身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法 -42ページ目

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

今日は大晦日。

この一年も豊かな法縁に恵まれて、こうして年の瀬を迎えられたことを感謝いたします。

 

さて、2018年を振り返ると、今年は門下生の向上心が光った年でした。

 

まず、我孫子道院の助教のI拳士が、少林寺拳法の正規の指導者として認められる、

正拳士四段の允可を受けました。

 

彼は、ワタシが道院長になって、5年目に入門してきた拳士で、

以来9年、ずっと情熱を持ち続けて、修行に励んでくれました。

 

ワタシも誇りに思いますし、道院長としてようやくひとつの目標をクリアできたようにも思えます。

これからさらに多くの次世代の指導者を育てていけるよう、鋭意努力していきます。

 

また、I拳士以外にも、今年は8人の拳士が昇段することができました。

内訳は、少拳士二段が2名、一般部の准拳士初段が3名、少年部の准拳士初段が3名です。

 

 

武階の昇格だけでなく、心の修行に精進し、「僧階」に補任された拳士が多かったのも、今年の特徴。

 

まず、3月に道院長のワタシが、中導師から大導師に

 

そして、新たに3名の拳士が、少導師になりました。

 

さらに、千葉県大会や全日本少年少女武道錬成大会でも、多くの拳士が入賞

 

 

おかげさまで、拳・禅ともに充実した1年となりました。

 

それぞれ何かと多忙な日々の生活の中で、

少林寺拳法の優先順位をより上位に持ってきてくれた門下生が多かったことが、

なによりうれしい一年でした。

 

反省点としては、新しい仲間、新入門者が5名しかいなかったこと……

「毎年、10名の新入門」というのが、ひとつの目標でもあったので、

2019年は、20名以上の新入門者を迎えられるよう、布教・普及・広報に、これまで以上に注力します。

 

というわけで、いろいろ課題や反省点はありますが、

今年も総じて良い1年だったと思います。

 

この2018年、たくさんの出会いと学びがありました。

法縁のあった方、全員に感謝します。

 

新年の初稽古は、1月5日(金)

新春法会は1月6日(土)です。

 

皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『108』

今年の冬至、12月22日に、我孫子道院の稽古納めを行いました。

 

この日はプログラムが山盛り。

まず、12月度の昇級考試を行い、

それから2018年後期(7~12月)の入門式

 

 

今回は、10月に入門した835期の拳士の入門式を執り行いました。

 

それから今年最後の全体稽古

 

基本修練の後は、拳士一人ひとりが自分の好きな技を発表・実演し、

締めくくりは恒例の「煩悩退散 108本突き」 

 

11人が10本ずつ、リレー形式で号令を掛け合い、

108本ピッタリで止まらなかったら、もう一度初めからやり直し!

どこかでつっかえたり、気合や突きの動きが悪ければやり直し!

集中力が試される稽古ですが、

今年もきちんと108本で締めることができました~。

 

また、稽古納めのもうひとつのメイン、すす払い(大掃除)も入念に

自分たちの道場ですから、1年間の感謝をこめて、自分たちの手でピカピカに

 

最後は、きれいになった道場で団体宴武=「望年会」

名物「卍鍋」(塩チャンコ)を囲んで、カンパーイ!!

 

素敵な差し入れもたくさん頂戴いたしました。 感謝、合掌

 

 

『宴武会』の途中で、一般部拳士+αの「今年の漢字」の発表も!

 

みんな、いいカンジでまとめ上げることができました~

 

 

今年もいい仲間、いい法縁に恵まれて、沢山の学びと出会いがありました。
2019年も、我孫子道院の家族的雰囲気を大切にしながら、

向上心を燃やして、アクティブな1年にしていきましょう!!

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『108』

11月3日に行われた昇格考試を、

少年部のS・T拳士が受験し、見事合格。

晴れて黒帯の仲間入りを果たしました~

 

 

真新しい黒帯がまぶしい、S・T君は、小学5年生で、11歳と5カ月。

 

 

現在の少林寺拳法の規程では、准拳士初段の受験資格は11歳以上となっています。

今年の9月に准拳士初段の允可をいただいたS・F君も、11歳11か月でしたが、
彼は、小学6年生だったので、
同じ11歳でも、5年生で有段者になったS・T君は、

我孫子道院の最年少有段者記録を更新です!!

 

小学校入学と同時に少林寺拳法に入門し、

以来5年間、週3回の稽古をほとんど休まず参座してきた熱心な拳士だったので、
実技面でも文句なし、学科のテストも優秀者として名前が呼ばれての合格でした。

 

 

黒帯を締めての最初の稽古では、
少年部のみんなの前に立って、基本修練のリードを担当。

 

そのあと、黒帯になった拳士のもっとも大事な役割について、

みんなに考えてもらいました。

 

この中で、ワタシは、

『後輩たちに、

「いいな~ 黒帯」「自分も早く黒帯になりたいな~」と思われているだけではまだまだ不十分。

それは、黒帯というモノへの憧れで、

「●●さんのような黒帯になりたい」と思われてこそ本物。
モノではなく、人物として目標とされる有段者を目指すんだよ』

といったことを伝えました。

 

 

