朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -101ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

表紙の金巻芳俊さんの彫刻はインパクトが強い。
・ストーカーVS盗撮魔-SNSでの人間観察から個人を特定するのが好きな俺。次のターゲットを追うと、そこではそのターゲットの兄が部屋を監視していた。
・饑奇譚(ききたん)-「大放出」の前日にご飯を食べないと、体が消えてしまう世界。食べなかったらまさか僕の体が別世界に飛ばされてしまう。
・新しい音楽、海賊ラジオ-海に囲まれた島に住む僕たちは、海賊ラジオで新しい音楽を聴きたい、と探し続ける。ほか。
陰鬱な話の7つの短編集。
絶望的なラストが待ち受けているとわかっていても、怖いもの見たさでついつい読んでしまった。
時代とか具体的な舞台とかの説明はない。
暗くて重い雰囲気が漂っている。
現代日本や近未来、異世界とか。
無人の遊園地や戦場に絶望的な雰囲気が漂っている。
世にも奇妙な物語の世界に放り込まれているような感覚となった。
救いのないものばかりで、救いのあるカミサマはいるのかどうかよく分からない。

 

<目次>

伊藤が消えた 

潮風吹いて、ゴンドラ揺れる

朔日晦日

見張り塔

ストーカーVS盗撮魔

饑奇譚

新しい音楽、海賊ラジオ

 

 

1983年神奈川県生まれ。2010年、第7回ミステリーズ!新人賞にて短篇「オーブランの少女」が佳作入選、2013年に短篇集『オーブランの少女』(東京創元社)が刊行されデビュー。

ぼくも中江有里さんと同様に「目が合う本」を探しています。

読書家の中江さんの心粋が小説のいたるところに散りばめられています。

今まで書店を通じて読書を楽しんできた形跡が残っています。

67P

児童書や俳句や短歌、実用本、雑誌と、書店ごとに並べ方の違いがあって、その書店の特性を知ると、より本が探しやすくなると言う。

「書店はどこでも同じじゃない。ちゃんと個性がある。書店員によるPOPも重要な情報だ。自分が読むべき、出合うべき本は待っていても出合えない」

「目が合う本、を探すんだね」

以前、万葉が言っていた言葉を思い出す。万葉は頷いて続けた。

「本は生ものなんだ。いつまでもあると思っちゃいけない。読みたい、と思ったらぼくはできるだけ買う。次に行ったらあるとは限らないから」

万葉のレクチャーを受けてから書店を訪ねると、何もわからずに見ていた頃より、それぞれの書店に愛着が持てるようになった。

 

昭和の街並みに佇む古い本屋さんを想起させるノスタルジックな装丁がいい感じ。

中学時代の出来事がきっかけで登校拒否になり通信制高校に入学した沙羅。

その1学年上で幼馴染の万葉(まんよう)。

人生に迷う二人の姿が静かなトーンで描かれています。

虚無感に苛まれていた沙羅、本好きの万葉に刺激されて読書の楽しさを知り穏やかにゆっくりと成長の変化を見ることができて心地よかったです。

 

 <目次>

万葉と沙羅

あなたとわたしをつなぐもの

いつか来た道

ひとりひとりのぼくら

その先にある場所

 

1973年大阪府生まれ。法政大学卒。89年芸能界デビュー。数多くのテレビドラマ、映画に出演。2002年「納豆ウドン」で第23回「NHK大阪ラジオドラマ脚本懸賞」で最高賞を受賞し、脚本家デビュー。NHKBS2「週刊ブックレビュー」で長年司会を務めた。

著書に「結婚写真」など。

伝説上の生物が、実際にいたらこんな姿だろうか。

あくまで筆者の考察による動物たちの進化による不思議さを味わうことができます。

 

人が近づけない山奥や深海などに未知の生物がいる可能性があるらしい。

まだ確認されていない動物がいるならばぜひ見てみたい。

いつか確認されるだろうか!伝説の動物たちの一部を。

本物と会える日が来るかもしれないと思うとワクワクドキドキしてくる。

 

