身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法 -64ページ目

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

今日から8月!


連日、容赦ない猛暑が続いていますが、

先ほど

「岐阜県多治見市で、39.9度 猛暑日観測地点も今年最多 十分に熱中症対策を」

というニュースが流れていました……


一体どうなってしまうんでしょう???


ところで、気温が高いと、身心が固まるというのはご存知でしょうか?


寒いと、身体だガチガチになってこわばるのは、皆さんも経験上、よくお分かりのことでしょうが、

じつは暑くても、身体は固まるのです


「えっ? 暑いとグデングデンにだらけて、力が入らなくなるんだから、固まらないんじゃないの?」と思いますよね


ワタシも、以前はそう考えておりましたが、

科学的に分析すると違うんです


気象庁では、最高気温が概ね35度以上になると予想されると高温注意情報を発表します

つまり、35度以上=体温に近い気温というのは、身体に危険が及ぶレベルだということ


身体に危険が迫っているのに、緊張しない=身体が固まらないでいられるのは、例外的な天才、名人、達人だけです


通常は当然、身体が固まります

また危険なレベルとまでは言えなくても、不快を感じる暑さというのは、立派なストレスであって、ストレスを感じれば、やはり人間は固まります


固まれば、パフォーマンスは格段に落ちるし、怪我などをする確率も高まるわけで……


暑さで、だらけるのと、ゆるむことは違います

「ゆるむ」の対語は、「固まる」

だらけるのは、「たるむ」ことであって、「たるむ」の対語は「張る」になります

「ゆるむ」-「固まる」と、「たるむ」-「張る」は、別ジャンルなので、それぞれ分けて考えなければなりません

本当に暑さに参っている状態は、たるみながら固まっている状態になるのです……


というわけで、暑い中、無理をしたって、パフォーマンスは上がらないし、スキルアップなんて期待できるはずがありません


根性?

根性なんて、別のやり方だってつくはずで、リスクを背負って、どうのこうのするのとは、話が別

“腹が減っては戦ができぬ”のことわざの通り、身体を無視しての精神論なんて、ありえんのです

(拳禅一如=身体が先)


というわけで、皆さんも暑いときには、くれぐれも無理は禁物です

どうぞご自愛ください




◆オマケ◆

高温注意情報が出ている中、炎天下で部活動を行っている学校が見受けられるが、どういう了見なのか理解に苦しむ……

ワタシが校長あるいは、部活の顧問なら、迷わず活動停止にするのに???


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『88

おはようございます……

夏合宿二日目、午前6時前の様子です



この後、6時ちょうどに、(鎮魂行と同じ要領で)“打棒”で、バチーンと床を鳴らして、

全員起床!!


思いっきり夜更かしした拳士も、

眠い目をこすりながら、洗顔、歯磨き、朝の身支度




そして、さっそく朝食づくり

メニューは、トン汁とご飯と、納豆と海苔!

もちろん、全拳士が何らかの形で、料理に携わります



肝心の稽古は、8時からの「拳士会タイム」でスタート


「拳士会タイム」とは、

道院長マター(仕切り)ではなく、

合宿参加者である拳士の皆さん=一般部の拳士の皆さんが、自主的にプログラムを練って、運営、実施を仕切ってもらう時間帯のことです




(拳士会タイムについて、説明している一般部拳士の面々)


拳士会からリクエストがあったのは、

少林寺拳法の三法=剛法・柔法・整法のひとつ、「整法」(身体調整法)と、

「少年部の相撲大会」、

「少林寺拳法クイズ」の三つ


せっかくの合宿なので、普段の稽古であまりできないことを、と事前に申し合わせていたので、

このような内容になりました


さらに、ゲスト参加の近藤先生もいらっしゃったので、合宿ならではのスペシャルメニューとして、

錫杖伝の修練も実施


最初にワタシの指導の下、全員で整法を実践してもらい

そのあと、一般部は境内で、錫杖伝にチャレンジ!

(六尺棒の数に限りがあったので、交代制で……)



(早朝でしたが、暑さと蚊という大敵が……。近藤先生、ご指導、本当にありがとうございました)


少年部は、3つの班に分かれて、班別対抗相撲大会!



同日開催の、大相撲名古屋場所にも劣らない(?)、熱戦が繰り広げられました



(もう一番、高学年と低学年に分かれての、勝ち抜き戦も実施)


一汗、いや大汗をかいて、給水休憩をした後は、

初開催の「単演グランプリ」も開催




これは、去年まで我孫子道院で修行していた、少年部のT・I拳士が、

家族の都合で、群馬県に転勤・転籍……

引っ越し先の近所には、少林寺拳法の道院・支部がなかったのに、

週に一回、片道1時間かけて、群馬の道院に通い続け、

今年の群馬県大会の単演=単独演武の部(少年五級)で最優秀賞を受賞!!

