know you ain't going anywhere.
Run round the town singing your blues.
I know you ain't going anywhere.
You've always been a good friend of mine.
But you're always saying farewell.
And the only time that you're satisfied
Is with your feet in the wishing well.
 

⑦ゴナ・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン(Gonna Break My Heart Again)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

無名の曲ですが、実にキャッチーで、ストレートで、テンポも良く、メロディアスな佳曲です。ギターもボーカルも、歯切れが良く、印象的です。

「僕が君に出会ったあの日以来、君は僕をひっくり返してメチャメチャにしてきたね。だけど、僕がどんなに必死になって忘れようとしても、君を忘れることはできないみたいだ。僕が君を見つけたあの日以来、君は僕の心を引き摺り回してズタボロにしてきたよね。君に関わっていたら、僕の人生は、君に引っ掻き回されるだけで、一生が費やされてしまう。君がこれまでさんざん振る舞ってきたのと同じように、今、君が傍若無人に何と言おうが、僕は気にするもんか。日を見るより明らかなことさ。君はまた僕のハートをメチャメチャにするつもりなんだ。これまで、君がそうしてきたように、今度もね。」

You've been turnin' me upside down since the day I met you.
But no matter how hard I try, I can't seem to forget you.
You've been turnin' me inside out since the day I found you.
So why do I spend all of my time just hangin' around you.
I don't care what you say to me from the way you been behaving.
Now it's plain to see.
You're gonna break my heart again.
You're gonna break my heart again.
Like you broke my heart before.

 

⑧フォーリング・イン・ラヴ・ウィズ・ユー(Falling in Love with You)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯シングル(1983年/スタジオ新録音バージョン)

ゲイリー・ボーカル。

日本では、ゲイリー・ムーアの曲の中で、もっともメジャーなラブ・バラード。もはや、スタンダード・ナンバーと言ってよい名曲。

お勧めはアルバム「Corridors of Power」バージョン。

「君に近づくと、心臓の鼓動が、僕にとって、君がただ一人の人だと感じさせる。僕には、その理由はわからない。ただ、この鼓動が、そういう意味だと、僕にはわかる。それだけなんだ。そして、君の瞳を覗き込む時、僕は、そこに、これまで僕が探してきたものすべてがあると気づくんだ。僕には、この気持ちが何なのか、わからない。ただ、わかるのは、その気持ちが、日々、強く育っていくということだけさ。なぜなら、僕は、君に恋に落ちているから。それは、あまりにも容易いことだったよ。そう、僕は君に恋に落ちているんだ。本当だよ。」

When I'm close to you, 

I feel my heartbeat telling me that you're the one for me.
Darling, I don't understand the reasons.
I just know that this was meant to be.
And when I look into your eyes I see it,
everything that I've been searching for
Darling, I don't understand this feeling,
I just know it's growing more and more.
Because I'm falling in love with you.
It's the easiest thing for me to do.
Yes, I'm falling in love with you, it's true.

 

⑨アイ・キャント・ウェイト・アンティル・トゥモロー(I Can't Wait Until Tomorrow)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

ゲイリー・ボーカル。

スタジオ録音版とLive版の甲乙が付け難い。

雄大で聴く人を落ち着かせる佳曲。

「決して見つけられないものを、ずっと探し求めてきた。ずっと傍に持っていたものを、俺は探し続けてきた。朝日を浴びて、探し続けた。陽が沈むまで、自分の行くべき道を見つけようと努力してきた。俺は探し続けた。決して触れられないものを、俺は求め続けてきた。それほどまでに渇望するものを手に入れることを夢見つづけた。降りしきる雨の中、落ちる涙を数え続けた。俺は、恐れを隠そうと努力してきた。だが、何も変わらなかった。そして、もう一度、この道を通ることがあるのかどうか、俺にはわからない。明日まで待てない。明日は俺を待ってはくれないから。明日は、決して、俺を待ってはくれないだろう。」

I've been searching for something I might never find.

I've been looking for something I have left behind.

I've been searching every day in the rising sun.

I've been trying to find my way till the day is done.

I've been searching.

I've been reaching for something I might never touch.

And I've been dreaming of something that I want so much.

I've been counting all the tears in the falling rain.

I've been trying to hide my fears, but it's all the same.

And I don't know if I'll ever pass this way again.

I can't wait until tomorrow.

It's something I might never see.

I can't wait until tomorrow, for tomorrow never wait for me.

Tomorrow just won't wait for me.

Tomorrow never wait for me.

