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Indian Vibes Remixes

-Indian Vibes Remixes

Mathar/TOSHIBA EMI
 タブラ、シタール、ダルシマー、タンブーラ。なんという心地よくダラダラした音色の楽器。バザールを思い出す太鼓と弦楽器。インド辺りを特集するテレビ番組では、必ず使うわかりやすい1曲目に始まり軽快なリミックス7曲。いつ始まっていつ終わるかわからないインドの音を、イメージはそのままにカッコイイPOPSにしてある。シタールが醸す幻覚効果がゆらゆら効いてくるYellow Mix。Dawson's Dubはタブラに加えリズムマシンに焦点を当てており、Ballistics In Traffic Mixはシンセベースで応える。Virgin FRANCE 製。あぁ、再度インドへ行く為だけに朝の通勤電車に乗ている。

LOVELY

LOVELY
D・H・Y(Dog’s Holiday of Yawn)/SREVOC
 高円寺にビレッジバンガードが出来てからは、期待して出かける店でなく日常の場所となるこの頃。店内ではJ-POPのカバー集をレコメンドしている。熱狂的トリビュートでなく「この曲知ってる。あの頃懐かしい。イイね!」っていうライトリスナー向けの編曲カバー。CD屋でなく本屋展開での、コアな音楽ファンをターゲットから外している小品と思ってたけど、どうしても気になる。この暖かく届く女声ボーカル、只者じゃない。ついに手にとってみたらquinka with a yawnの別名義だった。『小さな恋のうた』『スターゲイザー』なんかをキンカバージョンで唄われればウルっとくるのは当然。

【Su】

【Su】

 

Quinka,with a Yawn/SOFTLY!

 ミツコさんの詞のコツは集合記憶。自分だけの思い出でなく、海に流れ着いた物を人間誰しもが拾ってしまう様な、猿の頃からの遺伝記憶に訴えるらしい。わかる!根源で肯定されている気がする。怒るや泣くの起伏は、なるほど素直な感情。ウソつき社会の取り繕いこそが人の毒なのだ。「もう二度と笑うふりはやめるの!」という『はるにれ』に猿だった頃の感情が深くうなづき、そのように仕事をしていたら、心から笑う機会なんて見事に全く無い。やがて、言葉さえ浮かばなくなり、逆に休日には延々喋り笑う反動で、顎関節症になってしまった。バランスがどうにからないものか。仕方ないので、リハビリがてら平日の作り笑いだ。

フェイク

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Mr. Children/トイズファクトリー
 DTPオペフロアの夕子、社長が道楽で出店したカレー屋の味見係りとかで、仕事を積み残したまま社長に連れてかれた!おにぎり片手にマウス動かしてる他の女工達との夕子の差は?あのね、男をペラペラ喋らせる相づち「本当ですか!凄いですね!詳しいですね!」は素人レベル。その後「行きたくなっちゃった!食べたくなっちゃった!今度教えて下さいね!」で締めればOK。カネ払ってでも若い娘とそんな会話したいんでしょ、だってさ。何それ超糞ビッチ!「他の人には絶対ゆっちゃダメ!」って内緒話で私を共犯関係にするのもフェイクだろうけど、キミ面白いよ。珍しくマシンサウンドを使うミスチルの不気味な秘策にニヤリとする感じだ。

A

A(エース)

電気グルーヴ/Ki/oon Sony Records
 砂原まりん良徳がいたのって、結局、この作品までだっけか。『A』はサウンド&レコーディングマガジンの全曲解説を読んだり、TFMのドリルキングアワーもリアルタイムで聴いてて、制作方法についての公開がかなりあった記憶。ボーカルを10パターン同時にスタートさせ、フェーダーの抜き差しで一曲にしたのは『ポケットカウボーイ』。田中フミヤがレコードのスクラッチで盤の上に砂糖を撒いて音をガリガリいわせたのが『ガリガリ君』。おふざけとは別のフィールドで、きっちり心地良くつくり、悪ふざけは後のせ。発売時には気づきそびれていた『SHANGRI-LA』直後の『SMOKY BUBBLES』の朝モヤ感覚は抜群。

