ジャーニーは、1973年にサンフランシスコで結成されたアメリカン・ハード・プログレの代表的なバンドの一つです。

この時期、1970年代から80年代にかけて、興隆した同じジャンルのバンドとしては、TOTO、フォリナー、スティックス、ボストンなどがあり、これらのバンドは国際的に人気を博していました。ジャーニーは、それらのアメリカン・ハード・プログレ・バンドの中で、商業的に最も成功したバンドです。

ジャーニーの成功の要因は、3人の類まれなミュージシャンの才能が、うまく噛み合ったことによります。

初期のジャーニーは、ギタリストのニール・ショーン(1954年生)の超絶テクニックがメインのインストゥルメンタルの楽曲が中心のプログレッシブ・ロック・バンドだったようです。

しかし、1977年に、ボーカリストのスティーブ・ペリー(1949年生)が加入してからは、伸びのある高音を生かしたボーカル・パートを中心に組み立てられたメロディアスな楽曲が魅力のポップなハードロック・バンドに劇的に変化していきます。この翌1978年に発表されたのが、ジャーニー初のダブル・プラチナ・ディスクを獲得した4thアルバム「インフィニティ」でした。

さらに1980年に、キーボードのジョナサン・ケイン(1950年生)が加わると、彼の作曲の才能によって、キャッチーでメロディアスな楽曲で編成されたメガヒット・アルバム、そして、ポップで美しい代表曲の数々が生まれることになったのです。

ニールの職人技のギターに、スティーブの雄大で透明感のあるボーカルが加わり、さらに、ジョナサンのキーボードが繊細で耽美的なメロディーを奏で、この三者の融合から素晴らしい音楽が生まれました。

こうして、翌1981年には、全世界で1000万枚を売り上げた最大のヒット・アルバムである名盤「エスケイプ」が、さらに1983年には、800万枚売り上げた、もう一つの傑作アルバム「フロンティアーズ」がリリースされ、ジャーニーは、アメリカを代表するロック・バンドになりました。

発売当時は、ジャーニーを商業ロック、産業ロックと揶揄する批評家が多く、評価が恐ろしく低かったのですが、プログレッシブ・ロックに夢を見過ぎというか、音楽を思い込みと思想で語ることの愚かしさが、現れていた気もします。

ジャーニーの曲は、発売から40年後の今聴いても、古さを感じさせません。

ここでは、1978〜86年のジャーニー全盛期に発表された中からベスト12曲を、私の独断と偏見によって選びました。曲順は、発表年時順によります。

 

①ホイール・イン・ザ・スカイ(Wheel in the sky)

作詞作曲 ダイアン・バロリー/ニール・ショーン/ロバート・フライシュマン

◯アルバム「インフィニティ(1978年/4th/全米21位)」初収録。

◯シングル(1978年/全米57位)

このアルバムは、ジャーニーにとって初のプラチナ・ディスクとなったヒット・アルバムで、中でも、この曲は、ジャーニー初のヒット曲となったシングル曲です。

1年の大半をツアーに費やす彼ら自身の切実な思いを歌った歌です。

スティーブ・ペリーのボーカルの良さが際立つ佳曲です。

「冬がまた来る。一年か、あるいはそれ以上、家に帰っていない。彼女が、もう少しだけ、待っていてくれるといいんだが。長い夏の午後に手紙を書いた。泥ではなく、銀でできた手紙さ。この埃っぽい道を、旅してはいるけれど。大空の下で、車輪はまわり続ける。明日はどこにいるのかも、俺はわからない。大空の下で、車輪はまわり続けるのさ。」

Winter is here again oh lord,
Haven't been home in a year or more
I hope she holds on a little longer
Sent a letter on a long summer day
Made of silver, not of clay
I've been runnin' down this dusty road
Wheel in the sky keeps on turnin'
I don't know where I'll be tomorrow
Wheel in the sky keeps on turnin'

 

②ドント・ストップ・ビリーヴィン(Don't Stop Believing)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1981年/全米9位)

