「猫に小判」と言いますね。
「善意」で増税推移のために多数派工作をする「財務省となかまたち」(以降、増税スキー)に「税収弾性値(ぜいしゅうだんせいち)」を使わせても、「猫に小判なのでは?」と思われた方…惜しいです。
増税スキーは税収弾性値の価値を分かったうえで、増税多数派工作をするために役立てているのです。
そもそも税収弾性値とは、税収の増加率を名目GDPの増加率で割った値です。(よく分からないw)
2013年度を例に具体的な数字で見てみましょう。
税収の増加率は6.9%です。
名目GDP成長率は1.8%です。
出典 : 日経 各種データ GDP
さぁ、割り算!
2013年度の税収弾性値
6.9 ÷ 1.8 ≒ 3.83
間違えてはいけないので、財務省に確認したところ
"2013年度の税収弾性値は、税制改正の影響等を除いて計算した場合、3.7という値をとります。"
というご回答がありました。
出典 : 税収弾性値について財務省に聞いてみた
税収弾性値が3.7ということは、名目GDPが1%成長すると税収は3.7%増加することを意味します。同じ税収弾性値で名目GDPが4%成長すると税収は14.8%も増えることになります。
税収弾性値が1であれば、名目GDPが上がろうが(増税して)下がろうが影響は小さく見積ることができます。ところが、3という高い値の場合は名目GDPの増減が税収に大きな影響を与えることが見込まれます。
「増税スキー」は名目GDP成長で税収が大きく増えると、緊縮財政をしたり増税したりしづらくなるので、税収弾性値を小さく見積る傾向があるかもしれませんね。
上述の文章とは全く関係ありませんが、税収弾性値に関する情報をご紹介します。
財務省
経済成長による財政収支の改善 : 財務省 https://www.mof.go.jp/faq/seimu/02.htm
"近年の税収弾性値は高くなっており、経済成長により大幅な税収増が見込めるとの指摘もありますが、比較的安定的な経済成長を実現していたバブル期以前の平均的な税収弾性値は1.1です。研究者の分析では、近年は分母である成長率がゼロ%前後であることなどから数字が大きく振れやすくなっており、所得税の累進性が緩和されてきたことや、比較的弾性値の低い消費税のウェイトが上がってきていること等を踏まえれば、本来の税収弾性値は低下傾向(1強程度)と見られています。
"
↑
へー、2013年度は3.7なのに
"「税収弾性値は4」には致命的な欠陥"
"約4は間違いで非科学的、1.1は科学的に見てかなりいい線"
"約4は間違いで非科学的、1.1は科学的に見てかなりいい線"
(土居丈朗 慶応大学教授)
↑
へー、2013年度は3.7と財務省が言っているのに、財政審メンバーの「土居丈朗」さんがそんなアグレッシブなことを言って大丈夫なんでしょうか…
第2回今後の経済財政動向等についての集中点検会合 (於総理大臣官邸4階大会議室)
消費税増税と日本経済 2013年 8月27日 片岡剛士氏
かなりの値ですね、税収弾性値。
元財務省の小黒さん。
『長期の税収弾性値は1である』
↑
長期の税収弾性値が1であっても、翌年の税収見込みを立てる際に1.1を使うことが適切かどうかは別問題ですね。
増税スキーが税収弾性値や名目GDP成長率、物価上昇率を低めに言う傾向がありますのでご用心。
増税スキーの中には、消費増税の影響よりも野菜不足の影響が大きいとするベジタリストが居ても不思議ではありませんね。
仮に「ベジタブルD」と呼びましょう。
最後に野菜関連の記事を紹介します。
『直近のGDPの落ち込みを野菜不足が主因と言う人など、誰もいないかと』