2023-2024WEのコーナーキックについてまとめていきます。
 
WEリーグ戦や皇后杯を通じて、各チームほぼ均等に観戦できました。

・リーグ戦の全試合のDAZN有料配信

・その他、TV・配信

 

全試合見ているわけでは有りませんが、ピックアップして見た試合の所感と、
公式記録の集計データーなどから、まとめをしたいと思います。
 
⑴チーム・個人の得点状況
 
A.チーム得失点状況
 
公式記録を集計し、観戦した試合については一部訂正など加えて、チーム毎にまとめたのが下表です。過去のモノ(2015年以降)や経年グラフは3-11(:リンク参照) をご覧下さい。

 

ただし、なでしこリーグでは、一般的な日本の公式記録が使われており、そこの得点経過記録欄には、ゴールの際のパス経路などが示されていて、それを見て集計していました。

ですが、WEリーグの公式記録は簡素で2・3手しか記されず、ショートコーナーなどでクロスを上げるまでに手数が掛かった場合などは、コーナーキックから記録が始まっていません。

そのようなことが無いようにと、DAZNなどの映像を見て、修正を施しています。

できるだけ、なでしこリーグ時と同じように決めているつもりですが、厳密には異なります。

 

 

コーナーキックから35得点が生まれましたが、目に付くのは、以下のようなことでしょう。

 
①得点率が持ち直した。
2020年:3.1%、2021-2022:3.2%、2022-2023:2.2%と直近低下傾向で、
2016年のなでしこリーグ・リーグカップの4.5%の半分になっていた。

だが、2023-2024:3.2%と持ち直している。

 
②新潟Lが7得点(1失点)と荒稼ぎ。
特にリーグ前半を上位で折り返す原動力になった。
 
③得点が取れなかった方では、以下の様に私は思う。
・大宮Vは2年連続無得点。普通に蹴って競るだけの戦法ですからね・・。
・C大阪は、なでしこリーグ1部2期で無得点だったが、初めて得点した。
・プレー内容から見て千葉Lはもっと取っていても良いと思う。
 
 
B.個人成績

1位 2点 東京NB3村松選手 
2位 1点 多数
 
ずっと複数得点を取る選手が出なかったが、最終戦で3村松選手が2点目を取って首位。
なお、1点目は開幕戦だった。
 
⑵その他トピックス
 
2023W杯ではMIXディフェンスを敷くチームが多く見られた。
MIXディフェンスの定義を、私の中では以下の様に決めている。
「ゴール前でヘディングシュートを狙ってくる選手を原則マンマーク。
GK脇に入る選手やコボレ対応・ショートコーナなど、ヘディングシュートを打ちに来ない攻撃選手のマークを外してゾーンに配置する守備。」
 
2022-2023シーズンにマイ仙台とI神戸・千葉LがMIXディフェンスを敷いていたが、マンマーク人数を見直して、それぞれ、ゾーンディフェンス、マンツーマンへと寄せた。
結果私の定義するMIXディフェンスのチームが無くなった。
 
 
攻撃では、6人以上の大人数で密集を作ってセットし、そこからゴール前に走り込む選手と、コボレに対応する選手に分かれるプレーが多く見られた。
ピックプレ-を誘発していた。
 
 
A.各チームのディフェンス体制
 
a)ゾーンディフェンス
 
大宮V(フルシーズン)、C大阪(フルシーズン)、AC長野(リーグ後半・前半は併用)、マイ仙台の4チームが継続的に使用。マイ仙台とAC長野はマンマーク人数の試行錯誤をしていた。
 
EL埼玉がシーズン初期のみ、浦和と東京NBが対G前密集陣形に使った。
 
大宮Vは2021-2022リーグ戦以来ほとんど同じ形。
C大阪は2020年のなでしこリーグ1部当時と同じ形。たた、当時は宝田選手に大きな負担が掛かっていたが、今はチームが大型化して全体的な強度が上がったと思う。
 
AC長野は色々と試行錯誤していて、最終的にはマンマーク3人に落ち着いた?と思う。
 
昨年と同じ形でスタートしたが、皇后杯後マンマークを1人削って、中央を厚くしている。
 
マンツーマンから移行してゾーンディフェンスを敷いている。浦和は過去も実績が有るが、日テレは初めてだと思う。
なお、過去、I神戸も甲斐さんが指示して同じように変形させていたことがある。
 

 

b)マンツーマンデイフェンス

 

計8チームが採用。N相模原とI神戸はゾーン固定配置人数を試行錯誤していたが、リーグ戦中盤には図のような形に落ち着いていた。

 

3人ゾーン固定配置は2チームと少数派。

 

なでしこリーグでのスタンダードは変わらずゾーン固定配置2人。

 

 

 

B.攻撃ではG前密集陣形のプチ流行が継続。

 

下表は各チームがどんな作戦を使ったか表にしたモノです。経年のデータに関しては、3-21(リンク)を参照ください。

元データーは3-12に記載したのもので、このブログにしたゲームのみからです。

あくまでサンプル採取の独自データーです。

 

注記)

*(同上+クイック): ショートコーナーの内数。
*合計:単純な合計。作戦は組み合わせが可能なので、重複があります。
* 企画数/本=合計/総本数

 

どのチームがコーナーキックに力を入れていたかの目安にはなるとは思います。

 

 

a)チームごとのコーナーキックの力を入れ具合

 

過去2年と同様に、千葉L・AC長野・S広島Rの企画が多く見られました。

質的に言うと、私は千葉LとN相模原が高かったと思います。

 

逆にマイ仙台や大宮V・EL埼玉は、細工はせずにシンプルに蹴っていたことになります。

 

リーグ戦で7得点と荒稼ぎした新潟Lは企画数的には普通。ただ、キッカーが10上尾野辺選手と13杉田選手で、この2人そのものが戦術と呼べる。

 

 

 

b)戦術の傾向

 

 

 

上表は3-21(リンク)で示した経年データですが、

2023-2024リーグ戦では、6人以上が走り込む体勢を見せるプレーが増えています。

コボレ対応等でゴール前に走り込まない選手も、PKスポット~PKアークまで入りセットする。

ゴール前に走り込む選手が、その選手たちを壁に使ったりすることで、ピックプレ-を増やしたり、成功率を高める効果が認められます。

 

千葉L(vs浦和戦:4-458) のあたりから私は注目し始めて、浦和や東京NBも使い始めたようでした。

 

 

 

 

以上です。

 

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