1980年代のアメリカン・ハード・ロックを代表する名盤「エスケイプ」の一曲目に配された名曲。ジョナサン・ケインのキーボードが印象的な、ミディアム・テンポのバラード。テーマは〝愛〟ではなく、生きること。

私の感覚では、ジャーニーというバンドの代名詞的な曲と考えています。

2004年に、日産エルグランドのCMソングとして流れていたこともありました。

「孤独な世界で生きている小さな田舎町の少女が、どこかへ行こうと、あてもなく真夜中の汽車に乗った。サウスデトロイトのスラム街で生まれ育った都会の少年が、どこかへ行こうと、あてもなく真夜中の汽車に飛び乗った。ワインと安物の香水の匂い、タバコの煙りに満ちた部屋で歌うシンガーは、笑顔ひとつのために、誰かと夜を分かち合う。そんな日が、いつまでも繰り返される。大通りのあちらこちらで、見知らぬ人たちが待ち合わせている。彼らの影が、何かを求めて夜をさまよっている。通りの街灯の下、心を震わせる何かを求めて生きる人々が、夜、どこかに隠れながら、流離っているんだ。」

Just a small town girl

Livin' in a lonely world.

She took the midnight train goin' anywhere.

Just a city boy

Born and raised in south Detroit.

He took the midnight train goin' anywhere.

A singer in a smoky room

A smell of wine and cheap perfume

For a smile they can share the night.

It goes on and on, and on, and on.

Strangers waiting

Up and down the boulevard.

Their shadows searching in the night.

Streetlights, people

Living just to find emotion

Hiding somewhere in the night.

 

③クライング・ナウ(who's Crying Now)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1981年/全米4位)

この曲も、ジョナサン・ケインのキーボードが美しい、メロディアスでミステリアスなミディアム・テンポ・バラードの名曲。でも、単純なラブ・ソングではなく、〝愛って何?〟という思索がテーマの歌です。

「それは、ずっとひとつのミステリーだった。それでも、まだ、人は答えを見つけようとする。なぜ、良きものが、これほどひどく、人を傷つけ得るのだろうか? 一方通行の道に囚われて、ほろ苦い思いを味わう。それでも、愛は、とにかく、絶えることはないのだ。火を注がれて、燃え上がる愛がある。欲望に火をつけられて、苛まれる心がある。誰が、今、泣いているのだろうか。二つの心が、互いに惹かれあい、愛に向かって走り始める。孤独なのは、どっちなんだ? 今、誰が泣いているんだろう。」

It's been a mystery.

But still they try to see.

Why something good can hurt so bad.

Caught on a one-way street.

The taste of bittersweet.

Love will survive somehow, some way.

One love feeds the fire.

One heart burns desire.

I wonder who's cryin' now.

Two hearts born to run. 

Who’ll be the lonely one?

I wonder who’s crying now.

 

④時の流れに(Still They Ride)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1982年/全米19位)

アルバム「エスケイプ」A面ラストを締めるスロー・バラードの名曲。スティーブ・ペリーの圧倒的な歌唱力とニール・ショーンの超絶ギター・テクニックに痺れます。

ただ、スティーブ・ペリーの書いた詞が、非常に感覚的で、日本語に翻訳しにくいのです。

「ジェシーは、メインストリートの灯りのもと、夜中、ゆっくりと車を走らせる。この古い街も変わっていく。今はまだ、誰も彼の名を知らない。でも、時は巡り、彼はまだ走り続ける。信号は、荒々しく絶え間なく走る連中を、夜中、従わせている。それでも、彼らは、走り続ける。タイヤから火を噴きながら。彼らは夜を支配する。彼らは走り続ける。強いものが生き残るんだ。稲妻を追いかけて、ぐるぐる回り続ける。呪文に縛られて。この回転木馬から、降りることは難しい。まわり続ける。ぐるぐると、いつまでも。」