そのT・Iクンが、夏休みを利用して、古巣の我孫子道院の合宿にも参加してくれたのです


大きく成長したT・Iクンに、単演の模範演武を行ってもらうのに合わせ、

少年部拳士全員が、一人ずつ前に出て、それぞれ単演を披露する「単演グランプリ」もやってみました


栄えある初代チャンピオンは、当然、T・Iクン

(T・Iクンの演武は、写真ではなく動画で収めたので、上掲写真は、T・Iクンではありません)

さすが群馬県代表、キレも気迫も正確さも、じつに立派なものでした(拍手)

みんなもいい刺激を受けました


合宿の修練後半には、近藤先生による、道衣の帯を使った

錫杖伝の修練方法などのレクチャーも!!



(個人的には、一番勉強になりました)


最後に学科と、ちょっと本格的な「呼吸法」の鍛錬をやって、修練の時間は修了


締めくくりは、お楽しみの「流水麺」





流れてくるそうめんを、上手にキャッチできたかな?

八方目や、反射神経、ポジションどりなどが問われるので、

「流水麺」は、けっこう武道的!!





この清涼感が、一番のごちそうです



(大人も美味しい、流水麺)


かくして、2015年の夏合宿も無事に終えることができました


参加者、関係者、お力添えをいただいた皆さんに、この場をお借りして感謝申し上げます


近藤先生や、群馬のT・Iクン、そして仕事で東北に出向中だったM・Tサン(間もなく、関東勤務が決定。バンザーイ)など、普段、会えない拳士とも交流出来て、本当に楽しい二日間になりました




我孫子道院の一番の財産は、団結力と連帯感です

夏合宿のプログラムは、毎年大きくは変わりません

でも、ルーティン行事だからこそ、拳士各位の成長・上達度がよくわかります


今年はとくに一般部の拳士と、小学校高学年の拳士の尽力ぶりが光りました

どんどん逞しくなってきているのが、よくわかった合宿でした


合宿だけでなく、道院そのものが、みんなの力で成り立っているので、

これからもみんなで力を合わせて、我孫子道院を盛り立てていきましょう



◆オマケ◆



流水麺の麺は、「讃岐うどん」ならぬ、「讃岐そうめん」をチョイスしてみました(笑)



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『110

先週、24日と25日は、我孫子道院恒例の夏合宿でした

宿泊先は、今年も「宿坊 我孫子道院」
つまり、普段の修練場所でもある、我孫子道院の専有道場です(笑)

そのため、合宿は「作務」からはじまります


幹部拳士と一部の有志は、午前9時に集まって、

一班は、まず柔法マットの雑巾がけと食材の買い出しに!




その間、別働隊は、境内の竹林で……




翌日に行う「流水麺」(流しそうめん)の舞台づくり

青竹を切り出すところからはじめるので、けっこうな大仕事!!

暑い中、

一般部の有段者拳士を中心に、今年は小学六年生の有志拳士が力強い助っ人として、大活躍してくれました

(感謝 合掌)


そして合宿本番は、13時集合・スタート

諸注意の確認、準備運動、鎮魂行を行って、

16時半まで、みっちり技術修練




今年も最寄道院の取手南道院より、近藤道院長がゲスト参加してくださったので、

近藤先生のリードで、基本を確認

そのあと少年部は、2週間後の「全国少年少女武道錬成大会」に向けて、演武の稽古

一般部は、資格ごとにそれぞれの課題(法形)に取り組みました


こうしてたっぷり3時間半、技術修練で汗を流した後は、

厨房へ移動




専有道場での合宿は、三食とも自炊!!

そして「働かざる者食うべからず」

小学一年生から、大人の拳士まで交代で、

お米を研ぎ、野菜を洗い、食材を切って、みんなで力を合わせて、夕食作り




メニューは伝統(?)の「我孫子道院カレー」+サラダ

(我孫子には、「白樺派(文学)のカレー」というご当地カレーがあるのだが、その「白樺派カレー」とは無関係……)




(瞑目 合掌)


「飯器汁器は手に持って

頂く物は残さずに

口の中では音立てず

姿勢を正し 楽しい食事

感謝

頂きます」

(↑知ってる?)




みんなで「同じ釜の飯を食う」=「運命共同体」

合宿は、連帯意識を高める稽古です

(でも、カレーは大人用の辛口と、子供用の甘口の二鍋作りました(笑)。両方をブレンドしている拳士もいましたよ~)


後片付けも、もちろん自分たちの仕事

一人ひとり、自分の食器は、自分で洗います


お風呂は、徒歩圏内の“スーパー銭湯”へ

稽古終盤は、ヘトヘトになっていたはずの子供たちが、ここでは完全復活で、テンションアップ


道場に戻って、

「『行』コンテスト」を行ったら、




布団を敷いて、お待ちかねのフリータイム

まくら投げをはじめたり、トランプやウノをはじめたり、

それはまあ、にぎやかなこと

専有道場以外だったら、間違いなく、宿から追い出されるようなレベルです(苦笑)


まあ、それは例年のことなので、覚悟はできていたのですが、

今年のパワフルさは、歴代最高レベル!!!


