あなたの最も大切なこととは？
何よりも大切なことは自分自身を知るということである。
「自分」とは何ものかということを知らないで、
民主主義や新しい教育のあり方を
説いてみたところで何の意義もないことである。
「自分」というものが、
食欲と性欲と休息欲と享楽欲とをもった一種の生物だと
考えられている限りに於いては、
人間の基本的人権を主張するところの
食欲と性欲と休息と享楽とを満足させれば
それだけで好い訳である。
自分を動物的に、その生理的要求と
肉体的要求とを満たすだけで、
それ以上のことはないのである。
戦前や戦中には、肉体的要求異常のもの
つまり犠牲や、無我献身や、殉国や、愛国心や
そのような高尚なものがあるとして行動して来た人々
大和魂を誇りとした日本人達がいた。
今は一般にそのようなものは、
ただの観念の産物で価値は無いと捨てられている。
そして「人間の解放」と云ったら、
ただ食欲や性欲のような生物的欲望を
解放することだと考えられているのである。
だから動物的闘争が耐えないのだ。
観念的なものを排除するということは、
人間をただ動物として認めることで、
それは人間に劣等感を抱かせ人間蔑視であるに過ぎない。
人間は動物以上のものであり、
いろいろな経験を通し反省もし、思想し、感情し、美醜をわきまえ
何が善であるか、悪であるかを考えるし羞恥の念ももっている。
これらのことは観念的なことである。
しかし観念的なものを人間から排除したなら、
人間はただ動物的な面だけが残る。
その動物的要求の満足を人権の自由などと考えたら、
この世界には「科学」という鋭い牙や爪をもった
猛獣だけが横行することになる。
実際現在は科学が発明した大陸間にまたがる長さの
牙や爪にあたる原爆、水爆、大陸間弾道ミサイルが
私達に恐怖を与えているのである。
今こそ最も大切で必要なものは観念的だと言って排斥したがる
善とか道徳とか犠牲とか無我献身とか「身を殺して仁を為す」
とか云う精神心意気である。
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大自然の修復作用とは？
宇宙には浄化作用が満ち満ちている。
間違いからの修整、破損からの整備、
混沌からの秩序、汚濁からの清浄など等・・・
これが神の愛と知恵と生命との働きである。
皮膚のちょつとした損傷でも
その瞬間から修復作用ははじまる。
その修復作用は一般の経済界にも
個人の企業の問題にも、
社会秩序の問題にも、
肉体の病気にもそれが顕れる。
私達はこの自然の修復作用を
素直に受け入れて、
その進行をさまたげないように
しなければならない。
例えば病気の発熱にしても、
これは外来の病菌に対して、
滅菌作用をして健康を回復せしめるために
必要な大自然の生理的工作であるのであるから、
発熱作用を妨げてはならない、
下痢は食中毒又は食物の異常発酵による
毒素を対外に排泄する働きであるから、
素直にするがままに任せて
感謝していれば治るのであって、
何ごとも自然の修復作用にまかせるのが、
最も早く解決し完治する道なのである。
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自己限定を破る
あなたの幸福と不幸、収益と損失、健康と不健康、
それらはことごとく原因結果の法則によって、
その結果が将来されたのである。
それは単なる偶然の産物ではない、
自己限定によって、損失や貧乏や病気等を創造して、
その観念によって自縄自縛せられて、よき思い付きが
出て来ず、行くべき時に行かず、決行すべき時に決行せず、
食すべき物を食せず、食すべからざる物を食し、
食してもそれが身に付かず、為すところを知らないのが、
失敗する人の特徴である。と・・・
何よりも「人間の中にある無限の力」を自覚し、
自己限定と自縄自縛とを破るとき、
自己の内なる無限の知恵と力が解放せられ、
人と時と場所とに応じて自由自在の行動がとれ、
何事を行なうとも常にその希望を実現し得るようになるのである。
「このようなことを云えばこう思われるのではないか」とか、
まだ実行もせぬうちから思い煩う心も自己限定のひとつである。
相手にとって為になる事には積極的に、
勇気と断行の力でもって行動すべきである。
