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身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

6月14日は、少林寺拳法千葉県大会でした





今年の千葉県大会には、ウチの門下生も、28名エントリー

内訳は、小学生が21名

中学生が、3名

社会人が、4名でした


このうち、社会人4名は、お子さんと一緒に修練している親子拳士のパパさん拳士(2名)・ママさん拳士(2名)で、その親子4組全員が、「親子の部」に出場したのが、今年のトピック!?


また、中学生拳士と上記の社会人拳士(3名)が組んで、団体演武を組んだのも、新しい試みでした


結果はというと……




入賞者が、28名中14名

惜しくも、入賞に手が届かずも、午前の予選を通過して、午後の本選に進んだ親子が一組(2名)でした


また、大会のフィナーレに組み込まれていた、武専学生による技術発表にも、門下生が4名出場!

会場を盛り上げてくれました


少林寺拳法の大会は、現在は演武形式が主体です


演武はお互いに攻守の立場を入れ替えつつ、相手と一体となって技を練って、組み上げていく。

そして、呼吸を合わせ、気を充実させ、精神を統一して、自他一体、彼我未分の境地を目指し、自分一人では体現できない、高い“動きのクオリティ”に到達していくための稽古方法といってもいい。


自他一体なのだから、

「例え本番で、誰かがミスをしてしまったとしても、絶対に相手を攻めてはいけない」

これは、今大会に向けて、門下生たちに口酸っぱく伝えてきたことです。


「失敗したのなら、失敗しなくなるまで、修練をやれなかった、“自分たち”の責任だ」と……


このことは、かなりしっかり伝わったような手ごたえを感じています。


実際、本番でミスをしてしまった拳士が謝ったら、そのペアの拳士が、

「二人でやるんだから、悪くないよ」と答えたとか……


そういえば、大会会場で、とある道院長の先生から、

「我孫子の拳士は、見ていてすぐにわかるよ。彼らは、(少林寺拳法の)教えが身体に染み込んだ動きをしているから」

というお言葉を頂戴しました。

ワタシの目は節穴なので、教えが身体に染み込んだ動きと、そうでない動きは、なかなか見分けがつきませんが、遠慮と謙遜はしないタチなので、ありがたく額面どおりに受け取らせていただきます(笑)

(T先生、ありがとうございました。お言葉、とてもうれしかったです!)



いずれにせよ、拳士たちは、練習段階から一所懸命取り組んでくれました。

その努力が、メダルや賞状という、わかりやすい形で報われた拳士もいますし、そうでなかった拳士もいますが、大会出場をきっかけに、ますます修練意欲が向上してくれることを祈ります。







次回のチャレンジの舞台は、

8月8日、日本武道館で行われる全日本少年少女武道錬成大会

(小・中学生対象)



出場拳士は、今大会以上に、自他一体となって、伸び伸びと大きな演武を披露してください。



あとは、いつも言っている三つのコツ

「気合」、「腰(を落として棒立ちにならない)」、「残心」



今年の夏も、暑い夏にしていきましょう



皆さん、お疲れ様でした~


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106








拳禅一如の少林寺拳法では、技術の稽古=易筋行に先立って、必ず鎮魂行(座禅・調息・精神統一)を行っている。


このとき、「聖句」「誓願」「礼拝詞」「信条」からなる「教典」を拳士全員で唱和する。

「教典」は、いわゆる“お経”ではないので、一般の仏教のように「経典」ではなく、「教典」という。


金剛禅の「教典」は、誰のためでもなく、自分自身に唱え聞かせるためのもの。


この鎮魂行の際、拳士たちの前に立ち、リードしていく人のことを主座といい、その主座は、「教典」の巻物を開いて、大きな声で、唱えるのですが、その「教典」の巻物がかなり傷んできてしまいました……




