福崎穴熊勝局集第3弾。
【棋譜DB】
順位戦 大原英二-福崎文吾
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先手:大原英二
後手:福崎文吾
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二銀
▲5八金右 △4二飛 ▲5六歩 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉
▲7八玉 △8二玉 ▲6八銀 △4三銀 ▲9六歩 △9二香
▲5七銀右 △9一玉 ▲6六歩 △4五歩 ▲2五歩 △3三角
▲6七銀 △8二銀 ▲6五歩(下図)
▲6筋位取り△四間飛車穴熊。
この将棋は1980年に指されたもので、
正しくは、昇降級リーグ3組ですね。
上図以下
△4四銀 ▲3六歩 △7一金 ▲8六歩 △5二金 ▲1六歩
△5四歩 ▲6六銀右 △5三銀 ▲5七金(下図)
上図▲5七金で▲5七銀は△4四銀。
千日手狙いで先手陣を乱しました。
上図以下
△7四歩 ▲8七玉 △6四歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲6五歩
△7三銀引 ▲7八金 △6三金 ▲9五歩 △8四歩 ▲7七角
△6二飛(下図)
玉周辺に集結させる感じが福崎穴熊ですね。
△8四歩も雰囲気出てます。
上図以下
▲2四歩 △同 歩 ▲3七桂(下図)
この辺で、えいやっと△8五歩もあるかねー。
上図以下
△6四歩 ▲4五桂 △4二角 ▲6四歩 △同 金 ▲6五歩(下図)
強手。
△同 金▲同 銀△同 飛▲1一角成△4五飛▲4六歩・・・
こういうのは先手が良いのかなぁ。
先に△8五歩を入れてると、こういう手は出てこない。
こういうのは結果論ですかー。
上図以下
△6三金 ▲5八金 △3三桂(下図)
本譜は桂ぶつけに期待。
上図以下
▲同桂成 △同 角 ▲3五歩 △6四歩 ▲3四歩 △6五歩
▲3三歩成 △6六歩 ▲同 角 △6五銀(下図)
穴熊流の、ねじ込んでいく攻めがたまらない。
角を逃げられるても結構ギリギリなんだけど、
細い攻めを繋げる自信がある、と。
ま、自信が無ければ▲3四歩に角逃げてるしね。
上図以下
▲2四飛 △6六銀 ▲同 銀 △6五歩 ▲7七銀 △6六桂(下図)
ここに桂が刺さると、好調って感じがするけど、
飛車の捌きに差があるから、形勢自体は難しい。
上図以下
▲6七銀 △7五歩 ▲同 歩 △6四銀 ▲2一飛成 △6一飛(下図)
・・・だから、ぶつける。
いやでも、これは先手が良いですね。
後手は攻めに苦労してます。
上図以下
▲2二龍 △8五歩(下図)
こういうところで、現代棋士なら▲3五角とか打つと思うんです。
読みじゃなく、「攻防に角を打っておくと良い事あるぞ」みたいな経験則で。
こういう部分って、後から勉強する人の方が有利。
先人の経験も蓄積してるからね。
上図以下
▲6六銀直 △同 歩 ▲同 銀(下図)
これだと、後手を引きながらの受けになるから、
2手差くらいの将棋でも速度が逆転しちゃう。
実質、受け切って勝つ以外に無くなっちゃうんだよなぁ。
ホント、こういう部分は読みじゃなく知識。
現代は終盤術もかなりシステム化してる。
上図以下
△3一角 ▲2五龍 △7三金 ▲6七歩 △6五歩 ▲5七銀
△7五銀(下図)
これは受け切れないです・・・
大原先生、△6六桂を打たせて良しという大局観が流石だったのに、
この着地ミスは痛いなぁ。
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