郵政民営化にしろ、郵便法による民間事業者の参入障壁など、国民の為に存在する元国営事業とは思えないのが現在のゆうちょ銀行やかんぽ生命でしょう。
日本郵便の子会社であるかんぽ生命が2015年に株式上場。
日本郵便(実質政府ですね)が保有する株式が一般にも売買されるようになり、2019年4月にも追加で株式が売り出されましたが、株価は低迷。
そこに発覚したのが今回メディアでは不適切契約と呼んでいる、契約者の郵便局対する信用に付け込んだ、契約者が不利益を被るような不正な契約の数々です。
現在発覚しているだけでも18万件以上というとんでもない件数ですが、日本郵便では過去5年3,000万件全ての契約を調査すると云っているようですから、調査が終わるには相当な時間を要するでしょう。
特に高齢者が契約者だった場合、既に死亡しているケースも相当数に上ると思われますから、調査した結果が契約を扱ったかんぽ生命の営業職員からのみの証言となれば、本当に事実かどうかも怪しくなります。
大手生命保険会社でも、今まで数多くのトラブルを起こしていた“転換”などといった、既存契約を解約した際に発生した解約返戻金(払戻金)を利用して新たな保険契約を結ぶ際、それまで積み立てられていた保険料がなぜか掛け捨て契約に変わっていたり、そのまま満期まで払い続けていれば、支払い保険料(掛け金)より満期受取金の方が多くなる筈が、契約の乗り換えにより利回り(予定利率)の低い契約に変わり、支払い保険料総額より受取額の方が少なくなるような契約になっていたりしています。
また、今回の契約で問題になっているのが、保険の保障が全くない無保険という空白期間が存在していたり、何か月も既存契約と新しい契約の二重に保険料を負担していたりする事はかなり悪質でしょう。
一般的に、保険会社が違う場合でも従来の契約を止めて同様の種類の保険に乗り換える場合は、保険料を重複して負担しないように、新しい契約が決まって保険の効力が始まってから、既存契約を決まった解約します。
保険会社によって、毎月1日付け、銀行口座・クレジットカードからの引き落とし日等がありますから、解約手続きをしても手続きが間に合わずに1回分引き落とされてしまう事はありますが、その分は翌月に戻ってきます。
つまり、通常なら他社契約でも1か月分程度しか重複払いは発生しないのです。
それが6ケ月も同じかんぽ生命の契約なのに二重払いしているとなれば、営業職員の新規契約獲得件数などノルマ達成の為に、意図的に契約者に不利益を強いたこれらのやり口はかなり悪質です。
そんなこともあってか、かんぽ生命株は上場時に比べて株価は半減。
市場での信用をなくせば、株式を保有する投資家だけでなく、政府保有株の価値が減少する事、イコール国民の資産を減らす事になるのですから、これからも注意深く見ていきたいですね。
金融庁は過去の大手生保が行った不適切契約問題と同様、かんぽ生命でも同じような事態になる事は想定できたはずなのに、これだけの大きな問題になるまで見過ごしていられたのが不思議です。
4月の株式売り出し前にこれらの問題が発覚したら、かんぽ生命株の売買価格が下落して売買益(税収)の減少や売り出し延期による財政への影響を誰かが忖度したのかな?などと勘繰ってしまいます。