Jesse rides through the night under the Main Street light.
Riding' slow ...
This old town ain't the same.
Now nobody knows his name.
Times have changed, still he rides.
Traffic lights keeping time leading the wild and restless through the night.
Still they ride, on wheels of fire.
They rule the night.
Still they ride, the strong will survive.
Chasing thunder
Spinning 'round, in a spell
It's hard to leave this carousel
'Round and 'round
And 'round and 'round

 

⑤マザー、ファザー(Mother, Father)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/ニール・ショーン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

歌詞が印象的なバラードの佳曲。あまり有名な曲ではないのですが、意味の深い歌で、とても好きです。この曲から、アルバム・ラストのオープン・アームズへの流れは絶妙で、最大のハイライトです。

「彼女は母親の顔をして、うつろな瞳で1人座っている。彼女はどこで間違えたのだろうか? 争いの時は過ぎた。神よ、この壊れた家庭を救いたまえ。母さん、父さん、姉さん、戻ってきて。やり直そう、もう一度、信じよう。僕が、母さん、父さんのために生きていることを知らないの? 僕は、家族の〝七番目の息子〟なんだ。神の光が、この家族を照らしている。今こそ、神を信頼して欲しいんだ。信じて欲しい。夢を叶えようと彼は努力した。そして、誇りを踏みにじられ、お酒に溺れて、人生を台無しにしようとしている。ガラスの割れた写真立ての中の一枚の写真。こんな風に終わるべきじゃないんだ。苦い涙と傷ついた年月を通して、僕らの血の絆は強かった。あの日々について、言いたいことは尽きないよね。それでも、今、ここから、目を逸らさないで。」

She sits alone, an empty stare.

A mother's face she wears.

Where did she go wrong?

The fight is gone.

Lord help this broken home.

Hey, mother, father, sister.

Hey, come back, tryin', believein'.

Hey, mother, father, dreamer.

Don't you know that I'm alive for you?

I'm your seventh son.

And when lightin' strikes the family,

Have faith, believe.

With dreams he tried, oh, lost his pride.
He drinks his life away.
One photograph, oh, in broken glass.
It should not end this way.
Through bitter tears and wounded years, 

Those ties of blood were strong.
So much to say, those yesterdays.
So now don't you turn away.

 

⑥翼をひろげて(Open Arms)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「エスケイプ(1981年/7th/全米1位・全英32位)」初収録。

◯シングル(1982年/全米2位)

アルバム「エスケイプ」のラストを締めるラブ・バラードの傑作。ジャーニー最大のシングル・ヒット曲です。ジョナサン・ケイン作の不朽の名曲。スティーブ・ペリーの歌唱が素晴らしい。

この曲は、1995年に、マライア・キャリーによってカバーされ、名盤として知られるアルバム「デイドリーム」から3枚目のシングルとしてリリースされ、全英4位を記録しました。

日本では、ジャーニーのオリジナルが、2004年に映画「海猿」の主題歌として流れていたそうです。

「暗闇の中、君の隣で横になっていると、僕の鼓動と重なる君の鼓動を感じるんだ。優しくキミがささやく。あなたはとても誠実な人、と。僕達の愛は、なんて盲目だったんだろう。僕らはともに船を帆走させたけど、難破して、別れ別れになって、漂流していたんだ。そして、今、君は、僕の隣にいる。そう、僕は、両手を広げて、君のもとへと帰ってきたんだ。隠していることなんて何もない。僕の言葉を信じて欲しい。だから、僕は、両手を広げて、ここにいる。僕にとって、君の愛がどれほど大切か、君にわかって欲しい。だから、心を開いて。君なしでひとりで生きているならば、この空っぽの家は、なんて冷たいのだろう。君を抱きしめたかった。そばにいて欲しかった。どれほど、君に帰ってきて欲しかったか。そして、今、君は帰ってきて、夜は昼へと変わった。君にそばにいて欲しい。」