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愛は人生の芸術である
ドイツ生まれの社会心理学者エーリッヒ・フロムは
愛は゛意志の努力゛であると同時に、それは
゛人生の芸術゛だと言っている。
世間には、非常に子供を愛していながら。
その愛の表現が下手なために、
子供から誤解され、嫌われている
親もずいぶんいる。
愛は完全に表現されたときその機能を
完全に発揮するのである。
愛はゆがめられたとき、執着となったり、
嫉妬となったり、憎しみとなったりして顕れる。
愛は知恵によって導かれなければならない。
愛は表現の技術をあやまってはならない。
それは人生の芸術であるから、
芸術家が心の中で「美」を貯えているだけでは何もならない。
それを技術によって表現しなければならないと同じように、
人は愛を心に貯えているだけでは何もならない。
愛はあれどもそれが裏返しになって表現されたら
逆効果になってしまう。
愛は、音楽や、美術や、彫刻と同じように
その表現の技術を修練しなければならない。
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愛は意志の努力である
愛とは単なるセンチメンタルな感情ではない、
愛されるばかりが愛ではない。
本当の愛は、もっと積極的なものである。
積極的に愛しなければならない。
「愛は意志の努力である」と、
あなたが愛を得ないならば、
愛されることばかりを求めて、
愛を与えることを怠ったからに過ぎない。
すべて与える者は与えられ、奪う者は奪われる。
これが心の法則なのである。
ただ無闇に自分をアトラクテーブに化粧して、
愛を自分に引きつけようと試みても、
そのように、「愛」を魅力によって相手から
奪いとろうとするような心の態度は、
「真の愛」を自分に引き寄せることが出来ないで、
「快楽」だけを相手から奪いとろうとするような相手を
自分に引き寄せることになるばかりである。
即ち「愛」を相手から奪いとろうと考えるものは、
「快楽」を自分から奪い取って自分をおもちゃに
する相手を引き寄せる結果になるのである。
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あなたは人生に必要な人物
あなたがこの世に生を受けて生まれてきたのは
あなたがこの人生に必要な人物だから、
あなたはもっと自分自身を有用な人間であること
を信じなければならない、
自分自身を無価値なものとは思ってはいけない、
あなたが一人欠けるなら、
゛地球生活゛という大きな時計の「歯車」がひとつ
欠けるようなものなのである。
あなたは地球生活にとって是非必要なのである。
自己を劣視したり、呪ったりしてはならない、
あなた一人の躓きがやはり人類に影響を及ぼす。
あなたは自己の有用さを自覚し、
もっと自信をもち、もっと自己を尊敬し、
自分自身の魂の奥底を見詰めて、
何をなすべきかを知らなければならない。
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万物はあなたの味方である。
あなたの実相は普遍の神と一体であり、
あなたの内には既に完全なる実相がある。
あなたの実相は神であり神聖である。
あなたの実相は神と共にあるがゆえに、
未だかって生まれざる不生の存在である。
不生の存在であるがゆえに、
無死無終の存在であり魂は生き通しであり、
死せざるものなのである。
普遍の神と一体であるがゆえに、
あなたの実相は万物と調和しているのである。
あなたの実相は万物と調和しているがゆえに、
万物は全てあなたの味方である。
万物全て味方であるという実相をあなたが悟るならば、
何らあなたにとって恐怖すべきことは無いのである。
恐怖すべきことが無いがゆえに、
あなたの心は平和である。
心が平和であるがゆえに、
正しい智慧が湧き出でて来て、
時に従い、場所に応じて適当な行動を
とることができるようになり、
あらゆることが好都合に行くようになるのである。
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想念と現実とは？
想念は原因であり、現実は結果である。
その人が善き運命に恵まれないということは、
