2019年9月8日から9日にかけて千葉県を中心とした地域に大きな被害をもたらした台風15号の影響は、1週間を過ぎても多くの地域で避難所生活をするなど、不自由な生活を強いられている方々が大勢います。
大型台風の直撃を前に、政府がメディアを通じて発表した被害想定をかなり大きく上回り、強風による送電線網の損傷による停電、倒木や土砂崩れ等による道路の寸断、停電による電源喪失により浄水場等から水を送り出している圧送ポンプが作動しない事による断水に、建物の大きな損害は、復旧するまでにはかなりの時間が必要でしょう。
また、被災建物等から大量に発生した災害ゴミの処分にもかなりの時間を要するでしょう。
復旧に必要な電線や工事に必要な高所作業車などの資材・機材も、必要以上に用意している訳では無いので、大規模災害が起きると資材の生産量は当然追い付かず、在庫不足で工事が滞っている事もあります。
また、工事車両や作業員も各地から応援に駆けつけていますが、それでも限りはありますからね。
1日でも早く復旧を、と願う気持ちもある一方、今後も同じような自然災害による被害が起きた時、またもや同じような被災と同じような対応しかできないとしたら、そこは行政の怠慢としか思えませんが。
気象庁などの警戒・警報も、最近では数十年に1度のとか、50年に1度の命に危険が及ぶようなといった表現をしていますが、そんな災害が今や毎年のように日本のどこかで起きているのですから、地震・台風・豪雨リスクに対する考え方を見直す必要があるでしょう。
公共下水道の排水処理能力が1時間当たり50mm程度ですから、平坦地で50mmを越える雨量があれば、道路の冠水や浸水、下水道からの逆流等が起きる可能性がありますし、低地では周りから雨水が集まるので30mmを越えてくると冠水や浸水リスクが高まります。
最近の天気予報の降水シミュレーションでは、6~12時間程度先の予報的中率が8割を超えていますから、天気予報で大雨豪雨に関する情報が出たら、被害が起きる前に避難する事も可能です。
安全にかつ余裕をもって避難できるように、天気予報や降雨情報等には十分に注意が必要です。
安全対策とともに、被災リスクを想定して考えておきたいのが・・・
停電が続いたら?・・・
電池や電源の確保、ラジオなど情報入手の手段を複数用意しているか。
オール電化住宅では、停電時にはお湯も調理も出来なくなるので、カセットコンロやキャンプ道具はあると便利です。
太陽光発電設備があれば、非常電源として日中限定ですがスマホの充電や照明、TV程度の電気製品は使用可能です。
電気自動車があれば、V2Hといって自動車からの給電で電力供給も可能です。
一般的な乗用車からも、12Vから100Vに変換するコンバータがあれば、車のシガーライターのソケットから電源を取って家電の使用が可能です。延長コードがないと屋内まで引っ張るのは難しいですが。
水や食料はどう確保する?・・・
飲料用は勿論、トイレを流す水も必要です。
風呂水を貯めておく、庭やベランダに雨水タンクを設置するといった事も非常用の水としては有効です。
食料に関しては、高額な非常食を購入しなくても、長期常温保存が可能で調理不要でも食べられる缶詰やレトルト食品をある程度常備していれば、充分に役目を果たせます。
避難する手段は?・・・
自力での移動や緊急避難が困難な場合は、誰に頼り、その連絡手段は確保できているか。
困った時に頼りになる人は身近に複数いるか。
高齢者やその家族は、いざという時の対策を考えておきたいところです。
ご存知のように、行政が予算との兼ね合いで行っている従来の防災対策は、一定の条件の範囲内に限り有効な対策ですから、想定外の被害には全く機能しない可能性があります。
そのことを踏まえて、防災対策だけでなく想定外の被害も想定した“備災”も考えておきたいですね。
事故や災害は想定外が起きるから大きなリスクなのです。
行政の対策が実効化するのは、調査・見積・議会での予算承認なんて手続きを経ると、実現するのは概ね3年後かそれ以降ですからね。
自然災害や事故は待ってくれません。