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身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

もうすぐお彼岸

暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、

ようやく秋らしい季節になってきました


毎年紹介しているように、少林寺拳法は、

「スポーツの秋」、「芸術の秋」、「読書の秋」、「食欲の秋」、etc.のどれにでもあてはまる要素をもっています。

というわけで、身体運動、精神修養、学問、芸術、コミュニケーション、美容と健康、etc.に興味があり、収穫の秋に、例年以上に美味しいビールを飲みたいという人は、この機会に少林寺拳法をはじめてみませんか?

(もちろん、未成年者やアルコールが苦手な方も大歓迎です)


とくに、この秋は入門の大チャンス!!


何がチャンスなのかと申しますと……


少林寺拳法では、創始の1年後、1948年(昭和23年)から、

一ヶ月単位で入門期をカウントしています

(例:1984年6月に入門したワタシは、423期)


厳密には1948年12月~翌1949年1月の入門者が一期生
1948年2月度が二期生、

3~4月が三期生、

5月が四期生、

6~7月が五期生、

8~9月が六期生で、

以後一ヶ月ごとに一期ずつ積み重ねられてきています


その入門期生が、今月は798期、来月=10月は、799期になります

つまり、「700期台」で入門するのは、いまが最後のチャンスなのです!


少林寺拳法のこの入門期生は、

先輩後輩の序列をつけるためのものではないので、早ければ早いほどいいというものではありません。

開祖が道を照らすために灯した“聖火”を、何番目に受け継いだか、

それをを自覚するための数字だとワタシは理解しています。


この期生制度、おそらく他の武道・武術団体には見られない、少林寺拳法ならではの制度なのですが、10年20年修行を積んで、仲間たちと語り合っていて、ふと「私は何期」「僕は何期です」という話題になり、そうしたときに、何となくですが、三桁目の数字が違うと、だいぶ離れているような気がして……

(所詮、修行の本質とは関係のない、記号的な問題ですが)


でも、気にする人は気にするので、入門を検討している人は、ぜひこの700期台最後のチャンスをものにしてください。


ちなみに、キリ番がいいという人は、11月のジャスト「800期」がおすすめです(笑)


というわけで、見学のお問い合わせ、体験入門の希望等を、心からお待ちしております。


身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『100』

9月10日の水害で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。


少林寺拳法関係者では、鬼怒川が決壊した茨城県の常総市の、常総石下道院と常総石下スポーツ少年団、水海道道院、水海道スポーツ少年団の方々が、大きな被害を受けたとのこと。


千葉県教区の森教区長や、懇意にしている取手南道院の近藤先生の呼びかけもあり、

茨城県と千葉県の県境に位置する我孫子市の我々も、何かお役に立ちたいと思い、

我孫子道院の門下生とそのご家族にも賛同していただき、ワタシを含め5名で、

昨日の日曜日、急遽、水海道道院の専有道場と、常総石下道院のH先生のご自宅の、冠水家財等の搬出及び清掃のお手伝いに行ってきました。



現地の被害は、想像以上というか、報道以上で、家屋もクルマもたくさん浸水&冠水していて……





じつをいうと、ワタシは、災害復旧ボランティア(?)に参加させていただくのは、今回がはじめて!

行っても何ができるのか全く未知数でしたが、少なくとも斥候係にはなれるだろうという気持ちで、水海道に向いました。

なにせ現地の情報は???だらけでしたので、まずは実際に常総市に足を運んで、状況を把握し、必要なものだけでも調べてこようと……。

でも緊急事態というのは、そういうものですよね。

そんなワタシの感想なんですが、
こういう時は、号令一下でテキパキ動く“集団”よりも、群雄割拠的に同じ目的を持った“動ける個人”が多数いる方が、有意であり有効かと……

(※群雄割拠といっても、互いに対立して覇を競い合っているわけではありません)


例えば、地元千葉県の我孫子市から、茨城県常総市の水海道に向かうメインルート、国道294号線は、交通規制が敷かれていました。
なので、現地に向かうには、迂回ルートを利用するのがベターですが、どの迂回ルートが通れて、どこがスムーズに走れるのかは、誰にもわかりません。
だから各々が、バラバラなルートで現地に向かうことで、あとから「あそこのルートが正解だった」というのがわかり、それが貴重な情報になり得るのです。
持ち物も同じで、一人ひとりが工夫した方が、多様性が生じ、「ああ、それ持ってきたの? 便利だね~」というのが増える気がします。
反対に誰かが音頭をとって、「持ち物は、アレとアレ」と決めてしまう方が、画一的均質的になり、結果として、足りないものが増えてしまうように思えてなりません。



けっきょく動きながら、変化していく。
これは武道の技と同じなのでは?