この巻物は、ワタシが道院長になったのに合わせて新調したので、10年と6カ月使用しました

道院長には、ちっとも貫禄がついてきませんが、巻物にはこのように、貫録と年季が入ってきて……



紐の部分もこのように、消耗して、細くなってしまいました



月曜日と金曜日の修練時には、少年部と一般部でそれぞれ一回、

土曜日は、少年部と一般部の稽古時間が重なっているので、一回、

つまり、毎週5回、年間およそ260回、開いて閉じてを繰り返し、

十年間で、2600回……

大事に使ってきたつもりですが、

先月、ついにビリッと破れてしまいました


武道の道衣や帯、お寺の法具などは、年季が入っているものの方が、価値があるというか、好まれる(?)傾向も、一部ではあるようですが、平日の少年部の稽古の時間は、子供たちに“かわりばんこ”で、鎮魂行の主座をやってもらっていることもあり、先月、道院長研修会で本山に帰山した際に、新しいものを下賜していただきました。

(余談だが、「かわりばんこ」の「ばんこ」の語源は、「たたら製鉄」のたたらを踏む労働者=番子とのこと)



大事なものだから、再表装してもらおうかとも考えましたが、ご縁のある表装店もなかったので……






きれいになった「教典」で、気持ちよく、大きな声で唱和しましょう




新旧の教典

知らぬ間に、表紙の模様が変わっていました

右の古い教典も、大事な我孫子道院の歴史の一部ですので、破棄したりせず、今後も大事に保管しておきます。




己こそ己の寄るべ……


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『101



少林寺拳法では、ひと月ごとに入門期生をカウントしている。

第一期生は、少林寺拳法創始から約1年後の1948年12月と翌年1月の入門者

現役最古参は、12期(1950年3月入門)の高松中央道院 道院長の田村道明先生


この入門期生は、1948年の1期から途切れることなく、毎月数を重ね、今月=2015年5月の入門者は、794期の登録となる。


そんなこの時期、新たに我孫子道院の仲間に加わった拳士がいるので、ご紹介しましょう




こちらは、先月=4月から、我孫子道院メンバーになった、W親子。

お父さんのD・W拳士は、27年前に初段を習得し、その後休眠……

でも、息子さんのE・W君(小学2年生)が、少林寺拳法に入門するのに合わせて、

およそ20年ぶりに現役復帰!!

我孫子道院では、カムバック拳士も大歓迎です

早速、6月の千葉県大会に、「親子演武」で出場することになり、二人揃って、熱心に修練に取り組んでいます。




もうひとグループは、793期(4月)、794期(5月)、そして6月から新たに拳士になる3人組

左から、小学6年生の女の子=A・M拳士

中央が、4月6日付の「新年度会」の当ブログ記事でも紹介した、小学1年生のA・Mクン

そして右端が、6月から正式に稽古を始めるT・Kクン(小学4年生)


元気いっぱい、やる気満々の1年生拳士、A・Mクンは、この6月の千葉県大会にも単独演武で出場!

4年生の四級拳士で、組演武と団体演武にダブルエントリーしている、お兄ちゃんのN・M拳士と、兄弟W入賞するのが目標です!?


794期のA・M拳士は、はきはきとして、しっかりした性格の女の子。

女の子が少ない我孫子道院では、貴重な少女拳士ですが、A・M拳士の入門をきっかけに、これから女性拳士が増えてくるような気がします(根拠はありませんが……(笑))

A・M拳士は、千葉県大会には間に合いませんでしたが、8月の少年少女武道錬成大会には参加することが決まっています。将来有望な逸材として大いに期待しております。


そして、道衣が届くのを心待ちにしているジャージ姿のT・Kクン(白帯は、道院のものを着用)

お父さんも、我孫子道院の元拳士

上掲のW親子のお父さんや、昨年末に復帰したA親子のお母さんに続いて、T・K拳士のお父さんもカムバックしてくれればいいのですが……


いずれにせよ、少林寺拳法の期生は、開祖からのタスキであり、バトンであります。

自分が受け取ったバトンは、責任をもって、次世代に手渡せるよう、困難があったとしても、精進し続けてください。


今月の期生、「794」でワタシが連想したのは、歴史年号の覚え方=「鳴くよウグイス平安京」

そのウグイスだって、はじめから美しい声で歌えるわけではありません!

