「ジェファーソン・スターシップ&スターシップ(Jefferson Starship & Starship)」の19年2月発表、「スターシップ・エンタープライズ:ベスト・オブ・ジェファーソン・スターシップ&スターシップ(Starship Enterprise: The Best Of Jefferson Starship & Starship)」を聴きました。

僕が聴いたのは、サブスク配信音源、リマスター。

Jスターシップ&スターシップベスト

この作品は、ジェファーソン・スターシップとスターシップのオールタイム・ベスト・アルバム。

ジェファーソン・スターシップは、アメリカ・サンフランシスコのロック・バンド。ジェファーソン・エアプレイン解散後、メンバーのポール・カントナーを中心に結成されました。
最盛期のメンバーは、ポール・カントナー(ボーカル、ギター)、マーティ・バリン (ボーカル)、グレイス・スリック(ボーカル、ピアノ)、クレイグ・チャキーソ(ギター)、ディヴィッド・フライバーグ(ベース、キーボード)、ピート・シアーズ (ベース、キーボード)、ジョン・バーベイタ (ドラム、ボーカル)。
一方、スターシップは、ジェファーソン・スターシップからポール・カントナーが脱退し、残りのメンバーで結成されたロック・バンド。
最盛期のメンバーは、ミッキー・トーマス(ボーカル)、グレイス・スリック(ボーカル)、クレイグ・チャキーソ(ギター、ボーカル)、ピート・シアーズ (ベース、ボーカル)、ドニー・ボールドウィン(ドラムス、ボーカル)。

1曲目から13曲目までがジェファーソン・スターシップ、14曲目から20曲目までがスターシップの曲です。

1曲目「吠えろタイガー(Ride the Tiger)」は、全米84位。ポール・カントナーのリード・ボーカル。クレイグ・チャキーソがギターを弾きまくり、パパ・ジョン・クリーチのエレクトリック・バイオリンが印象に残ります。1st「ドラゴン・フライ(Dragon Fly)」(全米11位)収録曲。
2曲目「キャロライン(Caroline)」は、当初ゲスト扱いだったマーティ・バリンのリード・ボーカル。最初は単純なバラードかと思いますが、実は複雑な曲構成で7分30秒に迫る大作。1st「ドラゴン・フライ」収録曲。
3曲目「ファスト・バック・フレディ(Fast Buck Freddie)」は、グレイス・スリックのリード・ボーカル。軽快なロック・ナンバー。2nd「レッド・オクトパス(Red Octopus)」(全米1位)収録曲。
4曲目「ミラクルズ(Miracles)」は、全米3位。バリンのリード・ボーカル。美しいコーラスが凝っており、終盤に向かってどんどん味わい深くなって行きます。2nd「レッド・オクトパス」収録曲。
5曲目「愛を奏でよう(Play On Love)」は、全米49位。スリックのリード・ボーカル。畳み掛けるように歌う軽快な曲。2nd「レッド・オクトパス」収録曲。
6曲目「ウィズ・ユア・ラヴ(With Your Love)」は、全米12位。バリンのリード・ボーカル。コーラスも含めて、お洒落なAOR。3rd「スピットファイア(Spitfire)」(全米3位)収録曲。
7曲目「カウント・オン・ミー(Count on Me)」は、全米8位。バリンのリード・ボーカル。ソウルフルなアコースティック・バラード。4th「地球への愛にあふれて(Earth)」(全米5位)収録曲。
8曲目「ランアウェイ(Runaway)」は、全米12位。バリンのリード・ボーカル。目くるめくように展開するソウル・ナンバー。4th「地球への愛にあふれて」収録曲。
9曲目「ジェーン(Jane)」は、全米14位・全英21位。ミッキー・トーマスのリード・ボーカル。バリン脱退により、ボーカルが交代。同時に曲調も大きく変わり、まるで別なバンドになった感じがします。トーマスのハイ・トーンのボーカルに、ハードエッジのギターが炸裂。5th「フリーダム・ポイント・ゼロ(Freedom At Point Zero)」(全米10位)収録曲。
10曲目「ロック・ミュージック(Rock Music)」は、トーマスのリード・ボーカル。跳ねるようなリズムのロックンロールに、耳をつんざくようなギター・ソロ。5th「フリーダム・ポイント・ゼロ」収録曲。
11曲目「ファインドユア・ウェイ・バック(Find Your Way Back)」は、全米29位。トーマスのリード・ボーカル。これまた、ハイ・トーンのボーカルのハードロック。6th「モダン・タイムス(Modern Times)」(全米26位)収録曲。
12曲目「レイン・イット・オン・ザ・ライン(Layin' It on the Line)」は、全米66位。トーマスのリード・ボーカル。これも、9曲目以降と同傾向の曲。8th「ニュークリア・ファニチュア(Nuclear Furniture)」(全米28位)収録曲。
13曲目「ノー・ウェイ・アウト(No Way Out)」は、全米23位。トーマスのリード・ボーカル。8th「ニュークリア・ファニチュア」収録曲。
14曲目「シスコはロックシティ(We Built This City)」は、全米1位・全英12位。トーマスとスリックのデュエット。途中のラジオDJが印象的です。歌詞には、直接邦題のように(サンフラン)シスコは登場しませんが、DJがゴールデン・ゲート・ブリッジと話しています。1st「フープラ(Knee Deep in the Hoopla)」(全米7位)収録曲。
15曲目「セーラ(Sara)」は、全米1位・全英66位。トーマスのリード・ボーカル。パワーバラードの名曲。1st「フープラ」収録曲。
16曲目「トゥモロー・ダズント・マター・トゥナイト(Tomorrow Doesn't Matter Tonight)」は、全米26位。トーマスのリード・ボーカル。1st「フープラ」収録曲。
17曲目「愛はとまらない(Nothing's Gonna Stop Us Now)」は、全米1位・全英1位。トーマスとスリックのデュエット。映画「マネキン」の主題歌。2nd「ノー・プロテクション(No Protection)」(全米12位・全英26位)収録曲。
18曲目「イッツ・ノット・オーヴァー(It's Not Over('Til It's Over))」は、全米9位・全英86位。トーマスのリード・ボーカル。ハードロック。2nd「ノー・プロテクション」収録曲。
19曲目「今夜はミュージックナイト(Set the Night to Music)」は、トーマスとスリックのデュエット。アコースティック・バラード。2nd「ノー・プロテクション」収録曲。
20曲目「イッツ・ノット・イナフ(It’s Not Enough)」は、全米12位・全英87位。トーマスのリード・ボーカル。3rd「ラヴ・アマング・ザ・カニバルズ(Love Among the Cannibals)」(全米64位)収録曲。