 

⑩シェイプス・オブ・シングス(Shapes of Things)

作詞作曲 ポール・サミュエル=スミス/キース・レルフ/ジム・マッカーティ

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

ゲイリー・ボーカル。

エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジという三大ギタリストが在籍したイギリスの伝説的ロック・バンド「ヤードバーズ」の1966年のシングル曲のカバー曲。だが、ゲイリー・ムーアのアレンジは、ジェフ・ベックの1968年のソロ・アルバム「トゥルース」でのバージョンに基づく。

パワフルでクラシカルでカッコいい曲です。間奏のゲイリーのギターソロが神業で、ぶっ飛んでいます。

歌詞は、意味がとても深いです。『現代社会においては、人は、時が経てば自然に精神が成熟して大人になるというものではない』という真実について歌っています。

「僕の目の前にある、すべての〝もの〟の形状・形質が、この世界のあらゆるものを見下せ、軽蔑しろ、と僕に教える。時が経てば、人は自然に大人になり、賢くなるのだろうか? この孤独な牢獄の内側で、僕の視界に入るすべてが、僕の脳を攻撃して傷つけるんだ。でも、毎日見るそれは、昨日と同じものに見えるんだけど? 明日になれば、僕は歳をとるのか? 明日になれば、僕は戦士になれるのか? 明日になれば、僕は、今日より臆病じゃなくなれるのかな?」

Shapes of things before my eyes just teach me to despise.
Will time make men more wise?

Here within my lonely frame
My eyes just hurt my brain
But will it seem the same?
Come tomorrow, will I be older?
Come tomorrow, may be a soldier
Come tomorrow, may I be bolder than today?

 

⑪ホールド・オン・トゥ・ラブ(Hold on to Love)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

◯シングル(1984年/全英65位)

ゲイリー・ボーカル。

キャッチーでメロディアスでポップな曲で、とても聴きやすいせいか、1980〜90年代に、日本では、よく街で流れていました。このアルバムの中では、一般向けには一番受けそうな曲です。だからもっと聴かれていい曲だと思うのです。

哀愁に満ちた声とギターの音色が、いつまでも耳に残る、素晴らしい名曲です。

Look at you, a fool in love 

A man too blind to see 

You never ask yourself why they all leave you 

You try to play so many games 

You give yourself away 

And then you wonder why no one believe in you 

You've got to realize that this is going nowhere 

You've got to understand that there's so much you can share 

You know you've got to hold on to love 

If you want to learn to forget your sorrow 

You've got to hold on to love like there's no tomorrow 

 

⑫エンプティ・ルーム(Empty Rooms)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/ニール・カーター

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

◯シングル(1984年/全英51位)

◯シングル(1985年/全英20位)新アレンジ・新規スタジオ録音版。

◯アルバム「ラン・フォー・カバー(1985年/日本20位・全英12位・全米124位)」新アレンジ・新規スタジオ録音版収録。

ゲイリー・ボーカル。

ゲイリー・ムーアの代表曲。また、代表曲を、どれか、一曲と言われたら、この曲か、Don't take me a loser のどちらかを選ぶと思います。

何度も録音を繰り返しているところから、ゲイリー本人にとっても、思い入れの強い曲なのだと思われます。

お勧めは、最初のアルバム「Victims of the Future」収録のバージョンです。歌詞が胸に響きます。そして、間奏のギターソロがなきまくります。

民族対立によって内戦状態の最中に廃墟と化した故郷、北アイルランドの首府ベルファスト旧市街での少年時代の思い出がもとになった曲です。

「孤独だけが友だちだ。癒すことできない壊れたハートが、その代償なんだ。愛が色褪せていくのを受け止めるのは難しい。愛が消えていく時、日は長くなり、夜は冷える。君は、彼女の心が変わることを期待する。けれど、日々はいたずらに流れ去っていく。彼女がなぜ出ていってしまったのか、君は永遠に理解できない。空っぽの部屋、そこは、僕らが愛なしで生きることを学んだ場所。」

Loneliness is your only friend.

A broken heart that just won't mend is the price you pay.

It's hard to take when love glows old.

The days are long and the nights turn cold when it fades away.

You hope that she will change her mind.

But the days drift on and on.

You'll never know the reason why she's gone.

Empty rooms where we learn to live without love.

Empty rooms where we learn to live without love.