西洋のドラゴンは2足歩行の恐竜だった、東洋のドラゴンは胴体の長いワニ、河童は2足歩行のカメ、ユニコーンは馬のような姿に進化したサイの仲間、ミノタウロスは類人猿のような姿勢のウシの仲間、麒麟はクジラの仲間。ツチノコは足の退化した哺乳類、セイレーンは後ろ翼型の飛翔動物、人魚は極端な胴長短足人間、アマビエは地上に立つ3本足の魚類だった……等々。

 

進化論的なアプローチがこれをユニークな内容にしています。

ファンタジーに登場するドラゴンの姿をもとに、「どんな骨格か」「どんな真価を遂げればそのようになるのか」をあえて生物進化と動物解剖のリアルな視点から考察し彼らの生態にせまっていく。

伝説上の生物が、実際にいたらこんな姿だとオドロオドロシク描かれています。

どのような進化をしていくのか、どのような骨格になっているのかを踏み込んで空想していて面白いと思います。

 

 <目次>

はじめに 

伝説の動物 全系統図

動物の進化について

1 爬虫類から進化した伝説の動物たち(爬虫類の進化の歴史について、肋骨が翼になった直立歩行の爬虫類 西洋のドラゴン ほか)

2 哺乳類から進化した伝説の動物たち(哺乳類の進化の歴史について、ウマのように体がスマートになったサイの仲間 ユニコーン ほか)

3 人類の進化を秘めた人型の伝説動物たち(人類の進化の歴史について、獣の耳をそのまま引き継いだ人類 エルフ ほか)

4 6足動物へと進化した伝説の動物たち(4足動物と6足動物の進化について、大きな翼をもった爬虫類型動物 6足のドラゴン ほか)

おわりに 

参考文献一覧

 

1973年、大阪府生まれ。古生物、恐竜、動物をこよなく愛する古生物研究家。近年では人気古生物イラストレーターとしても活躍中である。2001年、生物のイラストを時代・地域別に収録したウェブサイト「古世界の住人」を開設。個性的で今にも動き出しそうな古生物たちのイラストに人気が高まる。また古生物や現代生物、未来の生物までを骨格や進化から考察することにも定評がある

著書に「絶滅した奇妙な動物」「カメの甲羅はあばら骨」など。

歩く、座る、立つ、何かを手に取る、振り返る。普段の何気ない所作やふるまいは、言葉以上にあなたの育ちを物語ります。

人前に出た時だけでなく、日頃から周りをハッとさせるような美しい立ち振る舞いを心がけてください。

誰も見ていないときにも丁寧なふるまいや所作を心がけていれば、あなたから醸し出されるオーラが変わってきます。

 

男性は見ていないようでさりげなくあなたを見ています。ふとした言葉やしぐさを。

女性は外見を化粧やアクセサリーなど服飾で魅せることはできますが、内面は日頃から気をつけていないと、お里が知れてしまうと興ざめしてしまいます。

そうならないための転ばぬ先の杖になる本です。

 

女性にとって、食事や訪問、ビジネスシーン、ショッピング時といった日常の場面でのふるまい、話し方、見た目などに表れる所作に、知られていないことや判断に迷うことなどを想定した対応やふるまいが示されています。

 

4P

育ちはその方の佇まい。所作や美しいふるまいを知っているかいないかだけのこと。だから、育ちは変えることができる、ということを改めて繰り返しておきたいと思います。

6P

常識やマナーといったものは、時代によって移り変わっていくものですが、

・相手の方を思いやる心

・自身も周りの方も心地よくいられるふるまい

・伝えるべきことは、節度と品格を保ち主張できる姿勢

といった育ちがいい人のふるまいの軸となるものは、いつの時代でも変わらないでしょう。

 

34P しおりを使う人には余裕を感じる

134P 食べ終わったお皿で育ちがわかる

144P ひとりでも「いただきます」が言える

161P ごくあたりまえにお礼の言葉が出る

 

など、男性、女性関係なく適切な振る舞いは社会人として必要なので、気をつけていきたい。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 見た目

