ようこそ!!
好きなことを好きなように好きなだけ発信してます。
新地亜紀と同居人みっちゃんです。
いつもご訪問ありがとうございます。
*・・・*★*・・・*★*・・・*★*・・・*
垂仁天皇の妃の一人に、迦具夜比売ーかぐやひめーという姫がいました。
御子には、袁耶弁王ーおざべのみこー (『古事記』のみに記載 ) がいます。
その名の通り、御伽噺の『かぐや姫』や、
『竹取物語』のモデルになったと言われている姫です。
とは言っても、絶世の美女であったとか、
竹から生まれたとか、沢山の公達に言い寄られたとか、
ましてや、月に帰ったとか、という事はありません。
参考とされたのは、その出自で、
まず、第9代開化天皇が、丹波の由碁理ーゆごりーの娘、
竹野姫ーたかのひめーを娶って生まれたのが、
比古由牟須美命ーひこゆむすみのみことーでした。
比古由牟須美命の配偶者の記述はありませんが、
御子の一人に、大筒木垂根王ーおおつつきたりねのみこーがいて、
こちらも配偶者の記載はありませんが、
その御子が、迦具夜比売となっています。
迦具夜比売は、開化天皇からするとひ孫に当たり、
垂仁天皇の皇后 比婆須比売命とは、従姉妹同士になります。
比婆須比売命も迦具夜比売も、夫の垂仁天皇からすれば、
従姪ーいとこめいー ( 従兄弟の子供で、女の子の事。
男の子は、従甥ーいとこおいー ) になるようです。
さて、迦具夜比売ですが、
祖母が竹野姫。読みは「たかのひめ」ですが、
当てられた漢字が「竹」です。
しかも、出身が丹波。
丹波と言えば、今も竹製品が地場産業として上がってくる位ですから、
やはり、竹に縁のある土地なんでしょう。
そして、父親の大筒木垂根王の名にある「つつき」は、
空洞になった木を指すので、「竹」の事だと考えられています。
また、竹の中には、「気根」と呼ばれる、途中の節から垂れて、
地面に着くと根になる種類のものがあり、
父親の名前も、「竹」を表していると言われています。
また、大筒木垂根王の同母兄弟に、讃岐垂根王ーさぬきたりねのきみーがいるのですが、
『竹取物語』で、「竹取翁ーたけとりのおきなー」と呼ばれた人物は、
「讃岐造ーさぬきのみやつこー」とも呼ばれています。
讃岐というのは大和の地名 ( 現代の奈良県北葛城郡広陵町とされています ) です。
この讃岐は、讃岐 ( 現在の香川県 ) から、
竹細工の技術が持ち込まれた事で、名付けられた名前と伝えられています。
これらの関わりが、迦具夜比売と竹を自然に結びつけ、
「竹から生まれたかぐや姫」という設定を生み出したのだと言われています。
迦具夜比売を、ご祭神として祀っている神社を見つける事は出来ませんでしたが、
『竹取物語』を調べている内に、こんな話に出会いました。
竹というものは、古来より、籠を編んだり、農具にしたりと、
生活に欠かせないものでした。
また、山幸彦が、海神の宮に行った時に乗っていた无間勝間のように、
この世と異世界を繋ぐ役割を持つものとも考えられていたようで、
神聖視されていたようです。
竹の成長スピードは、他の植物には見られない程に、驚異的です。
その様子は神威を感じる程で、僅か一晩で1mも伸び、
生育しきると、成長しなくなるのだそうです。
これが、3か月で大人になり、その後成長が止まる、かぐや姫の設定にも生かされています。
また、竹の寿命は、およそ20年とされていますが、
かぐや姫が月へ帰るのも、20歳頃の事となっています。
かぐや姫が帰る月は、新月から満月、再び新月へと、毎月その姿を変えます。
それ故に月は、死と再生を司っていると考えられてきました。
月の不死信仰に関わる霊薬の一つに、変若水-おちみず- ( 飲むと若返る水 ) があり、
これは、月読命が持っているという伝承があります。
月の世界に住む住人は、不老不死で、その世界から来たかぐや姫は、
人の形に顕現して、人間世界に舞い降りてきた、
神様のような存在として捉えられていたようです。
かぐや姫は、月の世界で罪を犯し、
人間世界へと落とされてきたのだと言います。
その罪が何なのか明確に記されてはいませんが、
長い年月を地球上で過ごし、迎えに来た天人から渡された、
人間にとっては「不死の薬」となる、祓いの為の薬を嘗め、
清めの羽衣を身に付けて、罪穢れを落とした清い身となって、
月の世界へと帰っていきます。
神社の祭祀でも、お祓いは欠かせません。
人々が、今までの生活を一新し、新たな一歩を進むために、
必要としている儀式だからです。
古来より、人々の罪穢れは、川に流され、祓いの神に飲み込まれ、
根の国、底の国へと吹き飛ばされ、速佐須良比売神がそれらを持ってさすらう事で、
失われていく = 祓われていくのだと考えられてきました。
『竹取物語』と言えば、かぐや姫に結婚を申し込む五人の公達がいますが、
ズルをしたり、ついた嘘がバレて面目を失ったり、果ては亡くなってしまったりと、
あまり良い末路を迎えません。
それぞれ、実在の人物がモデルになっていると言われていて、
石作皇子 = 宣化天皇の四世孫で「石作」氏と同族だった多治比嶋ーたじひのしまー
車 ( 庫 ) 持皇子 = 母の姓が「庫持」である藤原不比等ーふじわらのふひとー
( 鏡大君が母で、天智天皇の落胤との説もあり )
右大臣阿倍御主人 = 阿倍御主人ーあべのみうしー
大納言大伴御行 = 大伴御行ーおおとものみゆきー
中納言石上麻呂 = 石上麻呂ーいそのかみのまろー
となっています。
五人共が、天武・持統・文武朝に権力を揮っていた人物達で、
それ故に、和歌に精通し、当時の政治に詳しく、
更に、不満を持っていた人物が作者ではないかと言われています。
一般には、大っぴらに、当時の権力者達に言えなかった文句を、
登場人物に反映させた、意趣返しだったのではないかとも考えられています。
しかし、見方を変えるとかぐや姫は、
罪を背負い、長い時を掛けてさすらい清めていく、
速佐須良比売神のようだと思えました。
ここからは亜紀がお送りします。
迦具夜比売。
変若水-おちみず-。
どうも妄想膨らむ語句がたくさんの今回です(笑)
もう、昔の婚姻制度のせいなのか、
いや、そもそもまだまだ人間と神の間だからなのか。
神の領域の方々だからなのか。
関係性がややこしい。
詳しくはみっちゃんが書いてくれているので、
私は迦具夜比売にコンタクトを取ってみましょう。
ん~。
絶対時代的に違うと思うの。
だけど、
「迦具夜比売-かぐやひめ-」
という
「名」
に
「呪」
のように人のイメージが付いているんだな。
十二単の長い黒髪のお姫様ですよ。
時代的に絶対十二単じゃないだろうに。
その向こうにうっすらと、
髪を結い上げた影がちらつくように見える。
割と質素な衣装で
ほっそりとした人。
何だか儚げ。
物語のかぐや姫に儚さは感じないので、
きっとこちらなんだろうね。
十二単じゃないし。
*・・・*★*・・・*★*・・・*★*・・・*
【YouTubeチャンネル】
【登録してね!】
1:1トークで
メッセージ
と入れて送ってみてね。
カードでリーディングした
ミニメッセージがトークとして返ってきます。
更新は毎週土曜日です。