 

 

ブルース・スプリングスティーンは、ビリー・ジョエルと同じ、1949年の生まれです。イーグルスのグレン・フライやチューリップの財津和夫さんより一年後輩で、ふきのとうの山木康世さんの1年先輩、スティングや伊勢正三さんの2年先輩にあたります。父親は、オランダ系とアイルランド系、母親はイタリア系のアメリカ人で、東海岸のニュージャージー州で生まれました。

スプリングスティーンが音楽を志すようになったきっかけとしては、まだ小学生の子どもだった1950年代から、すでに世界的なロック・スターだったエルヴィス・プレスリーの影響が非常に大きかったようです。

こうしてエルヴィスに憧れて、バンドを始めたのですが、1stアルバム「アズベリー・パークからの挨拶」でデビューしたのは、スプリングスティーンが23歳の冬、1973年1月のことです。しかし、このアルバムのセールスは振るわず、同年9月にリリースされた2ndアルバム「青春の叫び」も、発売当時は、なかなかヒットに結びつきませんでした。

1975年の3rdアルバム「明日なき暴走」がようやく大ヒットし、その後、1980年に、5thアルバム「ザ・リバー」が、初の全米ナンバー1ヒットを記録します。さらに、1984年(35歳)には、7thアルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」が、英米双方で立て続けにナンバー1ヒットを記録し、全世界で2000万枚を売り上げます。

こうしてスプリングスティーンは、アメリカを代表するロック・シンガーとなったのです。

ここでは、この全盛期の頃(1973〜1987年)に発表されたブルース・スプリングスティーンの曲の中から、独断と偏見に基づき、絶対ベストを15曲選びました。

曲順は、発表年時順によります。

 

 

①7月4日のアズベリーパーク(4th of July, Asbury Park (Sandy))

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「青春の叫び(1973年/2nd/全米59位)」初収録。

◯シングル(1975年/3rd/ドイツのみ)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

7月4日はアメリカの独立記念日です。アメリカの祭日ですね。

そして、アズベリーパークは、スプリングスティーンの故郷、ニューヨーク州の南に隣接するニュージャージー州のジョージショアと呼ばれる美しい海岸線に、19世紀末に開発された古い趣ある海岸リゾートの観光地です。

愛する故郷に別れを告げて、大志を胸に、スプリングスティーンは、ここからロック・スターを目指して旅立ったのです。この曲は、故郷への訣別の歌です。

The Liveバージョンで聴くと、とても心に染み入る佳曲です。

「サンディ、今夜、リトルエデンでは、花火が打ち上げられている。そして、この7月4日に取り残された、すべての冷たい無表情な顔を照らし出している。街に降りると、周囲は、飛び出しナイフ愛好家たちでいっぱいだ。彼らは、とても素早く、ギラギラしていて、抜け目がない。達人たちは、暗くなった遊歩道でのピンボールの魔術師のような遊びを軽蔑する。そして、カジノから出てきた少年たちは、海岸で、ラテン系の恋人たちのようにシャツの胸をはだけて踊る。彼らは、ニューヨークから来たウブなバージンの少女たちを追いかける。サンディ、オーロラが昇っていくよ。桟橋の灯り、そして、カーニバルの人生は、永遠に続くんだ。今夜、俺を愛してくれ。もう2度と、お前に会えないかもしれないから。」

Sandy, the fireworks are hailin' over Little Eden tonight
Forcin' a light into all those stony faces left stranded on this 4th of July.

Down in town the circuit's full of switchblade lovers
so fast, so shiny, so sharp
As the wizards play down on Pinball Way on the boardwalk way past dark

And the boys from the casino dance with their shirts open 
like Latin lovers on the shore.
Chasin' all them silly New York virgins.

Sandy, the aurora is risin' behind us.
Those pier lights, 
Our carnival life forever.
Oh, love me tonight, for I may never see you again.
Hey, Sandy girl... my baby.

 

②涙のサンダーロード(Thunder Road)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「明日なき暴走(1975年/3rd/全米3位・全英17位)」初収録。

シングル(1975年/6th)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

シングル化もされなかった曲ですが、個人的には、「ザ・リバー」と並んで、スプリングスティーンの代表曲と思っています。特に、The Liveバージョンは、素晴らしいです。