第2章 話し方

第3章 所作・ふるまい

第4章 食事の場で

第5章 公共の場でのふるまい

第6章 おつきあい

第7章 仕事

おわりに 

 

「マナースクールライビウム」「親子・お受験作法教室」代表。皇室や政財界をはじめとするVIPアテンダントの指導などを経て、「ライビウム」を設立。人気講座多数。人気テレビ番組をはじめ、雑誌・ラジオなどメディア出演多数。また、映画・ドラマでの女優へのエレガント所作指導や、一部上場企業トップ陣、政治家へのマスコミ対応トレーニングにも定評がある。YouTube「諏内えみチャンネル」などでも幅広く活躍中

はさむ、つまむ、つかむ、すくう、まとめる、巻く、切る、割る、割く、押さえる、はがす、はずす、運ぶ等々。

箸は、スプーンやフォークに比べても、格段に多機能です。

ぼくの深層心理に組み込まれていたのでしょう。

間違った使い方をしていました。

思い立ったが吉日。

だから今から。

箸の持ち方が整うだけで、周囲からの見え方がきっと変わるでしょう。

人前でも自分に自信が持てます。

美しい箸づかいは、人生にプラスになると思います。

 

「箸の持ち方で人生が変わりました」

「美しい箸づかいは一生もの」

「お箸の持ち方が変わるだけで、人生が豊かになる」

いまさらではなく、今から練習しましょう。

直したいと思ったときが、箸づかいを直すときです。今からで大丈夫。

美しく持ち、正しく動かせば、おのずとはさまるものです。

「力は入れず、美しく持ち、正しく動かす」ただこれだけです。難しくはありません。

下の箸は動かさず、上の箸だけを動かす。

箸の上げおろし三手 

 

日本の箸文化を正しく美しく未来へ世界へと継承していきたいものです。

 

 <目次>

はじめに 

1 美しく持つ

2 正しく動かす

3 ふわっとはさむ

4 品よくふるまう

実践編1 毎日の食事

実践編2 会食での取り分け

実践編3 自分だけの箸に出会う

おわりに 

 

台所文化伝承家。「つながるキッチン」代表。大手企業で役員秘書を6年務めたのち、家庭の台所から食卓文化を親子に伝えるべく、教室や講演活動を行う。これまでにないメソッドで箸の美しい持ち方を教える「箸の持ち方教室」が評判になり、子どもから大人まで多くの人が参加、わかりやすさと親しみやすさで注目されている。

なにかどこかで聴いたようなシチュエーション!?

学校法人荻山学園に対する大阪・岸和田の国有地払い下げに関して、現職国会議員の関与や近畿財務局職員の収賄疑惑が持ち上がった。

捜査過程で高峰担当検事による文書改竄疑惑が持ち上がり、最高検から調査チームが派遣されることとなった。併せて岬検事もやってきた。

大阪地検検事、能面検事とも呼ばれる不破がその真実を暴くのだった。

最後は、中山七里さんの真骨頂のいつものどんでん返しが待っていました。

 

 <目次>

不正許すまじ

介入許すまじ

馴れ合い許すまじ

忘却許すまじ

露見許すまじ

 

1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。他の著書に「連続殺人鬼カエル男」「作家刑事毒島」など。

奈良県のある地域に心に傷を持ち、悩みや苦しみを抱えた人生に疲れた人が集い、再生を期す人々が共同して生活するいやしの村。

会社や家族を奪われた者、交際相手に心身ともに狂わされた者、職場を負われた元商社マン、リベンジポルノ被害者の元教師等々。

穏やかに見えるその集団だが、「呪いで人を殺すカルト集団」などネット上には不穏な噂が溢れていた。

あるルポライターが興味を持ってこの村に潜入取材を試みるのだった。

 

<キーワードの羅列>

Paradox

色即是空 空即是色

百年祭

逆打ち

呪術

生と死

素数蝉

 

いやしの村滞在記・目次

取材を終えて 佐竹綾子

素数蝉の理 佐竹綾子(2009年5月15日から6月6日)

無垢の民 都築亨ほか(2008年9月16日~2009年5月8日)