Lying beside you here in the dark
Feeling your heart beat with mine.
Softly you whisper you're so sincere.
How could our love be so blind.
We sailed on together.
We drifted apart.
And here you are by my side.
So now I come to you with open arms.
Nothing to hide, belive what I say.
So here I am with open arms.
Hoping you'll see what your love means to me.
Open arms.
Living without you, living alone
This empty house seems so cold.
Wanting to hold you, wanting you near
How much I wanted you home.
But now that you've come back.
Turned night into day
I need you to stay

 

⑦セパレイト・ウェイズ(Separate Ways)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米8位)

前作のシンプルな音作りから打って変わって、重厚なシンセサイザー・サウンドに彩られるアルバム「フロンティアーズ」の一曲目に配され、ファースト・シングル・カットされた佳曲。よくTVなどでもかかりますし、この曲をジャーニーの代表曲と考えている人もけっこういます。

ただ、歌詞の意味を考えると、この別れの曲が、ワールド・ベースボール・クラシックのTBSのテーマ曲として、2000年代、ずっとテレビで流れているのは、かなり、奇妙な感じはします。

「僕らは、離れた別々の世界にいる。2人の心も遠く離れてしまった。眠られぬ夜には、大地が失われてしまったように感じる。僕は君を求めて、手を伸ばし続ける。それが失われてしまったという、この絶望的な感覚さえも、君の心を変えることはできないんだ。僕たちが、この大きな潮の流れを乗り切って生き残るために、諦めずに努力し続けなければ、愛は引き裂かれてしまう。いつか、愛は、君の心を縛っている鎖を引きちぎって、君は解き放たれていることに気づくだろう。僕らが、どんなふうに触れ合い、そして、別れることになったのか、君に思い出させる夜もあるだろう。たとえ、彼が君を傷つけることがあっても、真実の愛は、君を見捨てない。僕らが、別れ別れになってしまった今でも、僕は、まだ、君を愛している。わかるだろう? 困惑と苦痛に苛まれた悩みの日々、思えば、僕らのした約束は、すべて空しく散った。君が、どうしても行くというのなら、僕は、君に愛を贈るよ。君は決してひとりじゃない。僕がいつでも想っていることを忘れないで。君が恋しいよ。」

Here we stand worlds apart, hearts broken in two, two, two.
Sleepless nights losing ground, I'm reaching for you, you, you.
Feeling that it's gone can't change your mind.
If we can't go on to survive the tide, love divides.
Someday love will find you break those chains that bind you.

one night will remind you how we touched and went our separate ways.
If he ever hurts you, true love won't desert you.
You know I still love you though we touched and went our separate ways.

Troubled times
Caught between confusions and pain, pain, pain
Distant eyes
Promises we made were in vain, in vain, in vain.
If you must go I wish you love.
You'll never walk alone.
Take care my love.
Miss you love.

 

⑧マイ・ラブ(Send Her My Love)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米23位)

この時期のジャーニーらしいメロディアスでドラマティックなミディアム・テンポのラブ・バラードの名曲。重厚でSF的な近未来感のあるサウンドでありながら、あくまでもその旋律は官能的で美しい。私的には、アルバム「フロンティアーズ」を代表する曲だと思っています。

「最後に彼女の顔を見てから、ずいぶん経った。君は、彼女が元気だったと言うけど、僕は、悲しいカフェでの別れを今でも思い出すんだ。彼女の泣き顔を見ると、とても胸が痛む。僕は、さよならを言いたくなかった。彼女に僕の愛を届けて欲しい。思い出は消えない、と。彼女に僕の愛を伝えて。薔薇は決して色褪せない、と。彼女に僕の愛を届けて。同じホテルの同じ古びた部屋。僕は、また旅の途上にいる。彼女には、僕が与えられる以上のものが必要だった。僕らの愛は偽りではなかった。それはわかっているんだ。壊れた心はいつでも癒せるから。僕の愛を届けておくれ。思い出は消えないから。僕の愛を届けて。薔薇は決して色褪せない。僕の愛よ届け。」

It’s been so long since I’ve seen her face.

You say she’s doing fine.

I still recall a sad cafe.

How it hurt so bad to see her cry.

