「中島みゆき」の８７年８月発表、「Singles」を聴きました。
僕が持っているのは、２４年１月発売のヤマハミュージックコミュニケーションズによる再発盤、最新リマスター、Ｂｌｕ－ｓｐｅｃ ＣＤ２、３枚組。
（ボックス表）
（ボックス裏）
（Ｄｉｓｃ１・ジャケット表裏）
（Ｄｉｓｃ２・ジャケット表裏）
（Ｄｉｓｃ３・ジャケット表裏）
（ブックレット）
シングル表ジャケットを掲載。
今回より、表紙のデザインがボックス表に合わせて変更となっています。
（先着特典）
コースター２枚。
このアルバムは、１stシングル「アザミ嬢のララバイ」から２０thシングル「やまねこ」まで、全２０枚のシングルＡＢ面を収録したコンピレーション・アルバム（オリコン５位）。
時代的には、７５年から８６年までの１１年間となります。
その時代のシングルを年代順では無くて、逆に遡って収録しているのが特徴です。
以前書いたブログでも言及しましたが、このアルバムを手に入れたのは、これで３回目。
８７年の初回盤は、２枚組用のプラケ・ケースにＣＤ３枚を収録する体裁でした。
９４年の再発盤は、音源は同じですが、続編となる「Singles Ⅱ」の装丁に合わせる形のボックス仕様でした。
したがって、９４年盤と２４年盤は体裁が同じですが、音源が異なるリマスター盤という事になります。
Ｄｉｓｃ１
１曲目「やまねこ」は、２０thシングル（オリコン４３位）。１４th「３６．５℃」収録。歌詞に登場する「女衒（ぜげん）」は、江戸時代に遊女屋や旅籠屋に女性を売るのを生業にしていた人。また、同じく歌詞に「如月（きさらぎ＝２月）」が登場しますが、これはみゆきの誕生月です。
２曲目「シーサイド・コーポラス」は、１曲目のシングルＢ面。
１４th「３６．５℃」収録のアルバム・ヴァージョンに、２番を追加したフル・ヴァージョン。最後に、みゆき「こんなもんでどうかな?」、男性「うん」、みゆき「うん」という会話が入っています。
３曲目「見返り美人」は、１９thシングル（オリコン１６位）。アルバムとは別ミックスのシングル・ヴァージョン。アルバム・ヴァージョンはギター・ソロを追加。
１４th「３６．５℃」収録。
４曲目「どこにいても」は、３曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。３２th「いまのきもち」にセルカバー・ヴァージョンが収録されています。
５曲目「あたいの夏休み」は、１８thシングル（オリコン１４位）。アルバムとは別ミックスのシングル・ヴァージョン。シングル・ヴァージョンは間奏にサックスが入り、アルバムより４５秒位短いです。１４th「３６．５℃」収録。スティーヴィー・ワンダーがシンセサイザーで参加。
６曲目「噂」は、５曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
７曲目「つめたい別れ」は、１７thシングル（オリコン７位）。中島みゆき with スティービー・ワンダー名義で発売された１２インチ・シングルで、スティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加。オリジナル・アルバム未収録。
８曲目「ショウ・タイム」は、７曲目のシングルＢ面。１３th「miss M.」収録。
９曲目「孤独の肖像」は、１６thシングル（オリコン６位）。シングル・ヴァージョン。１３th「miss M.」収録。
１０曲目「１００人目の恋人」は、９曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
１１曲目「ひとり」は、１５thシングル（オリコン５位）。シングル・ヴァージョン。１１th「はじめまして」収録。ジャケットのマッチを昔持っていました。
１２曲目「海と宝石」は、１１曲目のシングルＢ面。松坂慶子への提供曲のセルフカバー。シングル・ヴァージョン。１２th「御色なおし」収録。
Ｄｉｓｃ２
１曲目「あの娘」は、１４thシングル（オリコン５位）。オリジナル・アルバム未収録。「ゆう子あい子りょう子けい子まち子かずみひろ子まゆみ」と名前を連呼するのがユニークです。
２曲目「波の上」は、１曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。歌詞に登場する「Tanqueray」は、イギリスのジンの銘柄。何と言ってもライヴ盤「歌暦」で感極まって涙声になるシーンに感動します。好きな一曲ですね。
３曲目「横恋慕」は、１３thシングル（オリコン２位）。オリジナル・アルバム未収録。３２th「いまのきもち」にセルカバー・ヴァージョンが収録されています。このアナログ・シングル盤は持っていました。
４曲目「忘れな草をもう一度」は、３曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
５曲目「誘惑」は、１２thシングル（オリコン２位）。オリジナル・アルバム未収録。
６曲目「やさしい女」は、５曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
７曲目「悪女」は、１１thシングル（オリコン１位）。シングル・ヴァージョン。
９th「寒水魚」収録。アルバム・ヴァージョンは、ロック調の全く異なるアレンジ。