まぼろしの村 都築亨(2008年9月5日)

まえがき 佐竹綾子

 

1966年、大阪生まれ。映像作家、小説家。2003年に第一回が放送された「放送禁止」シリーズは、不定期な深夜番組ながら、熱狂的なファンを獲得。その後、テレビ版七本、劇場版三本が製作され、「放送禁止」ブランドとして確立した。また、2002年には『ゴーストシステム』で小説家としてもデビュー

著書に「東京二十三区女」「検索禁止」「掲載禁止」など。

沈黙のパレード、マスカレード・ナイト、希望の糸、クスノキの番人、ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人、白鳥とコウモリなど。

最近の東野さんの作品はほぼ読み続けています。

相変わらず同時並行でいろんな人物が出てきて同時進行で物事が動いていきます。

読みやすくて引き込まれて一気読み。あっという間に読み終えました。

 

ガリレオシリーズ。

DVや介護、孤児問題を包含していました。

愛する人を守るのは罪になるのかがテーマ。

罪は罪だと思いますが。

湯川が犯人や容疑者の心理を鋭い洞察力で見抜いていくのは流石だ。

 

 <目次>

プロローグ

エピローグ

 

1958年大阪府生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒業。「容疑者Xの献身」で直木賞、「夢幻花」で柴田錬三郎賞、「祈りの幕が下りる時」で吉川英治文学賞を受賞。

「なぜ本を読むのか」に関して、小説家の桜庭一樹の答えは「それが快楽である」

 

読書の効果を伝えてくれる本。

本を読むとどんなことが起こるのか、どんなふうに読むのか、そんな問いにこたえてくれます。

本を読むと広い視野を持つことができる。

本を読んで言葉をためていくと他者との間に深い了解関係が生まれます……。

 

「木を見て森を見ず」にならないように、俯瞰して物事を見ていきたい。

7P「読書は僕たちをグーグルマップにする」

教養を積むこと。とにかく大量の読書体験を積んでほしい。ある時突然自分がグーグルマップになって、摩天楼群を真上から見下ろし、入り組んだ迷路の全体像が見えてくるから。

どの道をどう通っていけば、自分の望む地点に到達できるか、おもしろいくらいに見えてくるから。

 

一つの答えに繋がる経験があります。できるだけ多くの読書経験をすることです。

14P クモの巣電流流し

苦悩の中にあっても、もしわたしたちの頭の中に教養がクモの巣のように張り巡らされていれば、ある時突然、そのネットワークに一筋の電流がほとばしり、あらゆる知恵や思考が一つにまとまり、人生の難題を解決するための最適解が見出だされることがあるのです。

こんな風に問題を解決すればいいんだ。こんな行動に出ればいいんだ。そんな答えが突如として閃くのです。「どんな壁にぶつかったとしても、自分はちゃんと乗り越えられる」

 

読書によって、いろいろなタイプの性格を持つ主と対話をすることができます。

32P 読書もまた一つの経験

わたしたちが直接経験できることは、残念ながらごくわずかにすぎません。自分が生まれた国や地域や置かれた環境に、わたしたちは経験も思考も多かれ少なかれ限定されて生まれてきています。どれだけ世界中を飛び回っている人も、この世界の何もかもを見聞きすることなどできません。

でも、もし望むならば、わたしたちはそんな直接経験の世界を読書によって広げることができるのです。

 

「一般性のワナ」自分が経験したことを、まるですべての人に当てはまることであるかのように、過度に一般化してしまう思考のワナです。

読書は、そんなわたしたちの視野をうんと広げる役割を果たしてくれます。

 

知らない、分からないことを知るって楽しい!