I didn’t want to say good-bye.

Send her my love, memories remain.

Send her my love, roses never fade.

Send her my love.

The same hotel, the same old room,

I’m on the road again.

She needed so much more than I could give.
We knew our love could not pretend.
Broken hearts can always mend.

Send her my love, memories remain.
Send her my love, roses never fade.
Send her my love.

 

⑨愛の終わりに(After the Fall)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米23位)

ウエストコースト風のコーラスが爽やかで、ギターの旋律も印象的で耳に残る、ポップでキャッチーな佳曲。

「そう、愛は終わったんだ。もう、僕は続けられない。愛は終わった。僕が言いたいのは、手遅れだってことさ。あまりにも長く待ちすぎたんだ。君に話すべきだった。あの時、僕が知ってさえいたら。初めから素直に君に話すべきだったのに。でも、言葉はうまく出てこなかった。だから、心から正直に、君に話そう。君にそう見せていたよりも、僕にとって、君は大切な存在だったんだ。君は、ともかく、踏みとどまっていてくれていたのに。君の優しさと気遣いのすべてが、今は、ただ懐かしいよ。けれども、生まれつき頑固でわがままな男は、自分で最善と信じるやり方で、精一杯、説得しようとするだけだ。バレンタインの贈り物もしたことなかったね。買い物をする時間がなかったんだ。仕事があったから。あの愛が忘れられない。胸の痛みが呼び覚まされる。愛は終わったと気付かされる。聖人であれ、罪人であれ、なりふり構わず、恋をする。その愛が終わった後に、何が残るというんだ。何も残りはしない。」

So now love is gone.
I can't go on, love is gone.
I want to say 
Now it's just too late
Waited far too long

Should have told you then I knew
Should have told you right from the start
But the words didn't come out right.
So I'll tell you straight from my heart.

You meant more to me than I let you see.
You held on somehow.
All your tenderness and your sweet caress
I miss you now.

But a headstrong stubborn man only works it out the best he can.
Valentines he never sent
There's not enough time
He's a working man

Can't stop falling
heartaches calling
Finds you after the fall

Saints or sinners take no prisoners
What's left after you fall? 
No not much, no

 

⑩時への誓い(Faithfully)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

◯シングル(1983年/全米12位)

アルバム中で、最も美しいラブ・バラードの名曲。

「ハイウェイは、白夜の彼方へと向かっている。車輪はまわり続ける。僕は君のことを思い続けている。今夜は、電話の向こうにいる君に愛を語りかけながら、落ち着かない心を抱えて、ひとり眠りにつく。旅の途上で、家族をつくるものじゃないと人は言うけど、君と僕とは、まさにそういう感じだ。それに、ミュージシャンと恋に落ちるなんて、そうそうあることじゃないってね。でも、君にそばにいて欲しい。僕は、永遠に君のものだから。誓うよ。僕は、この世界の中心で、サーカスの生活を続けている。僕らはみんな、僕らを笑わせてくれるピエロが必要なんだ。僕には、いつでも次のショーが待っている。自分がどこにいるのかもわからなくなる。君がいなければ、道に迷ってしまうよ。離れていることは、この愛を困難にしている。2人の見知らぬ他人同士が、再び恋に落ちることを学ぶんだ。僕は、君を再発見する喜びを得る。君にそばにいて欲しい。僕は永遠に君のものだから。誓うよ。」

Highway run into the midnight sun.

Wheels go round and round.

You're on my mind.

Restless hearts sleep alone tonight

Sending all my love along the wire.

They say that the road ain't no place to start a family,

Right down the line it's been you and me.

And loving a music man ain't always what it's supposed to be.

Oh, girl, you stand by me.

I'm forever yours,

Faithfully.

Circus life under the big top world.

We all need the clowns to make us smile.

Through space and time

Always another show.

Wondering where I am.

I'm lost without you.

And being apart ain't easy on this love affair.

Two strangers learn to fall in love again.

I get the joy of rediscovering you.

Oh, girl, you stand by me.