ジェファーソン・スターシップは、前述の通り、バリン時代とトーマス時代で曲調が大きく異なります。事実上、トーマス時代で別なバンドになったと言って良いでしょう。
それと、シングル中心の収録なので、スリックの影が薄いのが残念ですね。やはり、紅一点のスリックが活躍してこそ、バンドとしての魅力が高まります。
実際、スリックが脱退している時期の作品はつまらないので…。
なので、アルバム単位で聴くのをお勧め致します。2nd「レッド・オクトパス」と4th「地球への愛にあふれて」は必聴ですね。

ちなみに、7th「奇蹟の風(Winds of Change)」からは1曲も収録されておりません。

また、このアルバムは前半と後半で音圧が異なります。後半の曲で、ボリュームを絞らないと駄目なのが欠点ですね。

Youtubeで「ファスト・バック・フレディ(Fast Buck Freddie)」のライヴ映像を見つけたので、ご紹介しましょう。

 


同じくYoutubeの「ミラクルズ(Miracles)」の音源です。
 


同じくYoutubeの「ウィズ・ユア・ラヴ(With Your Love)」の音源です。
 


同じくYoutubeの「カウント・オン・ミー(Count on Me)」の音源です。

 


同じくYoutubeの「ランアウェイ(Runaway)」の音源です。
 


同じくYoutubeの「ジェーン(Jane)」のライヴ映像です。
 


同じくYoutubeの「ファインドユア・ウェイ・バック(Find Your Way Back)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「ノー・ウェイ・アウト(No Way Out)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「シスコはロックシティ(We Built This City)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「セーラ(Sara)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「トゥモロー・ダズント・マター・トゥナイト(Tomorrow Doesn't Matter Tonight)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「愛はとまらない(Nothing's Gonna Stop Us Now)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「イッツ・ノット・オーヴァー(It's Not Over('Til It's Over))」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「イッツ・ノット・イナフ(It’s Not Enough)」のMV映像です。