少年部拳士の名札(↑)
これで少年部でも、准拳士初段が2名になりました。
彼らなら、きっと期待に応えてくれることでしょう。

 

 

 

こちらは10月末に、三級=茶帯に合格した、少年部のH・K拳士

彼も今後が楽しみな拳士の一人です。

 

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『105』

先日紹介したUさん母子に次いで、

この10月、新たに我孫子道院の仲間に加わった新入門拳士をご紹介。

 

 

今月3人目の新入門者は、40代の男性、T・Hさんです。

少林寺拳法は、40代でも50代でも60代でも、それ以上でも、何歳からでもはじめられます。

子供たちは育てる拳法、青少年は鍛える拳法、中高年は養う拳法があり、

各人の年齢・性別・体力・体格に合わせた修練が可能なのが、少林寺拳法の大きな特徴。

 

また、秋という季節は、少林寺拳法を行じるのに最適なシーズンです。

 

「スポーツの秋」

伝統ある精妙な技術を学び、合理的な筋骨の運用法と攻防の技術を、力より技術として学び、身体のポテンシャルを開発していく少林寺拳法は、スポーツの秋にピッタリ。

 

「学問の秋」

拳禅一如・力愛不二の法門である少林寺拳法では、理知も力と考えています。

技法の修練だけでなく、理性的に人間性の深さを究明し、物心両面で生活を豊かに楽しくするために、
豊富な教材を活用し、さまざまな哲理も学びます。

 

 

「芸術の秋」

少林寺拳法の技法は、剛柔一体の合理的な技の運用によるスタイルの美しさとスピード感があります。

「真・善・美」は同一のもの。

力や体格に頼らず、術理と理合い、理法を重視する少林寺拳法は、機能的な美しさも課題の一つとしています。

 

「食欲の秋」

修練をしたあとは、食事が一段と美味しくなります。

稽古でいい汗をかいて、秋の味覚を一層美味しくいただきましょう。

もちろん、稽古後のビールやワインなどの一杯も格別です。

 

というわけで、我孫子道院では、

11月も、「見学者・体験者・入門者」をお待ちしております。

メール、お電話でお気軽にお問い合わせください。

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『102』

 

 

今日、10月25日は少林寺拳法創始の日。

少林寺拳法は、1947年10月25日に、香川県多度津町で、開祖宗道臣先生によって創始されました。

(今年で創始71周年です)

 

また、我々にとって10月といえば、達磨祭の季節でもあります。

達磨祭とは、拳・禅二道の祖師、達磨大師の命日(10月5日)またはその前後に、達磨大師の遺徳を偲び、不撓不屈・直指人心、見性成仏の教えのもとに己の一層の精進を誓う儀式のこと。

 

今年も、10月20日に我孫子、流山、野田、柏の6つの道院の指導者と拳士が集まり、合同でこの達磨祭を執り行いました。

 

ところで、達磨大師といえば、不撓不屈、七転び八起きの教えが有名ですが、

不撓不屈の「不撓」の意味はご存知でしょうか?

なかには『不倒不屈』と間違って記憶している人もいるようですが……

(大意は、あながち間違いではないかもしれない!?)

 

「不撓」とは、「(困難に遭っても)ひるまないこと」という意味です。

ちなみに「不屈」は、文字通り屈しないこと。辞書には「苦難に負けず、意志を貫くこと」と書いてあります。

つまり、「不撓不屈」とは、「強い意志をもって、どんな苦労や困難にも決して心がくじけないこと」であり、

当今の言葉でいえば、どんな時でも「心が折れない」ことといったところでしょう。

 

この「折れない」というのは、なかなか難しく、

硬いものは負荷に耐えきれなくなると、ポッキリと折れてしまいます。

かといって柔らかいものは、折れない代わりに曲がりやすい……。

心も同じで、折れない代わりに曲がりやすくてもダメですし、曲がらないけど折れやすいのもダメ。

 

「折れず曲がらず同田貫(日本刀の名刀)」という言葉があるが、

不撓不屈の心も、「折れず曲がらず」が肝心なところ。

 

より具体的には、どんな心理状況が理想かというと……

宮本武蔵の五輪書に次のように記されている。

 

兵法心持の事(水之巻)

心を広く直にして、きつくひつぱらず、すこしもたるまず、心のかたよらぬやうに、心をまん中に置て、心を静にゆるがせて、其ゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬやうに、能々吟味すべし」

 

心は狭くては駄目。広くまっすぐで、きつく引っ張っては駄目。一方で、少しもたるませては駄目。片寄らせてもいけないし、ニュートラルで、不動にならないよう、静かにゆるがせ、ゆるがせ続けることが大事だ、とかの剣聖は教えています。

この「心」は「正中線」にも置き換えられますが、「折れず曲がらず」の不撓不屈の精神を得るには、「きつくひつぱらず、すこしもたるまず」ということが肝心かと。

 

普段の稽古も、張り切り過ぎず、頑張りすぎないようにして、なおかつ少しもたるまないようにし、

一歩一歩、達磨大師に近づいていきたいものです。

 

 

達磨祭の締めくくりとして、みんなで達磨になりきって

「ダルマ受身」

実際に七回転がって、「七転び八起き」の教えを実践・体現してみました~

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『108』