ロック史上に残る名曲の一つと言っていいでしょう。

「そう、俺は、このギターを手に入れたんだ。どうやってかき鳴らすかも学んだ。そして、俺の車は裏に停めてある。もしも、お前が、その玄関から、俺の車の助手席まで、長い旅路を歩いてくる準備ができているなら、車のドアは開いている。だが、タダじゃないぜ。俺が話さなかったから、お前は寂しいんだろ。だけど、今夜、俺たちは自由だぜ。決まりきった約束事は、ぜんぶ破っちまえよ。お前が追い払った男たちの目の中には幽霊が宿っていた。燃え尽きたシボレーの残骸に乗って、奴らは、この埃っぽい海岸通りに出没するのさ。奴らは、夜な夜な、通りをうろついて、お前の名を叫ぶ。お前が卒業式で着たガウンが、奴らの足元でぼろぼろになっている。夜明け前の冷たい孤独の中で、お前は、奴らのエンジンの咆哮を聴く。だが、お前が玄関に出てみると、奴らは、風に乗って消えてしまう。だから、メアリー、この車に乗りな。この街には負け犬しかいない。俺は、勝つために、ここから出ていく。」

Well I got this guitar
And I learned how to make it talk
And my car’s out back
If you’re ready to take that long walk from your front porch to my front seat.
The door’s open but the ride it ain’t free.
And I know you’re lonely for words that I ain’t spoken.
But tonight we’ll be free,
All the promises’ll be broken.
There were ghosts in the eyes of all the boys you sent away.
They haunt this dusty beach road 

In the skeleton frames of burned out Chevrolets.

They scream your name at night in the street.
Your graduation gown lies in rags at their feet.
And in the lonely cool before dawn you hear their engines roaring on.
But when you get to the porch they’re gone on the wind.

So Mary, climb in.
It’s a town full of losers and I’m pulling out of here to win.

 

③凍てついた十番街 (Tenth Avenue Freeze-Out)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「明日なき暴走(1975年/3rd/全米3位・全英17位)」初収録。

◯シングル(1975年/5th/全米83位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

明るく賑やかな曲なのですが、歌詞はかなり深刻で強烈です。歌詞に出てくるバッド・スクーターは、スプリングスティーン自身だと言われています。

これも、おすすめは、力強く、迫力あるThe Liveバージョンです。

「都会に涙が落ちる。バッド・スクーターは、自分自身のグルーブ(リズム・音の世界)を探している。そして、自分以外の世界中の奴らが、裕福で、優雅に歩いている気がしている。自分は、引っ越す部屋さえ見つけられずにいるのに。誰もが、この街から出ていくべきなのさ。それがすべてさ。俺は、日陰者の人生を走っている。そして、後戻りすることさえできないんだ。十番街は凍てついている。」

Teardrops on the city.
Bad Scooter searching for his groove
Seem like the whole world walking pretty.
And you can't find the room to move.

Well everybody better move over, 
that's all.
Cause I'm running on the bad side.
And I got my back to the wall.
Tenth Avenue freeze-out.
Tenth Avenue freeze-out.

 

④裏通り (Backstreets)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「明日なき暴走(1975年/3rd/全米3位・全英17位)」初収録。

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

スロー・バラードなのに、なんでこんなに力強いんだろうと感嘆させられます。

おすすめは、The Liveバージョンです。

「気だるく、蒸し暑い夏に、俺とテリーは友達になった。俺たちが生まれた、そのむせかえるような熱気の中で、息を吸い込もうと無駄な努力をし、郊外へと車に便乗させてもらい、歯を食いしばって、俺たちは信頼を結んだ。古い廃屋となったビーチハウスで、うだるような空気の中で消耗し、疲れ果てて眠った。そして、裏通りに隠れて、激しい愛と敗北感に満たされて生きていた。夜の裏通りを、俺たちは、人生の成功を掴むために、走っていたんだ。」

One soft infested summer me and Terry became friends.
Trying in vain to breathe the fire we was born in.
Catching rides to the outskirts, tying faith between our teeth,
Sleeping in that old abandoned beach house, getting wasted in the heat,
And hiding on the backstreets, hiding on the backstreets,
With a love so hard and filled with defeat,
Running for our lives at night on them backstreets.

 

⑤明日なき暴走(Born to Run)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「明日なき暴走(1975年/3rd/全米3位・全英17位)」初収録。

◯シングル(1975年/4th/全米23位・全英56位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

スプリングスティーンの疾走型ロックの代表曲。

おすすめは、The Liveバージョンです。

「昼間は、アメリカンドリームの破れ去った通りで、俺たちは汗まみれで働く。夜には、クロームメッキのホイールで、ガソリンを満タンにして、自殺マシーンに乗って、ハイウェイ9号線から檻を飛び出し、金持ちの豪邸街を走り抜ける。この街は、背中から、お前の背骨を切り裂く。それが死の罠さ。自殺刑だ。俺たちには、放浪があっているから、若いうちに、飛び出そう。俺たちは、走るために生まれてきたのさ。」

In the day we sweat it out on the streets of a runaway American dream.

