2018年と2020年になでしこリーグ1部に上がったC大阪堺ですが、2019年は、リーグカップ決勝や皇后杯で3試合だが、データーが残っています。
その後C大阪となって2023-2024シーズンからWEリーグに参戦。ここまで合計26試合、攻撃103本・守備128本のデータを蓄積しています。
2023-2024リーグ戦では7試合、攻撃32本・守備26本を分析・集計しています。
 
以下にC大阪の2023-2024WEリーグのコーナーキックの状況の概容と、2024-2025WEリーグの予想を記載していきますが、原則下図のような配置を基に述べていきます。
 
 

青字:16試合以上先発した選手  緑字:16試合以上出場した選手
橙色:11試合以上出場した選手  赤字: 5試合以上出場した選手
黒字: 上記以下の選手 
 

下線:引退・移籍など退団 * :夏期入団選手 

+ :冬期入団選手 $ :昇格・2種登録選手

 
 
長期離脱:
GK1福永2024/04~2ヶ月、MF5前川2024/02~3ヶ月、MF9善積2023/07/14~5ヶ月、MF$36栗本2024/01~9ヶ月
MF*2森中2023/10~2023/12、DF3米田2023/10~2023/11
 
退団:
MF15古澤2024/05引退、MF10小山2024/02ユールゴーデンIF(SWE)
 
 
攻守の配置について、リーグ戦終盤の1例を示します。攻守の配置について、リーグ戦終盤の1例を示します。
WEリーグ第17節、2024/04/28
 
 
(1)2023-2024リーグ戦全般傾向。
 

以下赤字のデータはこのブログで記事にした試合からの独自データです。

詳細は3-12を参照ください。

 
リーグ戦でコーナーキックから1得点、4失点。
2018年と2020年のなでしこリーグでは0得点で、待望の初得点。だが、まだ収支はマイナス。
 
攻撃では、フリー先着率は3.1%(リーグ11位)と振り切れていないが、シュート打ち率は21.9%同7位)と並。
守備では、被フリー先着率は7.4%(リーグ7位)、シュート被弾率は18.5%(リーグ3位)と頑張っていたと評価する。
 
 
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
 
① 高さ関係:補強で平均より劣る(C-)
 
若手の長身選手が2023-2024シーズン中に台頭し、最終形が上図のように、22白垣選手(169cm)・3米田選手(168)・17中谷選手(166)・23浅山選手(166)らが中心になった。161.5cmになって平均的な高さ。ただ2020年までの宝田選手(170cm)ような強さ・高さ・フットワークを併せ持つ選手は居ない。
 
② 軸になる攻撃:正面からファー狙いだが(D+)
 
キック配球は61.5%(平均51.8%)とやや正面~ファーサイド狙いで、先着率は31.3%(平均34.0%)と少し悪い。私の印象的にも、4筒井選手のプレイタイムも少なかったこともあって、競りに強い印象はない。メインターゲット不在だったと思う。
 
③攻撃の工夫・戦略:あまり企画はしていない。(D)
 

ショートコーナー6回、ピックプレー3回などで、企画頻度はリーグで8位と平均やや下。

そのショートコーナーもシュート0本で成果を確認出来ていない。

 

④守備力:ゾーンディフェンスで若い選手が健闘した(B)
 
2018年になでしこリーグ1部に上がった時は、1部に相応しくない守備で、13失点。
2020年再昇級したときは、まずまずのレベルに改善し、「絶対やられてはいけないこと」を安易にさせなくなって、1部平均レベルに近付いていた。
 
その時のメンバーの大半が抜けたので、2023-2024リーグ戦が始まる前は、かなり心配した。
だが、終わってみれば、4失点したものの、シュート被弾率は18.5%(リーグ3位)と大健闘だったと評価する。
 
システム的には2018・2020年と同じゾーンディフェンスで、8人でゾーンを組んで、2人を相手エース格にマンマークで付けた。
ただ、マンマークの2人があまり効いていないのは相変わらず。
良くなったのは、ゾーン本体の強度が向上したこと。かつての宝田選手に頼り切った守備では無く、全員で守れていた。
 
 
(2)データ
 
A.なでしこリーグ・リーグカップ公式記録より
 
 
 
B.独自収集データより
あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。
①集計表とシュート率・被シュート率のグラフ2枚
②左右CKの集積図
 
(ただし2019年は2部リーグカップ決勝と皇后杯の計3試合分)
 

 

(ただし2019年は2部リーグカップ決勝と皇后杯の計3試合分)

 

 

 

 

 

 

(3)詳細評価

 

以下話が長いです。興味のある方は読んでいただければ幸いです。

 
 
A.攻撃詳細
 
2023-2024リーグ戦で1得点。22白垣選手がハーフボレーを決めている。
 

 

a)ニアでの合わせ(D)

 

38.5%(平均48.2%)配球されていて、あまり重視されていないが、先着率30.0%(平均33.4%)で標準的な値。

先頭でニアへ走り込んだのは、11矢形選手が11回(32本中)で最も多く、その後ろを22白垣選手が追うのがパターンだが、多くの選手・組み合わせを使っていて、特に決まってはいない。
シュートも1本しか記録していないので、効果的だったわけでは無い。
 
 
b)正面からファーでの競り(C)
 
キック配球は61.5%(平均51.8%)とやや正面~ファーサイド狙いで、先着率は31.3%(平均34.0%)と標準的な値。
集積図のように、右CKのファーポスト前辺りはシュートが打てていてゴール方向に飛んでいる。
 
