COMPLETE SHOGUN

SHOGUN/ソニー・ミュージックハウス
70年代シティポップスの最終形。『男達のメロディー』を聴きたくなる発作。破れかぶれのテレビマンのカネダくんが学生時代から愛してた曲。慣れ合いよりも能力フェチが共通点で、お互いの仕事能力がマックスの時には運命の偶然ですれ違ったりした。「どうせ一度の人生さ、運が悪けりゃ死ぬだけさ」という一節が、人生の折々にどんどん意味が変化して聞えてくるという音楽の魔法に、カネダくんの急逝というスパイスが加わるなんてな。自信満々でない時には会いたくも無いお互い。葬式とか行かずに、10代のカネダくんと私が拳銃持って多摩川土手を走ってる自主映画を素材に『男たちのメロディー』をのせて編集して、ゲラゲラ笑って弔った。→
ポっぷ

阿部真央/ポニーキャニオン
高音になるとピキーンというスチール弦的なヒステリックな声色が入ってくる特徴的なボーカルは、世の中の女の子たちにギターを持たせる暗号電波だと思うんですよ。サブリミナル信号には「私も唄いたい」とか「ライブに行きたい」とか「誇らしげに薦めたい」色々あるけど。「カラオケじゃダメ!ギターをガシャガシャ弾いて声を張らなきゃ!」って部分を触発する高校生直撃の揺さぶりに加え、随所にスクールデイズ描写。もう、CDでなく阿部真央の弾き語りコピーのアマチュア投稿動画リストを作って、そっちをずっと再生している。『貴方の恋人になりたいのです』を聴いて、思わず自分で弾いて動画アップしちゃうその爆発力。させる影響力を持ったアルバム。→
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア オリジナル・サウンドトラック