これまでは、小学校低学年の子供から、徐々に布団にもぐっていき、

夜が更けていくにつれ、フェードアウトしていくように静かになって行くのだが、

今年は……



午前零時の時報に合わせ、

「明日にジャンプ!!!」なんてやっている始末

草木も眠る、丑三つ時になっても、まだ起きている子が多数いました……


一体二日目はどうなってしまうのでしょう(笑)


(つづく)


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『110





7月に入り、またひとり、我孫子道院に新しい仲間が加わりました




5月に入門した、A・M拳士のお父さん、S・Mさん(写真右)です

S・Mさんは、新入門ではなく、16年ぶりに現役復帰された、カムバック拳士

(我孫子道院では、カムバック拳士も大歓迎です)


このS・Mさんが加わったことで、我孫子道院所属の親子拳士は、6組になりました




(ファミリー拳士全員集合!! 父子が4家族、母子が2家族、合わせて6家族13名の親子が、一緒に修行を楽しんでいます)


少林寺拳法を親子で学ぶメリットは、たくさんあります


たとえば、


・道場では、家庭とも、学校とも違う、子供の顔が見られますし、子供は、家庭とも、職場とも違う、親の顔が見られます


・親子で修行すると、稽古を休まなくなる、継続して行えるようになる


・昇級・昇段、あるいは大会(親子で演武を組んで、「親子の部」に出場!)など、親子で共通の目標を持つことができる


・組手主体で修練するので、コミュニケーションや触れ合う機会が増える


・道場以外でも修練できるので、上達が早くなる、etc.


なかでも一番のメリットは、

「親子で学び合えること」

ではないでしょうか


親子で一緒に楽しめる趣味やスポーツは、いくつもあるかもしれませんが、親子で学び合えるとなると、かなり稀だと思います


少林寺拳法は、そんな数少ない、親子で学び合える、生涯学習の場を提供できます


親子一緒に入門するのもよし、

お子さんが先に入門して、あとから親御さんが入門するのもよし、

先に親御さんが入門して、お子さんが続くというのもよし!


少林寺拳法は、年齢、性別、身体の大小、体力、運動経験を問わず、誰でも学ぶことができます


「忙しくてとてもそんな時間は……」という人も、親子で通うとなると、不思議と時間が捻出できるようになるものです


少しでも興味がある方は、ぜひ一度、道場にいらしていただいて、その雰囲気を感じていただき、親子拳士から生の声を聞いてみてください


7組目、8組目……の親子拳士の誕生を、心待ちにしております!



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『105

2015年も早くも折り返しとなりましたが、

我孫子道院では、先週の土曜日、今年前期の入門式を執り行いました。




今回の入門式は、今年の4月と5月に入門した3名の新入門者と、復帰拳士の2名、そして前回の入門式に、どうしても都合が合わず、参加できなかった拳士1名の、計6名が主人公




(入門者を代表して、誓願文を奉読したのは、小学6年生の女の子、A・Mさん)


これで、正式に拳士の仲間入り

皆さんは、将来の指導者です!!


「人は、何のために生きるのか」という問いに、

「次世代に何かを伝えるため」という答えがあります。


人間以外の動植物なら、次世代に伝えるものは、命そのもの、つまり種の保存だけでOKですが、

人間の場合は、その命のリレーに加えて、プラスα

何か価値あるものを伝えていくのが使命だと思います


何が正しくて、何が価値があるものなのかは、勉強し、体験し、修行しなければわかりません!

そこに修行の価値があるわけです

そして、少林寺拳法は、間違いなく、次世代に伝えるだけの、価値と中身を伴っています


だから、縁あって、この門をくぐった以上、ぜひとも将来の指導者になっていただいて、この素晴らしい教えを後進に伝える存在になってください


開祖も法話で

技も使えればこそ値打ちがある。後輩を指導する、他人に教えるということに使えたら、これは君ら、大した価値だぞ。教えるようになって、教えることが楽しくなって初めて少林寺をした価値があると、そう思いなさい」

とおっしゃっています


みんなの中で、仲間とともに、成長・上達していくのが、少林寺拳法です

一緒に、明日の指導者を目指して、精進していきましょう




入門式の主役の6名

たくさんの道場、たくさんの指導者の中から、我孫子道院で修行する道を選んでくださって、ありがとうございました。

このご縁を大切にして、多少の困難や辛いことがあったとしても、一人で抱えず、仲間同士支え合って、修行を全うさせましょう!





本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『104