At night we ride through the mansions of glory in suicide machines,

Sprung from cages out on highway 9, 

Chrome wheeled, fuel injected, 

and steppin' out over the line Oh-oh.

Baby this town rips the bones from your back.

It's a death trap, it's a suicide rap.

We gotta get out while we're young 

`Cause tramps like us, 

baby we were born to run.

 

⑥ファイア(Fire)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」初収録。

◯シングル(1987年/30th/全米46位・全英54位)

この曲が制作されたのは、1977年のことです。5月にフィラデルフィアで行われたエルヴィス・プレスリーのライブを観て刺激を受け、書き下ろした曲で、デモテープをエルヴィスに送ったのですが、それが届く前に、8月、エルヴィスは42歳で亡くなったのです。

それ以降も、この曲は、スタジオ録音はされず、ライブでだけ演奏されていました。

スプリングスティーンらしい、ワイルドなラブソング。

当然、おすすめは、The Liveバージョンです。

「俺は、クルマを走らせている。カーラジオをつける。お前をそばに引き寄せる。お前は『いや!』と言う。『そんなやり方は好きじゃない』と言う。だが、俺は、お前が嘘つきだと知っている。なぜなら、俺たちがキスをすると、お前は必ず燃え上がるからな。」

I'm driving in my car.

I turn on the radio.

I'm pulling you close.

You just say no.

You say you don't like it.

But girl I know you're a liar.

'Cause when we kiss

Fire

 

⑦レーシング・イン・ザ・ストリート (Racing in the Street)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「闇に吠える街(1978年/4th/全米5位・全英14位)」初収録。

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

シングル化はされていませんが、スプリングスティーンのスロー・バラードの代表曲です。とても雄大で重厚な曲です。歌詞の弾けるような表現と、重々しい曲調とのギャップが激しいです。

おすすめは、The Liveバージョンです。

「俺は、396立方インチのV8エンジンを搭載した高出力スポーツカーの69年型シボレー・シェベルSS396を手に入れた。それは、今夜、セブンイレブンの駐車場に停めてある。俺と相棒のソニーは、そのクルマを、あり合わせの部品から組み上げた。そして、俺たちは、街から街へと、そのクルマで乗り込むんだ。俺たちは、ただ、純粋に金のためだけに、クルマを走らせる。それ以外の目的は何もない。俺たちは、奴らの口を黙らせ、そして、終いには完全に沈黙させる。今夜、レース会場の街路は、すぐそこ。俺は、最初の踏み込みで、奴らを吹き飛ばしてやるぜ。夏だ。ストリート・レースの季節がやってきたんだ。」

I got a '69 Chevy with a 396, Fuelie heads and a Hurst on the floor.
She's waiting tonight down in the parking lot outside the Seven-Eleven store.
Me and my partner Sonny built her straight out of scratch.

And he rides with me from town to town.
We only run for the money, got no strings attached.

We shut 'em up and then we shut 'em down.
Tonight, tonight the strip's just right, I wanna blow 'em off in my first heat.
Summer's here and the time is right for racing in the street.

 

⑧ハングリー・ハート(Hungry Heart)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ザ・リバー(1980年/5th/全米1位・全英2位)」初収録。

◯シングル(1980年/12nd/全米5位・全英44位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

スプリングスティーン初の全米ベスト10圏内ヒット曲。

おすすめは、The Liveバージョンですが、この曲は、スタジオ録音バージョンでも、どちらでもよいかな。

「ボルチモアに、女房と子どもがいたんだ、ジャック。俺は、ちょっと車で出て、そのまま戻らなかったのさ。川のように、どこへ流れていくのかわからない。俺は、間違った道を選んだが、そのまま戻らずに来ちまったのさ。誰もが、飢えた心を持っている。誰もが、満たされない心を抱えて、彷徨っているんだ。お前は、お金を稼いで、自分に課せられた役割を演じている。だが、誰もが、飢えた心を抱えているんだよ。」

Got a wife and kids in Baltimore, Jack.

I went out for a ride and I never went back.