 

c)ショートコーナー・ローボール(D)

 
2023-2024は、32本中ショートコーナー本、ローボール本。
ショートコーナーからシュート本と不毛。様子を見る程度の意味しか持たせていない。
 
 
d)キッカーと戦術選択(C)
 
2023-2024は28脇坂選手がメインキッカーとして蹴っていた(28本/32本中)。他26北原選手と8田中選手。
 
28脇坂選手は、どちらかと言えば、ニアへ曲げて落とすより、ファーヘしっかり蹴って伸ばすタイプ。
ファーサイドを多く使ったのは、受け手よりキッカー事由だと思う。
 
 
e)ピックプレー(D)
 
3回のみの確認で、どちらかと言えば偶発的で、使用しないに等しい。11矢形選手などは、ニアへ走る際使うべきだと思う。

 

 

f)ゴール前密集隊形(-)

 
このチームはやらない。
 

g)相手ゴールキーパーの守備範囲限定(D)
 
GK脇にセットするのは、主に13百濃選手だが、効いているところは記憶に無い。
誰も入らないこともあり、あまり重要視していないようである。
 
h)その他
 
特にない。
 
 

B.守備詳細
 
a)基本守備体系
 
2023-2024は、2018・2020年と同じシステム。
ゾーンディフェンスで、相手エース2人にマンマークを付けるシステム。
 
マンマークには主に18宮本選手(151cm)。もう一人を8田中選手(163)がマークするときもあるが、14高和選手(157)・24藤原選手(158)ら背の低い選手の場合が多い。
 
体格の小さな選手が、攻撃側の170cm前後の大型選手をマークする構図になっていて、
ボール落下点に入れないようにスクリーンアウトし続けるのはパワー的に難しく、
また、競りになると簡単に負けてしまうし、ゾーン配置されている身方選手の邪魔になったら最悪。
結構難易度の高い技術を要求されていて、上手く機能しているとは言い難い。
 
シュート被弾率は18.5%(リーグ3位)と大健闘だったが、背の高い若い選手たちが台頭したことによって、ゾーンの強度がUPしたと言うことだと、私は考えている。
 
また、身長が全体的に高くなって、2018・2020年宝田選手に大きな負担を掛けていたのと比べると、安定したゾーンディフェンスになっていると思う。
 
 
イ)マンツーマンディフェンス(-)
 
2023-2024は採用無し。
 
 
ウ)対ショートコーナー(D)
 
ゾーンディフェンスでもあって、あまり積極的に対応しないチームと認識している。
 
 
 
c)逆襲力(D)

10人守備だし、一番前の28脇坂選手だって、PKスポット。
位置が低いので、逆襲能力はほぼ無いに等しい。
 
 
d)統制(D-)
 
a)で褒めたC大阪のゾーンディフェンスだが、あくまでCKやショートコーナーからのクロスがゴール前に上がってきた時の対応までのこと。
その後の混戦や2次・3次・・・攻撃に関しては非常に悪い。
 
3-20(リンク参照) で、紹介はしていないが、
ボールデッドになったり、ボールが自陣(付近)まで戻って落ち着いてしまうまでの、シュート被弾総数(被トータルシュート数)をチーム毎にカウントしてみると、
C大阪は、CK1本あたり0.69(リーグ12位)と非常に悪くなる。
なお、このデーターを取り始めて、2021-2022から3年になるが、0.69は過去Worst。
1位のS広島Rは0.30なので、倍以上シュートを浴びている。
 
他のゾーンやMIXディフェンスのチーム[大宮V・マイ仙台・I神戸(2021-2022,2022-2023)]は順位に大きな変動は無いし、被弾総数の方が良い順位の場合だってある。
だが、これほど大きく順位を下げているのは、C大阪のみ。
最初は良いが、その後の対応でディフェンスが混乱している。
 
しっかりリーダーシップを取って、ディフェンスを締める選手を作らないと、2024-2025も危うい。
 
 

(4)これまでの傾向・推移
 
A.個人の力の増減

a)キッカー
2018年は松原志歩選手が中心で蹴っている。
2020年はリーグ戦序盤を脇坂選手、中盤以降を林選手が蹴っている。
2023-2024は脇坂選手が蹴った。
 
b)ヘディング力
2020年まで宝田選手(170cm)、筒井選手(169)、松原優選手(165)、田畑選手(164)が主力。
2023-2024は、22白垣選手(169cm)・3米田選手(168)・17中谷選手(166)・23浅山選手(166)らが中心。

 

c)攻撃のメインターゲット・頼れるプレー
2020年まで11宝田選手で、正面~ファーでの競りがメインターゲット。
2023-2024は模索中だったと思う。
 
d)ピックプレー

2020年ファー側で、走行線をクロスさせる試みを多く見た。

2023-2024は、ほぼ偶発的なモノばかりで、発動も少ない。

 

e)守備の統制
2020までは宝田選手がとっていた。
2023-2024ははっきりしない。混戦となったり、2次攻撃以降の守備に課題が有った。
 
 
 
(5)2024-2025シーズンの予想など

 

鳥居塚監督が留任、主力選手の出入りもない。

2023-2024のリーグ戦終盤を見ていると、スタメンも固まったと思う。

ほぼ同じ形になると思う。

 

課題は、攻撃の軸となるプレーを作ることと、

守備のd)項で記載した、コボレや2次攻撃以降に対する統制。

チームとして取り組めば、それなりの成果は出ると思う。

 

履歴

 
 2021/03/22 作成 (アーカイブ)
 2024/08/21 更新
 
以上です。
 

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