春先の若鳥のさえずりは、けっこう下手っぴだったりするのは、皆さんもご存じのことでしょう

ウグイスだって、練習を重ねて、あの人々を魅了する、美しい鳴き声を我が物にするのです。


新入門の皆さんも、稽古を重ねて、立派な拳士に育ってくれることを祈っています。


もう一言、皆さんには、宮本武蔵の五輪書から次の言葉を贈ります。


五輪書 水之巻 「兵法心持の事」より


兵法の道において、心の持ちやうは、常の心に替ることなかれ。常にも、兵法の時にも、少しもかはらずして、心を広く直にして、きつくひつぱらず、少しもたるまず、心のかたよらぬやうに、心をまん中におきて、心を静かにゆるがせて、其ゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬやうに、能々吟味すべし






本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『103

先の5月16日(土)、我孫子道院では、開祖忌法要、並びに宗道臣デーを行いました。

少林寺拳法の創始者(=開祖)、宗道臣先生は、1980年5月12日に遷化され、本山と全国の各道院では、そのご命日に合わせ、法要を執り行い、その遺徳をしのぶとともに、拳士が地域社会に向けた活動を全国で展開する「宗道臣デー」という行事を行っている。


開祖・宗道臣先生は、

ご自身の戦争体験から、「真の平和の達成は、慈悲心と勇気と正義感の強い人間を一人でも多くつくる以外にない」と気づかれ、この道を創始された。


ならば、「宗道臣デー」は、一人でも多くの仲間を増やす行事にするのがふさわしいと考え、去年に引き続き、「少林寺拳法体験教室」を実施しました。


当日は、まず朝9時30分から、開祖忌法要




(開祖像)



(表白文奉読)



(献香)


この後、お昼まで、通常稽古を行って、みんなでランチ


そして、午後一時から、「少林寺拳法 体験教室」

今年は、去年以上に開催告知と勧誘に力を入れてみたのですが、果たして体験希望者は何名いるのか……




なんと! ふたを開けてみると

体験者がおよそ15名、付き添い・見学が、約25名と大盛況!!

(前日、門下生に「明日、知っている人が体験に来る人?」と尋ねたら、ポツポツしか手が上がらなかったので、心配していたのですが……)

ありがたいことです。


早速、挨拶がてら「少林寺拳法とは」というお話をさせていただき、

準備運動と鎮魂行へ




(鎮魂行=座禅の体験)




実技は、八方目や運歩法、開足中段構えからの突き・蹴り・受け、そして剛法・柔法の基本を体験してもらいました。少林寺拳法の特徴や、力より理合いであること、なにより、楽しく興味をもってもらえるよう、心を砕いたつもりです。



最後は、門下生たちの演武を見学して、締めくくりました。

演武は、単独演武、少年部組演武、少年部団体、一般部団体、etc.といろいろ見ていただきましたが、一番反響が大きかったのは、コレ↓



親子演武

(今回は3組の親子に披露していただきました)




(お疲れ様でした。少しは少林寺拳法の魅力が伝わったでしょうか?)


本当に多くの方々に、体験・見学していただいて感謝です。

拳士各位や、保護者の皆さんが、熱心にお声掛けをしていただいたおかげです。

今回、この体験教室を実施してわかったことは、思った以上に、潜在的に少林寺拳法に、興味関心を持っている方は、たくさんいらっしゃるということ!!


これを機に、もっともっと、部外者の方に少林寺拳法のことを知っていただく機会と工夫が必要だということを、痛感しました。


また、勧誘だけでなく、当日、献身的に体験者・見学者のフォロー&指導をしてくれた、門下生各位にも感謝します。


次回の体験教室は、10月の達磨祭に合わせての実施を検討しておりますが、またご協力のほど、よろしくお願いたします。


なお、体験教室に限らず、普段の稽古の見学・体験入門は、随時受け付けておりますので、今回参加された方も、そうでない方も、またぜひ道場に足をお運びください。


拳士一同、お待ちしております。



◆参考までに◆


今回、一番良かったと考えているのは、体験教室の案内状を、拳士一人ひとりに手作りしてもらったこと。

(去年は、一般部の拳士がパソコンで作ったものを、みんなに配布してもらっただけ)