その点、今回ご一緒した皆さんは、さすが少林寺拳士。
各自が黙々と働いて、ひとりで動かせないような物を動かすときは、さっと人が集まって、サクサク動かす。
非常にハイレベルな自己確立と自他共楽。
開祖はきっと、訓練された団体ではなく、こうした自立&自律したリーダーを多数輩出したかったのだろう。
自立&自律していると、人数が多くても「船頭多くして船山に登る」にならない。
武道とは、非日常に備えて稽古するものなので、少林寺拳法修行者は、こういう時こそ強味を発揮するんだな~と感心した次第です。


急な召集にもかかわらず、快く尽力いただいた、我孫子道院のS拳士とW拳士ファミリーの労を多とするとともに、現地でお世話になった皆さんに感謝申し上げます。









被災された、水海道道院。壁に見える線のところまで水に浸かってしまったとのこと……





トラックで駆けつけてくださった(?)、東京別院の藤井先生

千葉県からは、我々の他に、千葉弁天のU先生と前記の近藤先生(浦安スポ少・取手南道院)が合力してくださいました。

また千葉野田道院の森先生のグループは、水海道ではなく、石下方面でボランティア活動にあたっていました。





この日はまだ、電気水道も止まったまま……

日常生活を取り戻し、稽古を再開する日までは、時間がかかるでしょうが、

今後も何らかの支援を検討していきたいと思います


被災した皆さん、どうぞ不撓不屈の精神で、困難を乗り切ってください

応援しております



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109




6月9日のブログ、「古きを尊ぶ!? 10年目の教典」(http://ameblo.jp/shorinjikempo-abiko/entry-12036812735.html )の記事で、長年使いこんできた道院の教典の傷みが激しく、新しいものに交換したと報告したところ、思わぬところから、「修復・再表具しましょうか」という、まことに有難いお申し出が!!


そのお方は、千葉県内の道院長で、盟友のH・T先生

大柄なお身体ですが、手先は器用で、ご自身の道院の教典も、一度修復されたことがあるということ


お言葉に甘えて、おすがりしたところ、夏休み中に手掛けてくださって、先日の武専予習会の際に、わざわざ届けてくださいました




これがその蘇った教典

ボロボロだった紐の部分も、わざわざ平紐を探して交換してくださいました

よく見ると、紐の先端に差し込み式の留め具がついていて、縛らなくてもOKなので、少年部の拳士が鎮魂行の主座をやるときは重宝しそう


中身は、こんな感じにリフレッシュ



(after 表)



(after 裏)


ちなみに修復前は……



(before)

このようなありさまだったのですから、再表装がどれだけ手間だったかは、想像に難くない

裏打ちをはがして、薄い和紙で当て紙し、紐を交換して……


プロの表具屋さんや、美術館のキュレーターなどの専門家にしかできない仕事だと思っていたので、H・T先生の修復技術にはビックリ仰天!


道院の家宝、いや院宝(?)として、大事に扱わせていただくとともに、

せっかくですので、昨日の稽古の鎮魂行から、現役にカムバック

(紐の留め具が、子供たちに大好評でした)


H・T先生、本当にありがとうございました

拳士一同、心から感謝申し上げます



ところで、カムバックといえば、

我孫子道院出身で、仕事のため青森県に転勤していた、有段者のOL拳士(事務職ではなくエンジニアだけど)=M・Tさんが、ようやく東京転勤となり、先週から我孫子道院にカムバック


我孫子道院は、

「道院=母港」が合言葉だけに、一時(出港)離れていた拳士が戻ってきてくれるのは、本当にうれしいものです


また、本格的なカムバックは果たせなくても、この道場で一時でも一緒に汗をかいた元拳士が、何かの折に、フラッと気軽に顔を出せるように、常に道院の門戸はオープンにしているつもりです


もちろん、他所の道院・支部で稽古をしていた元拳士の復帰も大歓迎


休眠拳士の皆さん、

この秋、もう一度、道衣に袖を通してみませんか?