recycled A

recycled A

Thomas Schumacher、DMX、Dummy Run、London Funk Allstars、Mijk Van Dijk、Quadra、DJ Messiah、Jimi Tenor、他/Ki/oon Sony Records
 初回盤赤いケースの『A』の隣に初回盤青いケースをそろえて置きたくて購入。Aシールは安めのフィルムになってた。大地に一面のチューリップがキービジュアルだった電気グルーヴ『A』のリミックス盤。ジャケット中面は一面のラベンダー。元曲がドカドカ激しいやつはわりとトリッキーに。ハウス『シャングリラ』は小さくまとまっててがっかりだった。『ナツネコ』とか『パラシュート』等フワフワしてたやつがカッコよくなっている。

Music for the Jilted Generatio

Music for the Jilted Generatio Prodigy/Mute U.S.  YMO体験が幼児期であった世代は、テクノポップでないその次の90年代テクノシーンにガツンとやられてテクノ好きが深まったはず。ススムヨコタやケンイシイとか、そうでしょう。当時はデジロックも出始め、私が受けた衝撃はプロディジーだった。畑に落ちてた大根の葉っぱ拾って食べてた時期でCD1枚買うのも大変。凄いのは分かるけど、こんな地獄の電流みたいな音楽を自宅のCDラックに置いていいものかどうか?試聴機でまるまるCD最後まで聴いて、真剣に考えて買わなかった。パスタと片栗粉を買って帰った。醤油であんかけを作り大根の葉を絡めパスタを食べた。その後、プロディジーを見送った私の前に現れたのがピエール瀧だったわけだ。

TECHNODON

テクノドン YELLOW MAGIC ORCHESTRA/EMI Music Japan  全アルバムの中でも割と好き。再生YMOの中でも『Hi-Tech Hippies』は、再生前のノリが感じられ「この曲はどのアルバム収録だったか?」テクノドンと結びつかない事がある。ドラマ主題歌『ポケットが虹でいっぱい』のタブラっぽい太鼓と細野ボイスが印象的。ダンス直結ハードグルーヴ未満のテクノは汗や肉体と切り離した精神の陶酔感がある。1993年の初回オリジナル版だと中古1円なのに、1999年再発の裏ジャケが黄色のリマスター盤だとたまに5000円超えてるでしょう?あれはリマスターの価値じゃなくて、見る角度で柄が変わるプラケースがダサかったからだと思いまーす。

Non-Fiction

Non-Fiction

 

PSY・S/SONY MUSIC ENTERTAINMENT

 PSY・Sを聴いたのは本作が初めてだった。カセットテープに録音したら、A面B面に分かれる折り返し地点の『木の上の方舟』アウトロと『天使のいる場所』イントロが繋がってんの!CDで聴くことが運命づけられたアルバム。ここで一つ時代変わったと感じた。兄弟とか友人の影響でなく、自分で掴んだ運命の一枚。その後、解散までずーっと全作品のみならず、キーボードマガジンの松浦雅也インタビュー記事をアレンジャーの教科書として追いかけ続けるが、やっぱり一番は『薔薇とノンフィクション』だなぁと聴き返す度につくづく思う。「人は十代の頃に聴いた音楽を一生聞き続ける」というけど、私にとってはこのCD。

 

 

 

 

HIDE YOUR FACE

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hide/MCAビクター
 販売促進の紹介文でなく、又、ダウンロード1曲購入では無い、アルバム作品の買物妄想記「CDレビュー個人サイト」の失楽園について。検索に上がるウェブ管理人同士が刺激的に出会う時代は終焉した。つながりこそが優先目的のお手軽ポータルサイトに埋もれたレビュアーたち。好きなタイトルを上げる日記を頻繁に書くことが正解で、コミュ所属こそが社交。今や、個人サイト自体が無人島ディスクである。そして、アクセスアップの要素は画像検索。MP3に貼り付けるジャケット画像だろう。んで、ハイドユアフェイス初回盤、H.R.ギーガーがデザインした立体造形のジャケット画像を撮影してご用意しました!これで、私のCDレビューサイトはおしまいです。