I'm forever yours,

Faithfully.

 

⑪限りなき世界(Edge of the Blade)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー/ニール・ショーン

◯アルバム「フロンティアーズ(1983年/8th/全米2位・全英6位)」初収録。

シングルカットはされませんでしたが、ニール・ショーンのギター旋律による強烈無比の前奏がしびれるほどカッコいい、疾走感にあふれる、ハードかつドラマチックな佳曲。

「君は、これまで、一生懸命努力してきた。でも、今回は、やり過ぎたね。君の行動はパーフェクトだ。あらゆる点で、パーフェクトだよ。周りの人みんなから、噂を聞かされたよ。契約の束と弁護士たち、それに下町のシャンパン。君は、僕に、何をさせたいんだ? 僕は、これまでずっと、僕を刺激し続ける君に対してフェアにやってきた。やはり、結局のところ、僕らの関係は、もう終わったんだ。それでも、君は、さらなる困難を求める。でも、それは、物事があるべきさまであるに過ぎない。君は、その力の虜になる。青い魔法の迷路。今、その関係性の輪は、いつも君の心を掴んで離さない激しい怒りと渇望によって壊された。君が剣の刃を間違って握っていないか、よく確かめたほうがいい。もし、それが鋭利なら、よく切れるなら、その切れ味を楽しんでくれ。」

You've been trying very hard

Now this time you've gone too far

Your performance perfect

In every way perfect!

I hear rumors all around.

Contracts and lawyers and champagne downtown.

Tell me what you think you want me to do.

I've been always fair with you turning on me.

After all we've been through.

You want trouble then that's just the way it will be.

You're caught up in the power.

A blue magical maze.

Now the circle is broken in a spellbinding rage.

Better see if you're holding the wrong edge of the blade.

If it's sharp, if it cuts,

Enjoy yourself.

 

⑫トゥ・ユアセルフ(Be Good to Yourself)

作詞作曲 ジョナサン・ケイン/スティーブ・ペリー/ニール・ショーン

◯アルバム「Rased on Radio〜時を駆けて(1986年/9th/全米4位・全英22位)」初収録。

◯シングル(1986年/全米9位)

このアルバム全体のコンセプトが、西海岸でラジオから流れると気持ちいい、ビーチボーイズのようなイカした曲を集めたアルバムをつくることでした。日本で言うと、山下達郎さん的なサウンドでしょうか。

この曲は、このアルバムのコンセプトを体現した代表曲です。あくまでもポップで爽やかな、ウェストコースト・サウンド風の佳曲。疾走感が、REOスピードワゴンっぽいです。

「どうあっても勝利を得られない状況に直面して、過負荷に耐えきれず、自制心を見失いそうになっているんだ。肩と肩がふれあうほど密集して、押し合いへし合いになって。僕は、もう自分のボクシング・グローブを壁に掛けて、長い休暇に入る準備ができているんだ。他の誰もそうしてくれない時には、自分自身のことを気にかけなきゃ。もっと自分の状態に気を配るんだ。高所で綱渡りをしながら、十字砲火に見舞われるような生活。もっと自分自身に気を使うんだ。君が、もうこれ以上与えられないというのに、それでも全部よこせと要求する連中には、ノーと言うべきなんだ。僕の気を狂わせる騒音のスイッチは切ろう。後悔しないで過去を振り返れるように。許すことは、忘れることなのさ。新しく何かを始めるためには、ほんの少し、楽な気持ちが欲しいのさ。」

Running out of self-control 

Getting close to an overload up against a no win situation.

Shoulder to shoulder, push and shove.

I'm hanging up my boxing gloves.

I'm ready for a long vacation 

Be good to yourself when nobody else will.

Oh be good to yourself.

You're walking a high wire, caught in a cross fire.

Oh be good to yourself.

When you can't give no more they want it all but you gotta say no.

I'm turning off the noise that makes me crazy.

Lookin' back with no regrets.

To forgive is to forget.

I want a little piece of mind to turn to.