身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法 -66ページ目

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

片道5000円台で、成田から高松に行けるLCCが就航したとはいえ、

香川県の総本山少林寺には、そうそう頻繁には帰山できません


そうなると、貧乏性のワタシは、どうしても元をとろうと思って、あっちこっちに掛錫して、先賢に教えを乞うことを、帰山時のミッションとしております


というわけで、今回、本山の山門外でご教示いただいた主な先生方のご紹介

(四国入りして、お目にかかった順です)


お一人目 圧法・整法の第一人者、加藤義秋先生

加藤先生との再会を喜んで、笑っている写真ではありません……

耳の後ろの●●という急所を押圧されて、悲鳴を上げているところです。

ワタシ以上にうれしそうな表情をしているのは、今回の旅の友、T野先生。

撮影してくださった、もう一人の旅の友、千葉M道院の某犬先生も、この後たっぷり……

加藤先生には、講習会二日目の本山での実技の時間にも、上肢の急所の攻め方を、いろいろ教えていただきました。


お二人目 教範やカッパブックスの技法写真を撮影された、宮野義久先生

この一次講習に合わせ、故三崎敏夫先生を偲ぶ会が、行われるとのことで、三崎先生の写真を中心に、貴重なお話とお写真を拝見しました。


そして、田村道明先生!!

現役最古参、五畳半道場時代に入門され、開祖とマンツーマンで修練された巨人

(写真でも伝わるかと思いますが、身長が高いだけでなく、存在自体が大きな方で、文字通りの大巨人)


先の「修行」と「拳の三要」は、今回、道明先生にお伺いしたお話です。


とても薀蓄のあるお話でしたので、ここで「技・術・略」の続きをご紹介


「開祖が宗門の行として、少林寺拳法を位置付けたのは、この技・術・略そのものと言える。

流水蹴や逆小手は、技。

その少林寺拳法の技を、人づくりの道として、開祖が捉えたのは、術。

それを人づくりの道として、運動として、金剛禅運動に役立てていったのは、略。

金剛禅運動を広めるというのは、逆小手その他の個々の技とは関係ない。

しかし、手足を動かす少林寺拳法の技を通して、身心を鍛えて、人づくりをして、世の中で役に立つような人間を作って、そのためにこの運動を広げていくという教えがその先にある。

開祖は中国から持ち帰った武術をベースに独自に編み出し、少林寺拳法という技、『拳』を作った。

そこに『法』=教えをくっつけた。そこで人づくりの手段にした。

その人づくりの目的は何かと言えば、平和な日本の国を作ろう、と言うところに結び付けていった。

たしかに、平和な日本を作ることと、逆小手は直接には関係ない。

でも、ずっと辿っていけば、きちんとつながる。

つまり、技・術・略は、技法だけの話じゃないんだよ。

開祖は、ご自身の考案した武術を、人づくりの道から、平和で豊かな世の中にする運動に、技・術・略として、見事に結び付けていったんだ。

そこが、本当に開祖の偉大なところ。

だから単なる武道や武術ではないんだよ」


まさに金言・至言であります。

また、道明先生には、技法そのものについても、貴重なご助言をいただきました。

ありがとうございました。


お次は、京都の峠徹先生



金剛禅の教義を深く研究されている先生で、技法もピカイチ

先生の昭和論は、専門家も裸足で、しかも大変わかりやすい

今回は、教典の扱い方や、道衣・帯の維持管理についても、アドバイスを頂戴しました。



最後に、合田清一先生


長年、武専の主幹として、指導者を育成されてきた合田先生

技は厳しいが、これほどお人柄が温かい先生はなかなかいないと思います。


他にもたくさんののことを学ばせていただき、多くの先生に教えを乞うことができました。

いつも良くしていただいて、感謝の言葉もありません。

受け取り側(=ワタシ)のキャパシティが乏しく、吸収しきれないことが多く、情けない限りですが、次回の帰山の際も、しつこく参上いたしますので、不出来な後進と見限ることなく、ご指導ください。

本当にありがとうございました。

そして、何卒お身体をおいといください。


◆特典画像◆



田村道明先生に頂戴した色紙です。

開祖は、少林寺拳法を創始して、遷化するまで33年間で、100万人の拳士を育成

今年は開祖没後35年

現在の公称登録拳士数、170万人……

もっと多くの人々に、開祖の志を伝えていかなければ!!