Like a river that don't know where it's flowing

I took a wrong turn and I just kept going

Everybody's got a hungry heart

Everybody's got a hungry heart

Lay down your money 

and you play your part

Everybody's got a hungry heart

 

⑨独立の日(Independence Day)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ザ・リバー(1980年/5th/全米1位・全英2位)」初収録。

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

シングル化はされていませんが、これも、スプリングスティーンのスロー・バラードの代表曲。1人の若者の一身独立の日を歌っています。名曲です。

おすすめは、The Liveバージョンです。

「父さん、もう寝なよ。もう遅い。何を言っても、もう何も変わらないさ。俺は、朝には聖メアリの門から出発する。たとえ俺たちに何かできたとしても、それで、何かを変えられるわけじゃない。この家をおおう闇が、俺たち家族の一番いい時代を、奪ってしまったんだ。俺たちを捕らえた闇は、この街にもある。でも、奴らは、もう俺に触れることはできない。父さんも、もう俺をどうにもできない。父さんに、奴らがしてきたことを、俺は見てきた。でも、奴らが、それを俺にすることはできないさ。だから、さよならだ。今日は俺の独立の日だ。少年は、みな、旅立たなければならない。だから、父さん、さよならを言ってくれ。男は、みな、自分の道を見つけなきゃならない。そして、独立の日がやってくるのさ。」

Well Papa go to bed now, it's getting late.
Nothing we can say is gonna change anything now.
I'll be leaving in the morning from St. Mary's Gate.
We wouldn't change this thing even if we could somehow.
'Cause the darkness of this house has got the best of us.
There's a darkness in this town that's got us too.
But they can't touch me now and you can't touch me now.
They ain't gonna do to me what I watched them do to you.
Well say goodbye, it's Independence Day.
It's Independence Day, all boys must run away.
So say goodbye, it's Independence Day.
All men must make their way come Independence Day.
 

⑩ザ・リバー(The River)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ザ・リバー(1980年/5th/全米1位・全英2位)」初収録。

◯シングル(1981年/17th/全英35位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

個人的には、スプリングスティーンの代表曲です。スプリングスティーンの名曲を一曲だけ選べと言われたら、間違いなく、この曲を選びます。

おすすめは、The Liveバージョンです。心が、魂が、震えます。

「俺は、ジョンズタウン・カンパニーで、建設の仕事を得た。だが、最近、不景気のせいで、仕事が入らない。そうすると、これまで、とても大切だと思っていたもの、すべてが、虚しく消えちまったのさ。俺は、何も覚えていないふりをしている。メアリーは、何も気にしていないように、振る舞っている。けれど、俺は、兄貴の車を借りて、2人でドライブしたことを思い出す。貯水池で、彼女の身体は日に焼けて、濡れて光っていた。その夜は、水辺の土手で、彼女を抱き寄せ、彼女の吐息を感じながら、眠らずに横になっていた。思い出が、繰り返し、俺をあの頃へ引き戻す。まるで呪いのように、俺をとらえて離さない。叶わなかった夢は、嘘っぱちだったってことなのか、それとも、嘘よりもっと悪いものなのか。その叶わなかった夢が、今夜も、俺を、あの川へと連れて行く。川底は干上がっていると、もう知っているのに。それでも、俺は、今夜も、あの川の記憶に引き戻される。俺とお前、2人で、川を下って行く、車に乗って。」

I got a job working construction for the Johnstown Company.
But lately there ain't been no work on account of the economy.
Then all them things that seemed so important, well mister they vanished right into the air.
I just act like I don't remember, Mary acts like she don't care.
But I remember us riding in my brother's car, her body tan and wet down at the reservoir.
At night on them banks I'd lie awake and pull her close just to feel each breath she'd take.
Now them memories come back to haunt me, they haunt me like a curse.
Is a dream a lie if it don't come true or is it something worse?
That sends me down to the river, though I know the river is dry.
Oh down to the river tonight.

Down to the river, my baby and I.

Oh down to the river we ride.

 

⑪ボーン・イン・ザ・U.S.A.(Born in the U.S.A.)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.(1984年/7th/全米1位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1984年/24th/全米9位・全英5位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

スプリングスティーンの曲の中で、もっとも有名な曲です。

タイトルやサビの歌詞から、愛国歌的なイメージを持たれがちな曲ですが、よく聴くと、歌詞の中には、ベトナム戦争への痛烈な批判などもあって、実は、むしろ、反戦歌なんですよね。

