この記事は、強迫症の傾向のある不登校の高校生向けに書いています。

 

強迫症は不登校と大きな関係があるので、学校に行くためには、強迫症の症状を軽くする必要があると思います。
まず、強迫性について考えてみましょう。
 
強迫症は心のクセなので、行動のクセや口クセと同様に変えることができます。
強迫性は本人も苦しめるものなので、そのクセを治すと、気分の良い時間が増えます。
 
 
まず、強迫症はどういうものかを整理してみましょう。
 
強迫症とは

 

「強迫症」と言うのは、何かがとても気になったり、「何かをせずにはいられない」と強く感じてしまう心の状態のことを言います。強迫性障害とかOCDとも言います。
その心の状態は「カゼっぽい」といった軽いレベルから肺炎のような重いレベルのものもあり、あるレベル以上のものは心の病気として扱われます。
 
誰でも、テストの前になると、「結果が心配」と不安になって、何度も教科書や参考書を開きたくなったりしますが、これは強迫症に似た症状です。
強迫症というのは、このような状態になる回数が多く、この状態が強く表れてパニックになったりする状態です。
 
このような状態になるのに、不安・恐れが関係しています。
誰でも、不安・恐れの多い状況が長引くと、不安や恐れがクセになって、強迫症になる場合があります。
 
つまり、強迫症を軽くするには、この「不安になりやすい」、「不安が強い」という心のクセを変えるのが一つのポイントになります。
 
これは、「感じ方」という心のクセで、行動のクセと同様に変えられます。
 
強迫症の症状
強迫症になると、以下のようになります。
症状が重くなると頻繁におきます。
  • ”手が汚いかも” と不安になったら、気になって仕方がなく、何度手を洗っても、綺麗になったかどうか不安が止まらずパニックになる。
  • 「イヤだ」と感じると、「酷いことになるかも!」との恐れでパニックになったり、何度も考えてしまい、他の事に気持ちを向けることができなくなる。
  • 何か気になることを考え始めると、色々な考えが浮かんできて、頭の中が整理できなくなったり、「決められないかも」と不安になります。

 

君にも、思い当たることがあるでしょう?

 

この症状の説明の中に、「不安・恐れ」「パニック」「何度も考える」が多く出てくることに注目してください。

これが、強迫症の特徴にもなります。

 

つまり、強迫症を軽くするには、以下がポイントになります。

  • 不安・恐れになる回数を減らす。
    感じ方を軽くする
  • パニックにならないようにする。
    冷静さを保つ
  • 考えが無駄に繰り返さないようにする

 

これらのコツや練習方法は、マインドフルネスという心の整え方で教えられています。

私も心の不調をマインドフルネスで治したので、それを君に教えてあげたいと思っています。

 

実は、これらのポイントは、強迫症だけでなく、いろんな心の病気を治すポイントだったり、悩んでいたり、苦しんでいる人の問題を解決するポイントでもあります。

 

勉強や、楽器・スポーツの上達、仕事の効率アップにも関係しますから、強迫症を治した後にも役立つと思います。

 私はトランペットの上達に役立っていると感じています。

 

心のクセ

 

さて、ここで疑問が出てきたかもしれません。

 

「好き・嫌い」や「不安になる」は、変えられないと思うかもしれませんね?

それは違います。

 

実は、好き・嫌いは生まれてからの経験から、自分で作ったものが多いんです。ほとんどが、それです。

 

例えば、何かを食べて具合が悪くなった時に「xxを、食べなければよかった」と何度も考えていると、その食べ物を想像したり、臭いを嗅いだだけ、気分が悪くなって嫌いになります。

つまり、経験で嫌いになったわけです。

 

嫌いだった食べ物でも、誰かがおいしそうに食べているのみて、恐る恐る食べてみる。最初は違和感があるけど、そばにいる人がやっぱり美味しそうに食べるので、「どこが美味しいんだろう?」と興味を持って味を吟味してみる。そうしたら、「あれ?これ、美味しいじゃん!」となって、好きな食べ物になることもあります。

つまり経験によって、好き・嫌いが変わったことになります。

 

詳しくは、後で説明しようと思いますが、経験で好き嫌いができる心の仕組みを利用すると、好き嫌いも変えることができます。

 

同じように、「パニックになる」「何度も繰り返し考える」というのも、経験の中で習慣・クセになったものですから、心の仕組みを利用すると変えられます。

 

君はどうだろう?

 

さて、君の心の中で起きていることを、想像しながら書きました。

もしかしたら、私の勘違いあるかもしれません。

 

そういうのがあったら、教えてくださいね。

私の教え方が変わるかもしれません。

 

それと、私の文章を読みながら、「自分の心はどうなっているのか?」と自分を観察するのは、それだけで強迫症が軽減していく可能性があります。

 

マインドフルネスは、思い込み無く「あるがままの自分を観察する」と言うのも重要なポイントだからです。

 

「思い込み無く」と言うのはとても難しくて、私も練習中ですが、まず自分でやってみるのもとても重要です。是非、やってみてください。