(手作り案内状の一部。これがものすごく効果があったように思えます。もちろん、保護者の方々の口コミの力も絶大でした)


一方で、参加人数を少なく見積もり、入門案内等のプリントが足りなくなってしまったのは、かなり痛い手落ちでした……(猛省)




また、道場の入り口には、このような紙を貼って、入口の扉をあけっぱなしにしておきました。

(これも今年の改善点)


◆オマケ◆


こちらは、道院長研修会第一次の際に執り行われた、本山での開祖忌法要時の祭壇の様子



(表白文の巻物を開いたところ)



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109

ここからは、道院長研修会の余談です


今回の帰山も、交通機関は、LCCのジェットスターを利用しました。

成田空港には、先月、LCC専用のターミナル、第3ターミナルがオープン!!

(4月8日開業)

ワタシにとっても、はじめての第3ターミナルからの出発でした




空港第2ビル駅(もしくはP2)から、公称約500メートル

徒歩約15分(通路の途中に、休憩スペースあり)

無料連絡バスで、10~15分




機内から見た、T3




すっかり定番の機内から見た富士山

成田発・高松行きのジェットスターなら、

進行方向左側のシート(窓側ならA席)だと富士山がよく見えます


今回は、朝8時00分発、9時25分着のGK411便を利用





高松についたら、「うどん巡りレンタカー」というサービスをやっている「平成レンタカー」へhttp://www.webcartop.jp/2015/01/4746

楽天トラベルで予約すると「うどん券」がついてきたので、

「釜玉うどん」の元祖として知られる、名店「山越」へ

http://www.yamagoeudon.com/




元祖「かまたま」(250円)



オープンエアで、気持ちよく、美味しいうどんをすすることができます


ここで朝食を済ませた後、某所で圧法・整法の特訓(?)を受け、

それから昼食に


昼食は、瀬戸内海の海の幸を!

ということで、丸亀港に面した「活魚料理一徳」に

http://www.ittoku-marugame.co.jp/



(日替わりサービス定食 850円)



店内に生け簀があって、お店のすぐ裏の港になっていて、漁船から直接活魚が運ばれてくる!!


夕食は、多度津町内の「よこた」へ

http://www.okonomiyaki-yokota.com/



少林寺拳法の全日本学生連盟御用達の店

「広島風お好み焼きと骨付鳥」が看板メニュー

多度津に泊まったら、やっぱりここでしょう!



えっ、あのお店は行かなかったのかって?

もちろん行きましたよ、最終日に!

講習会が閉会した後、新井会長と、圧法・整法で有名な宇和島道院の濱田先生による

実技質疑応答(希望者のみ)にも参加させていただき、

本山を下りたのは、15時過ぎ。

そこからレンタカーで高松空港に向かう途中に、一鶴土器川店へ

http://www.ikkaku.co.jp/doki/menu.html





ここで、ご夫婦揃って所属長という、Y先生ご夫妻と合流

道院長研修会修了に乾杯~


お気づきだろうか?

ワタシのジョッキだけ色が違うことを!!

そうなんです、今回の講習会で行動を共にしていた千葉TKのT先生と、千葉MNKの犬先生が、クルマの運転をワタシに、まかせっきりに、いや託してくださったので、ワタシは泣く泣くノンアルコールビールに……

でも、普通に飲んだのでは、気分が出ないので、

皆さんと同じ、“大ジョッキ”(空)を持ってきてもらって、そこへノンアルコールビールを2本注いで、このようにしてみました。

ビールが飲めない分、オヤを3本食べて、お腹いっぱいの状態で、千葉まで帰ってまいりました


今回も楽しく実りある帰山だったな~


先生方、また一緒に帰山しましょうね

そしてまだ帰山したことのない拳士は、一度ぜひ帰山してみてください



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『102