嬉しい・悲しい・怒りなどの感情の背景には、何かを望んでいる心があります。
望みがなければ、喜ぶことも悲しむこともありません。
外の環境を変えることは難しいものです。すぐに変えることはまずできません。
その外部に不満を感じる心(欲求)を調整して、望んだ環境にすることにのみ集中する心(欲求) に変えていきます。
そのためには、まずネガティブ感情と欲求の関係を理解して、苦しみを生む欲求に気付く必要があります。
悲しみ、怒りなどの感情は、欲求が満たされない時に起きます。
不安は欲求が満たされない予測からきています。
「建設的な心を作る手順」で書いた例で考えてみましょう。
「上司に無理な指示を受けた」と感じた時の考えを分解してみましょう。
このようなとき、上司に対して以下のような考えがあると思います。
- 現状を理解していない! (不満)
- 今も最大限の努力をしているのに、これ以上は無理だ!(不満)
- こんな無理な指示は失敗して、怒られてしまうよ! (不安)
さて、これらの不満や不安はどんな欲求(望み)があるから起きるのでしょう?
欲求(望み)がなければ、不満も不安も起きませんからね。
整理していくと、多くの承認欲求に影響を受けていることに気付いてきます。
関連記事:承認欲求:「わかって欲しい」
状況や人によって、関係する欲求は違うと思いますが、考えられるの以下のような欲求(望み)です。
- 私の現状認識に関する考えを尊重してほしい
(私の考えを理解して欲しい) - 私の能力に妥当な指示をしてほしい
(私を大事に扱って欲しい) - 私を守ってほしい
(私を大事に扱って欲しい)
どれも、「理解してほしい」「大事にしてほしい」という承認欲求です。
「理解してほしい」「大事にしてほしい」という欲求がなければ、「上司が、xx と言ってた」と認識するだけで、不満はでてきません。
ちなみに、最初の「考えを理解して欲しい」には、「私の考えは正しい」と考える「慢」も潜んでいます。
関連記事:慢:「私は正しい」
以下のような欲求が考えられます。
- 私の今の努力を評価して欲しい
- 私を大事に扱ってほしい
- 私の今の状況を理解して欲しい
(私に関心を持ってほしい)
これらも承認欲求ですね。
これは、「将来、上司に怒られるかも」という不安ですね。
「結果を出して、上司に認められたい」という欲求が背景にあります。
この他にも人によっては、以下のような欲求が関係しているかもしれません。
- 上司に怒られて同僚にみっともないところをみせたくない
(同僚にカッコいいと思わわれたい) - 家族に「上手くやっている」と話したい
(家族から立派だと思われたい)
場合によっては「降格するかもしれない」という考えが関係しているかもしれませんが、以下のように紐解くと承認欲求が関係していることが分かります。
- 社会的な地位が欲しい
- 経済的に裕福になりたい
(家族や世間から認められたい)
「でもでも、ぜったいアイツはひどいんだよ!」と考える人がいるかもしれません。
ですが、それは「私の現状をわかって欲しい」「私の正しさに理解が欲しい」という承認欲求から来るものです。
そういった考えは、自分の承認欲求を満たそうとすること以外に意味がなく、多くの場合周囲の賛同を得づらく、賛同を得たとしても状況が変わらない無駄な考えです。
と、ここまで説明している私も、仕事では不満や怒りを感じ、つい「あいつ、なんでわかんぇんだ!」と毒づいていることがあります。
考えや感情に振り回されている状態です。
この時、私たちは自分の心を観察することはできません。
そこで、私はそのような状態になったらスマホにメモをするようにしています。
こうすると、自分の心を客観視するきっかけにもなりますし、後で自分の欲求を見つける材料にもできます。
また、少したってから「あっ、俺怒ってた」と気づくことがあります。
そういったのも、思い出した時にメモをするようにしています。
これをすることで、自分の心のクセに気付いて、対処しやすくなっていきます。
2.基礎知識と基礎スキル
├2.1.建設的な心を作る手順の概要と例
├2.2.欲求について
│├2.2.2..苦しみに関係する欲求の特徴
│├2.2.3..欲求を調和させる
│├2.2.3..過去の経験の影響
├2.3.自分を観察するスキル
│├2.3.1.気付きの3つの領域
│└2.3.2..自分を客観視する
□├2.4.1.ムダな考え
□└2.4.2..慢・執着