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『110




5月8日から10日にかけて、香川県の総本山少林寺で、道院長研修会を受講してきました。

(全国各地の少林寺拳法の指導者は、年に一度、この研修会を受講する義務がある。とはいえ、約2000人もの道院長・支部長がいるので、第一次から第五次まで、5週にわたって開催される)


今年は、何とか予定を調整して、第一次を受講


第一次の道院長研修会は、開祖の命日(5月12日)に日程が近いので、毎回、開祖忌法要も営まれ、開祖に直接師事した古参の大先生方も多く受講される


そうした高段者の先生方にお目にかかり、開祖のお話をお聞きできたり、ときには、開祖直伝の技法もご指導いただけるのが、第一次ならではの特典!?




同志たちよ、我々の本山は、じつに美しい

傑物が輩出される環境に、「美の条件」は欠かせません




今回の第一次講習会には、406名の道院長に加え、財団法人支部の部長が参加し、合わせて約500名が受講



帰山した際は、まずは開祖霊廟にご挨拶



受講内容については、まだ受講されていない道院長・支部長も多いので、ここでは触れないことにいたしますが、今回の帰山で学んだ、「これは!」という言葉だけ、ご紹介します


「組織の質とは、指導者の質」(新井会長)


「少林寺拳法は拳禅一如・力愛不ニの法門」

「法門」とは、

「法」「大宇宙の真理を知り、可能性の種子を授かった人間としてどういきるか」

学ぶ道「門」


「修行」の「修」=「攸」(ユウ) 音の意、何回も繰り返す + 「彡」=「川」、洗い清めるの意

「行」は、強い人(先輩)が弱い人(後輩)を背負って、向き合っている姿

組手主体、自他共楽の姿


修行=悟りを求め、仏の教えを実践すること

修業=学問、技芸などの習い事を修めること







「技術」

「技」=手偏に支える=手足の動かし方

「術」=「行」は、上掲のように、二人が向きあった、先輩と後輩の稽古の状態・姿 + 「求める」 技の極意を求める

頭で覚えているだけでは、「技」。稽古によって身についた「技」が、「技術」


『拳の三要』=技・術・略とは……

(これは、とってもいい話なので、別途詳しく説明します)



ともかく、道院長研修会の最大の収穫は、

全国の才気あふれる指導者に出会い、

そして高段者の先生方から“喝”を入れていただき、

「オレも、やらねば!!」という気持ちになれること

人づくりの少林寺拳法、本当に素晴らしい人、立派な人が、たくさんおられます

そうした方々に接して、自分も一歩でも近づきたい

そして、そのような後進も育てていきたい、

そうしたモチベーションを再確認できる場が、本山での道院長研修だと認識しています。


現地でお世話になった諸先生、本山職員の皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます




本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『108


少林寺拳法の資格には、

拳の修行の進捗の度合いを示す武階(級位・段位)と、

これに精神面での成長度を加えた拳禅一如の修養の段階を示す法階(拳士号、範士号)、

そして、この道の布教者になることを志して金剛禅総本山少林寺の僧籍に編入された者に対して与えられる僧侶としての資格=僧階の三種類がある


このたび、我孫子道院のT・A拳士が、上記の僧階の最初の資格、「少導師」の僧階補任を誓願し、今月一日付で、師家から允可されたので、昨日、そのT・A拳士の僧階補任式を行いました





(僧階補任式では、少導師僧階辞令と輪袈裟、僧階読本を授与)


少林寺拳法は、

「人間完成の(ための)行」です


修行をはじめる段階では、できないこと、わからないことだらけです。

でも、修行をすることで、もっと強く、もっと賢く、もっと優しくなれるはず、と、自分の可能性を信じることから、少林寺拳法の修行がはじまります


そうして研鑽を重ね、修行を積むことで、まずは「できる人」を目指します


そして、有段者となり、さらには幹部拳士として、後進の指導にもかかわる立場になるまでには、ある程度「できる人」になりましょう


しかし、「できる人」になったとしても、そこで修行は終わりではありません


最終的には、「できた人」になることが、我々、金剛禅修行者の目標だと思います


僧階補任者は、自分自身の修行に精進することに加えて、この道の布教者になることを志した人物であるわけですから、これを機に、ますます自己研鑽に努め、一緒にまず「できる人」になり、さらには「できた人」を目指しましょう