８０年代の代表曲。
８曲目「笑わせるじゃないか」は、７曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。山内恵美子への提供曲のセルフカバー。
９曲目「あした天気になれ」は、１０thシングル（オリコン２５位）。８th「臨月」収録。
１０曲目「杏村から」は、９曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。研ナオコへの提供曲のセルフカバー。
１１曲目「ひとり上手」は、９thシングル（オリコン６位）。８th「臨月」収録。
１２曲目「悲しみに」は、１１曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
１３曲目「かなしみ笑い」は、８thシングル（オリコン１１位）。オリジナル・アルバム未収録。
１４曲目「霧に走る」は、１３曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
Ｄｉｓｃ３
１曲目「りばいばる」は、７thシングル（オリコン１１位）。オリジナル・アルバム未収録。
２曲目「ピエロ」は、１曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。根津甚八への提供曲のセルフカバー。ワルツの曲。
３曲目「おもいで河」は、６thシングル（オリコン１９位）。オリジナル・アルバム未収録。
４曲目「ほうせんか」は、３曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
５曲目「わかれうた」は、５thシングル（オリコン１位）。４th「愛していると云ってくれ」収録。初のオリコン１位で、この曲から４つの年代（７０年代、８０年代、９０年代、００年代）に渡ってオリコン１位を獲得します。
６曲目「ホームにて」は、５曲目のシングルＢ面。３rd「あ・り・が・と・う」収録。故郷へ帰省する情景が目に浮かぶ歌詞ですが、意外と難解な言葉が並びます。この曲は好きです。
７曲目「夜風の中から」は、４thシングル（オリコン１５１位）。シングル・ヴァージョン。２nd「みんな去ってしまった」収録。アルバム・ヴァージョンは、冒頭や途中にハーモニカが入った別アレンジ。また、別ジャケットのシングルがあるのを今回初めて知りました。
８曲目「忘れられるものならば」は、７曲目のシングルＢ面。２nd「みんな去ってしまった」収録。
９曲目「こんばんわ」は、３rdシングル（オリコン１８４位）。オリジナル・アルバム未収録。みゆきのセリフから始まるのが特徴。この曲と７曲目は、「わかれうた」と「時代」というヒット曲に挟まれている割には、信じられないくらいチャート順位が低いです。
１０曲目「強い風はいつも」は、９曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。リマスター効果でしょうか、途中で入る波の効果音がハッキリと聞こえます。
１１曲目「時代」は、２ndシングル（オリコン１４位）。シングル・ヴァージョン。１st「私の声が聞こえますか」収録。アルバム・ヴァージョンは、みゆきのアコースティックギター弾き語り。「第１０回ポピュラーソングコンテストつま恋本選会」及び「第６回世界歌謡祭」グランプリ受賞曲。その世界歌謡祭の時のアコースティック・ギターを手にして歌う写真を使った別ジャケットもあります。また、何か事情があると思いますが、デジタル配信ではこの曲のみオミットされており、Ｂ面の１２曲目だけ収録されております。
１２曲目「傷ついた翼」は、１１曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。「第９回ポピュラーソングコンテストつま恋本選会」入賞曲。
１３曲目「アザミ嬢のララバイ」は、１stシングル（オリコン２３位）。シングル・ヴァージョン。１st「私の声が聞こえますか」収録。アルバム・ヴァージョンは、冒頭や中間部にハミングのコーラスを追加した別アレンジ。
１４曲目「さよなら さよなら」は、１３曲目のシングルＢ面。オリジナル・アルバム未収録。
Ａ面は、アルバム別ヴァージョンが８曲、アルバム未収録も８曲。
「時代」や「悪女」のように大ヒット曲にも関わらず、アルバムでは大きくアレンジを変えて収録されたものもあります。
また、Ｂ面は、アルバム別ヴァージョンが２曲、アルバム未収録が１５曲。
こうして見ると、シングルとアルバムをはっきり切り分けているのが分かりますね。
なので、このアルバムはオリジナル・アルバムと同様の価値があると思います。
リマスターは、Ｄｉｓｃ２や３の曲で効果が高いと思いました。音圧も上がり、聴き易いです。
ただ、どうせ再発するのなら、前述の「時代」や「夜風の中から」の別ジャケット写真を追加するなど、ブックレット等にも一工夫してくれたら良かったのにと思いました。
また、９４年の「SinglesⅡ」は、ホームページ等でリマスター盤という触れ込みになっておりますが、３０年も前のリマスターなので、これを機に是非再リマスターして欲しいと思います。
Youtubeで「Singles」のダイジェスト試聴トレイラー映像を見つけたので、ご紹介しましょう。