38P 不知の自覚の謙虚さ

読書経験を積めば積むほど、この世はまだまだ知らないことだらけ、わからないことだらけだということにも、わたしたちは否応なく気づかされるはずです。

 

自分の考えや感情を的確な言葉に表して伝えられるように、電子読書ノートに言葉を書き充実していきたい。

40P 言葉をためる、交わし合う

わたしたちが十分な言葉を持っていたなら、異なる他者との間に、より深い了解関係を築ける可能性が格段に強まるということです。

そのためにも、わたしたちは“言葉をためる”必要があります。自分の考えを、また感情を、もっとも的確な言葉に乗せて伝えられるように、たくさんの言葉を知る必要があるのです。そのためのもっとも有効な方法が、やはり読書です。

 

51P 1冊の本には、多くの場合、何人もの人の情熱や知が注がれている。

 

構造的な思考をすると、論理的な考えを表現することができるようになる。

53P 構造をとらえる

哲学書を読む際、つねに意識しておく3点

1 この本(著者)の問いは何か?

2 どのような方法でその問いを解こうとしているか?

3 答えは何か?

哲学的な本には、明示的であれ、暗示的であれ、問いと方法と答えが必ず存在しており、それをしっかりつかみ取ることがもっとも大事なことだからです。

このほうに構造をつかむ読書経験は、わたしたちが構造的に思考をし、表現する力もまた育んでくれます。

構造的に思考をするとは、論理的に考え、表現することができるようになるということです。

引用をメインにして、その引用の見出しをつけるという方法です。本の内容を確認したい時は、その見出しだけを読みかえせば読み直せばとりあえず全体像が分かるように心掛けて作っています。

 

本のエッセンスを定着させたいため、独りで読書するほか仲間たちとでカラオケに行くなど脳に適度な刺激を与えていきたい。

97P 1冊まるごとレジュメを作る

本の内容を一字一句覚えることではない、どの本にどんなことが書かれてあったか、そのエッセンスを摑んで、頭の中のネットワークに蓄えておくことです。

レジュメ作りは、そのための初歩的にして最高の方法です。ノートに残すことで、本のエッセンスを記憶に定着されることができるのです

 

 <目次>

はじめに 

第1章 読書の効用(クモの巣電流流し、道具としての知識、「勉強の仕方がわかったぞ」(?) ほか)

第2章 読書の方法(「投網漁法」から「一本釣り漁法」へ、読書会をやってみよう、図書の先生を大いに活用する ほか)

第3章 レジュメ(読書ノート)の作り方(1冊まるまるレジュメを作る、レジュメは本を読み終えてから作る、電子書籍や電子ペーパーを活用する)

あとがき

次に読んでほしい本

 

略歴〈苫野一徳〉1980年生まれ。兵庫県出身。哲学者、教育学者。熊本大学教育学部准教授。著書に「はじめての哲学的思考」「勉強するのは何のため?」「「学校」をつくり直す」など。

 

「誰の味方でもありません」のコラム第二弾。

社会学者として、40代の一男性の意見や考えと

して、これを読みながら参考にしていきたいと思いました。

 

古市さんの楽観論とは、

6P

全ての現実を「仕方ない」と受け入れたり、何の約束もない幸運を待ち望むくらいなら、せめて楽観的になったほうがいい。

統計的にも言えるが、人生は総じて「ローリスク・ハイリターン」である。人はなかなか死なないし、国家は滅多に崩壊しないし、人類滅亡もまだまだ先だろう。

何とかならないことは、ほとんどない。少なくとも、そう思って行動していたほうが、人生はずっと楽になる。

309P

恐らく、僕の考えの根っこには「あきらめ」がある。何かを期待する時は、同時に疑ってもいる。何かを主張する時は、完全には理解されないはずだと絶望している。

言葉は届かない。一人の力で社会は変わらない。夢を叶えるのは難しい。夢を叶えても幸せになれるとは限らない。生きている限り悩みは尽きない。

だけどいつも「それでも」と思ってしまう。「もしかしたら」と期待してしまう。「今度こそは」と夢を見てしまう。

そんな風に、いつも「あきらめ」と「それでも」の間を揺れながら、物事を考えている。もしも期待や夢だけを追い求めていたら、人生は辛いかもしらないが、根底に「あきらめ」があれば、何が起きても「そんなものか」と笑えてしまう。

あきらめながらも、腹をくくる。

受け入れながらも、視点をずらす。

それは「楽観論」の意味するところである。

 