本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『105

新しい年度を迎え、ここ一ヶ月、多くの方々から入門に関するお問い合わせをいただいております


そこで、我孫子道院では、昨年好評だった、

未経験者のための「少林寺拳法体験教室」を、今年も開催します


◆会場 我孫子道院専有道場(所在地は、左記参照 駐車スペースも十分あります)


◆日時 5月16日(土) 13:00~15:00


◆参加費 無料


◆対象 小学生から大人まで(親子、兄弟での参加も大歓迎 女性参加者もお待ちしております)


◆内容(予定)

・ストレッチ・鎮魂行(調息と坐禅)

・八方目(少林寺拳法独自の目配り・目付の訓練法)

・運歩法と布陣と護身の間合い

・突き方・蹴り方・受け方の基本

・剛法・柔法の技法体験(護身術の基礎)

・単独演武

・整法(身体調整法)

・少年部の拳士による、団体演武と組演武の見学etc.


◆持ち物運動しやすいTシャツ・ジャージ等の服装(道場内は裸足です)、タオル、水筒など(女性用の更衣スペースも利用できます)


※体験教室以外の、普段の稽古の見学・体験入門も大歓迎です※





ここが我孫子道院の入り口ですスーパーカスミのすぐ北側の高台にあります

当日は遠慮なくお入りください




未経験者のための体験教室ですので、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人、OL、主婦、シニアの方まで、経験、性別、年齢は不問です


武道や少林寺拳法に興味のある方、何か身体を動かすことをやってみたい方、この春、何か新しいことをはじめてみたいと思っている方など、どなたでもお気軽にご参加ください


拳士一同、お待ちしております

(少年部の拳士のお父さん、お母さん、この日は、お子さんに少林寺拳法を習ってみてはいかがですか?)


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109

新歓コンパのシーズンですので、4月6日付の当ブログにアップした、「宴の効果」を実践されている拳士の皆さんも多いことだと思います


そんな皆さんに、耳寄りな情報(?)が……


先日見つけた、骨付鳥のお店です


その名もずばり「骨付鶏と生つくね ふくまめ」 http://nsg-go.com/fukumame/food/

我孫子からは、常磐線一本でいける、JR上野駅 広小路口からすぐそばのお店です




総本山少林寺のある香川県多度津町の隣町、丸亀の名物=骨付鳥は、

開祖・宗道臣先生の好物でもあり、我々拳士のソウルフード

の部分を手でつかんで、ガブリとかぶりつけば、ビールはすすむし、話は弾む


骨付鶏以外の、サイドメニューもそれなりに揃っていました




(写真はホタルイカ 身は小さめでしたが、味は上々)


都内での仕事帰りに、拳士同士が集って、“団体宴武”あるいは“組宴武”というケースでは、使えるお店かもしれません

(“単独宴武”も、可?)



◆オマケ1◆


団体宴武と言えば、先月、千葉武専の研究科を修了された皆さんを祝う団体宴武も、西船橋で開催されました





修了生に加え、千葉武専の教務、講師、所属長、研究会拳士などが参加し、研究科を修了した後も、研究会、あるいは研究院に所属し、研鑽を重ねていきましょうと確認し合いました


研究科修了生だけでなく、

年に一度ぐらいは、予科、本科、高等科、研究科と、各科がそれぞれ集まって、こうした団体宴武がおこなえると、より千葉武専全体の連帯感が高まると思うのですが……



◆オマケ2◆


団体宴武とは関係ない話ですが、

先日、神田神保町に行ったら、恒例の春の古本まつりをやっていました


武道・武術関係の書籍の掘り出し物があれば、と思い

高山本店ほか、その手の専門店を数軒回ってみたのですが、この日は収穫がありませんでした……

古本も、ネットでの検索・購入が便利な時代ですが、

意外な出会いがあるという意味で、ワタシは古本屋めぐりが大好きです






本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『101