その人の想念が「本当のもの」でない証拠である。
イエスは「善き樹はよき果実を結ぶ、
それゆえ果実を見てその樹の善悪を知れ」と教えられた。
その人の想念が本当のものでないと云うことは、
その人の「本来の姿」即ち実相から来る想念ではなく、
現象にとらわれて実相には存在しないような「不完全さ」を
心に常に描いているということである。
もっとその人自身の想念を、実相の明るさに近づけ、
人を憎む心や攻撃精神をなくし、
万物と和解して実相
そのままの完全な調和した想念を現したとき、
現象界の不完全さは消えてしまい、
実相そのままの完全にして調和した状態が
この現象界に現われて来るのである。
ゆえに想念感情を浄め自己批判から始めなければならない、
自己が周囲に対する感情又は想念が棘だったものであるか、
円満なものであるか、他の人の欠点が目につきすぎて、
それを批判し憎むような攻撃精神が多くないか。
棘だった想念感情があるならば円満な想念感情に
置き換えるようにしなければならないし、
攻撃精神があるならば愛と許しの想念感情に
それを置き換えなければならない。
欲求不満の感じがあるならば、
「実相に於いては万事満ち足れり」と念じて、
既にあらゆる欲求が満足せしめられている
円満なる状態を心で感じて欲求不満の感を
取り去るようにしなければならないのである。
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心の映写機とは？
『心の映写機』＝心のスクリーン
この眼に映し出されている世界は
全て自分の心に思い描いたものが
形となって“現実”として映し出されていると云う事。
仏教では三界は唯心の所現と云う。
(この世はただ心の現す所の世界だということ)
宇宙に無限に存在する゛善き物゛を
この現象世界に持ち出すための、
『心の映写機』が完全に整わないのは、
心が事物の成就を裏付けるような
心境になれないからである。
現在如何なる失敗があろうとも、
個々の現象的な失敗はそれほど
重大視する必要はない。
最も重大視しなければならないのは、
個々の失敗そのものではなく、
個々の失敗を現わさなければならなくなったところの
『心境』そのものが今も尚続いていると云う事である。
人間の潜在意識にあるところの
『失敗の傾向』と云うものを取り除かない限りは、
再び、三度、そして幾度もその人は失敗する。
その人が日々に少しでも明るく
一層よき物を表現しつつあるならば、
その人の潜在意識内容は改善されつつあり、
心の映写機に映すものが自動的に
改善されてくるのである。
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病気が消えるための祈り
病気は気の病と書かれているがごとく
本来は心が病気を気にせず離せば治るのである。
ゆえにあなたが今何らかの病にかかっていたならば、
あなたの想念をその病気の症状に集中してはならない。
症状を超え、現象を超え、神の子たる完全なる実相に
心を集中しなければならない。
既に癒されている完全なる状態を心に描いて、
その想念を心のうちに持ち続けることが必要なのだ。
その想念をもちつづけるために、
毎日心の中で次のように唱え祈るといい。
『神は和が内なる実相の生命である神は完全であるから
わが内なる実相の生命は完全である。
実相のほかは何ものも実在でないから、
わが全心身は実相そのものである。
実相は完全であるから、実相そのものであるところの全心身は
健全である。病気と見えているところのものは、
それは実相の完全さを覆い隠している迷いの影にすぎないのである。
迷いは真理を知ることによって消えるのである。
私は今神の叡智の光を受けて全ての迷いが消えたが故に
迷いの産物である病も消えたのである』
もし唱え祈ることが出来ない状態の病人が居た場合は、
付き添いの者が、その病人に読んで聞かせてあげるだけでもいい。
愛の心が感応して、実相を引き出す力になる。
心に眼あるものは相手の実相を感ぜよ、
今病ある者は自分自身の実相を感ぜよ、
この実相に心振り向けるとき、一切の自分を
不幸に陥れる束縛も制約も病も消え去ってしまうのである。
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