古市さんは、たしかに緊張しているように見受けられません。普段通りをテレビで表わしているのならば納得します。

38P テレビで緊張しない理由

僕にとって一世一代の勝負の場などではないからだ。

もしある番組に出ることで人生がまるで変わるならば、さすがに身構えたりすると思う。でも、そんなことはまずない。

 

こういうのを総合的に判断する役目は、有権者から選ばれた政治家たちではないかと思います。

142P 誰かの幸福が誰かの不幸だとしたら

最大多数の最大幸福か、最少人数の最小不幸を目指すしかないが、幸福や不幸の数値化は困難だ。しかも仮に「正解」に近い決断があったとしても、それを検証するのは不可能に近い。

 

最近の世の中は余裕がない。自粛期間にお酒を飲むなどちょっとぐらい不謹慎なことがあったら、みんなで寄ってたかってバッシングするのではなく、笑い飛ばすような余裕がないと、今後の経済がうまく回らないように思います。

209P 通常運転の安倍昭恵さんにほっとする

だけど願うのは、10日後も軽率と見える行動を笑う余裕が社会にあって欲しいということ。たとえ疫病予防という大義名分があっても、過剰に誰かの不謹慎を責め立てる社会は息苦しい。

 

ぼくは、締め切りはあったほうがよい派です。期限を区切って完成の目標が作れるから。巧遅拙速。だらだらと時間をかけるからよいものができるとは限りません。期限がなかったら自分で締め切りを作るのです。

漫画や小説などは時間制約があるものです。そうだからこそ、これまで名作が生まれてきたのだと思います。

219P 締め切りのある人生を送る

「締め切りのある人生を生きてください」歴史学者の佐藤卓己さんが教鞭を執る大学の卒業生に贈る言葉だという。

 

ぼくも女帝を読みました。僕も読んだ印象としてこのように思いました。「なせこんな普通に嘘がつけるのか」。こういう意見が大半だと思いました。しかしながら「コンプレックスを持った主人公が、知恵を働かせ機転を利かせて、人生のステージを軽快に成り上がっていく物語」という風に読めたことが古市さんが古市さんらしい俯瞰した冷めた感覚で凄いと思います。

一方的なお話だけでなく、小池さんご本人からの意見も踏まえ合わせて読みたいなあという願望が芽生えてきました。

231P (小池)「百合子」を望んだ日本社会

ノンフィクション作家、石井妙子さんの「女帝 小池百合子」が出版され、話題となっている。「芦屋令嬢」という出自から、カイロ大学卒業など、数々の疑惑まで批判的に切り込んだ女性週刊誌的ノンフィクションだ。

ある友人の感想は「なせこんな普通に嘘がつけるのか」。確かにこの本の内容を素直に信じるならば、小池知事の人生は何から何まで嘘で塗り固められている。

しかし僕の読後感はまるで違った。コンプレックスを持った主人公が、知恵を働かせ機転を利かせて、人生のステージを軽快に成り上がっていく物語に読めたのだ。

 

『誰の味方でもありません』は、非体制。非体制が体制の大勢を占めている世の中かな!?

234P 体制でも反体制でもない非体制

権力側に付くか、それとも権力に楯突くかという区分だが、実際には「非体制」という人が多いと思う。

詩型コロナウイルスに関する騒動を見ていても、政府を賞賛する人や、とにかく批判を繰り返す人に比べれば、積極的には意見を口に出さない「非体制」層が多数派だったのではないか。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 平成は終わるが日常は続く(21世紀の未来は目に見えない、10年前と変わらないパスポート更新 ほか)

第2章 令和は地味な夜明けと共に(地味な元号またぎの瞬間、改元の日の過ごし方 ほか)

第3章 コロナ騒動観察記(新型コロナ報道とニュースの限界、AIアーティストは「冒涜」なのか ほか)

第4章 今も昔もまあこんなもの(IT後進国日本は変われるのか、幽霊を怖がる合理性 ほか)

おわりに 

 

1985年東京都生まれ。社会学者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。日本学術振興会「育志賞」受賞。著書に「絶望の国の幸福な若者たち」「誰の味方でもありません」など。