この曲に限っては、The Liveバージョンより、スタジオ録音バージョンがおすすめです。

「死人のような街に生まれ、歩き始めると同時に蹴り飛ばされた。ついには、虐待された犬同然になって、残りの半生を、隠れて暮らすようになる。この小さな街で、小さな面倒ごとを起こした。すると、彼らは、俺の手にライフルを持たせて、アジア人を殺すために、外国へと送った。帰郷して製油所へ行った。雇用係は「私の一存では…」と言った。退役軍人省の役所に行くと、「まだ分からないのか?」と言う。俺の兄貴は、ケソンでベトコンと戦った。奴らは、まだ、そこで生きているが、兄貴はもういない。兄貴はサイゴンで愛している女がいた。今は、彼女の腕の中にいる兄貴の写真が1枚あるだけだ。刑務所のすぐ隣、製油所のガスの炎のそばで、もう10年、俺はくすぶっている。どこにも行けない。俺はアメリカで生まれた。俺は、アメリカの忘れ去られた親父だ。俺はアメリカのクールでロックな親父だ。」

Born down in a dead man’s town,

The first kick I took was when I hit the ground.

You end up like a dog that’s been beat too much

‘Til you spend half your life just coverin’ up.

Got in a little hometown jam,So they put a rifle in my hand,

Sent me off to a foreign land to go and kill the yellow man.

Come back home to the refinery, hiring man says “Son if it was up to me”

Went down to see my V.A. man, he said “Son, don’t you understand”

I had a brother at Khe Sahn fighting off them Viet Cong.
They're still there, he's all gone.
He had a woman he loved in Saigon.
I got a picture of him in her arms now.
Down in the shadow of the penitentiary,
Out by the gas fires of the refinery,
I'm ten years burning down the road.
Nowhere to run, ain't got nowhere to go.
Born in the U.S.A.
I was born in the U.S.A., now
Born in the U.S.A.
I'm a long gone Daddy in the U.S.A., now
Born in the U.S.A.
Born in the U.S.A.
Born in the U.S.A.
I'm a cool rocking Daddy in the U.S.A., now

 

⑫ダンシング・イン・ザ・ダーク(Dancing In The Dark)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.(1984年/7th/全米1位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1984年/22th/全米2位・全英4位)

スプリングスティーンの曲の中で、商業的には、もっとも成功した曲です。スプリングスティーンは、シングルで1位になったことがないんですよね。この曲の全米2位が最高位なんです。この曲は、スプリングスティーンが、プロデューサーに、「お願いだから、売れる曲を作ってくれ!」と言われて、自分の葛藤を正直に見つめて作った曲だそうです。

この曲は、今回の選曲で、唯一、The Liveに収録されていません。スタジオ録音バージョンしかないのです。でも、それで良かったかもしれません。

「夕方、俺は目を覚ます。言うべきことは何もない。朝、帰宅する。何も言うことがないまま、眠りにつく。ただ、疲れているだけなのさ。俺は、疲れ果て、自分自身に飽き飽きしている。ヘイ、そこのかわいこちゃん。俺は、ちょっと助けが必要なんだ。心に火がつかないんだ。火花なしでは、火はつかないさ。俺の銃は借り物なんだ。暗闇の中で、ダンスを踊っていても、心が燃え上がることがないのさ。」

I get up in the evening
and I ain't got nothing to say.
I come home in the morning.
I go to bed feeling the same way.
I ain't nothing but tired.
Man I'm just tired and bored with myself.
Hey there baby, 
I could use just a little help.

You can't start a fire.
You can't start a fire without a spark.
This gun's for hire
even if we're just dancing in the dark.

 

⑬アイム・オン・ファイア(I'm On Fire)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.(1984年/7th/全米1位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1985年/25th/全米6位・全英5位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

相当にワイルドなラブソングです。

おすすめは、The Liveバージョンです。アレンジがカッコいいです。

「やあ、かわい子ちゃん。親父さんは家にいるのかい? それとも、出かけていて、家には、お前さんが、1人っきりかい? 俺は、よくない欲望に駆られているんだ。俺の心は、欲望の炎に焼かれそうだ。教えてくれ、かわい子ちゃん。彼はそんなにいいのかい? 俺がしてあげるようなことを、彼は、あんたにしてくれるのかい? 俺なら、もっといい気持ちにしてあげられるぜ。俺の心の中は、あんたへの欲望で燃えているんだ。」

Hey, little girl, is your daddy home?

Did he go and leave you all alone?

I got a bad desire.

Oh-oh-oh, I'm on fire.

Tell me now, baby, is he good to you?

And can he do to you the things that I do?

Oh, no. I can take you higher.

Oh-oh-oh, I'm on fire.

