組織を構成する様々な方についての話です。
プロ野球のペナントレースが始まって1ヵ月少し、皆様の開幕前予想は当たってますか?
私は大ハズレ!
どこがどう大ハズレなのかは、恥ずかしくて言えませんが(爆笑)。
さて、野球でもサッカーでもバレーボールでも団体スポーツはそうですが、そこには必ず、
・チームの顔となる中心選手
・中心ではないけれどレギュラー
・レギュラーと控えの境目の選手
・スーパーサブ的控え
・レギュラーが出られない時のバックアップ控え
・ベンチ要員
・補欠
という立場の人がいるはずです。
と言いますか、勝手にこれが形成されていると思います。
選手の立場としてはもちろんチームの顔となれれば良いわけですが、
必ずしもその才能や技術を持ち合わせている人ばかりではない。
また、それを自覚していて、最初から「中心選手でなくてもいいよ」という人もいる。
そればかりか、
・「俺はこのチームなら、スーパーサブになったほうが目立てる!」なんて野心を持った人
・「そんなに頑張れないから、ベンチでレギュラーのサポートできたら、それで十分」という人
・「このチームにいられるだけで幸せ」という人
・実力はあるのに、監督とソリが合わなくて、補欠に追いやられている人
などもいるわけです。
皆んなが皆んな、大活躍できるわけでもないし、そうしたいとも思ってはいません。
自分のチームが勝つことを大なり小なり望んではいても。
仮に全員が4番バッターになりたいとしたら、監督が全員4番バッターを目指せ!と言ったら、どうなる?
揉めます。
いがみ合います。
お互いに協力するどころか、足の引っ張り合いをします。
自分勝手な行動を取ります。
・・・とまあ、予想がたやすい結果に終わるわけですね。
なので、
「皆さん頑張って活躍しましょう!」などという『1億総活躍』なんてのは、どだい無理なんだ
とということです。
頑張らない、頑張れない人もいてちょうど世の中は何となく収まっている。
ということは、企業/事業所/お店でも同じことだというのはもうお分かりいただけますよね。
会社全体を背負って立つ人もいれば、
昼行燈の5時から男!って人も必要なんですよ。
(もちろん雇用条件や、給与には差が付くのは当たり前だけれど)
そしてどちらも、存在自体は必ず尊重されるべきで、かつ特段に好き嫌いを表明していいものでもない。
近頃「人材」のことを
人財、人在、人罪
なんて書き分ける人もいるが、実はみんながみんな、「人財」のはずだ。
お金目線でしかモノを見られないから、妙ちくりんな書き分けが出てきてしまう。
全ての人の、
顔も
役割も
個性も
野望も
待遇も
それぞれ異なるけれど、共同体にはどの種類の人も必要なんだと認識して尊重することこそ
本当の共生のはず。日本は全然できてないけど。
(但し明らかに、犯罪行為・利益相反行為に分類されるようなことはダメですよ)
もしあなたが経営者と呼ばれる人種なら、
商売の上手い下手だけでなく、こういうことまで頭の回る人であるべきだし、このくらいの狡猾さが求められていることを理解しなくてはならない。それがあなたの組織の構成員全員を幸せにする方法だ。
(と、言い切ってしまうぞ)
モノをたくさん売っていれば、みんなが幸せになっているなんて思ったら大間違い。
モノをたくさん売って、多額の給料を手にしたが故に不幸せになる人だって大勢いるのだから。
そして、診断士サイドでは、
こういう部分まで考慮に入れて経営コンサルティングってものがなされるべきだと思う。
ただ単に商売の結果だけ見てたって、誰も救われない。
エラそ~に、「理念」とか「戦略」とかって言ったって、一部の人が確実に不幸になってしまうようなものだったら、そんなものは無いほうがマシなくらいなのだから。