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豪血寺一族

SMART PANEL-豪血寺一族

ATLUS/サイトロン
 ゲーム『豪血寺一族』をやった事も無ければ、アーケードに並んでるのも見た事無い。サンプラーを初めて手に入れた時に、音が単音に分かれて録り込める素材CDが1枚8000円とかで買えなくて「ゲームCDのボーナストラックには音ネタになるSEが豊富」という手掛かりから購入。音楽を聞くよりも「ドガーン!」という効果音や「日本一!」などの数秒のボイスを曲作りのサンプリング素材に使っていた。後でちゃんと聴くと、数秒のサンプリングや基板付けシンセの少ない音数で、民族性をいかにで表現するかというアイディアの小品集。演歌、音頭、祭り太鼓、三味線、民謡、和風も色々ある。このツボを押さえればソレ風に聞こえるというにわか参考書でもある。

交響組曲第二番 THOUSAND NESTS 機動戦士Vガンダムより

SMART PANEL-機動戦士Vガンダム 交響組曲第二番 THOUSAND NESTS

千住明/キングレコード
 例えば、中世の騎士道物語「アーサー王伝説」の舞台化でワーグナーが曲を書きおろして「ローエングリーン」が曲として歴史に残ること。大作の冠を宿命付けられたSF作品「ガンダム」に三枝成彰や千住明がフルオーケストラで曲をつけるのと同じじゃないかな。千住明のワークスの中で異常に人気が高い偉業、Vガンの楽曲を交響曲として再編。最終章はターンエーに受け継ぐとしても、宇宙世紀のけじめ作品。作画は宇宙編以外はペラッペラでメカも使い捨てだったけど、BGMは予告のわずか30数秒の弦楽ハーモニーだけでも、宇宙と少年感にグッと来る。ポーランドクラコフのオケで収録したという本作、クラコフを旅した思い出に浸るBGMとしても愛聴している。

交響組曲 Zガンダム

交響組曲 Zガンダム

三枝成彰/キングレコード
 新訳Z以降UCのクオリティに宇宙世紀熱が盛り上がって、重いティンパニーの連打から始まる『Zガンダムのテーマ』を聴きたくなり25年越し?で購入。映画でカットされたキリマンジャロ基地でのフォウの最後を思い出しTV版も見直す。ピアノの入る『愛の協奏曲』はショパンのノクターン9-1にも通ずる悲愴なロマンスが溢れる名曲。香港でフォウを受けとめようとしたカミーユの言葉「誰かが知っていてくれるから生きていける」は、新訳Zのラスト、ファが彼の苦悩を分かっていてくれてて孤独を間逃れた結末になって、あれはあれで良かったのだと思う。三枝成彰は第九の司会等で生で見てたよ。Zや逆シャアの人だと早く気づいてればもっと感激したのにー。

ATLAS

ATLAS

 

PSY・S/ソニーレコード

 サイズのイントロだけでループを作ってDJをやったら面白いかもと閃いて、真っ先に試したのはアルバム『ATLAS』の「ミードーシーファ#ソ」。そう、静かで幻想的な『水のマージナル』とビートがガッチリの『ファジィな痛み』に共通しているメロディを重ねてみる。他には『遠い空』の乾いたギターからの『STAMP』シタール風のリフへ繋ぎ。ドラムがハッキリ欲しい時は『WARS -Reprise-』のスネアで、これは『北緯35°のheroism』に重ねる。全曲ひと通りつなげてアトラスMIX。4拍目歌い始めてしまう曲が意外に多くて、チャカの声が入らないイントロループを切り出すのが手間取ったので、他のアルバムではやっていない。

 

 

OH!ベスト



岡村靖幸/エピックレコードジャパン
 一つ上と下の世代が男女に友情はあるかと論じている隙間、男でも女でも友情や愛情何でもいい楽しけりゃ!っていうオリーブ少女と僕ら世代というのがあって、だいたい午前8時か9時まで遊んで、ファミコンやってレンタルビデオで『Peach』借りたら、ちゃらんぽらんの岡村ちゃんが、アートなんかやってる美人じゃないけど容姿の良いガールフレンドを生真面目男に奪われて、そういうもんだって思ったけど、最後女の子戻って来て良かったね。酷い出来のつまんない映画だったけど、あの友情や同情よく分かる。チャカとのデュエット探すなら『Dog Days』と『聖書』のアーティスト名に岡村靖幸 Feat. CHAKAと入力しとけばOK。

