2008年より毎年12月になると、ミラノ市からミラノ市民へのプレゼントとして芸術作品が市庁舎であるマリーノ宮で無料展示されているのだが、昨年コロナ禍により延期されていたこのイベントが2年ぶりに帰ってくる!
会期は、2021年12月2日 〜 2022年1月16日までで、タイトルは、“Il Rinascimento di Bergamo e Brescia. Lotto, Moretto, Savoldo e Moroni’’ 『ベルガモ、ブレーシャにみるルネッサンス。ロット、モレット、サヴォルドとモローニ』とある。
イタリア北部における盛期ルネッサンス期の画家たちだ。
まずはじめに、ロレンツォ・ロットによる“Matrimonio mistico di Santa Caterina d’Alessandria” 「アレクサンドリアの聖カタリナの神秘的な結婚」(1523年 カラーラアカデミーギャラリー所蔵)
アレクサンドリアの聖カタリナに指輪を渡す幼子イエスの姿とそれを敬虔に拝跪して受け取るカタリナの姿が描かれている。
2つ目は、アレッサンドロ・ボンヴィチーノによる : “San Nicola di Bari presenta gli allievi di Galeazzo Rovellio alla Madonna in Trono con Bambino (Pala Rovellio)’’ (ミラまたは)バーリの聖ニコラスは、ガレアッツォ・ロヴェッリの教え子たちを、王座に就いた幼いイエスと聖母に紹介する絵(1539年)。
彼は、ボンヴィチーノは、一般的に“モレット”としてより知られているが、イタリア語ではイル・モレット・ダ・ブレシア(ブレシアのムーア人)と呼ばれている。
3つ目は、ジョバンニ・ジローラモ・サヴォルドによる、“Adorazione dei pastori” 「羊飼いの崇拝」(1540年頃)。上記と合わせてブレシアのトジオマルティネンゴ美術館所蔵。
4つ目は、ジョヴァンニ・バッティスタ・モローニによる“Madonna col Bambino e i Santi Caterina, Francesco e l’offerente’’ 「聖母子と聖カテリーナ、聖フランシスコと提供者」ブレラ美術館所蔵。
余談だが、ロットの描いた聖カタリナはエジプトのアレクサンドリアの聖カタリナであり、正教会では聖大致命女エカテリナとして敬われ、ローマ・カトリックでは伝統的に『十四救難聖人』の一人とされている。ジャンヌダルクと話したとされる聖人の一人。「神秘の結婚」の解説はこちら。
ところで、マリーノ宮では、上記展示に加えて、さらに8つの展示が企画されている。 シフトが二つに分かれて予定されており、 前半が12月11日より12月26日までで、後半が12月29日から1月12日まで。 スフォルツェスコ城の市立美術館より選ばれた作品が展示される。
ジョヴァンニ・バッティスタ・モローニ、「ジョルジオパッソの肖像」(1569年)その他諸々。
いや〜流石に2年分、お楽しみがたっぷり。今から楽しみだ!
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年