2022-2023WEのコーナーキックについてまとめていきます。
 
リーグ戦や皇后杯を通じて、各チームほぼ均等に観戦できました。

・なでしこリーグ戦の全試合のDAZN有料配信

・原則1試合/日のDAZN無料Youtube配信

・その他、TV・配信

 

全試合見ているわけでは有りませんが、ピックアップして見た試合の所感と、
公式記録の集計データーなどから、まとめをしたいと思います。
 
⑴チーム・個人の得点状況
 
A.チーム得失点状況
 
公式記録を集計し、観戦した試合については一部訂正など加えて、チーム毎にまとめたのが下表です。過去のモノ(2015年以降)や経年グラフは3-11(:リンク参照) をご覧下さい。

 

ただし、なでしこリーグでは、一般的な日本の公式記録が使われており、そこの得点経過記録欄には、ゴールの際のパス経路などが示されていて、それを見て集計していました。

ですが、WEリーグの公式記録は簡素で2・3手しか記されず、ショートコーナーなどでクロスを上げるまでに手数が掛かった場合などは、コーナーキックから記録が始まっていません。

そのようなことが無いようにと、DAZNなどの映像を見て、修正を施しています。

できるだけ、なでしこリーグ時と同じように決めているつもりですが、厳密には異なります。

 

 

コーナーキックから22得点が生まれましたが、目に付くのは、以下のようなことでしょう。

 
①得点率が過去最低までに低下。
2016年のなでしこリーグ・リーグカップでは4.5%決まっているので、その約半分。

2020年:3.1%、2021-2022:3.2%と直近も低下傾向だったが、

極めて低い2.2%までになった。

 
②千葉Lが最多得点だが、「過去最も平たい状況」で、荒稼ぎするチームがなかった。
 
③得点が取れなかった方では、以下の様に私は思う。
・大宮Vが無得点。普通に蹴って競るだけの戦法ですからね・・。
・浦和とAC長野の1得点は意外。AC長野はリーグ前半、浦和はリーグ後半企画性のあるプレ-をしていたのだが、結果を伴わなかった。
 
 
B.個人成績

1位 3点 新潟L11道上選手 
2位 2点 東京NB3村松選手・S広島R33瀧澤選手
 
 
⑵その他トピックス
 
守備では、ゾーンディフェンスやMIXディフェンスなどで、
ゴール前を厚く守ったチームが7から6に減った。
 
攻撃では、昨季からのゴール前密集陣形の流行が継続、
なでしこトレインも一部で復活している。
 
 
A.ゴール前を厚く守ったチームが増えた
 
a)ゾーンディフェンス使用が減った。
 
大宮V(フルシーズン)、AC長野(リーグ前半)の2チームが継続的に使用。
浦和も使ったが、前半の数の試合だけで、本ブログでは記事にしなかったので、図は無い。
 
 
昨期使っていたEL埼玉は撤退している。

 

欧米の強国がここ数年使うようになってきて、東京五輪では6チームが敷いている。

ただ、WEリーグへの波及はそれほどない。、

 

 

 

b)ゴール前に高身長選手3人を置いた。

 

・フルシーズン:マイ仙台・I神戸(MIXディフェンス)

・一部:千葉L(リーグ前半)

 

 

昨期から見られる守備だが、攻撃側の対抗手段として、まず考えるべきは、数名マーク漏れが出るので、その選手を上手く使うこと。

その工夫を凝らしていたのは、昨期は千葉LとAC長野くらいだったが、

S広島Rや東京NBがミドルシュートを狙うことも有った。

ただ、まだまだ、MIXディフェンスなどのデメリットを大きく炙り出そうとは、していない。

 

 

MIXディフェンスは、2022.01~02のアジアカップで、中国・韓国も使っている。

2023W杯では、多く見られるかも知れない。

 

 

 

B.攻撃ではG前密集陣形のプチ流行が継続。

 

下表は各チームがどんな作戦を使ったか表にしたモノです。

元データーは3-12に記載したのもので、このブログにしたゲームのみからです。

あくまで独自データーです。

 


*1 ショートコーナーの内数。
*2 4-303(:リンク参照) 
*3 単純な合計。作戦は組み合わせが可能なので、重複があります。
*4 企画数/本=(③-②)/(①-②)
 

 

 

 

どのチームがコーナーキックに力を入れていたかの目安にはなるとは思います。

 

 

a)チームごとのコーナーキックの力を入れ具合

 

AC長野やS広島Rが力を入れていたのが、よくわかると思います。

特にAC長野の質が高かった。

ただ、GK水谷コーチが冬期に移籍して以来、レベルは低下傾向にある。

 

逆に大宮Vや新潟Lは、細工はせずにシンプルに蹴っていたことになります。

 

 

b)G前密集陣形を多くのチームが使った。

 

昨期に引き続いて、ショートコーナーとほぼ同数で、流行がこの2年継続している。

 

ア)使用状況・頻度

S広島Rが3割超え、マイ仙台も約2割と目立つ。

ただ、浦和はやらなくなった。

 

イ)タイプ分類

様々で、各チーム狙いが有ったり、無さそうだったり。

①場所

・人口密度を上げたところに蹴って高さ勝負。

・密集から1~3人離れ、それをフリーにして、シュート。

②GKの動きの抑制

・人数のかけ方、GKへの圧力の強さ

 

昨期はAC長野や千葉Lが密集から3~5m離れた場所でのシュートを狙ったり、

N相模原がロペス選手の1点狙いだったり、明確な狙いが有ったのだが、

今期は漠然としていたと思う。

なんとなくやっているようだと、来期は減少するのだろうと予想する。

 

 

 

c)ピックプレー

 

3-18(:リンク参照)にも書いた通りで、WEリーグ開始以来徐々にだが、使用率が上がっているも。だが、まだまだ少ないと思う。

 

その中で、浦和の11清家選手が、良い壁役になっていたのが印象的で、是非継続してもらいたいと思う。

 

 

 

以上です。

 

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