バス旅行や遠足、スポーツイベントなどを運営・主催する側が入っておきたいのが、イベント向けの保険です。
一般的に、個人(家族)で加入する旅行傷害保険は、個人・家族単位でのケガなどによる入院・通院日数単位での補償や、死亡・後遺障害補償に他人にケガをさせたり物を壊してしまったりした場合の賠償責任補償などがセットになっているのですが、それでカバーしきれないのが、運営・主催者の管理監督者責任です。
参加者個人に対する、ケガによる死亡・後遺障害、入院・通院補償に加えて、主催者に法律上義務が生じる賠償責任をセットにして加入することができます。
保険会社によって名称は異なりますが、イベント保険などと呼ばれています。
また、補償限度額は任意で設定する事ができます。
例えば、手配した観光バスが運転手の過失により事故を起こした場合、運転手はもちろん、雇用者である観光バスの運営会社とともに、それを手配した主催者も責任を追及される可能性があるからです。
民事訴訟法(民法)では、被害者が加害者側に請求を起こす際、誰に請求をするかにはいくつかの選択肢があります。
請求する目的が損害賠償金を得る事ですから、被害者にしてみればできるだけ賠償金の支払い能力が高い(多い)相手に対して請求するという事が重要になってきます。
支払い能力がない相手にいくら高額な請求をしたからといっても、賠償能力がなく支払われなければ意味がありませんから。
医療過誤やスポーツ競技中の事故などで、実際に加害事故を起こした当事者と共に、勤務先や行政、イベント主催者等が監督責任を問われて損害賠償請求をされるのも、賠償金の支払い能力があるところを請求相手にしたいからなのです。
裁判所の判例を見ても、裁判所が請求金額より多く判決で支払い命令をすることはまずありませんし、弁護士の着手金や成功報酬は請求額に連動するので、それを考慮してできるだけ高めになる根拠を提示して請求する、ということも無きにしもあらずですね。
TVなどの法律相談でも、請求が可能とかもらえる可能性がある、とは言いますが、受け取れるとは言い切りません。
なぜなら、訴訟(裁判)の結果や支払いをする相手次第で、請求が認められてところで支払われる金額が0円という可能性もあるからなので、そこまで言及はしないのです。
主催者が営利企業であれボランティアのグループであれ、被害者に関係ないことですから、訴えられてからでは遅すぎます。
そんな請求や訴訟を起こされた場合の賠償金などの費用を、管理者向けの賠償責任保険に加入することでカバーするのです。
とりあえず加入しておけば安心というものではなく、いくらの補償金額でどんな契約内容なのかは確認しておきましょう。
今まで事故が起きていないからといって、保険料を安くするために補償金額の少ない契約をしたとしても、それを契約者が保険料を支払ってサインすれば、了承しているという事ですから、事故が起きてから補償金額が少なかった・・・では遅いのです。