 

⑭ボビー・ジーン(Bobby Jean)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.(1984年/7th/全米1位・全英1位)」初収録。

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

Born to Run と並ぶ、疾走型ロックの代表曲。名曲です。なぜ、シングル化されなかったのか謎です。おすすめは、The Liveバージョンです。泣けます。

「このあいだ、お前の家の前を通りかかった時、お前の母さんが、お前が出て行ったと教えてくれた。お前の意志は固くて、俺が何を言っても、誰が何を言っても無駄だったろうさ、と言っていた。お前と俺とは、お互い16歳だった頃からの付き合いだ。お前が出ていくつもりだと知ってさえいたら、呼び止めることができていたなら、せめて、さよならぐらいは言いたかったぜ、ボビー・ジーン。」

「お前とは、ずっといっしょにつるんできたよな。他の奴らに背を向けられても、馬鹿にされても。俺たちは、同じ音楽が好きで、同じバンドが好きで、同じ服が好きだった。俺たちが一番イカしてる、俺たち以上にイカす奴らなんか見たことないぜ。そう言い合った。お前が、俺に教えてさえくれていたら、俺はお前に、せめて、さよならぐらいは言いたかったんだぜ。ボビー・ジーン。」

Well I came by your house the other day, 
your mother said you went away.
She said there was nothing that I could have done.
There was nothing nobody could say.
Me and you weve known each other 
ever since we were sixteen.
I wished I would have known,
I wished I could have called you,
Just to say goodbye. Bobby Jean.

Now you hung with me, when all the others turned away,
turned up their noise.
We liked the same music.
we liked the same bands.
we liked the same clothes.

We told each other that we were the wildest, 
the wildest things we'd ever seen.
Now I wished you would have told me,
I wished I could have talked to you,
Just to say goodbye. Bobby Jean.

 

⑮マイ・ホームタウン(My Hometown)

作詞作曲 ブルース・スプリングスティーン

◯アルバム「ボーン・イン・ザ・U.S.A.(1984年/7th/全米1位・全英1位)」初収録。

◯シングル(1985年/28th/全米6位・全英9位)

◯アルバム「The〝Live〟1975-1985(1986年/ライブ版1st/全米1位・全英4位)」収録。

これも、歌詞が深いです。

おすすめは、The Liveバージョンです。

「父親のために新聞を取りに、バス停へ10セント銅貨を手に持って走って行った。当時、俺は、8歳の子どもだった。古い大きなビュイックで、街に向けて走る時、父親の膝の上に乗って、一緒にハンドルを握っていた。俺の髪の毛をくしゃくしゃにしながら親父は言った。息子よ、よく観ておけ。これが、お前の故郷の街だ、と。1965年には、俺の高校でも、緊張が高まっていった。黒人と白人の間で、多くの諍いがあった。だが、それに対して、できることは何もなかった。土曜の夜、街灯に照らされた2台の車の後部座席には銃があった。ショットガンが火を噴き、怒号が飛び交った。俺の故郷にも、難しい時代がやってきた。そして、今、この街のメインストリートは、廃墟の真っ白い窓と空っぽの店ばかりだ。こんなところにやってくる物好きは、もう誰もいないだろう。線路の向こうにある繊維工場は閉鎖される。工場長は言った。この街では、仕事は無くなってしまう。もう、戻ってはこない。昨夜、俺とケイトは、ベッドの中で、この街を出ていくことを話し合った。荷物をまとめて、たぶん南へ。俺は今、55歳。もう、自分の子どもがいる。昨夜、俺は、子どもを膝に乗せてハンドルを握らせ、よく観ておけ、と言った。これが、お前の故郷の街だ、と。」

I was eight years old running with a dime in my hand
Into the bus stop to pick up a paper for my old man.
I'd sit on his lap in that big old Buick and steer as we drove through town.
He'd tousle my hair, say son take a good look around.
This is your hometown. It's your hometown.

Your hometown. It's your hometown.
In '65 tension was running high at my high school.
There was a lot of fights between the black and white, 

there was nothing you could do.
Two cars at a light on a Saturday night, in the back seat there was a gun.
Words were passed in a shotgun blast, troubled times had come.
Yeah to my hometown. Well to my hometown.
My hometown. Yeah to my hometown.

Now Main Street's whitewashed windows, vacant stores.
Seems like there ain't nobody wanna come down here no more.
Well they're closing down the textile mill 'cross the railroad tracks.
Foreman says these jobs are going boys and they ain't coming back.
To your hometown. Yeah to your hometown.
Your hometown. Yeah to your hometown.
Last night me and Kate we laid in bed talking about getting out.
Packing up our bags maybe heading south.
I'm thirty-five, we got a boy of our own now.
Last night I sat him up behind the wheel, said son take a good look around.
This is your hometown.