三枝成彰&篠崎正嗣オーケストラ プロジェクト/エピック
物悲しさを背負う重厚な弦楽奏が深淵の宇宙に合い、Z同様ティンパニーが響く。一年戦争の裏話、ギレンが軍事企業ジオニック社の利権を握り個人財産を増やしていた事実はドン引きした。結局、善人が大儀に殺し合い、悪人が儲ける戦争。本作でシャアが正したかったのは腐敗した連邦上層部で、大切なモノ(地球)を破壊して思い知らせるやり方は、失い続けたシャア自身の敵討ちに思える。そりゃ、悟りが見えたアムロとメビウスの宇宙で対峙するわ。日々の実生活でも、腐った指導者の采配に能力を利用されてる局面に遭うと、アクシズ落としを食い止めオーバーロードして暴発してゆくモビルスーツ隊のラストシーンが、脳裏に浮かぶ。→
機動戦士ガンダムUC オリジナル・サウンドトラック
澤野弘之/ミュージックレイン
うひょー、あがるー!ホルストの惑星バリの壮大なオーケストラメロディーに、インダストリアル系の打撃音が印象的な宇宙世紀0096年のBGM。全6話?今、4まで発表されて、地球に降りて早々砂漠でした。ガンダムで砂漠といえば、戦争に巻き込まれて割り切れない日々に苦悩する主人公が、軍人の洗礼を受ける場所。1stのランバ・ラル、SEEDのアンドリュー・バルトフェルド、そしてUCのスベロア・ジンネマン。決断を間違えたら即死の砂漠遭難で、どん底のバナージを再生してからの、父親不在の彼との殴り合い喧嘩で描く代理父超えシーンは、大儀でなく私念をぶつけ合う所が良い。おっさん的には、ZZから四半世紀ぶりの伏線回収は鳥肌もの。→
途中経過
私、グループレッスン→からの→年1回発表会のメジャーな流れからは遠ざかってて。
中国人師匠んとこで個人レッスンに切り替えてから、渡された楽譜がたった1枚で2年間、ずーっと「両足上げろ、猫背から右へ流して、呼吸吐いてー、止めて、竿左!」とか「このアクションでほんとに強くなれるんですか!?」みたいな、カンフーマスターなしごかれ方を受けてて。
「変な癖を直せ」つっていう矯正プログラムで、私気づいちゃったんですけど。
『のだめカンタービレ』で、ゴミ部屋のあの子がモキーッとピアノ弾くときに、口とんがるじゃん。
あれ気持ちの表現の部分で描いてるんだろうけど、実際問題、人により上腕の力みと口元が連動してるんですよ。弾くぞ、きゅっ、っていう。
まぁいいか、このはなし15回くらいしてるし。
どーせ「『のだめ』あー、なんかー、ドラマでやってましたよねー。マンガ知らないです。まだやってるんですかー。」みたいな、瞳から興味の炎が消えてゆくこと13回ですよ。
うん、『のだめ』連載完結しているよ。
最後、シンイチ君とパリからロンドンに行って、ドラッグに溺れて『アナーキー・イン・ザ・UK』唄いながら街中に火を放って大変だったんだ!読まないだろうけど。
『のだめカンタービレ/二ノ宮知子』は、群像劇だから、意地悪なクソ野郎も憎めないイイトコあるよねって書き方をしている。
その点、さそうあきらの『神童』『マエストロ』のが3-4巻で終わって、グダグダ描いて無いのが好きです。
『ピアノの森/一色まこと』もコアメンバーから登場人物広がり過ぎでどうなることやら、たまに、小学生編を読み返すと、この子たちが大人になって頂上バトルで再開するなんて、と感慨深いものがある。
漫画だけどな。
閑話休題。二胡のはなしですよ!
普通の曲っぽい演奏を2年ちょっとしてなかったところで、Amebaの告知を見て、冬眠から覚めた感じで曲練習に混ざろうと参加してみたら「じゃぁ、せっかんくなんで、一人づつなんか弾きましょかー!」つって、ひえ~~~コノヤロ~~~!
まぁ、やったけどーっ。
で、緊張したーーー。軽く敗北感を味わってー。
しかし、あれだわね。
人がコレっていうものに打ち込んでる姿や話しぶり、見てていいなぁーって単純に思う。
人が夢中になっているのを見ると「ようし私も」と思うの、いいよね。単細胞のアレですよ、熱が伝達するやつ。
それで、12月の発表会も出ることにしたっ!
夜な夜な練習しているのだけど・・・。
これ中盤のチャラリラチャラリラが自動で出てくるようになるまで仕上がんないと・・・じぶん、今年終われないっす。
逆に、それ終わったら、今年完了ってことで、ちょっと早いけど、明けましておめでとうございます。
また、適当に貼っとくよ。
ハンバーガーを買いに行く-サンドウィッチマン-
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明るみ
北村早樹子/warabisco
レコ発後のライブが3.11震災の数日後。大規模停電に電車も止まり、世の中は不安だった。けどライブスペース高円寺『円盤』は、こんな時だからヤル!と早々宣言。北村早樹子は「あまり深く考えず、のこのことピアノの前に座った」という。そんな夜、その場所を選んだ客は満員となった。私といえば、2年前ピアノ弾き語りの彼女と初めて話した時の、『私の一角獣』がアルバムに入ったら買うよ、と宣言した約束を果たす為に来場。案の定ライブ中も余震が続いたが、客達には妙な覚悟があった。百年に一度のアクシデントを受けて、あらためて毎日を楽しむ。私らしい選択の末にこの尖ったピアノを聴くのだから、不安渦巻く世の中にネコパンチで勝つのだ。→
devil's hands
ACO/AWDR/LR2
R&Bは唄ってて気持ちよかったろう。ビニール盤クラブ遊びも楽しかったろう。エレクトロニカはヘッドフォンにも凝ったろう。過去作『Drop』『material』『Irony』の変遷、どこかのアーティストが「このアレンジもう飽きた、いち抜けた!」とか言い出す前にACOは早く既に駆け抜けていて、エンジニア色の強い行く末は超シンプルだった。社会学者の鈴木謙介が3.11後に一曲目に掛けたのが、このアルバムの『バラ色の世界』で、不意打ちの正統派バンドサウンドがしっくりきて、歌声だけが聴こえてきた。なぁ、唄ってて気持ちいいだろう、その声待ってた。震災の不安が続く夜中、世界を失っても、自尊心だけは失ってはいけないと思った。→
LOVES deluxe
D・H・Y (Dogs Holiday of Yawn)/BLUES INTERACTIONS
お前がミスチル好きだっていうからトゥモローネバーノウズとは日本にとって何だったのかをテーマに論じたら、お前は結局「桜井さん歌うまい」程度のファンでガッカリだよ。せめて好きなバンドだったら、私より熱く語れ。コチトラ桜井っていう人が伊集院光リスペクトだと公言したから何曲か聴いただけだ。ミツコちゃんのカバーでしか『TOMORROW NEVER KNOWS』聴かないし。ついでに『桜坂』も『青いイナズマ』のゲッチューもミツコちゃんのしか聴かない。このアルバム、CD屋のコア層を飛び越して雑貨屋ビレバン販路でライトユーザーを狙ったのも良いと思ったよ。→
Esquisse 3/3
AMEPHONE/Golden Collette
ノスタルジックなレコーディングはアメフォンの手腕が冴える。彼のトーク番組「Create Fantastically」を録音作品として繰り返し聴く程に好みだ。アヤコレット訳詩の『すみれ』はベストテイク。人知れず咲く1本の慎ましいすみれ。軽やかにやってきた羊飼いの少女を見て、摘まれて胸に押し当てられることを望む。次に花として萎むとしても。ところが、少女は気づきもせず踏みつけて、花は息絶える。それでも「ともあれ嬉しい。自分はあの人のせいで死ぬのだから」という歌。これは、古典ではいわゆる身分階級の違う恋。憧れと関わった光栄の極み。作詞ゲーテ作曲モーツアルトのこの曲、初演は何処であったのか?→
9.5カラット
井上陽水/フォーライフ
数百人の会社、3年で社員の半数が入替わるって何色会社?男が辞める時はポイッて廃棄だが、女性社員の引退は最後の挨拶って場が持たれる。「悔しい」とエレベーターで涙をポロポロ落とした人も「酷すぎます」と声を震わせてた人も、捨てゼリフで企業体質の批判するかと思ったら、最後に「本当に良い職場」って丸く納めて感極まってた。あの時、私が同情する必要は無かった。寿退社の噂の佐藤さんが居る数駅先の支店に顔出をしたら「心が病んで辞めるのに、先に会社が結婚退職って言いふらしてんのー!」と憔悴した本人談を不思議な気持ちで見てたけど私泣いたりするのは違うと感じてた。彼女は笑顔で退職していった。もう誰の愛想笑いも発散涙も気に留めない。→