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『104

7月末に昇級考試を受験した拳士の合格証書が届いたので、合格者に手渡しました




対象者は、上記の三名

小学4年生のN・Mクン、小学6年生のS・Sクン、同じく小学6年生のS・Mクン

いずれも、四級から三級への昇級なので、

帯の色も、緑帯から茶帯に替りました


我孫子道院では、緑帯から茶帯になるときに、必ず拳士に訊ねることがあります

それは……


「黒帯になるまで、少林寺拳法を続けるか?」

という質問


経験者には共感してもらえることだろうが、

少林寺拳法の修行を続け、上達、進歩が認められ、昇級・昇段の允可を受けると、

同じ道場、同じ仲間と稽古しても、見える景色が変わって来るものなのである


もう少しわかりやすく言うと、白帯のときに見えている景色と、黄帯で見えている景色は違うし、

黄色帯の景色と緑帯の景色も違う

同様に、緑帯と茶帯の景色も違うし、茶帯と黒帯の景色も違う


さらに、同じ黒帯であっても、段位が上がれば、景色が変わる


景色が変わるのは、自分が成長した証であり、ある種の責任感も作用していると考えられるが、

少なくとも、黒帯の景色を見ずに、修行の場を離れてしまうのは、あまりにももったいない!!


せっかく、茶帯になるまで研鑽を積んできたわけだから、一層稽古に励んで、最低でも黒帯の景色を見るその日までは、修行に精を出してもらいたいと願っているからだ


ちなみに、今回昇級した三名は、上記の質問に対して、

「はい!」と力強く答えてくれました


諸君のさらなる精進を期待します



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『103

昨日、8月8日は、今年の全日本少年少女武道錬成大会でした





北は青森県から、南は長崎県まで、全国205の道場から、1586人の拳士が、東京・九段の日本武道館に集まりました


我孫子からは、組演武が9組(18名)、単独演武が1名の合計19名がエントリー


6月の千葉県大会以降、修練を重ねてきた演武を、全国の仲間の前で、堂々と披露することができました


この全国少年少女武道錬成大会ならではの特徴は、

演武を順位付けするのではなく、

「技術度」=剛法の攻技、防技、反撃、当身等、柔法の守法、抜技、逆技、投げ技、固め技等の有効性、正確性)が、

6構成×10点=60点

表現度が40点

(内訳:「構成、リズム・節度」=10点、「体構え・立ち方・美しさ」=10点、「気迫、気合、冴え」=10点、「目配り、調息、残心」=10点)

の合計100点満点で審査して、

3名の審判員の合計点数が、255点以上(一人平均85点以上)に達した場合、数の上限を決めずに優秀賞のメダルが授与される


これは、本当に秀逸な仕組みで、参加拳士の、やる気をものすごく高めてくれる!


(ちなみに、採点の各項目が、標準的に「よくできている」場合は8点。つまり合計80点が基準点で、それより出来がよければ加点、それよりも出来が悪ければ減点となるので、平均85点以上=合計255点以上は、けっこう高いハードルです!)


そんな中、今年の門下生たちの結果はというと……




3組6名が優秀賞を受賞し、見事メダルを頂戴することができました

(この錬成大会で、3組6名の入賞は、過去10年で最多!!!)


おめでとう! パチパチパチパチ


上記の受賞者のうち、二組は、大会前日の修練の時点で、すでに入賞する手応えがあり、正直自信がありました


一方、惜しくも入賞を逃した拳士の中には、

253点=あと2点で入賞、というペアが二組もありまして……


入賞した三組の拳士は、おそらく平均的な指導力がある指導者なら、ワタシ以外が指導しても、入賞にこぎつけられたと思います!?


問題は、あとほんの一歩及ばなかった拳士たち


きっと、演武指導に実績のある指導者であれば、彼らも入賞に導くことができたはず……


悔しい思いをさせてスマン!!!


かといって、基本や法形、武的要素、精神修養のウエイトを削ってまで、演武に特化するつもりは毛頭ないのだが……

演武の修練は、少林寺拳法のごく一部。大会は、修行の主たる目的ではないというのが、ワタシの一貫した指導方針)


過去には、入賞者ゼロという年もあったことを考えると、少しはワタシの演武の指導力も身についてきたはずなので、

来年の錬成大会では、もっと笑顔を増やせるように、指導法を研究し、さらに磨きをかけていくつもりです

拳士のみんなも、ワタシと一緒に研鑽をつんで、また来年、この日本武道館に戻ってきましょう


皆さん、お疲れ様でした




総裁と新井会長とも、記念撮影




武道館の看板のところで、集合写真

この写真では表情までは見えませんが、みんな誇らしい顔をしています


本番に強いのが、我が道場の良き伝統!

どの拳士も、練習のときよりも、いい演武が本番でできたと思います






こちらは、その大会前日の稽古の様子

この日は、古嶋先生率いる、野田川間道院の拳士と合同稽古を行いました

古嶋先生、野田川間道院の拳士の皆さん、ご来院、ありがとうございました


いい演武を作り上げていくためには、

けっきょく、地道な基本の積み重ねが第一なはず


これで大会へ向けての練習は、ひと区切りついたので、

次回から、地に足の着いたしっかりした稽古を積んでいきましょう



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『108