苦しみにつながる欲求について、前の記事で考えてみました。
それでは、苦しみが少なく人生が円滑に流れていくような欲求とはどんなものでしょう?
どうすると、そのような欲求になるのでしょう?
それについて考えてみましょう。
現実と戦う欲求や、戦いあう欲求などについて、前の記事で考えました。
では、現実と調和したり、欲求同士が調和しあう欲求とはどんなものでしょう?
こうなるためには、欲求が柔軟であることがあります。
結果にこだわらない欲求だけなら、調和して共存できます。
AもBもCも欲しい(無くてもよいけど)という状態だと、Aが得られても、BでもCでも満足します。
でも多くの人が、AもBもCも結果に拘って、いつもどれかが足らなくて不満足となるように欲求を働かせてしまいます。
そうなってしまうのは、見過ごしている欲求や抑圧している欲求があるからです。
それを別の欲求で満たそうとしたり、別の欲求と勘違いしているから、ある欲求を強く欲しがってしまいます。
「建設的な心を作る手順」で書いた手順の中で、見つけて欲求に意識を向けるのは、素直に自分の欲求を受け入れるためです。
そうすると、その欲求は現実と調和したり、他の欲求と調和を始めます。
そもそも、欲求は生物が環境に柔軟に適応していくために、備わっているものだからです。
他の動物は、自分の中の欲求からくる感情や、周囲の変化しか気にしません。いつも自然と意識が向いています。
思考が無かったり、弱かったりするためです。
そして、いつもマインドフルに生きているのです。
ところは、「考え」に意識が向きすぎる傾向があります。
このために、せっかく備わった欲求の調整機能が働きづらくなっています。
だから、仏教やマインドフルネスでは、「考えを追うな」「感覚に意識を向けろ」と教えるのです。
「妄想に固執するな」というのも同様なのかもしれません。
「建設的な心を作る手順」では、欲求を感じた後に、建設的な言動を確認します。
本来の欲求の働きを思い出す意味があります。
現実と調和した欲求や、調和しあう欲求は、ただ欲しいものに近づいたり得ることにつながる行動をさせるだけのものです。
つまり、建設的な動きだけをさせているのが、あるべき姿なのです。
建設的な言動を確認するのは、変な癖がついてしまった心に、正しい癖を思い出させるのです。
ゴルフのスウィング練習や、武道の型の練習に似ています。
ちょっと素振りをして、「こうきたら、こう返す」を確認して体や心になじませるのです。
2.基礎知識と基礎スキル
├2.1.建設的な心を作る手順の概要と例
├2.2.欲求について
│├2.2.2..苦しみに関係する欲求の特徴
│├2.2.3..欲求を調和させる
│├2.2.3..過去の経験の影響
├2.3.自分を観察するスキル
│├2.3.1.気付きの3つの領域
│└2.3.2..自分を客観視する
□├2.4.1.ムダな考え
□└2.4.2..慢・執着
