相掛かり 実戦 棋譜検討 横歩を取らずに▲2六飛02 | 将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

オールラウンドプレイヤーを目指す序盤研究ブログです。最近は棋書 感想・レビューのコーナーで、棋書の評価付けもしています。

横歩取りの研究が進んできたので、
気になっているのは横歩取り回避。

特に横歩を取らない指し方に、興味が移っています。

相掛かり 横歩取り回避 ▲2六飛型の研究成果の巻


先手 六段
後手
第1譜 興味 途中図(▲2四同飛まで)

初手からの指し手
▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲2四歩△同 歩▲同 飛△3二金▲7八金△8六歩▲同 歩△同 飛▲2六飛
(第1図)

最近は、先手だと石田流、後手だと横歩取りに興味が引かれます。相手の可能性が狭い作戦の方が研究する上で楽だからです。しかし、当然ながらそれでも回避されてしまうケースは多々あるわけで、そういったものにも結論を付けておかないと、折角の研究が活きないのです。本譜の▲2六飛が良い例で、横歩取りに自信の無い方がこの手を指す事が多いです。

第2譜 乱戦へのいざない
第1図(▲2六飛まで)

第1図からの指し手
△1四歩▲2四歩(第2図)

第1図からは△1四歩と指す事が多いです。次に△3三桂からヒネリ飛車を狙えば、先手の飛車は2八に引く事になり、▲2六飛が悪い手になるからです。しかし、対する▲2四歩が最強の反発。これで悪ければ△1四歩は指せませんが・・・。

第3譜 意志
第2図(▲2四歩まで)

第2図からの指し手
△2五歩▲同 飛△3三桂▲2六飛△2五歩▲3六飛△8四飛(第3図)

▲2四歩には△8八角成▲同 銀△4四角というコースもある。以下▲2八飛に△2七歩か△2六歩か・・・。これも一局だと思う。ただ、私の好みは本譜の△2五歩。最初からヒネリ飛車の予定なのだから、意志を貫きたいという想いがある。

第4譜 強手 第3図(△8四飛まで)

第3図からの指し手
▲8五歩△同 飛▲3四飛(第4図)

△8四飛の局面は、次に△1三角から歩を払えば十分と目論んでいた。だから相手は何か策を弄する必要があるなぁと、ボンヤリ局面を眺めていたのだが、まさか▲8五歩と打ってくるとは思わなかった。▲3四飛の局面はチャンス。必ず良くなる手あるはずと睨んでいた。

第5譜 大きな利かし
第4図(▲3四飛まで)

第4図からの指し手
△2六歩▲3八金△4二銀▲3六歩(第5図)

△2六歩は大きな利かし。こうなってみると、いつでも△2五飛があるから▲8五歩は考えづらい手なのだ。△4二銀は△1三角~△2五飛の準備だったのだが、▲3六歩を見て気が変わった。相手の飛車が狭いのを見定めて、後手に軽手がある。

第6譜 軽妙手
第5図(▲3六歩まで)

第5図からの指し手
△4四歩▲同 飛△4五桂▲3四飛△8八角成▲同 銀△5七桂成(第6図)

右図から△4四歩が軽妙手。これにはかなりの手応えがあった。どう応じても先手の飛車が狭いのをご確認頂きたい。本譜▲同 飛には△4五桂が絶品の捌き。飛車を助けるなら▲3四飛しかないが、角交換から△5七桂成と迫って行く味は、何と例えれば良いのだろう?

第7譜 勝勢
第6図(△5七桂成まで)

第6図からの指し手
▲5八歩△3三歩▲3五飛△6八角(第7図)

▲5八歩は仕方無い。▲3二飛成△8八飛成と進行しては、局面がハッキリしてしまう。しかし、そのタイミングで△3三歩と打てては我が勝勢を信じた。自陣に憂いが無くなったのを見て、△6八角と決めに行った。

第8譜 快勝
第7図(△6八角まで)

第7図からの指し手
▲同 金△同成桂▲同 玉△8八飛成▲5七玉△2七歩成▲2三歩成△同 金▲2五飛△3八と▲2三飛成△5五金(投了図)

玉が逃げると△3五飛が詰めろになる。よって清算するよりないが、△8八飛成を得ては、あとは着地を決めるのみだ。△2七歩成は気持ちの良い利かしで、▲同 金なら△8九竜がピッタリとなる。そこで
▲2三歩成と切り返してきたが、これは一手勝ちを読み切れば良いのだから単純だ。△5五金を思い浮かべ、辻褄を合せていけば、終局図を引き寄せる事が出来る。

総括 投了図(△5五金まで)

短手数の将棋でしたが、横歩取り回避の参考局として覚えておこうと思います。

先手の乱戦に対応でき、なかなかうまく指せたんじゃないかと思います。



お役に立てたらポチっと!