Lemon Candy

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Chara/エピックレコードジャパン
 音楽談義をする看護婦さんが、高校の時にチャラを聴きまくっていて、タワレコの帰り道にCDウォークマンに突っ込み歌詞カードとスタッフ一覧を読みきる「開封の儀式」の思い出を聞いて、またチャラがスキになった。高校生がアーティストから届いた手紙を開封してる電車内の光景が、歌声とセットで浮かんだ。ボーカリストのCDで「このギター良いな」と確認すると名越由貴夫の名前を見つける、そんな体験談。今でもiTunesストアの試聴でいい曲があってもダウンロードせず「CD買わなきゃ」と店に走り、ブックレットでスタッフ一覧をチェックし続けているそう。岡村ちゃんの話しをすると「レモンキャンディよね」とスラっと教えてくれた。

エチケット パープルジャケット

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岡村靖幸/V3 Record
 エレキコミックやマキタスポーツが「へぽたいやー♪」と騒ぎ出して、岡村靖幸の新譜が出た。おかえり。年取ったアーティストが声出ないキーを下げ、ジャズ風だかの変なアレンジで、聴きたくない違和感満載のセルフカバーをするTVショーも多い中。「これが聞きたかったんだ岡村ちゃん節!」と、禁じられた生きがいの奪還ともいえるセルフカバー。洋楽を聴く隙が無いほど日本のポップスシーンが面白かった時のまさにプリンス。反岡村主義者のあの娘、僕がロングシュート決めても携帯見てて無関心だし、隣の席のバカなセクハラ上司に撫でられても殴らないベイベーは現代っ子。草食系男子が増えたのではなく、女子が肉でなくなり食品見本になったんでしょ。

The Complete Singles Collection 1996~2001

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川本真琴/ソニー・ミュージックダイレクト
 岡村靖幸っぽさを探す小旅行で、川本真琴のCDを初めて手にした。「よおー」を「やーほー」と、『愛の才能』脳内変換。岡村ちゃん版シミュレーションが余裕で想像できるアレンジワークを楽しんでたのだけど、曲が進むに連れ1996-2001年、相当川本真琴に引っ掻かれてた事を実感するハメに。チクチクするよねー。『桜』とか多くの人にとってのエバーグリーンで、聴いた瞬間1998年の誰もが音楽番組を愛して競うようにマイクを手にした頃に戻ってしまうのだろう。岡村靖幸が編曲参加の『FRAGILE』は彼女の職業的音楽家ではなかった部分の片鱗。売れたポップスという見方では語れない天然の才能を10分の長編で残している。

イケナイコトカイ

イケナイコトカイ

meg/イーストウエスト・ジャパン
 ちょっと強すぎるハイになるヤツをキメちゃった岡村ちゃんが、表舞台から姿を消し、おつとめをされている最中に、岡村といえば岡村隆史になってしまった。否、岡村靖幸である。プリンス欲求を満たすために、まるで中毒のように過去盤を漁ってみるも、それほど多作ではない彼。そういえば、プロデュース作品があったよなとmegの『イケナイコトカイ』を入手。カバーの曲解釈というか、megにおける岡村解釈が強固にあり、これ、凄い。原曲のファンが許すクオリティー激熱。メンションつったら「アットマーク@がついてるツイート」じゃないでしょ。眠れない夜に屋上で風に吹かれる場所がメンションだろがよ!それしかねーだろ。ねぇドンファン。

歌舞伎町の女王

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椎名林檎/EMIミュージック・ジャパン
 『歌舞伎町の女王』のCDSとフリペRATをタワレコから持ち帰り「これ、ブスだけどイイから聴いてみ!」と周囲に薦めて、売れないかなーて思ってた。1F営業フロアの若手、サイゾー君が「知ってる。下落合のビデオ屋でバイトしてた時、これあたしのCDなんですけど、お店でかけてくださいって、突然来たんすよ、演歌の子?」と、本人から貰ったという封も開けてない幸福論の短冊CDをくれた。君は聴かないのか!やっぱ、売れないのかーて思ってたら、数カ月後『ここでキスして。』で天下取ってた。福岡から上京して、飛込みでお店にCD配ってた二十歳の彼女。才能はもちろんだけど、世間を振り向かせる本気の度合いが違ったのだと思う。